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ここは ヤコク村 魔王に支配されている村です。
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今から10年前。
「うわあああん!うわあああん!」
目の前には幼い私にとっては巨大な体。大きな牙に鋭い爪。今なら分かるがジャイアントキマイラという種族らしい。大きな牙は鉄をも貫くらしいし、その鋭い爪には毒もある。幼い私はただ立ち尽くすだけだった。
「おい、なにをしているんだ!」
どこからともなく声が聞こえ、私の前に駆けつけてくれた人がいた。その人こそが私の初恋の人、印象的な出逢いだった。
「おい!相手は子供だぞ!驚かせてどうする!」
「す、すいませんルワーノ様、あわわ驚かせてしまってごめんよぉ。」
そう、魔王軍の最高幹部、ルワーノ様だ。
まあ初恋なんて実らないもので、人間と魔族で種族の違いがあること。それにそもそもルワーノ様には婚約者がいたという衝撃的な事実が発覚し、私の初恋は見事に散ったのだった。
それから10年経った今でも、ルワーノ様も、ジャイアントキマイラのタマおじさん(本名は忘れた)も仲良くしてくれている。
これは私やルワーノ様が特別なのではなく、私の住む村、ヤコク村では当たり前のことなのだ。
「おーいエレナ!」
「父さん。どうしたの。」
「これを魔王城へ持っていってくれ。荷車1つだから、一人でも大丈夫だな?」
「うん。大丈夫。行ってきます。」
荷車の中には村で採れた作物だ。ここ、ヤコク村は魔王の支配下にある。そのため、こうして採れた作物を魔王城へ献上しないといけないのだ。
ヤコク村から魔王城までは少し距離がある。とはいえ、道もある程度整っているし、道中危険な魔物が出てくることはめったにない。もっともこの辺りに出てくる魔物は強いとはいえ子供の頃から相手をしているからよほどの大群でなければ負けることはない。魔王城のふもと暮らしも伊達じゃあないのだ。
1時間ほど歩くと魔王城の門が見えてくる。侵入者を阻む大きくて分厚い門だ。当然、開けたり壊したりするだけでもかなりの体力が失われるだろう。
私はその門を通り過ぎ、魔王城の外壁をぐるりと周る。門の反対側までやってきたところで外壁をノックする。しばらく待つとノックした壁が開く。ここの壁だけ扉になっているのだ。
こんなところに扉があって平気なのかと思うけど、訪ねてくる勇者一行はなぜか律儀に正門から正々堂々と入ってこようとするらしい。まあ勇者だしズルいことはしないか。
「待たせたな。」
「あ、ヤコク村の者です。収穫した作物を届けに来ました。」
「わかった。中に入れ。」
扉から出てきた看守に用件を伝えると中に入れてもらえるのでついていく。この看守さん。初めましてだな。新人さんかな。
「おお、今日の当番はエレナか。待ちわびたぞ!」
「こんにちは。シロモリさん。」
この人はリザードロードのシロモリさん。魔王城の兵士長を務める偉い人。だけど気さくで親しみやすい人だ。
「今日もご苦労だな。すまない、あいつは最近就いたばかりの新人なんだ。無愛想だっただろう?」
「いえいえ。そんなことないですよ。」
「ところでエレナよ。」
「なんですか?」
「その…今回あれはあるのか?何と言ったかな…そう、プリンだ!」
「えっと…ごめんなさい。今日はないんです。」
そうか、とシロモリさんはしょんぼりしてしまった。そんなに楽しみにしていたなんて。今度また持ってこよう。
「ああ、そうだ。今日はとびきりのがあるぞ!おい、持ってきてくれ!」
そう言われたさっきの新人さんは奥の部屋に走っていった。
とびきりのものってなんだろうか。そう思っていると、奥から大きな尻尾をもった新人さんが戻ってきた。
「ハイメタルドラゴンの尻尾、ですか。なにかあったんですか?」
ハイメタルドラゴンは大型のドラゴンで名の通り鋼鉄の鱗を持っている。尻尾だけとはいえかなりの大きさだ。
「ああ、この間部屋にゴキブリが出たらしくてな。驚いて逃げ出した拍子に切れてしまったらしい。」
ああ…またか…。ハイメタルドラゴンのゴウケツさんは極度のビビりだもんなあ。
「情けなくてここ数日は山奥にこもって出てこない。困ったものだ。」
ゴウケツさん、強いはずなのに未だに階級は低いのはこれが原因なんだろうな。
「貴重な物の数々、ありがとうございました。そろそろ行きます。」
「おう。荷物は袋に入れておいたぞ。尻尾は一人で大丈夫か?」
「荷車で来てるので大丈夫です。」
大きさ的に100キロくらいだろう。多少かさばるけど平気だ。
魔王城を後にして村に向かってまた歩きだす。魔王城に献上、というのは名ばかりで、実際のところお互いにメリットのある物々交換に近い。
魔王城にいる魔族達は基本的に不器用だ。そのためヤコク村の耕作で得た作物や加工品等を届けてると重宝される。
その代わりに魔王城の訓練中に出た鱗や尻尾等を分けてもらう。これがなかなか良い装備や薬になり、村に訪れた勇者一行が高く買ってくれる。これはヤコク村の貴重な収入源となっている。
「ただいまー」
「おお、おかえり、エレナ。どうだった?」
「今日の門番は新人さんだった。あと、シロモリさんがプリンを恋しがってたよ。」
ちなみにプリンとは卵とミルクと砂糖を固めた物をプリンと呼んでいる。村の近くにでるプルリンスライムに形が似ていることからプルリンと呼んでいたけれどいつの間にかプリンになっていた。
「そうだな。今度一緒に作ろう。持って行くといい。」
「うん。あ、そうそう、ハイメタルドラゴンの尻尾もらった。ゴウケツさんのやつ。」
「おっ!これはお宝だな!村の連中に声をかけてくるよ。大仕事になるからしばらく忙しくなりそうだ。」
ハイメタルドラゴンの尻尾は大きく、そして貴重だ。優秀な装備がたくさん作れる。ただし加工は大変でしばらく村の技術班は忙しくなることだろう。
ここは魔王城の近くだから当然この辺りの魔物は手強い魔物が多いらしい。そのため装備は多少値段が高くても買う勇者一行は少なくない。そもそもハイメタルドラゴンの装備なんてこの辺りでしか売っていないから相場なんてものも無いのだけれど。
そう。こんな感じで私達のヤコク村では魔物城から素材を貰い、その素材で装備を勇者に売ることで暮らしている。勇者に装備を売るなんて魔王軍からしたら裏切り、反逆行為とも思われそうなものだけど、実は魔王軍公認の商売なのである。そもそも魔王軍でも村で作った装備を使うこともある。
装備を売って得たお金は首都のほうへ行って生活必需品や道具の買い足しに充てられる。魔王軍とヤコク村双方に得があるやりとりなのだ。
そのため万が一勇者に魔王様が倒されてしまっては困るのだが、実はそんなこと心配する必要なく魔王軍は強いらしい。前に父さんに魔王様の強さについて聞いたことがある。
「父さん。魔王様って強いの?」
「ああ、とても強いぞ。といっても父さんも戦ってるのを見たことがないけどな。そこらの勇者には負けないさ。」
「じゃあ母さんとどっちが強いの?」
「それは…どうなんだろうな。母さんが負けるとは思えないが…」
私の母さんは元勇者だ。冒険が好きで今も各地を冒険している。母さんも恐ろしく強かったけど魔王様も同じくらいなら相当強いんだろうな。母さん、勇者が苦戦したというゴーレムにも指一本で勝ってたし。
「そうだ、父さん。他になにか仕事はある?」
さて、今日も村のためにもう一働きしようかな。
「うわあああん!うわあああん!」
目の前には幼い私にとっては巨大な体。大きな牙に鋭い爪。今なら分かるがジャイアントキマイラという種族らしい。大きな牙は鉄をも貫くらしいし、その鋭い爪には毒もある。幼い私はただ立ち尽くすだけだった。
「おい、なにをしているんだ!」
どこからともなく声が聞こえ、私の前に駆けつけてくれた人がいた。その人こそが私の初恋の人、印象的な出逢いだった。
「おい!相手は子供だぞ!驚かせてどうする!」
「す、すいませんルワーノ様、あわわ驚かせてしまってごめんよぉ。」
そう、魔王軍の最高幹部、ルワーノ様だ。
まあ初恋なんて実らないもので、人間と魔族で種族の違いがあること。それにそもそもルワーノ様には婚約者がいたという衝撃的な事実が発覚し、私の初恋は見事に散ったのだった。
それから10年経った今でも、ルワーノ様も、ジャイアントキマイラのタマおじさん(本名は忘れた)も仲良くしてくれている。
これは私やルワーノ様が特別なのではなく、私の住む村、ヤコク村では当たり前のことなのだ。
「おーいエレナ!」
「父さん。どうしたの。」
「これを魔王城へ持っていってくれ。荷車1つだから、一人でも大丈夫だな?」
「うん。大丈夫。行ってきます。」
荷車の中には村で採れた作物だ。ここ、ヤコク村は魔王の支配下にある。そのため、こうして採れた作物を魔王城へ献上しないといけないのだ。
ヤコク村から魔王城までは少し距離がある。とはいえ、道もある程度整っているし、道中危険な魔物が出てくることはめったにない。もっともこの辺りに出てくる魔物は強いとはいえ子供の頃から相手をしているからよほどの大群でなければ負けることはない。魔王城のふもと暮らしも伊達じゃあないのだ。
1時間ほど歩くと魔王城の門が見えてくる。侵入者を阻む大きくて分厚い門だ。当然、開けたり壊したりするだけでもかなりの体力が失われるだろう。
私はその門を通り過ぎ、魔王城の外壁をぐるりと周る。門の反対側までやってきたところで外壁をノックする。しばらく待つとノックした壁が開く。ここの壁だけ扉になっているのだ。
こんなところに扉があって平気なのかと思うけど、訪ねてくる勇者一行はなぜか律儀に正門から正々堂々と入ってこようとするらしい。まあ勇者だしズルいことはしないか。
「待たせたな。」
「あ、ヤコク村の者です。収穫した作物を届けに来ました。」
「わかった。中に入れ。」
扉から出てきた看守に用件を伝えると中に入れてもらえるのでついていく。この看守さん。初めましてだな。新人さんかな。
「おお、今日の当番はエレナか。待ちわびたぞ!」
「こんにちは。シロモリさん。」
この人はリザードロードのシロモリさん。魔王城の兵士長を務める偉い人。だけど気さくで親しみやすい人だ。
「今日もご苦労だな。すまない、あいつは最近就いたばかりの新人なんだ。無愛想だっただろう?」
「いえいえ。そんなことないですよ。」
「ところでエレナよ。」
「なんですか?」
「その…今回あれはあるのか?何と言ったかな…そう、プリンだ!」
「えっと…ごめんなさい。今日はないんです。」
そうか、とシロモリさんはしょんぼりしてしまった。そんなに楽しみにしていたなんて。今度また持ってこよう。
「ああ、そうだ。今日はとびきりのがあるぞ!おい、持ってきてくれ!」
そう言われたさっきの新人さんは奥の部屋に走っていった。
とびきりのものってなんだろうか。そう思っていると、奥から大きな尻尾をもった新人さんが戻ってきた。
「ハイメタルドラゴンの尻尾、ですか。なにかあったんですか?」
ハイメタルドラゴンは大型のドラゴンで名の通り鋼鉄の鱗を持っている。尻尾だけとはいえかなりの大きさだ。
「ああ、この間部屋にゴキブリが出たらしくてな。驚いて逃げ出した拍子に切れてしまったらしい。」
ああ…またか…。ハイメタルドラゴンのゴウケツさんは極度のビビりだもんなあ。
「情けなくてここ数日は山奥にこもって出てこない。困ったものだ。」
ゴウケツさん、強いはずなのに未だに階級は低いのはこれが原因なんだろうな。
「貴重な物の数々、ありがとうございました。そろそろ行きます。」
「おう。荷物は袋に入れておいたぞ。尻尾は一人で大丈夫か?」
「荷車で来てるので大丈夫です。」
大きさ的に100キロくらいだろう。多少かさばるけど平気だ。
魔王城を後にして村に向かってまた歩きだす。魔王城に献上、というのは名ばかりで、実際のところお互いにメリットのある物々交換に近い。
魔王城にいる魔族達は基本的に不器用だ。そのためヤコク村の耕作で得た作物や加工品等を届けてると重宝される。
その代わりに魔王城の訓練中に出た鱗や尻尾等を分けてもらう。これがなかなか良い装備や薬になり、村に訪れた勇者一行が高く買ってくれる。これはヤコク村の貴重な収入源となっている。
「ただいまー」
「おお、おかえり、エレナ。どうだった?」
「今日の門番は新人さんだった。あと、シロモリさんがプリンを恋しがってたよ。」
ちなみにプリンとは卵とミルクと砂糖を固めた物をプリンと呼んでいる。村の近くにでるプルリンスライムに形が似ていることからプルリンと呼んでいたけれどいつの間にかプリンになっていた。
「そうだな。今度一緒に作ろう。持って行くといい。」
「うん。あ、そうそう、ハイメタルドラゴンの尻尾もらった。ゴウケツさんのやつ。」
「おっ!これはお宝だな!村の連中に声をかけてくるよ。大仕事になるからしばらく忙しくなりそうだ。」
ハイメタルドラゴンの尻尾は大きく、そして貴重だ。優秀な装備がたくさん作れる。ただし加工は大変でしばらく村の技術班は忙しくなることだろう。
ここは魔王城の近くだから当然この辺りの魔物は手強い魔物が多いらしい。そのため装備は多少値段が高くても買う勇者一行は少なくない。そもそもハイメタルドラゴンの装備なんてこの辺りでしか売っていないから相場なんてものも無いのだけれど。
そう。こんな感じで私達のヤコク村では魔物城から素材を貰い、その素材で装備を勇者に売ることで暮らしている。勇者に装備を売るなんて魔王軍からしたら裏切り、反逆行為とも思われそうなものだけど、実は魔王軍公認の商売なのである。そもそも魔王軍でも村で作った装備を使うこともある。
装備を売って得たお金は首都のほうへ行って生活必需品や道具の買い足しに充てられる。魔王軍とヤコク村双方に得があるやりとりなのだ。
そのため万が一勇者に魔王様が倒されてしまっては困るのだが、実はそんなこと心配する必要なく魔王軍は強いらしい。前に父さんに魔王様の強さについて聞いたことがある。
「父さん。魔王様って強いの?」
「ああ、とても強いぞ。といっても父さんも戦ってるのを見たことがないけどな。そこらの勇者には負けないさ。」
「じゃあ母さんとどっちが強いの?」
「それは…どうなんだろうな。母さんが負けるとは思えないが…」
私の母さんは元勇者だ。冒険が好きで今も各地を冒険している。母さんも恐ろしく強かったけど魔王様も同じくらいなら相当強いんだろうな。母さん、勇者が苦戦したというゴーレムにも指一本で勝ってたし。
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