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狂気②
しおりを挟む【sideアオ】
「サツキさん……痛い……」
「気持ちいいやなくて?」
「今日は本当に……痛いって……」
「へぇ……これ……」
ゾクリとした。
サツキさんに抱えられて、自分の部屋、ではなくてサツキさんの部屋に連れて行かれた。
俺よりもっと高層階に住むサツキさんの部屋は、一面真っ赤で、入るなり俺はいつものように縛り上げられて、そして視界を奪われた。
「これ、誰にやってもらったん?」
「……知らん人……」
「知らん人……で、この番号か……」
サツキさんの顔が、見えない。
声は、いつもと変わらない。
でもいつものように俺を、触ってはくれない。
「サツキ……さん?」
「……なぁ、アオ……」
「ん?ーーんんっーー」
突然、唇を塞がれた。
肺の中の空気を全て吸い取られてしまいそうなほど、サツキさんは俺の唇に吸い付きそして、舌を絡める。
「んんっーー」
苦しくて、頭がボーッとして。
「アオ……俺なぁ」
サツキさんの手が、俺のカラダを這う。
「痛いの嫌いやねん」
そう言って、俺の唇に歯を当てた。
ピリッとした痛みが、下唇に走る。
「でもなぁ……」
サツキさんは無言で、俺の服……ではなくて、俺が着ているアイツの服を引きちぎった。ビリビリと、音を立てて。
「なんでやろ、今、俺……痛い」
サツキさんは、俺の首筋にギリギリと歯を立てる。
「くぅ……ッーー」
思わず漏れる声、歪める口元。
それをサツキさんは、見てくれているだろうか。
いつもより、強い痛み。
その場所が、肩、腕に移動する。
それより下に行けば、そこは、ざっくり切った怪我の場所。
「サ……ツキさん……やめっーー」
「……やめてほしいん? じゃあ……こっちにしよか」
「こっち」がどこなのか考える間もなく、黒のパンツを一気に剥ぎ取られる。俺のモノはまだやわやわとしていて、サツキさんはソコにナニカを当てた。
「サツキさん……なに?」
「ん……きもちええやろ?」
まだやわらかい俺のモノの先端が何かに覆われた気がして、次の瞬間にブルブルとそのナニカが震えた。バイブレーターかなにかを装着されたのか。
「あぁっーーあっ……なに……これッーー」
サツキさんは、何も言わずに今度は大腿に歯を当てる。
「くぁっ……」
足を広げられて、打ちつけた場所に痛みが走る。同時に襲われるナニカからの刺激と、サツキさんから与えられる、痛み。
身を捩り逃れようともそれを許されず、容赦なく刺激と痛みを与えられ続ける。俺のソレはあっという間に反り上がり、光るモノが溢れ出る。
「もう……あかん……」
「ん? あかんのん?」
「イキタイ……」
「え? あかんよ……もっと楽しましてよ……」
サツキさんはそう言って自分のモノを俺の口内にねじ込んだ。突然の口腔内への圧迫にモゴモゴとそれを押し返そうとして、より一層奥にそれを突っ込まれた。
「ほら……気持ちよくしてよ……アオ」
大きな手が俺の後頭部を押さえつけ、逃げることを許されない。サツキさんのピストンは俺の喉の奥を突き刺し、苦しさに涙が溢れる。
その間にも俺のモノはナニカによる振動が与えられ続けていて、痛いくらいに膨れ上がった俺のモノは限界を迎えようとしている。
苦しい。
痛い。
でも、気持ちいい。
気持ちいい。
でも、怖い。
たすけて。
たすけて。
もう、終わりにしたい。
「んんぁああっーーーッ」
声にならない声をあげる。
どうしようもないゾワゾワしたものが、カラダ中を駆け巡る。
その瞬間に、スポンと全ての刺激がなくなり、行き場を無くしたゾワゾワした感覚だけを残して俺のカラダはビクビクと震えた。
「まだ……終わらへんよ……」
サツキさんは俺をグルンと転がして、膝を立たせた。膝の傷が、ベッドに擦れて、痛い。
ズボッという圧迫と同時に、痛みが後孔に走った。
「サツキさん……待って…待っ…ーーッ」
パチンという強い音が、部屋に響く。
「あぁっーーッ」
大きな手が振り下ろされた痛み。
傷口に響く痛み。
カラダの中心を突き上げられる痛み。
「アオっ……ーーくっ……アオ……」
ギシギシと、ベッドが鳴る。
俺の名を呼びながらサツキさんは、激しさを増していく。
寸止めを食らった俺のモノはとっくに限界を超えていて。全てを放出したい感覚が声となり、ビクビクとした痙攣となり、現れる。
「あぁああぁーーーッもぅ……イキたい……あぁッ」
「アオ……綺麗やで……アオ、いいよ……綺麗……アオ……ッ」
「サツキさん……もう……イクッーー」
ガツガツと、カラダがバラバラになるんじゃないかってくらいに突き上げられて。
俺は、果てた。
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