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旅の嫉妬ー弦×凌空ー
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「お前らおせぇよ何してたんだよ……」
「え、弦、妬いてんの?」
「俺はいつでもそういう役回りだよ」
「何言ってんだよ……俺は弦のこと好きだよ」
弦の頬を、凌空の手がなぞる。
ちゃぷっと、湯が跳ね、弦の手がその手を覆う。
「お前はずるい奴だよ……」
フンと鼻を鳴らし、少し口角を上げ、弦は凌空の唇に自らの唇を重ねた。
はぁ……と、凌空から吐息が漏れ、舌が絡み合う。くちゅ……という音が、吐き出された生温かい呼吸とともに、溢れていく。
「俺は弦だけだから……」
「嘘つくなよ……」
「ほんとだって、信じてよ」
「……じゃぁ、俺だけ見てろよ……」
唇が触れるか触れないか、その距離で囁く。
コクリと凌空が頷いて、「ずっとだぞ……」と、弦がニヤリと笑った。そして、それを合図のように、弦は凌空の唇を再び覆った。
凌空の肺の空気を全て吸い込んでしまいそうなほどの、長い、長いキスだった。
頬にあった手を、首に這わせ、そして胸板をなぞる。そこにあるのは、ピクリと動く、程よく鍛え上げられた筋肉。
「ふっ……可愛いなぁ……」
その反応を楽しむように、弦は舌を這わせ、「んんっ……」と凌空の口から声が漏れた。
弦のウェーブのかかった少し長めの髪に、凌空は指を通す。
「弦……髪、伸びたな……」
「は? 今?」
今まさに凌空の胸の小さな蕾にキスをしようとしていた弦は、凌空を見上げた。
「俺は短い方が好きかも」
「短い髪なんていつの話だよ」
「んー……結構前?」
流れを止められた弦は少しだけ眉間にしわを寄せながらも、凌空の唇にキスをする。
「凌空おまえ、ちょっと黙ってろ……」
弦は凌空の身体をふわっと抱え上げ、檜の香りのする木の浴槽の縁に座らせた。
「えー……だって弦と初めて会ったとき……さぁ、短髪でカッコよかったんだもん……あっ……」
話し続ける凌空をお構いなしに、弦は少しだけ存在を大きくした凌空のソレにキスをした。
「ちょっと待てよ……弦……あぁっ……」
かぷりとソレを咥えこんだ弦は、じゅるりと音を立てながら刺激を与える。
「んんっ……」とまた声を大きくあげた凌空の手に、弦は指を絡めた。絡めた指は固く握られ、赤く、そして指先はさらに白く変色し、凌空の熱をその指先の強さに感じる。
「凌空、かたい……」
ニヤリと見上げる弦の顔を、頬を赤く染めた凌空が見下ろす。軽く開かれた唇が、より一層熱い息を吐く。
「ほら後ろ向けよ……」
浴槽の淵に手をつかせ、引き締まったその双丘にキスをする。その中心のすぼまりを軽くなぞるとピクンと背が跳ねる。動くたびに、広背筋が動き、そして肩甲骨がグッと存在を露わにする。
「弦……ほしい……」
「まだだよ……」
「なんでぇ」
「これで気持ちよくしてやるよ」
ゆっくりと、長い指を吸い込ませる。
温かくて柔らかい、凌空のカラダの熱を感じて、その指で刺激を与える。
「あぁっーー」
「あ、ここ?」
弦の頬が緩み、少し垂れたその目が嬉しそうに微笑む。
「なぁ、イイトコロ、ここ?」
「そこ……あぁっーー」
ゆっくりと解すように動かしていたその指で、より一層声が大きくなるその場所目がけて刺激を強める。
「ここ、外だかんな、声気をつけろ……」
「んんっーー弦……弦のがほしいっーー」
「え? 欲しがるねー」
ゆっくりとその指を抜いた弦は立ち上がり、凌空に覆いかぶさるように背に体重を預けた。
臀部に感じる弦の存在感に、凌空はすかさず反応する。
「弦もこんなんなってるじゃん、やばっ」
「だってお前、エロいんだもん」
弦はそう言って、凌空の盛り上がった肩甲骨にキスをした。
「入れてい?」
「ここで……?」
「やっぱダメか?」
「どーだろ……」
背にキスを浴びせる弦に、肩越しに振り返る凌空はキスをせがむ。
「弦……キスして……」
「凌空、やばっ……その顔……」
湯の暑さなのか、雰囲気に呑まれたのか、弦も頬を紅潮させ、そしてふたりは、キスをした。
「はい、カットーーー」
青い空から燦々と降り注ぐ太陽の光を浴びて、額に汗を浮かべたSUUが声を上げた。
「あっぢいーーー」
「まじ汗だくなんだけど」
部屋と露天風呂を繋ぐ石畳みの上に、凌空と弦はゴロンと横たわった。
「まっぶしぃー」
「でも良かったやん、このまま始まるんちゃうかと思ったわ」
「いや俺、どこまでやるの?え、まだ止めんの?って思いながらやってたわ」
「あーやっぱり? 雰囲気良かったから行けるとこまで行こうかと」
「この撮影、夏にやるもんじゃねぇーー!」
背に伝わるひんやりとした石の硬い感触。
先ほどまでの熱が、徐々に冷めていく。
「このまま続き行ける? 休まん方がええやろ?」
「そうだな、完全に冷めたらキツイ」
「えーーー暑いー」
「いや、りっちゃん続きは中やから」
「冷房18度にしてぇ」
KANに促され、露天の脇に設置されたシャワーで汗を流す。
「洗ったろかー?」
弦はニヤリと笑い、ふわふわに泡だてた石鹸で凌空の下半身を包み込む。
「じゃあ煙草吸いてぇ。KANちゃぁん俺の煙草持ってきてー!」
「はいはーいちょっと待ってなー!」
KANに手渡された煙草を蒸す。
「俺2発目いけっかなー? さっきだよ斗真とやったの」
「いけっだろ?まだそんな歳じゃねぇ」
「でも、全然量出んかったらカッコ悪いじゃん」
「頑張れよこのスケジュールはお前だから組めるんだよ、この短時間に2発なんて俺は無理」
「やっぱそーゆーことじゃねーか! キツイってまじで!」
「はい、あとはもっかいケツん中洗ってこいや。俺は中で涼む。まじであちぃー」
凌空の吸いかけの煙草を奪い取り弦は、いち早くカラカラと窓を開け部屋へと戻っていった。
その背中を見送った凌空は、ふっと息を吐いた。
この世界に入って2年。
先に先輩の斗真がいて、すぐあとに、弦が入ってきた。
「弦と初めて会ったとき短髪でカッコよかった」
あれは、本心だった。
男から見ても、雰囲気と色気のある奴だった。
弦の背中をぼーっと眺めていた凌空をジロリと振り返った弦が睨む。「はやくしろ!」と、声には聞こえないその口が、パクパクと動いた。
すぐ怒るのもいつものこと。「はーい」と笑って、シャワーヘッドを外しそれを、後孔に当てた。
2年前に、まず叩き込まれた儀式。
相手を受け入れる準備。
キレイに。
安全に。
その先にしか、快感はない。
この世界の全てを教えてくれたのは、SUUと、そして斗真だった。
「うぉおい凌空ここでやるな! ここ事務所じゃないぞ!」
「へ? うおっ! クセでつい! つーか弦ちゃんがやってから来いって言うから!」
「俺のせいにすんなよ」
水圧を上げたそのとき、SUUが飛んできた。
この世界だからこそ、気を付けろ。
そう叩き込まれたのも、SUUからだった。
事務所ではいつもシャワーのついでに洗浄している。外では必ず、トイレでやれと、そう言われていた。
当たり前だ。
他人のケツに当てたシャワーなんて、例えその後KANがいつものように掃除してくれていたとしたも、使いたくねぇ。
これを言われるたびに、凌空は思う。
身体の水分を拭き取りトイレへと向かい、凌空はそこをキレイに洗浄し、そして、最後にもう1度泡で包み込んで、そして全てを流した。
・
「弦……やばっ……奥あたる……」
「きもちっ……最高だよ、凌空……」
再開した撮影も、止まらなかった。
スタートから、カットまで止まらないのは、経験のなせる技。
凌空の手に自身の手を重ね、弦はグラインドを続ける。唇を重ね、ねっとりとした唾液が絡み合う。
凌空の手は、自身のペニスに当てられ擦り続けている。
「も……いきそ……弦、弦……」
「あーーー、凌空……イクとこ見して……」
凌空の眉間のしわが一層深くなり、その時が近いのを感じ、弦は上体を起こした。
「あーー凌空、しまる……」
「あ、イクっ…イクっーーー」
凌空の絶頂を感じながら、自身の熱を調整する。
横目に、カメラの動きを感じて、次のタイミングを待つ。
これは撮影。
凌空の吐き出された遺伝子を、カメラが追う。そしてその上気した熱を捉えたのを確認して弦は、再びグラインドを開始した。
それに合わせるように、息絶え絶えの凌空も、最後の力を振り絞るかのように声を上げる。
「俺もーー俺もイクよ……」
「うん……弦ちゃ……んんーーっーー」
勢いよく、それでもできるだけ摩擦を感じさせないようスピードを調整して弦は、凌空の後孔から自身の熱を引き抜いた。そしてパチンとコンドームを外し、その熱を、凌空の腹の上に放出した。
「はぁ、はぁーー」
「弦……いっぱい出た……」
幸せそうに微笑む凌空を、弦はギュッと抱きしめた。
「はーい、おっけー」
「うぉおおーーー俺大丈夫だった?」
「弦ちゃん言ったな、凌空」
「そーなんだよー! でもあれもう止められんじゃん?」
「あのタイミングは無理だな」
「セーフだよな? セーフな?」
「もう無理だわ。アウトでも」
そんなやり取りを、SUUは目を細めて見つめた。
同じ時期にスカウトしてきた凌空と弦。
パートナーとしての認知はされていないが、ふたりの絆は強い。
新人の朔良と櫂が、この2人と出会い、どう化学反応を起こすのか。またそこに斗真がどう絡むのか。
「編集でなんとかするから。ほらはやく続きとらないと今日もまた寝れないぞ?」
「やーだーーつか弦ちゃぁん俺もう腰ガクガク……風呂連れてってー」
「はぁ?」
室内にある浴室に、2人で入る。
中から聞こえる笑い声。
そこに、ガシャリとドアが開いた。
「ただいまー!酒買ってきたでぇ!」
「あれ?弦くん?」
「凌空くんもいない?」
乱れた布団
残る熱気
斗真が、ガシャリと浴室の扉を開けた。
「お前らなにしとんねん」
「あ、斗真おかえりー」
「おかえりじゃねぇよ何しとってん?」
「へ?遊んどったら汗だくんなったでシャワー」
「はぁーーー!? あっやしぃー!」
そう言って頬を膨らませるその顔を、KANのカメラが、しっかりと捉えた。
「え、弦、妬いてんの?」
「俺はいつでもそういう役回りだよ」
「何言ってんだよ……俺は弦のこと好きだよ」
弦の頬を、凌空の手がなぞる。
ちゃぷっと、湯が跳ね、弦の手がその手を覆う。
「お前はずるい奴だよ……」
フンと鼻を鳴らし、少し口角を上げ、弦は凌空の唇に自らの唇を重ねた。
はぁ……と、凌空から吐息が漏れ、舌が絡み合う。くちゅ……という音が、吐き出された生温かい呼吸とともに、溢れていく。
「俺は弦だけだから……」
「嘘つくなよ……」
「ほんとだって、信じてよ」
「……じゃぁ、俺だけ見てろよ……」
唇が触れるか触れないか、その距離で囁く。
コクリと凌空が頷いて、「ずっとだぞ……」と、弦がニヤリと笑った。そして、それを合図のように、弦は凌空の唇を再び覆った。
凌空の肺の空気を全て吸い込んでしまいそうなほどの、長い、長いキスだった。
頬にあった手を、首に這わせ、そして胸板をなぞる。そこにあるのは、ピクリと動く、程よく鍛え上げられた筋肉。
「ふっ……可愛いなぁ……」
その反応を楽しむように、弦は舌を這わせ、「んんっ……」と凌空の口から声が漏れた。
弦のウェーブのかかった少し長めの髪に、凌空は指を通す。
「弦……髪、伸びたな……」
「は? 今?」
今まさに凌空の胸の小さな蕾にキスをしようとしていた弦は、凌空を見上げた。
「俺は短い方が好きかも」
「短い髪なんていつの話だよ」
「んー……結構前?」
流れを止められた弦は少しだけ眉間にしわを寄せながらも、凌空の唇にキスをする。
「凌空おまえ、ちょっと黙ってろ……」
弦は凌空の身体をふわっと抱え上げ、檜の香りのする木の浴槽の縁に座らせた。
「えー……だって弦と初めて会ったとき……さぁ、短髪でカッコよかったんだもん……あっ……」
話し続ける凌空をお構いなしに、弦は少しだけ存在を大きくした凌空のソレにキスをした。
「ちょっと待てよ……弦……あぁっ……」
かぷりとソレを咥えこんだ弦は、じゅるりと音を立てながら刺激を与える。
「んんっ……」とまた声を大きくあげた凌空の手に、弦は指を絡めた。絡めた指は固く握られ、赤く、そして指先はさらに白く変色し、凌空の熱をその指先の強さに感じる。
「凌空、かたい……」
ニヤリと見上げる弦の顔を、頬を赤く染めた凌空が見下ろす。軽く開かれた唇が、より一層熱い息を吐く。
「ほら後ろ向けよ……」
浴槽の淵に手をつかせ、引き締まったその双丘にキスをする。その中心のすぼまりを軽くなぞるとピクンと背が跳ねる。動くたびに、広背筋が動き、そして肩甲骨がグッと存在を露わにする。
「弦……ほしい……」
「まだだよ……」
「なんでぇ」
「これで気持ちよくしてやるよ」
ゆっくりと、長い指を吸い込ませる。
温かくて柔らかい、凌空のカラダの熱を感じて、その指で刺激を与える。
「あぁっーー」
「あ、ここ?」
弦の頬が緩み、少し垂れたその目が嬉しそうに微笑む。
「なぁ、イイトコロ、ここ?」
「そこ……あぁっーー」
ゆっくりと解すように動かしていたその指で、より一層声が大きくなるその場所目がけて刺激を強める。
「ここ、外だかんな、声気をつけろ……」
「んんっーー弦……弦のがほしいっーー」
「え? 欲しがるねー」
ゆっくりとその指を抜いた弦は立ち上がり、凌空に覆いかぶさるように背に体重を預けた。
臀部に感じる弦の存在感に、凌空はすかさず反応する。
「弦もこんなんなってるじゃん、やばっ」
「だってお前、エロいんだもん」
弦はそう言って、凌空の盛り上がった肩甲骨にキスをした。
「入れてい?」
「ここで……?」
「やっぱダメか?」
「どーだろ……」
背にキスを浴びせる弦に、肩越しに振り返る凌空はキスをせがむ。
「弦……キスして……」
「凌空、やばっ……その顔……」
湯の暑さなのか、雰囲気に呑まれたのか、弦も頬を紅潮させ、そしてふたりは、キスをした。
「はい、カットーーー」
青い空から燦々と降り注ぐ太陽の光を浴びて、額に汗を浮かべたSUUが声を上げた。
「あっぢいーーー」
「まじ汗だくなんだけど」
部屋と露天風呂を繋ぐ石畳みの上に、凌空と弦はゴロンと横たわった。
「まっぶしぃー」
「でも良かったやん、このまま始まるんちゃうかと思ったわ」
「いや俺、どこまでやるの?え、まだ止めんの?って思いながらやってたわ」
「あーやっぱり? 雰囲気良かったから行けるとこまで行こうかと」
「この撮影、夏にやるもんじゃねぇーー!」
背に伝わるひんやりとした石の硬い感触。
先ほどまでの熱が、徐々に冷めていく。
「このまま続き行ける? 休まん方がええやろ?」
「そうだな、完全に冷めたらキツイ」
「えーーー暑いー」
「いや、りっちゃん続きは中やから」
「冷房18度にしてぇ」
KANに促され、露天の脇に設置されたシャワーで汗を流す。
「洗ったろかー?」
弦はニヤリと笑い、ふわふわに泡だてた石鹸で凌空の下半身を包み込む。
「じゃあ煙草吸いてぇ。KANちゃぁん俺の煙草持ってきてー!」
「はいはーいちょっと待ってなー!」
KANに手渡された煙草を蒸す。
「俺2発目いけっかなー? さっきだよ斗真とやったの」
「いけっだろ?まだそんな歳じゃねぇ」
「でも、全然量出んかったらカッコ悪いじゃん」
「頑張れよこのスケジュールはお前だから組めるんだよ、この短時間に2発なんて俺は無理」
「やっぱそーゆーことじゃねーか! キツイってまじで!」
「はい、あとはもっかいケツん中洗ってこいや。俺は中で涼む。まじであちぃー」
凌空の吸いかけの煙草を奪い取り弦は、いち早くカラカラと窓を開け部屋へと戻っていった。
その背中を見送った凌空は、ふっと息を吐いた。
この世界に入って2年。
先に先輩の斗真がいて、すぐあとに、弦が入ってきた。
「弦と初めて会ったとき短髪でカッコよかった」
あれは、本心だった。
男から見ても、雰囲気と色気のある奴だった。
弦の背中をぼーっと眺めていた凌空をジロリと振り返った弦が睨む。「はやくしろ!」と、声には聞こえないその口が、パクパクと動いた。
すぐ怒るのもいつものこと。「はーい」と笑って、シャワーヘッドを外しそれを、後孔に当てた。
2年前に、まず叩き込まれた儀式。
相手を受け入れる準備。
キレイに。
安全に。
その先にしか、快感はない。
この世界の全てを教えてくれたのは、SUUと、そして斗真だった。
「うぉおい凌空ここでやるな! ここ事務所じゃないぞ!」
「へ? うおっ! クセでつい! つーか弦ちゃんがやってから来いって言うから!」
「俺のせいにすんなよ」
水圧を上げたそのとき、SUUが飛んできた。
この世界だからこそ、気を付けろ。
そう叩き込まれたのも、SUUからだった。
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当たり前だ。
他人のケツに当てたシャワーなんて、例えその後KANがいつものように掃除してくれていたとしたも、使いたくねぇ。
これを言われるたびに、凌空は思う。
身体の水分を拭き取りトイレへと向かい、凌空はそこをキレイに洗浄し、そして、最後にもう1度泡で包み込んで、そして全てを流した。
・
「弦……やばっ……奥あたる……」
「きもちっ……最高だよ、凌空……」
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凌空の手は、自身のペニスに当てられ擦り続けている。
「も……いきそ……弦、弦……」
「あーーー、凌空……イクとこ見して……」
凌空の眉間のしわが一層深くなり、その時が近いのを感じ、弦は上体を起こした。
「あーー凌空、しまる……」
「あ、イクっ…イクっーーー」
凌空の絶頂を感じながら、自身の熱を調整する。
横目に、カメラの動きを感じて、次のタイミングを待つ。
これは撮影。
凌空の吐き出された遺伝子を、カメラが追う。そしてその上気した熱を捉えたのを確認して弦は、再びグラインドを開始した。
それに合わせるように、息絶え絶えの凌空も、最後の力を振り絞るかのように声を上げる。
「俺もーー俺もイクよ……」
「うん……弦ちゃ……んんーーっーー」
勢いよく、それでもできるだけ摩擦を感じさせないようスピードを調整して弦は、凌空の後孔から自身の熱を引き抜いた。そしてパチンとコンドームを外し、その熱を、凌空の腹の上に放出した。
「はぁ、はぁーー」
「弦……いっぱい出た……」
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「はーい、おっけー」
「うぉおおーーー俺大丈夫だった?」
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「セーフだよな? セーフな?」
「もう無理だわ。アウトでも」
そんなやり取りを、SUUは目を細めて見つめた。
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「はぁ?」
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中から聞こえる笑い声。
そこに、ガシャリとドアが開いた。
「ただいまー!酒買ってきたでぇ!」
「あれ?弦くん?」
「凌空くんもいない?」
乱れた布団
残る熱気
斗真が、ガシャリと浴室の扉を開けた。
「お前らなにしとんねん」
「あ、斗真おかえりー」
「おかえりじゃねぇよ何しとってん?」
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