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一章 楚の英雄
三
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深更。突如、陣内に鉦の音が鳴り響いた。
「何事だ!?」
蒙恬は寝具を払いのけ、従者に命じて直ぐに具足を整えさせると、剣を佩いて幕舎を出た。
陣内を兵士達は大童で駆けていた。夜陰に幾つもの松明の火が無軌道に揺れ動いている。
副官が駆け寄って来る。
「敵襲であります。将軍」
「敵襲だと。城父の兵が討って出たのか?」
「いえ。城父に動きはありません。突如、一万ほどの軍が後方に現れたのです」
「何だと」
一帯の地方軍は片付けていた。それに、今の楚軍には、陥落寸前の城父を救う気概もない。気概があるなら、李信と己が平輿、寝丘を攻め立てた時に、救援を寄越しているはずである。
「敵の指揮官は」
「捕捉できていません。掲げているのは玄旗のみで」
「分かった。もういい。とにかく、敵の数が一万だと分かっているのなら、焦る必要もない。兵を鎮め、陣を組ませろ。さすれば容易く討ち払える。憂慮すべきは、夜襲に乗じて、城父の軍が討って出ないかだ」
「御意」
陣の南の方角で、敵との衝突音が聞こえた。
副官は蒙恬の沈着な顔を見遣って、争闘の方へと向かって行った。 蒙恬は算を乱した、将校を見つけては、的確に指示を送った
「おい。どうなっている!?」
遅れて李信が蒙恬の元へ。酒精が漂ってくる。相当に呑んでいたようだ。
「夜襲だ」
「何だと?数は」
「一万」
言うと、李信は鼻で嗤い飛ばした。
「一万とは。たとえ夜襲を仕掛けたとて、たった一万で、この李信の首を奪れるとでも思ったのか。甘くみられたものだ。いいだろう。俺自身で、荊蛮共を葬り去ってやる。誰か!矛と馬を!」
声高に叫ぶと、従者が馬を曳き、副官らしき男が、騎乗した李信に矛を手渡した。
「待て。李信!今、警戒すべきは後方の城父だ。お前は此処に残―」
言い終える前に、武人の血を滾らせた、李信は矛を翻し、馬を駆った。彼の麾下五百騎が後を追う。
「あの莫迦」
蒙恬はその場で蹈鞴を踏んだ。
李信は直情径行な男だが、天賦の才を有した武人だ。全貌は見えないとしても、今の練度の楚軍ならば、精強を誇る、彼の麾下五百騎があれば、容易く討ち払えるだろう。だが、何故今になって、楚は救援を城父に寄越したのか。それもたった一万。本気で制圧された領土を奪い返したいのならば、もっと兵を用意するべきだ。胸を締め付ける、茨の棘は鋭さを増している。
「考えすぎか」
蒙恬は争闘の気配が迫る、闇を不安が宿る眼で睨み付けた。
既に敵兵は、陣の南口を破り、陣内に流れ込んできていた。修羅場と化した一帯には、煌々と燎の明かりに満ち、敵、味方が放つ白刃が絶えることなく、浮かび上がっている。
李信は舌で唇を湿らせた。血が燃えていた。生死のやりとりの狭間に、身を委ねている時が、皮肉にも生を実感させる。肌がひりつくような感覚が何より好きだった。
百雷にも匹敵するほどの、雄叫びを上げる。並みの兵士はこの咆哮を耳にするだけで、四肢を硬直させる。魂が覇気で震えるのだ。
矛を横に薙いだ。
五人の首が、刹那にして舞う。李信は麾下五百騎と共に、辺りを蹂躙した。
屍の山が積み上がっていく。次第に楚軍の攻勢が緩慢になり始める。物足りなさを感じた。
「おい!こんなもんかよ!お前等!」
瞬間。李信の眼が、騎乗する将校らしき男の姿を捉えた。
劣勢でありながら、その男の気配は一切乱れていない。猛者だと、瞬時にして悟った。
「ほう。楚にそこそこの奴が残っていたのか」
李信は他者が放つ気に聡い。野性的な感覚で、相手の器量を推し量ることができる。
「少しは楽しませろよ」
矛の血潮を払い、馬の肚を蹴った。
男も馬を駆る。馳せ違う。
突き出された矛。間合いから、更に伸びてくる。
鐏で打ち払う。反転。
受けた手は痺れている。肌に疣が立った。
矛を回し、また駆ける。三連の突き。全てが同時に放たれているのではと思うほどに、突きには速度が乗っていた。
(良い腕だ。だがなー)
憤激。矛の刃が、紅蓮の闘志に満ちる。
裂帛の気魄と共に、放った一撃は、男の兜を飛ばした。
結い止めた髪が、はらりと乱れる。額が切れ、滴る血。
そして、男は李信をゆっくりと見据えた。
呼吸が止まった。
「何故、あんたが此処に」
総身を満たしていた、闘志が潮のように引いていく。ただ茫然とすることしかできない。何故なら、眼の前の男は、本来ここにいるべき男ではないからだ。
(有り得ない。そんな馬鹿な話があるか)
男の名を口にする直前、蒙恬が指揮を執る、陣の中心部でどよめきが起こった。
男は不敵に笑っていた。
「罠かー」
僅かの間、逡巡した。眼の前の男の首を奪るか。蒙恬を救いに行くか。
天秤が揺れる。李信は唇を噛み、馬首を返した。
振り返ると、額に傷を負った男は、迷いのない眼で、去り行く李信の背を刮目していた。
通り過ぎたのは嵐だった。目視で確認できたのは、五百騎程度の小隊。だが、その破壊力は万の騎馬隊に匹敵する。
蒙恬は馬の鬣にしがみつき、二十ばかりの麾下に守られるようにして、敵五百騎の猛追から逃れる。
狼顧する。
今や燎が争闘によって倒れ、陣は火焔に包まれていた。灼熱の赤気が渦巻く中、後方では黒き旌期を掲げた、漆黒の一団が勢子のように追い立ててくる。
そして、玄旗が下がり、代わりに竜の縫い取りに項の字がある旌旗が掲げられる。項氏の旗を眼にした刹那、胸に蟠り続けていた、不快感の正体が明らかになった。
隠棲したはずの項燕は、何処かに身を潜め、獲物を狙う豺狼の如く、機会を虎視眈々と窺っていた。そして、己は本能で豺狼が放つ、血の臭気を肌で感じ取っていたのだ。
だが、今理解したとて、現状を打破できるものは何もない。今はただ懸命に、化け物のような一団から逃げ切るしかない。
陣内は混迷を極めていた。一万の夜襲。そして、楚の英雄項燕が率いる五百騎の出現。後方から吶喊が聞こえる。恐らく城父の兵士達が討って出たのだろう。これも、当初から示し合わせたものに違いない。
(もうどうにもならん。とにかく陣を抜け、項燕を振りほどく)
蒙恬は前だけを見据え、両の腕を馬首に回した。
「蒙恬‼」
前方から五百騎を引き連れた、李信が現れた。彼の双眼が、背後に迫る、項燕の姿を捉える。
「行け!此処は俺が」
李信は鞍上で、矛を回した。
「すまない」
擦れ違う。
「死ぬなよ」
「ああ。老い耄れには敗けん。それに、生きてお前に伝えなくてはならないことがある」
擦れ違い様に、見えた李信の顔は隠しきれない動揺が浮かんでいた。
「何事だ!?」
蒙恬は寝具を払いのけ、従者に命じて直ぐに具足を整えさせると、剣を佩いて幕舎を出た。
陣内を兵士達は大童で駆けていた。夜陰に幾つもの松明の火が無軌道に揺れ動いている。
副官が駆け寄って来る。
「敵襲であります。将軍」
「敵襲だと。城父の兵が討って出たのか?」
「いえ。城父に動きはありません。突如、一万ほどの軍が後方に現れたのです」
「何だと」
一帯の地方軍は片付けていた。それに、今の楚軍には、陥落寸前の城父を救う気概もない。気概があるなら、李信と己が平輿、寝丘を攻め立てた時に、救援を寄越しているはずである。
「敵の指揮官は」
「捕捉できていません。掲げているのは玄旗のみで」
「分かった。もういい。とにかく、敵の数が一万だと分かっているのなら、焦る必要もない。兵を鎮め、陣を組ませろ。さすれば容易く討ち払える。憂慮すべきは、夜襲に乗じて、城父の軍が討って出ないかだ」
「御意」
陣の南の方角で、敵との衝突音が聞こえた。
副官は蒙恬の沈着な顔を見遣って、争闘の方へと向かって行った。 蒙恬は算を乱した、将校を見つけては、的確に指示を送った
「おい。どうなっている!?」
遅れて李信が蒙恬の元へ。酒精が漂ってくる。相当に呑んでいたようだ。
「夜襲だ」
「何だと?数は」
「一万」
言うと、李信は鼻で嗤い飛ばした。
「一万とは。たとえ夜襲を仕掛けたとて、たった一万で、この李信の首を奪れるとでも思ったのか。甘くみられたものだ。いいだろう。俺自身で、荊蛮共を葬り去ってやる。誰か!矛と馬を!」
声高に叫ぶと、従者が馬を曳き、副官らしき男が、騎乗した李信に矛を手渡した。
「待て。李信!今、警戒すべきは後方の城父だ。お前は此処に残―」
言い終える前に、武人の血を滾らせた、李信は矛を翻し、馬を駆った。彼の麾下五百騎が後を追う。
「あの莫迦」
蒙恬はその場で蹈鞴を踏んだ。
李信は直情径行な男だが、天賦の才を有した武人だ。全貌は見えないとしても、今の練度の楚軍ならば、精強を誇る、彼の麾下五百騎があれば、容易く討ち払えるだろう。だが、何故今になって、楚は救援を城父に寄越したのか。それもたった一万。本気で制圧された領土を奪い返したいのならば、もっと兵を用意するべきだ。胸を締め付ける、茨の棘は鋭さを増している。
「考えすぎか」
蒙恬は争闘の気配が迫る、闇を不安が宿る眼で睨み付けた。
既に敵兵は、陣の南口を破り、陣内に流れ込んできていた。修羅場と化した一帯には、煌々と燎の明かりに満ち、敵、味方が放つ白刃が絶えることなく、浮かび上がっている。
李信は舌で唇を湿らせた。血が燃えていた。生死のやりとりの狭間に、身を委ねている時が、皮肉にも生を実感させる。肌がひりつくような感覚が何より好きだった。
百雷にも匹敵するほどの、雄叫びを上げる。並みの兵士はこの咆哮を耳にするだけで、四肢を硬直させる。魂が覇気で震えるのだ。
矛を横に薙いだ。
五人の首が、刹那にして舞う。李信は麾下五百騎と共に、辺りを蹂躙した。
屍の山が積み上がっていく。次第に楚軍の攻勢が緩慢になり始める。物足りなさを感じた。
「おい!こんなもんかよ!お前等!」
瞬間。李信の眼が、騎乗する将校らしき男の姿を捉えた。
劣勢でありながら、その男の気配は一切乱れていない。猛者だと、瞬時にして悟った。
「ほう。楚にそこそこの奴が残っていたのか」
李信は他者が放つ気に聡い。野性的な感覚で、相手の器量を推し量ることができる。
「少しは楽しませろよ」
矛の血潮を払い、馬の肚を蹴った。
男も馬を駆る。馳せ違う。
突き出された矛。間合いから、更に伸びてくる。
鐏で打ち払う。反転。
受けた手は痺れている。肌に疣が立った。
矛を回し、また駆ける。三連の突き。全てが同時に放たれているのではと思うほどに、突きには速度が乗っていた。
(良い腕だ。だがなー)
憤激。矛の刃が、紅蓮の闘志に満ちる。
裂帛の気魄と共に、放った一撃は、男の兜を飛ばした。
結い止めた髪が、はらりと乱れる。額が切れ、滴る血。
そして、男は李信をゆっくりと見据えた。
呼吸が止まった。
「何故、あんたが此処に」
総身を満たしていた、闘志が潮のように引いていく。ただ茫然とすることしかできない。何故なら、眼の前の男は、本来ここにいるべき男ではないからだ。
(有り得ない。そんな馬鹿な話があるか)
男の名を口にする直前、蒙恬が指揮を執る、陣の中心部でどよめきが起こった。
男は不敵に笑っていた。
「罠かー」
僅かの間、逡巡した。眼の前の男の首を奪るか。蒙恬を救いに行くか。
天秤が揺れる。李信は唇を噛み、馬首を返した。
振り返ると、額に傷を負った男は、迷いのない眼で、去り行く李信の背を刮目していた。
通り過ぎたのは嵐だった。目視で確認できたのは、五百騎程度の小隊。だが、その破壊力は万の騎馬隊に匹敵する。
蒙恬は馬の鬣にしがみつき、二十ばかりの麾下に守られるようにして、敵五百騎の猛追から逃れる。
狼顧する。
今や燎が争闘によって倒れ、陣は火焔に包まれていた。灼熱の赤気が渦巻く中、後方では黒き旌期を掲げた、漆黒の一団が勢子のように追い立ててくる。
そして、玄旗が下がり、代わりに竜の縫い取りに項の字がある旌旗が掲げられる。項氏の旗を眼にした刹那、胸に蟠り続けていた、不快感の正体が明らかになった。
隠棲したはずの項燕は、何処かに身を潜め、獲物を狙う豺狼の如く、機会を虎視眈々と窺っていた。そして、己は本能で豺狼が放つ、血の臭気を肌で感じ取っていたのだ。
だが、今理解したとて、現状を打破できるものは何もない。今はただ懸命に、化け物のような一団から逃げ切るしかない。
陣内は混迷を極めていた。一万の夜襲。そして、楚の英雄項燕が率いる五百騎の出現。後方から吶喊が聞こえる。恐らく城父の兵士達が討って出たのだろう。これも、当初から示し合わせたものに違いない。
(もうどうにもならん。とにかく陣を抜け、項燕を振りほどく)
蒙恬は前だけを見据え、両の腕を馬首に回した。
「蒙恬‼」
前方から五百騎を引き連れた、李信が現れた。彼の双眼が、背後に迫る、項燕の姿を捉える。
「行け!此処は俺が」
李信は鞍上で、矛を回した。
「すまない」
擦れ違う。
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