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第7章 天下分け目の大決戦編
59.三浦宮御所の戦い(12)
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政豊率いる木内軍の強襲を受けた志太軍ではあったが、思いがけない援軍の到着によって戦況は変わろうとしていた。
★現在の戦況
志太連合軍(総兵数 11,000人)
志太軍
計 3,000人
口羽軍
計 5,000人
秋庭軍
総大将「秋庭 家春」
計 1,000人
郷田軍
総大将「郷田 直胤」
計 1,000人
堀内軍
総大将「堀内 為永」
計 1,000人
幕府・木内連合軍(総兵数 10,000人)
幕府軍
計 8,000人
木内軍
計 2,000人
祐宗
「家春殿らよ、恩に着るぞよ…」
祐宗は家春らの援軍に対して礼の言葉を述べていた。
家春
「主家のご命運を分ける戦いに参戦するは当然のことにございます。」
家春は祐宗に対して真剣な表情をしてそう言った。
祐永
「ここまで我が志太家を思うてくれる者たちがおるとは…感謝せねばならぬな。」
祐宗もまた、家春の言葉に対して感謝をしている様子であった。
やがてその様子を見ていた政豊がしびれを切らしたのか、苛立った表情で言う。
政豊
「えぇい!ごちゃごちゃうるさい!例え貴様らが何人束になろうとも、この政豊の敵では無いわ!」
すると家春が政豊に軽く会釈して落ち着いた様子で言う。
家春
「木内政豊殿、お久しゅうございますな。柳城での戦いでは真にお世話になり申した。」
家春は柳城での戦いにおいて、家臣らと共に出陣していた。
そこで政豊の軍勢による奇襲に遭い、家春らは討死の危機にまでさらされていた。
武士としてこの上ないまでの屈辱を与えられた家春は、後に何度も政豊に襲われる悪夢を見るほどであったと言う。
そして今、こうしてこの場で政豊と再び刀を交える事を知った家春は、苦い過去と決別する決意を固めたのである。
家春の顔を見た政豊は、思い出したように言う。
政豊
「ん、何じゃ?誰かと思えばあの時のお前さんか。確か…家春とか言ったかのぅ?久しぶりじゃのぅ!」
政豊は家春を柳城で戦った相手であるとかろうじて認識していた。
同時に家春と再会できた事を喜ぶような口調ではあったが、建前の挨拶である事は明らかな様子だ。
家春
「そうじゃ、拙者が秋庭家春にござる。あの時にお主が拙者に与えた屈辱、今こそここで晴らしてくれるわ!」
家春は政豊を歯を食いしばりながら睨みつけてそう言った。
よほど先の戦いにおいての屈辱が耐え難がった事がこの表情からも伺える様子である。
これに対して政豊は、家春の感情的な言葉を一蹴するかのようにこう言った。
政豊
「ふん、個人的な怨みをぶつけるのなら勝手にやってくれ。迷惑なこった。儂らは先を急ぐものでな。悪いな。」
政豊はそう言うと家春らの軍勢に背を向けた後、続けて家春らに対して大きな声を上げた。
政豊
「しかし!それでも邪魔をすると申すのならば!それなりの覚悟は持っておるじゃろうな?!命が惜しくば、大人しくしておいた方が身の為ぞ?!」
その言葉は、背を向けている家春らに対して大きく響き渡っていた。
この態度に家春の怒りは頂点に達した。
家春
「なっ…政豊殿、いや貴様!一体どこまで拙者たちをこけにしたら気が済むというのじゃ!」
敵にあえて背を向けて挑戦的な言葉を放つ政豊。
それはまるで家春らの軍勢は役立たずである故に、全力を注がずとも返り討ちに出来ると言わんばかりの様子だ。
怒りの冷めぬ家春は、直胤と為永らに対して声を上げた。
家春
「もう許さぬぞ!郷田殿、堀内殿!我らの力を政豊にお見せしてやりましょうぞ!」
直胤
「我が盟友の雪辱、晴らすは今ぞ!」
為永
「木内政豊殿、お覚悟を!」
こうして三家の軍勢が一つに集結し、木内軍に対して攻撃を開始する事となった。
★現在の戦況
志太連合軍(総兵数 11,000人)
志太軍
計 3,000人
口羽軍
計 5,000人
秋庭軍
総大将「秋庭 家春」
計 1,000人
郷田軍
総大将「郷田 直胤」
計 1,000人
堀内軍
総大将「堀内 為永」
計 1,000人
幕府・木内連合軍(総兵数 10,000人)
幕府軍
計 8,000人
木内軍
計 2,000人
祐宗
「家春殿らよ、恩に着るぞよ…」
祐宗は家春らの援軍に対して礼の言葉を述べていた。
家春
「主家のご命運を分ける戦いに参戦するは当然のことにございます。」
家春は祐宗に対して真剣な表情をしてそう言った。
祐永
「ここまで我が志太家を思うてくれる者たちがおるとは…感謝せねばならぬな。」
祐宗もまた、家春の言葉に対して感謝をしている様子であった。
やがてその様子を見ていた政豊がしびれを切らしたのか、苛立った表情で言う。
政豊
「えぇい!ごちゃごちゃうるさい!例え貴様らが何人束になろうとも、この政豊の敵では無いわ!」
すると家春が政豊に軽く会釈して落ち着いた様子で言う。
家春
「木内政豊殿、お久しゅうございますな。柳城での戦いでは真にお世話になり申した。」
家春は柳城での戦いにおいて、家臣らと共に出陣していた。
そこで政豊の軍勢による奇襲に遭い、家春らは討死の危機にまでさらされていた。
武士としてこの上ないまでの屈辱を与えられた家春は、後に何度も政豊に襲われる悪夢を見るほどであったと言う。
そして今、こうしてこの場で政豊と再び刀を交える事を知った家春は、苦い過去と決別する決意を固めたのである。
家春の顔を見た政豊は、思い出したように言う。
政豊
「ん、何じゃ?誰かと思えばあの時のお前さんか。確か…家春とか言ったかのぅ?久しぶりじゃのぅ!」
政豊は家春を柳城で戦った相手であるとかろうじて認識していた。
同時に家春と再会できた事を喜ぶような口調ではあったが、建前の挨拶である事は明らかな様子だ。
家春
「そうじゃ、拙者が秋庭家春にござる。あの時にお主が拙者に与えた屈辱、今こそここで晴らしてくれるわ!」
家春は政豊を歯を食いしばりながら睨みつけてそう言った。
よほど先の戦いにおいての屈辱が耐え難がった事がこの表情からも伺える様子である。
これに対して政豊は、家春の感情的な言葉を一蹴するかのようにこう言った。
政豊
「ふん、個人的な怨みをぶつけるのなら勝手にやってくれ。迷惑なこった。儂らは先を急ぐものでな。悪いな。」
政豊はそう言うと家春らの軍勢に背を向けた後、続けて家春らに対して大きな声を上げた。
政豊
「しかし!それでも邪魔をすると申すのならば!それなりの覚悟は持っておるじゃろうな?!命が惜しくば、大人しくしておいた方が身の為ぞ?!」
その言葉は、背を向けている家春らに対して大きく響き渡っていた。
この態度に家春の怒りは頂点に達した。
家春
「なっ…政豊殿、いや貴様!一体どこまで拙者たちをこけにしたら気が済むというのじゃ!」
敵にあえて背を向けて挑戦的な言葉を放つ政豊。
それはまるで家春らの軍勢は役立たずである故に、全力を注がずとも返り討ちに出来ると言わんばかりの様子だ。
怒りの冷めぬ家春は、直胤と為永らに対して声を上げた。
家春
「もう許さぬぞ!郷田殿、堀内殿!我らの力を政豊にお見せしてやりましょうぞ!」
直胤
「我が盟友の雪辱、晴らすは今ぞ!」
為永
「木内政豊殿、お覚悟を!」
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