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入れ替わりミスコンバトル
しおりを挟む### 【文化祭前日】
「聞いてないって!!!」
木島拓也(体はユカタン)は、職員室前の掲示板を見て絶叫した。
そこにはでかでかと――
**《第15回 合同文化祭 ミスコン 最終エントリー》**
**No.7 中島ユカ(男子校推薦枠)**
と書かれている。
「いやいやいや!なんで男子校推薦やねん!」
「だって、うちの体で出たらウケるかなって思って!」
ユカタン(体は拓也)が悪びれずにピースサイン。
「お前、ノリ軽すぎるやろ!」
「ついでにエントリー動画も撮って提出済み!」
「どんな動画やねん!」
「“彼氏にドッキリしてみた♡”ってやつ!」
「ドッキリされてんの俺やんけ!!」
---
### 【ライバル登場】
「ふふん、あんたがユカタンさん?出るだけ無駄よ?」
現れたのは、女子高のエース・**橘 美波(たちばな みなみ)**。
背は高く、スタイル抜群。完璧メイクに加え、圧倒的カリスマ感。
「アタシ、3年連続で優勝してるから。男子票も女子票も、全部私のものよ?」
「え、そんなガチ勢おるん?」
「去年のミスコン、スモークとレーザー使って登場してたらしいで」
「ライブやんそれ!」
「今年はドローン飛ばすんだって!」
「もうアイドルグループの予算やん!」
美波がサラサラのロングヘアをかきあげて、キラリと睨む。
「今年はあなた、私の alibi(アリバイ)よ!」
「え…?なにそれ…?」
「踏み台ってことよ!」
「ああ、英語な!」
---
### 【作戦会議】
「どうする、出るだけ出て、やんわり負ける?」
「それもええけど、うちの体で負けるん、ちょっとムズムズせえへん?」
「…確かに。負けず嫌いやねん」
「やる?」
「やろか!」
---
### 【ミスコン当日】
会場は満員。
男子も女子も大興奮で、「推し」のうちわやペンライトを振っている。
(なんでこんな大規模やねん…)と震えながら、
控え室では、ユカタン(中身は拓也)がガチメイクを施されていた。
「ほい、つけま完成!あとはカラコン入れて!」
「これ…ほんまに俺か?」
「うん、めちゃくちゃ美人!」
鏡を見て「女優さんかな?」って錯覚するほど。
「俺、いけるんちゃう?」
「うん、やったろ!」
---
### 【ファッションショー部門】
「続いてエントリーNo.7!中島ユカさーん!」
\キャーーーー!!/
ユカタン(中身は拓也)は、スラリとランウェイを歩き、
「ちょっとウィンクしてみよか…」
\ギャアアアアア!!/
悲鳴の嵐。
「投げキッスいっとく?」
\ウオオオオ!!/
男子校エリアが地鳴りのように揺れた。
控え室で美波が汗をかいてる。
「なに…このウケ…!あれが素人だと…!?」
---
### 【特技披露部門】
美波はバイオリンを華麗に演奏。
「おおお…完璧や…」
「こっちは?」
「考えたで。“体育祭の綱引きで鍛えた腕力!”」
「それ、女子ウケする!?」
「いける!!」
その瞬間――
「では、ユカさんの特技は?」
「握力です!!」
\えええええ!?/
グシャアアアア!!
リンゴを素手で粉砕。
\ウオオオオオ!!/
男子校、完全に祭り状態。
「ロマンだ!!」「つえええ!!」
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### 【最後の質問コーナー】
司会「理想のデートは?」
美波「高級レストランで夜景を見ながら…」
ユカタン(中身は拓也)「うち、バッティングセンター!」
\オオオオ!!/
「筋トレ帰りに牛丼も!」
\最高か!!/
美波、焦る。
「なにそれ!?…でも、まだ…!」
---
### 【最終アピールタイム】
美波はドローンと共にスモークから登場!
「私がNo.1よ!」
完璧すぎるパフォーマンス。
「すげえ…!」
「うちら、どうする!?」
「もうこれしかない!」
ユカタン(中身は拓也)、
「みんなーー!いっくでーー!!」
と言いながら――
【逆立ち歩き】でランウェイを爆走!!
\ギャアアアアア!!/
スカートは?
ちゃんとレギンス履いてる安全設計!
(誰も傷つけない!!)
逆立ちのまま投げキッス!!
\ウオオオオ!!/
男子も女子も大歓声!!
---
### 【結果発表】
司会「優勝は……エントリーNo.7!中島ユカさーん!!」
\ギャアアアアアア!!/
美波、崩れ落ちる。
「うそ…アイツ、何者…?」
「中身、拓也やで」
「え…誰それ…?」
---
### 【エピローグ】
「優勝してもうたー!!」
「せやから、体返してな」
「ちょ、もうちょいこの体で活動したい!」
「ダメに決まってるやろ!!」
「次は“ミスターコン”出よか?」
「意味分からん!!」
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