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序章 異世界を救わない
エピソード9 真相と迷走
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該世の選択。
それは精霊ハイジアが最期に残した言葉であり、この異世界に存在する精霊達の調和、そして精霊達の統率を願う一方、それが叶わないのならば、この異世界の精霊と人間との隔絶であった。
そして選んだのは後者であり、将馬が取った行動はこの異世界への報復であり、もっと端的に言えば、ミカラジ司教への復讐だった。
これは該世が真崎に、この異世界に存在する精霊について語った内容の中で、核心部分であると真崎は思っていた。
それは様々な精霊がこの異世界には存在し、混沌を生み出す事もあれば、恵みを与える存在でもあるという。
言うなれば、スクラップアンドビルドによって自然のサイクルは育まれ、人間社会もまたその流れに沿って発展し、秩序も生まれる。
精霊とは、この異世界の大いなる存在と言っても過言ではない。
だがしかし、精霊が今のような混沌だけを生み出しているとすれば、そんな世界は疾の昔に滅んでいるだろう。
ならば自ずと答えは出てくる。
精霊を使い、ガダスミル帝国が覇権を握る為に暗躍するミカラジ司教が、バランスを崩した元凶であると。
それでも引っ掛かる事がある。
該世は取り憑かれた精霊を、従わせる事に成功している。
そう仕向けたのはミカラジ司教であったのだろうが、結果的に最大の敵を造った事にもなる。
我々の世界から2人の人間を召喚し、そして見事に精霊を取り込む事を成し遂げている。
もしそれが実験だとすれば、たった2例だが100%の成功率であって、その手法は確立されていると言えるだろう。
にも関わらず、あれだけの該世の力を知っていながら、なぜ自身がその力を得ようとしないのか。
最も警戒しなければならないのは、隠し玉として、既に何らかの精霊を取り込んでいる事だ。
だが真崎は、そんな引っ掛かりもこの祭壇を目の当たりにし、杞憂に過ぎないと確信した。
礼拝堂に到達し、祭壇上に祀られた「三木 和葉」をモチーフにした石像を、真崎は見上げる。
「ヤツは、精霊を造ろうとしていたんだ」
真崎は石像を睨みつけ、嫌悪感を顕にする。
真崎が見つめる石像の後ろにレリーフが彫り込まれ、そのレリーフは多くの餓鬼と、その上に精霊ベスタと同じ姿をした精霊が、無数に飛び交う姿が描かれていた。
「該世、この異世界を救う必要があるだろうか・・僕も分からなくなったよ」
真崎は自嘲気味の笑みを残し、黒木が見つけた「中村 翔子」へのルートに向かった。
§
該世へレギザームが差し出す、十字架のペンダント。
それは三木 和葉が、ブレスレットのように手首に巻き付けていた物だ。
「なぜそれを・・いや」
該世は自分の言葉で呟き、ペンダントに震える手を伸ばすが、思い直して手を引いた。
(ガイセ殿、これは精霊ハイジア様が私に託された品です。これがどういった物なのかは存じ上げませんが、併せて降ろされた言葉がございます)
レギザームは差し出した手を下げること無く、該世を見上げる。
(形あるものに追想を、無きものに瞑想するなかれ)
レギザームは揺るぐことのない真っ直ぐな瞳を該世に向け、ハイジアの言葉を淀み無く語ってみせる。
該世はその言葉の意味を、すぐに理解する事が出来ないながらも、躊躇していた手を伸ばし、差し出されていたペンダントを手に取った。
「和葉が無くしたと言っていたんだ・・」
該世が呟く言葉は日本語であり、言語を理解できないレギザームではあったが、その事をおくびにも出さず、該世の行動をジッと待つ。
手の中のペンダントを見詰めていた該世は、「ふぅ・・」と大きく溜息を吐くと、和葉がしていたように右手首にペンダントを巻き付けた。
(なんかさ、そのハイジアの言葉って、らしくないんだよ)
(と、申されますと?)
該世が思念で会話をし始め、その言葉の意味が分からず、頭にはてなマークが飛び出しそうな顔をするレギザーム。
(まぁ思念での言葉は、受けた人の解釈によって変換されるからなぁ。だからいいんだけど、なんか笑えるわ)
該世はどこか楽しそうに含み笑いをし、膝をついたまま整列する禁軍の方を向く。
(それでだ、お前らの姿勢がそうだとしても、俺がこの国を滅ぼすと言ったらどうするよ?)
該世は顔をニヤつかせながら、禁軍全体を見渡す。
該世の思念に、頭を垂れて動かずにいた禁軍の何名かが、思わず顔を上げる。
(たとえガイセ殿の意志がそうだとしても、私はその意志を尊重いたします。ですがその前に、是が非でも聞き願いたい事があります)
レギザームは固い決意を顔に湛え、禁軍と一人前に出て片膝を着く巨漢の騎士の前に立つ。
(私にミカラジ司教を討つ機会を、お与え頂けないでしょうか。この願いを叶えた暁には、私はどうなっても・・)
レギザームには忸怩たる思いがあるのか、目に薄っすらと涙を浮かべ、それを隠すように俯いた。
(えっと、なんか言ってる事ズレてないか?俺は滅ぼすと言ってるんだぜ。それにはあのクソ野郎も当然含まれるだろうが!)
該世は苛つきながら、レギザームに向かって怒鳴る。
(砂塵の英雄よ、事の元凶を倒す、ならば貴殿、考えを改める、かもしれない)
レギザームの後ろに控える巨漢の騎士が、顔を上げ該世を諭すのだが、目は怒っている。
(なんだよお前は、したり顔で偉そうに言いやがって。俺の楽しみ奪ったのを忘れてねぇからな!)
該世は右手を顔の前に掲げ、今にも巨漢の騎士へ仕掛けようと動く。
(控えろ、サリア!)
レギザームが声を上げる。
(すまない、ガイセ殿。彼女は私を慮っての事であり、また私の至らぬ言葉に責があった事をお詫びいたします)
レギザームは膝を折り、該世に改めて頭を垂れた。
(詫びとか面倒くせぇんだよ!大体そいつが・・・えっと、あれ?今彼女って、あれ?)
巨漢の騎士へ喧嘩を売るつもりで怒鳴りながら指差すが、レギザームの言葉に引っ掛かりシドロモドロになってしまう。
(ムッ、砂塵の英雄、何が言いたい?)
今まで謙虚に控えていた巨漢の騎士サリアは、該世の態度に思う処があり、ユラリと立ち上がった。
(え、えっと・・まさか女性だと、いや違う。えっと、中々いいガタイをしてますね?)
(ほう、私の体を見たい、そう言うのだな?)
テンパって意味不明な言葉を吐く該世に、サリアは頬をヒク付かせながら身につけた鎧に手を置く。
(双方待て、サリアは何を言っている!それにガイセ殿も!)
レギザームは割って入るが、どこか呆れた視線を双方に向けている。
とそこへ、何処からか日本語の声が響いた。
「はいはーい!なんか楽しそうなんで、俺も混ぜてよ!」
突然3人の傍らに、一人の男が降り立ち、挙手をしながら3人を見渡す。
唐突に現れた男に、禁軍は即座に立ち上がって臨戦態勢を取り、またサリアはレギザームを男と該世から隠すように立ちはだかる。
「あら?なんか俺、空気読めない男みたいになってる?」
「戸邨さん、ちょっとこっち来い」
相変わらず神出鬼没な戸邨の肩を抱き、該世はその場から離れる。
(ガイセ殿!)
(あ、この人俺の知り合いだから大丈夫。ちょっとだけ時間をくれ)
状況が分からず、泡を食って該世を呼び止めるレギザームに、該世は背中越しに手を振って、少し離れた場所に戸邨を連れて行く。
「ガイ、この状況は争っているわけではないんだよね?」
該世と戸邨は向き合い、戸邨が先に口火を切る。
「ああ、どういう理由かは判然としないが、あの軍は俺に従うと言ってきてるんだ」
「ふーん。ところでさ、あの軍は禁軍だぜ?なんかガイは分かってなさそうだから言うけど
、皇帝に仕える帝国軍の中枢だ。要するに精鋭部隊ってヤツで、しかもガイと話してた細い方、あれは皇太子だ」
該世の言を追求すること無く、レギザームが従える禁軍を、獲物を捉えた猛禽類のような目で睨み、 舌舐めずりをする戸邨。
「へー、そなんだ。ってか戸邨さん、アンタこんなとこで油売ってていいんか?まだ仕事が終わってるようには思えないが」
「お、言うねぇガイ。これでも俺は仕事人間よ?やることちゃんとやってんの。というかさ、ガイがこいつらをここで足止めしてたおかげで、帝国軍の統制がてんでバラバラでさ、反乱側がほっといても押し勝ってる状況なのよ」
城門の外を覗き込んで様子を見る該世に、戸邨は肩を竦めて現状を語った。
「でさ、ガイ。あの禁軍、どうするんよ?いっその事片付けちゃう?」
「はぁ?戸邨さんが強いの知ってるけど、流石に無理でしょ?」
「言ってくれるねぇ」
戸邨は該世よりも背が低い為、該世の胸ぐらを掴み、自分へ該世を引き寄せ首に腕を回す。
「禁軍がいる後ろの先、城壁の上を何気に見てみ」
該世は戸邨と顔を突き合わせたまま、チラリと戸邨の言う場所を見る。
沈む太陽の逆光によって凝視できないが、城壁の上で小さな人影が手を挙げるのが見えた。
「あのさぁガイ。せめて作戦実行中の時ぐらい、インカムのスイッチは入れようね」
戸邨は該世の腰に手を回し、インカムのスイッチをオンにしてから該世を突き放す。
該世は申し訳無さそうに顎を突き出す会釈をし、片耳にイヤホンを突っ込む。
((よう、該世。相変わらずトガッてるじゃねぇか!))
早速イヤホンから、坂上 豪の野太い声が聞こえてくる。
「あそこに居るのは坂上さんかよ。んじゃもうウチの主力はここに集まってるって事か?」
「まぁそうなるね。んで、どうするよ?」
呆れた顔で戸邨を見る該世に、戸邨は禁軍の方を顎で示し、後の行動を聞き直した。
「あーそうだなぁ、取り敢えず待っててくれる?一つだけアイツに聞きたいことがあるんだ。その内容次第で判断するから」
戸邨は「あいよ」とその場に留まることを了承し、該世一人レギザームへと向かった。
(すまん、こっちの話は終わった。それで何だが、一つ聞いていいか?)
(ええ、何なりと)
ジッと待ち続けていたレギザームは、該世と戸邨の遣り取りを気なってはいたが、その事は顔に出さず従順さを言葉に現す。
該世は懐から、一枚の写真を取り出す。
(ここに写っているのは、誰だ?)
レギザームに向かって、三木 和葉の写真を突き付けた。
レギザームはその写真を手に取り、まじまじと見詰めた後、該世に頷いて見せる。
(言い切れるわけではございませんが、この方はハイジア様によく似ております)
該世はレギザームから渡した写真を受取り、自分でも写真に写る和葉の姿を見返す。
ハイジアが和葉の姿をしている事に、驚きはなかった。
それは和葉が生きている事を否定した上で、一つの可能性として考える事が出来ていたからだった。
(・・・ハイジア様は、この世の精霊達が悍ましい何かに、利用される事を危惧されていました。それを私なりに調査した結果、あのミカラジ司教と・・・我が父、ガザシーム皇帝による企てだと気付き・・)
レギザームはそこで言葉を一旦区切り、感情を抑える為か自分の胸元を強く握る。
(レギザーム、この写真の女性は俺と同じ世界から来たんだ。だからハイジアじゃあないし、精霊でもなんでもない女の子なんだよ)
該世は写真から目を離すこと無く淡々と語る姿に、レギザームは固唾をのむ。
この異世界での様々な出逢いは、良くも悪くも該世を少年から男へと成長させた。
該世はレギザームに語りながら、今この胸に去来する思いを追想する。
(少し話が長くなるが、聞いてくれ・・俺は6年間この世界に囚われていたんだ。その間様々な精霊と会い、俺なりに分かった事がある)
当時の将馬にとって精霊に会うということは、その都度精霊に精神を削られ、時には心身共に奪われる。それでも自分を見失いそうになる度、和葉が心を取り戻してくれた。
(アイツらは自身の欲望に正直であり、また純粋だ。だから欲望である権能を開く事しか考えてない只のバカだ)
精霊に心を乗っ取られ、その権能の力で沢山のこの異世界の人間を殺し、その度にひび割れていく心を、和葉が受け止め、自我を取り戻していく度に将馬の精神は強くなり、逆に精霊を抑え付ける術を身につける。
(精霊はバカばっかりだけど、バカとハサミは使いようってね。だからミカラジの野郎は崇めるんじゃなく、利用することを考えやがった)
今該世に宿る精霊マリクリウスは、この異世界に存在する精霊の中でも取分け弱い存在だった。多くの精霊は将馬に取り憑こうとするが、マリクリウスは将馬の前に現れる度に将馬の心に寄り添おうとした。
(共和国を滅ぼしたのは確かに俺だが、帝国に喧嘩売ったのは精霊ベスタで、そう差し向けたのが、ミカラジ司教だ)
ミカラジ司教は精霊バルカンを将馬へ取り憑かせようと執拗に干渉してきたが、その頃には将馬の精神世界にマリクリウスが存在していた事を、ミカラジ司教は知らなかった。
(俺と同じこの女の子に、ベスタが取り憑いてた。おれはなんとかして止めたかったが、間に合わなかった。そして俺はミカラジ司教の手から、この女の子助け出そうとした・・だがそれも出来なかった)
精霊は将馬の知る限り、破壊か再生どちらかの権能を有し、往々にして破壊の権能を持つ精霊は性根も攻撃的だが、再生に分類される権能を持つ精霊は穏やかな性格が多い。
(俺はこの世界の人達のように魔法は使えない。だけど精霊マリクリウスが俺に力を与えてくれた)
将馬とマリクリウスとはよく話をした。打ち解け合う2人はこの異世界の歴史をマリクリウスが話し、将馬もそれに応えて自身の話をした。
(俺が使う能力は、本来マリクリウスの欲望とは真逆の力だ。それはマリクリウスの権能を俺の身勝手な理由で、間違った使い方をしているに過ぎない)
マリクリウスの力は元々、自然界の回復を司り、そしてその恵みを生物へ享受する。時には知性のある人々へ囁き、工夫を教えたりした。
(それでもマリクリウスは、俺と共にいる事を選んでくれた。それは俺であるがままにマリクリウスは寄り添っていてくれている。そしてその女の子に取り憑いていたベスタとは別の精霊ハイジアも、マリクリウスと同じように女の子に寄り添う精霊だった)
そこで該世は写真から顔を上げ、レギザームにもう一度その写真を突き付けた。
(レギザーム、アンタは精霊ハイジアがこの姿で話しかけたって事は、ハイジアは顕現した事になる。だとすればハイジアはこの女の子、和葉に取り憑き完全に取り込んだ事になるはずだ)
レギザームは該世の言葉の半分も理解は出来ていないが、自身が盲信する精霊ハイジアに、逆心の芽があると言い出している事に気付く。
(いくらガイセ殿であっても、その言いようは聞き捨てなりません!他の精霊は知りませぬが、精霊ハイジア様は人々の安寧を第一に願っております!)
レギザームは怒りを顕にし、該世に食って掛かる。
(まぁそう言うなら好きにすればいい。言っちゃあ何だが、この異世界の事は俺はどうでもいい)
該世はレギザームの憤懣など意に介さず、レギザームの鼻先に人差し指を突き立てる。
(ミカラジ司教やアンタらの親玉が、俺達の世界を侵害するならば、俺は許さない。だからアンタらが邪魔をしないならこの異世界、悪いようにはならないと思うけど?)
該世はこの異世界に存在する、全ての精霊を手に掛けるつもりはない。いや、しようと思っても出来はしないだろう。
だがミカラジ司教の手にある精霊達を死滅させる事に、該世は躊躇しない。
その結果、この異世界のバランスが崩れようとも、それこそ「知った事ではない」が該世のスタンスだ。
(ならば、私は該世殿を信じ、邪魔しない事をお約束いたします。ですが、禁軍がここ帝都内の民を避難させる事、お許し頂きたい)
レギザームは膝を折ることはせず、その場で頭を下げた。
(すまん、ちょっと相談させてくれ)
該世はその申し出に答えが出ず、イヤホンを触りながら戸邨の方へ振り向く。
((戸邨さん、禁軍がここの住人を避難させたいと言ってるんだが、そんな事出来ると思うか?))
該世は帝都内が反乱分子によって、内戦状態にある現状下に危惧する。
((ほうほう、ってことは帝都を捨てるということか。まぁ出来るんじゃね?万が一を考えて逃走路ぐらいは確保してるだろ。っていうかさ、ガイはいいんか?あの司教に毒された国はどうしようもないって言ってたじゃん))
戸邨は口をへの字に曲げ、とあるハリウッド俳優ばりに肩を竦めたジェスチャーをして見せる。
((うう・・いや気が変わったというか、状況が変わったんだよ!んじゃ禁軍は放置で、そこんとこよろしく!))
((よろしくぅ~!))
該世は戸邨を指差し、戸邨は両手で該世を指差し、バチリとウィンクをした。
(待たせて悪い。じゃあそっちは自由にしてくれていいよ、俺等の邪魔をしないのが条件だ。それじゃあな)
(お待ち下さい、ガイセ殿!)
レギザームは慌てて該世を引き留める。
(ガイセ殿のご意思を疑うわけではございませんが、是非このサリアを伴にお付けいただけませんか?)
「ハァ?」と該世はレギザームに渋面を向けるが、名を上げられたサリアも同等の顔をしている。
(このサリアは禁軍一の騎士、ガイセ殿のお役に立つかと。ここは是が非でもお願いいたします!)
片膝をついたまま、物言いたげな顔でレギザームを見上げるサリアの頭を抑え、レギザームは改めて頭を下げた。
(うーん、お目付け役ってわけか?それにしたって、女性っていう人選に難があるかと・・)
(なん、だと?)
レギザームへの不満も忘れ、背景に「ゴゴゴ・・」という文字が浮かび上がる程の覇気を漲らせるサリア。
(あ、いや、なんかすいません。もう好きにしてよ・・)
どうでもいいように振る舞う該世だが、基本女性に弱いのが露呈している。
((なんだガイ、その女騎士が付いてくるのか?やるねぇこのスケコマシ!))
該世の遣り取りを見ていた戸邨が、無線で該世を冷やかす。
「うるせぇ!付いてくるって言うんだから、しょうがないだろ!ってかあの騎士を女だって分かるアンタが怖いわ!」
該世は無線を使わず、戸邨に向かって歩きながら怒鳴り散らかし、戸邨はイキった敬礼ポーズを取っては、「分からいでか!」と戯けて見せるのだった。
・・つづく・・
それは精霊ハイジアが最期に残した言葉であり、この異世界に存在する精霊達の調和、そして精霊達の統率を願う一方、それが叶わないのならば、この異世界の精霊と人間との隔絶であった。
そして選んだのは後者であり、将馬が取った行動はこの異世界への報復であり、もっと端的に言えば、ミカラジ司教への復讐だった。
これは該世が真崎に、この異世界に存在する精霊について語った内容の中で、核心部分であると真崎は思っていた。
それは様々な精霊がこの異世界には存在し、混沌を生み出す事もあれば、恵みを与える存在でもあるという。
言うなれば、スクラップアンドビルドによって自然のサイクルは育まれ、人間社会もまたその流れに沿って発展し、秩序も生まれる。
精霊とは、この異世界の大いなる存在と言っても過言ではない。
だがしかし、精霊が今のような混沌だけを生み出しているとすれば、そんな世界は疾の昔に滅んでいるだろう。
ならば自ずと答えは出てくる。
精霊を使い、ガダスミル帝国が覇権を握る為に暗躍するミカラジ司教が、バランスを崩した元凶であると。
それでも引っ掛かる事がある。
該世は取り憑かれた精霊を、従わせる事に成功している。
そう仕向けたのはミカラジ司教であったのだろうが、結果的に最大の敵を造った事にもなる。
我々の世界から2人の人間を召喚し、そして見事に精霊を取り込む事を成し遂げている。
もしそれが実験だとすれば、たった2例だが100%の成功率であって、その手法は確立されていると言えるだろう。
にも関わらず、あれだけの該世の力を知っていながら、なぜ自身がその力を得ようとしないのか。
最も警戒しなければならないのは、隠し玉として、既に何らかの精霊を取り込んでいる事だ。
だが真崎は、そんな引っ掛かりもこの祭壇を目の当たりにし、杞憂に過ぎないと確信した。
礼拝堂に到達し、祭壇上に祀られた「三木 和葉」をモチーフにした石像を、真崎は見上げる。
「ヤツは、精霊を造ろうとしていたんだ」
真崎は石像を睨みつけ、嫌悪感を顕にする。
真崎が見つめる石像の後ろにレリーフが彫り込まれ、そのレリーフは多くの餓鬼と、その上に精霊ベスタと同じ姿をした精霊が、無数に飛び交う姿が描かれていた。
「該世、この異世界を救う必要があるだろうか・・僕も分からなくなったよ」
真崎は自嘲気味の笑みを残し、黒木が見つけた「中村 翔子」へのルートに向かった。
§
該世へレギザームが差し出す、十字架のペンダント。
それは三木 和葉が、ブレスレットのように手首に巻き付けていた物だ。
「なぜそれを・・いや」
該世は自分の言葉で呟き、ペンダントに震える手を伸ばすが、思い直して手を引いた。
(ガイセ殿、これは精霊ハイジア様が私に託された品です。これがどういった物なのかは存じ上げませんが、併せて降ろされた言葉がございます)
レギザームは差し出した手を下げること無く、該世を見上げる。
(形あるものに追想を、無きものに瞑想するなかれ)
レギザームは揺るぐことのない真っ直ぐな瞳を該世に向け、ハイジアの言葉を淀み無く語ってみせる。
該世はその言葉の意味を、すぐに理解する事が出来ないながらも、躊躇していた手を伸ばし、差し出されていたペンダントを手に取った。
「和葉が無くしたと言っていたんだ・・」
該世が呟く言葉は日本語であり、言語を理解できないレギザームではあったが、その事をおくびにも出さず、該世の行動をジッと待つ。
手の中のペンダントを見詰めていた該世は、「ふぅ・・」と大きく溜息を吐くと、和葉がしていたように右手首にペンダントを巻き付けた。
(なんかさ、そのハイジアの言葉って、らしくないんだよ)
(と、申されますと?)
該世が思念で会話をし始め、その言葉の意味が分からず、頭にはてなマークが飛び出しそうな顔をするレギザーム。
(まぁ思念での言葉は、受けた人の解釈によって変換されるからなぁ。だからいいんだけど、なんか笑えるわ)
該世はどこか楽しそうに含み笑いをし、膝をついたまま整列する禁軍の方を向く。
(それでだ、お前らの姿勢がそうだとしても、俺がこの国を滅ぼすと言ったらどうするよ?)
該世は顔をニヤつかせながら、禁軍全体を見渡す。
該世の思念に、頭を垂れて動かずにいた禁軍の何名かが、思わず顔を上げる。
(たとえガイセ殿の意志がそうだとしても、私はその意志を尊重いたします。ですがその前に、是が非でも聞き願いたい事があります)
レギザームは固い決意を顔に湛え、禁軍と一人前に出て片膝を着く巨漢の騎士の前に立つ。
(私にミカラジ司教を討つ機会を、お与え頂けないでしょうか。この願いを叶えた暁には、私はどうなっても・・)
レギザームには忸怩たる思いがあるのか、目に薄っすらと涙を浮かべ、それを隠すように俯いた。
(えっと、なんか言ってる事ズレてないか?俺は滅ぼすと言ってるんだぜ。それにはあのクソ野郎も当然含まれるだろうが!)
該世は苛つきながら、レギザームに向かって怒鳴る。
(砂塵の英雄よ、事の元凶を倒す、ならば貴殿、考えを改める、かもしれない)
レギザームの後ろに控える巨漢の騎士が、顔を上げ該世を諭すのだが、目は怒っている。
(なんだよお前は、したり顔で偉そうに言いやがって。俺の楽しみ奪ったのを忘れてねぇからな!)
該世は右手を顔の前に掲げ、今にも巨漢の騎士へ仕掛けようと動く。
(控えろ、サリア!)
レギザームが声を上げる。
(すまない、ガイセ殿。彼女は私を慮っての事であり、また私の至らぬ言葉に責があった事をお詫びいたします)
レギザームは膝を折り、該世に改めて頭を垂れた。
(詫びとか面倒くせぇんだよ!大体そいつが・・・えっと、あれ?今彼女って、あれ?)
巨漢の騎士へ喧嘩を売るつもりで怒鳴りながら指差すが、レギザームの言葉に引っ掛かりシドロモドロになってしまう。
(ムッ、砂塵の英雄、何が言いたい?)
今まで謙虚に控えていた巨漢の騎士サリアは、該世の態度に思う処があり、ユラリと立ち上がった。
(え、えっと・・まさか女性だと、いや違う。えっと、中々いいガタイをしてますね?)
(ほう、私の体を見たい、そう言うのだな?)
テンパって意味不明な言葉を吐く該世に、サリアは頬をヒク付かせながら身につけた鎧に手を置く。
(双方待て、サリアは何を言っている!それにガイセ殿も!)
レギザームは割って入るが、どこか呆れた視線を双方に向けている。
とそこへ、何処からか日本語の声が響いた。
「はいはーい!なんか楽しそうなんで、俺も混ぜてよ!」
突然3人の傍らに、一人の男が降り立ち、挙手をしながら3人を見渡す。
唐突に現れた男に、禁軍は即座に立ち上がって臨戦態勢を取り、またサリアはレギザームを男と該世から隠すように立ちはだかる。
「あら?なんか俺、空気読めない男みたいになってる?」
「戸邨さん、ちょっとこっち来い」
相変わらず神出鬼没な戸邨の肩を抱き、該世はその場から離れる。
(ガイセ殿!)
(あ、この人俺の知り合いだから大丈夫。ちょっとだけ時間をくれ)
状況が分からず、泡を食って該世を呼び止めるレギザームに、該世は背中越しに手を振って、少し離れた場所に戸邨を連れて行く。
「ガイ、この状況は争っているわけではないんだよね?」
該世と戸邨は向き合い、戸邨が先に口火を切る。
「ああ、どういう理由かは判然としないが、あの軍は俺に従うと言ってきてるんだ」
「ふーん。ところでさ、あの軍は禁軍だぜ?なんかガイは分かってなさそうだから言うけど
、皇帝に仕える帝国軍の中枢だ。要するに精鋭部隊ってヤツで、しかもガイと話してた細い方、あれは皇太子だ」
該世の言を追求すること無く、レギザームが従える禁軍を、獲物を捉えた猛禽類のような目で睨み、 舌舐めずりをする戸邨。
「へー、そなんだ。ってか戸邨さん、アンタこんなとこで油売ってていいんか?まだ仕事が終わってるようには思えないが」
「お、言うねぇガイ。これでも俺は仕事人間よ?やることちゃんとやってんの。というかさ、ガイがこいつらをここで足止めしてたおかげで、帝国軍の統制がてんでバラバラでさ、反乱側がほっといても押し勝ってる状況なのよ」
城門の外を覗き込んで様子を見る該世に、戸邨は肩を竦めて現状を語った。
「でさ、ガイ。あの禁軍、どうするんよ?いっその事片付けちゃう?」
「はぁ?戸邨さんが強いの知ってるけど、流石に無理でしょ?」
「言ってくれるねぇ」
戸邨は該世よりも背が低い為、該世の胸ぐらを掴み、自分へ該世を引き寄せ首に腕を回す。
「禁軍がいる後ろの先、城壁の上を何気に見てみ」
該世は戸邨と顔を突き合わせたまま、チラリと戸邨の言う場所を見る。
沈む太陽の逆光によって凝視できないが、城壁の上で小さな人影が手を挙げるのが見えた。
「あのさぁガイ。せめて作戦実行中の時ぐらい、インカムのスイッチは入れようね」
戸邨は該世の腰に手を回し、インカムのスイッチをオンにしてから該世を突き放す。
該世は申し訳無さそうに顎を突き出す会釈をし、片耳にイヤホンを突っ込む。
((よう、該世。相変わらずトガッてるじゃねぇか!))
早速イヤホンから、坂上 豪の野太い声が聞こえてくる。
「あそこに居るのは坂上さんかよ。んじゃもうウチの主力はここに集まってるって事か?」
「まぁそうなるね。んで、どうするよ?」
呆れた顔で戸邨を見る該世に、戸邨は禁軍の方を顎で示し、後の行動を聞き直した。
「あーそうだなぁ、取り敢えず待っててくれる?一つだけアイツに聞きたいことがあるんだ。その内容次第で判断するから」
戸邨は「あいよ」とその場に留まることを了承し、該世一人レギザームへと向かった。
(すまん、こっちの話は終わった。それで何だが、一つ聞いていいか?)
(ええ、何なりと)
ジッと待ち続けていたレギザームは、該世と戸邨の遣り取りを気なってはいたが、その事は顔に出さず従順さを言葉に現す。
該世は懐から、一枚の写真を取り出す。
(ここに写っているのは、誰だ?)
レギザームに向かって、三木 和葉の写真を突き付けた。
レギザームはその写真を手に取り、まじまじと見詰めた後、該世に頷いて見せる。
(言い切れるわけではございませんが、この方はハイジア様によく似ております)
該世はレギザームから渡した写真を受取り、自分でも写真に写る和葉の姿を見返す。
ハイジアが和葉の姿をしている事に、驚きはなかった。
それは和葉が生きている事を否定した上で、一つの可能性として考える事が出来ていたからだった。
(・・・ハイジア様は、この世の精霊達が悍ましい何かに、利用される事を危惧されていました。それを私なりに調査した結果、あのミカラジ司教と・・・我が父、ガザシーム皇帝による企てだと気付き・・)
レギザームはそこで言葉を一旦区切り、感情を抑える為か自分の胸元を強く握る。
(レギザーム、この写真の女性は俺と同じ世界から来たんだ。だからハイジアじゃあないし、精霊でもなんでもない女の子なんだよ)
該世は写真から目を離すこと無く淡々と語る姿に、レギザームは固唾をのむ。
この異世界での様々な出逢いは、良くも悪くも該世を少年から男へと成長させた。
該世はレギザームに語りながら、今この胸に去来する思いを追想する。
(少し話が長くなるが、聞いてくれ・・俺は6年間この世界に囚われていたんだ。その間様々な精霊と会い、俺なりに分かった事がある)
当時の将馬にとって精霊に会うということは、その都度精霊に精神を削られ、時には心身共に奪われる。それでも自分を見失いそうになる度、和葉が心を取り戻してくれた。
(アイツらは自身の欲望に正直であり、また純粋だ。だから欲望である権能を開く事しか考えてない只のバカだ)
精霊に心を乗っ取られ、その権能の力で沢山のこの異世界の人間を殺し、その度にひび割れていく心を、和葉が受け止め、自我を取り戻していく度に将馬の精神は強くなり、逆に精霊を抑え付ける術を身につける。
(精霊はバカばっかりだけど、バカとハサミは使いようってね。だからミカラジの野郎は崇めるんじゃなく、利用することを考えやがった)
今該世に宿る精霊マリクリウスは、この異世界に存在する精霊の中でも取分け弱い存在だった。多くの精霊は将馬に取り憑こうとするが、マリクリウスは将馬の前に現れる度に将馬の心に寄り添おうとした。
(共和国を滅ぼしたのは確かに俺だが、帝国に喧嘩売ったのは精霊ベスタで、そう差し向けたのが、ミカラジ司教だ)
ミカラジ司教は精霊バルカンを将馬へ取り憑かせようと執拗に干渉してきたが、その頃には将馬の精神世界にマリクリウスが存在していた事を、ミカラジ司教は知らなかった。
(俺と同じこの女の子に、ベスタが取り憑いてた。おれはなんとかして止めたかったが、間に合わなかった。そして俺はミカラジ司教の手から、この女の子助け出そうとした・・だがそれも出来なかった)
精霊は将馬の知る限り、破壊か再生どちらかの権能を有し、往々にして破壊の権能を持つ精霊は性根も攻撃的だが、再生に分類される権能を持つ精霊は穏やかな性格が多い。
(俺はこの世界の人達のように魔法は使えない。だけど精霊マリクリウスが俺に力を与えてくれた)
将馬とマリクリウスとはよく話をした。打ち解け合う2人はこの異世界の歴史をマリクリウスが話し、将馬もそれに応えて自身の話をした。
(俺が使う能力は、本来マリクリウスの欲望とは真逆の力だ。それはマリクリウスの権能を俺の身勝手な理由で、間違った使い方をしているに過ぎない)
マリクリウスの力は元々、自然界の回復を司り、そしてその恵みを生物へ享受する。時には知性のある人々へ囁き、工夫を教えたりした。
(それでもマリクリウスは、俺と共にいる事を選んでくれた。それは俺であるがままにマリクリウスは寄り添っていてくれている。そしてその女の子に取り憑いていたベスタとは別の精霊ハイジアも、マリクリウスと同じように女の子に寄り添う精霊だった)
そこで該世は写真から顔を上げ、レギザームにもう一度その写真を突き付けた。
(レギザーム、アンタは精霊ハイジアがこの姿で話しかけたって事は、ハイジアは顕現した事になる。だとすればハイジアはこの女の子、和葉に取り憑き完全に取り込んだ事になるはずだ)
レギザームは該世の言葉の半分も理解は出来ていないが、自身が盲信する精霊ハイジアに、逆心の芽があると言い出している事に気付く。
(いくらガイセ殿であっても、その言いようは聞き捨てなりません!他の精霊は知りませぬが、精霊ハイジア様は人々の安寧を第一に願っております!)
レギザームは怒りを顕にし、該世に食って掛かる。
(まぁそう言うなら好きにすればいい。言っちゃあ何だが、この異世界の事は俺はどうでもいい)
該世はレギザームの憤懣など意に介さず、レギザームの鼻先に人差し指を突き立てる。
(ミカラジ司教やアンタらの親玉が、俺達の世界を侵害するならば、俺は許さない。だからアンタらが邪魔をしないならこの異世界、悪いようにはならないと思うけど?)
該世はこの異世界に存在する、全ての精霊を手に掛けるつもりはない。いや、しようと思っても出来はしないだろう。
だがミカラジ司教の手にある精霊達を死滅させる事に、該世は躊躇しない。
その結果、この異世界のバランスが崩れようとも、それこそ「知った事ではない」が該世のスタンスだ。
(ならば、私は該世殿を信じ、邪魔しない事をお約束いたします。ですが、禁軍がここ帝都内の民を避難させる事、お許し頂きたい)
レギザームは膝を折ることはせず、その場で頭を下げた。
(すまん、ちょっと相談させてくれ)
該世はその申し出に答えが出ず、イヤホンを触りながら戸邨の方へ振り向く。
((戸邨さん、禁軍がここの住人を避難させたいと言ってるんだが、そんな事出来ると思うか?))
該世は帝都内が反乱分子によって、内戦状態にある現状下に危惧する。
((ほうほう、ってことは帝都を捨てるということか。まぁ出来るんじゃね?万が一を考えて逃走路ぐらいは確保してるだろ。っていうかさ、ガイはいいんか?あの司教に毒された国はどうしようもないって言ってたじゃん))
戸邨は口をへの字に曲げ、とあるハリウッド俳優ばりに肩を竦めたジェスチャーをして見せる。
((うう・・いや気が変わったというか、状況が変わったんだよ!んじゃ禁軍は放置で、そこんとこよろしく!))
((よろしくぅ~!))
該世は戸邨を指差し、戸邨は両手で該世を指差し、バチリとウィンクをした。
(待たせて悪い。じゃあそっちは自由にしてくれていいよ、俺等の邪魔をしないのが条件だ。それじゃあな)
(お待ち下さい、ガイセ殿!)
レギザームは慌てて該世を引き留める。
(ガイセ殿のご意思を疑うわけではございませんが、是非このサリアを伴にお付けいただけませんか?)
「ハァ?」と該世はレギザームに渋面を向けるが、名を上げられたサリアも同等の顔をしている。
(このサリアは禁軍一の騎士、ガイセ殿のお役に立つかと。ここは是が非でもお願いいたします!)
片膝をついたまま、物言いたげな顔でレギザームを見上げるサリアの頭を抑え、レギザームは改めて頭を下げた。
(うーん、お目付け役ってわけか?それにしたって、女性っていう人選に難があるかと・・)
(なん、だと?)
レギザームへの不満も忘れ、背景に「ゴゴゴ・・」という文字が浮かび上がる程の覇気を漲らせるサリア。
(あ、いや、なんかすいません。もう好きにしてよ・・)
どうでもいいように振る舞う該世だが、基本女性に弱いのが露呈している。
((なんだガイ、その女騎士が付いてくるのか?やるねぇこのスケコマシ!))
該世の遣り取りを見ていた戸邨が、無線で該世を冷やかす。
「うるせぇ!付いてくるって言うんだから、しょうがないだろ!ってかあの騎士を女だって分かるアンタが怖いわ!」
該世は無線を使わず、戸邨に向かって歩きながら怒鳴り散らかし、戸邨はイキった敬礼ポーズを取っては、「分からいでか!」と戯けて見せるのだった。
・・つづく・・
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