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神聖デメテール国編
第19話 怠惰の魔剣と新たな依頼
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"魔剣"
それは魔王のみが使うことを許された、世界に7本しか存在しない武器である。
そのひと振りで人間の軍隊10万人を軽く葬れるとさえ言われている。
しかし強力な反面、持ち主の感情を喰らうというデメリットが存在していた。
感情を喰らえば喰らうほど魔剣は威力を増す。
ただし魔剣にその感情を全て喰われたとき、魔剣は持ち主の命を喰らい灰にしてしまうという――
***
<怠惰の魔剣・ベルフェゴール>
その能力は"形状変化"
所有者のイメージに合わせて様々な形へと変化する。
想像力次第ではその力は無限大に可能性を発揮するだろう。
その代わりに、怠惰の魔剣はその名の通り持ち主の"怠惰"の感情を好み食す。
つまり所有者がやる気に満ち溢れた者ならば、持っただけで灰にされてしまうのだ。
そんな魔剣が怠惰の化身に渡ったのは運命だと言わざるを得ない。
「おぉいいなコレ」
魔剣は本来人間が持つだけで焼けるような痛みがあるのだが、奇跡的にタローの防御力がそれを感じさせなかった。
それに加えてタローは怠惰な感情が溢れるほどあるため、すぐに怠惰の魔剣に気に入られられたようだった。
ちなみにドラムスは顔が真っ青になるほどその圧倒的なオーラにあてられていた。
そんなドラムスをお構いなしにタマコはタローに使い方を教示する。
「頭の中に変化させたい形をイメージしてみろ」
「イメージ……ね」
タローは目を閉じてイメージする。
すると魔剣はすぐさま形状を変化させた。
それを見たタマコはパチパチと手を叩き賞賛する。
「怠惰の魔剣は所有者が怠惰であればあるほど相性が良い。
やはり主殿のほうが持ち主にふさわしいようだな」
私は慣れるのに半年かかったぞ。と付け加えた。
最初は禍々しいオーラを放っていた魔剣も段々と少なくなっている。
どうやら感情を喰らったおかげで落ち着いたようだ。
「ところで主殿?」
「なに」
「なぜ主殿は……魔剣を耳かきにしたのじゃ?」
「ちょうど痒くて」そう言ってタローは怠惰の魔剣を耳に突っ込んだ。
「それ……魔剣の無駄遣いじゃぞ?」
***
なにはともあれタローは新たな武器を手に入れた。
というわけで、やって来たぞ近くの森へ。
キング・オーガを倒し、ゴブリンを殲滅したお馴染みの森である。
ほぼほぼ脅威は取り除かれているが大丈夫。
この森はアマゾン並みにデカいからね。モンスターは尽きないのさ!
「やっぱこれが一番落ち着くな」
タローは以前の棍棒と同じ形に魔剣を変化させた。
剣をふるったことのないタローにとっては振れば当たる棍棒のほうが使いやすいのである。
練習もせずすぐ使えるのは天才かチート持ちの異世界主人公くらいだ。
そんなことはさておきである。
ここへ来たのは武器の威力を確かめるためだ。
相性が良いとはいえ魔剣である。
下手に力いっぱいに振って被害が出たのでは意味がない。
一度武器の調整をしてこい、というのはドラムスだった。
と、タローたちはちょうど森の開けた場所に着いた。
どうやらここで試行するようだ。
「準備はいいか?」
「うぃ~」
「では行くぞ――」
タマコは宙に5本の弦を出現させた。
そして刀の峰の弦に這わせ、音を奏でる。
「誘惑曲」
その曲は森全体へと広がっていく。
すると森の中からぞろぞろと多種多様なモンスターが集まってきた。
誘惑曲はモンスターを引き寄せる曲。
引き寄せるだけの曲だが、これは組曲なのだ。
タマコはさらに宙に縦3本の弦を出現させる。
「暴走曲!」
曲を聴いた瞬間モンスターたちは眼光を赤く光らせ、タローに敵意を向けた。
タローもそれを受け武器を構える。
「準備は整った。存分に試せ!」
「おう!」
一斉に飛び掛かるモンスターたち。
タローは横薙ぎに魔剣を振るった。
全力ではないが、それなりに力を入れて振るった。
それだけだったのだが
「「「「「グガァァァアアア!!!」」」」」
モンスターたちは一様に吹っ飛んでいった。
「…………あれ?」
本人もこの状況に戸惑っていた。
一体何が起きたのか皆目見当もつかないが、その現象をタマコだけは理解していた。
***
「魔力暴発?」タローは聞きなれない言葉に思わず聞き返した。
「俺、魔力0だよ?」
「いや主殿の魔力ではなく、魔剣が持つ魔力が暴発したのじゃ」
タマコの説明によると
魔剣は魔力を持っていて、その魔力を使えば魔力を持たない者でも魔法のような力が使えるらしい。
そして魔剣の魔力量は食事量、つまり持ち主の感情が強ければ強いほど魔力量も上がり、より強力な魔剣へと至るそうだ。
「怠惰の魔剣は持ち主の"怠惰"の感情を喰らう魔剣だ。
きっと主殿の怠惰の感情を喰らいすぎて魔力量も桁外れに上がっていたのだろう。
喰った分、何かで発散しようとして魔力暴発が起きたのじゃろうな」
「食いすぎであんな衝撃波がでるのか」
「使い慣れればその魔力も制御できるようになるが……おそらく怠惰の魔剣がそこまでの威力を発揮したことはないかもしれないぞ?
少なくとも、私が倒した魔王はそれほどの力は使えなかった」
タマコは半分呆れながら話をした。
威力が強いのは良いことである。強い敵が現れたら頼もしい限りだ。
しかし、それほどの魔力があるとしたら、それは持ち主が度を超えてだらしないということである。
戦闘では役に立つが人間的にはクズという何とも言えない、何とも喜べない事柄である。
「つーか全然試せてもなかったな。みんな吹っ飛んでったし」
「そうじゃのぅ。何か良い依頼でもあれば良いが・・・」
「…………」
「…………」
「……働くのは――」
「働きたくないなんて言ったら私は城へ帰る」
「……すんません」
***
森を後にしたタローたちはもう一度ギルドへ戻った。
ドラムスに事情を説明したところ。
「あるぜ丁度いい依頼」
「クソっ、あるのかよ」
「なんで悔しがるんだよそこで!」
「漫才はいいから早く教えろ」
タマコはジト目で言うとドラムスは「は、はい。ごめんなさい」と依頼書を取りに行った。
「お前怖がられてんな」揶揄うタロー。
「あの男が脆弱なだけじゃ」むっとしながら言うタマコ。
あーだこーだ言っているところにドラムスが依頼書を持ってくる。
________________
難度 D
ワイト の討伐
報酬 100 G
人数は多いほうがいいよ☆
_________________
「ワイト…………ってなに?」
初めに出た言葉はそれであった。
それにはタマコが答える。
「ワイトは人間の怨念が宿った死体じゃ。動く骸骨とでも思っておけばよい」
「怨念……か」
「だが妙じゃのう。ワイトはDランク冒険者が経験値を稼ぐために討伐される低級モンスターのはず……なぜこれが武器の威力を試すのに丁度いいのじゃ?」
タマコの疑問はもっともである。
ワイトはモンスターと言っても元は死体、というか骨。
過去の報告ではワイトに襲われそうになったご主人を守るために立ち向かった犬が傷を負いはしたが討伐したという例もあるほど弱いのである。
普段は依頼にも出されず、国の兵士が何とかすることが多い。
タローの力を試すにはあまりにも脆弱すぎる。
その理由をドラムスは頭を掻きながら説明する。
「確かに脆弱なモンスターですが、依頼が来るときは大量に発生した時がほとんど。
それでも精々100体ほど。それくらいだったらDランクが10人居れば余裕なんですが・・・・・今回はそれ以上なんです」
「どれくらいいるの?」
「遠目から数えただけだから曖昧らしいが……」
「何体なのじゃ?」
「ざっと…………10万以上?」
ドラムスの言葉に驚くタマコ。
タローは規模がわからず首をひねっていた。
「……なるほどのぅ。試すには確かに丁度いいかもな」
「でしょ? あっ、ちなみにこの依頼書は1体当たりの値段で倒した数×100Gとなります」
「10万×100G=1000万G=しばらく働かなくて大丈夫!」
「何でそこだけ計算速いんだよ……」
目をキラキラさせるタローにドラムスも呆れるしかなかった。
(ま、受けてくれるなら何でもいいんだけどな)
心の中でほくそ笑むドラムス。
実はこの依頼はドラムスの作った『タロー最強冒険者育成計画』2つ目の依頼なのだ。
ちなみに『タロー最強冒険者育成計画』がわからない方、もしくは忘れた方は『第10話 育成計画』を見てほしい。
兎にも角にもタマコにも怪しまれず自然な流れで依頼を渡せたのは好都合。
タローの育成計画は順調に進んだのであった。
「これ受けようタマコ!」
「主殿が決めたのなら私は付き添うまでだよ」
「わかった。ではこの依頼を受注する! 場所は神聖デメテール国だ。
頼んだぞ」
かくしてタローは次なる目的地へと向かうのであった。
____________________
『タロー最強冒険者育成計画』
2つ目
{ワイトの討伐}
難度D
____________________
それは魔王のみが使うことを許された、世界に7本しか存在しない武器である。
そのひと振りで人間の軍隊10万人を軽く葬れるとさえ言われている。
しかし強力な反面、持ち主の感情を喰らうというデメリットが存在していた。
感情を喰らえば喰らうほど魔剣は威力を増す。
ただし魔剣にその感情を全て喰われたとき、魔剣は持ち主の命を喰らい灰にしてしまうという――
***
<怠惰の魔剣・ベルフェゴール>
その能力は"形状変化"
所有者のイメージに合わせて様々な形へと変化する。
想像力次第ではその力は無限大に可能性を発揮するだろう。
その代わりに、怠惰の魔剣はその名の通り持ち主の"怠惰"の感情を好み食す。
つまり所有者がやる気に満ち溢れた者ならば、持っただけで灰にされてしまうのだ。
そんな魔剣が怠惰の化身に渡ったのは運命だと言わざるを得ない。
「おぉいいなコレ」
魔剣は本来人間が持つだけで焼けるような痛みがあるのだが、奇跡的にタローの防御力がそれを感じさせなかった。
それに加えてタローは怠惰な感情が溢れるほどあるため、すぐに怠惰の魔剣に気に入られられたようだった。
ちなみにドラムスは顔が真っ青になるほどその圧倒的なオーラにあてられていた。
そんなドラムスをお構いなしにタマコはタローに使い方を教示する。
「頭の中に変化させたい形をイメージしてみろ」
「イメージ……ね」
タローは目を閉じてイメージする。
すると魔剣はすぐさま形状を変化させた。
それを見たタマコはパチパチと手を叩き賞賛する。
「怠惰の魔剣は所有者が怠惰であればあるほど相性が良い。
やはり主殿のほうが持ち主にふさわしいようだな」
私は慣れるのに半年かかったぞ。と付け加えた。
最初は禍々しいオーラを放っていた魔剣も段々と少なくなっている。
どうやら感情を喰らったおかげで落ち着いたようだ。
「ところで主殿?」
「なに」
「なぜ主殿は……魔剣を耳かきにしたのじゃ?」
「ちょうど痒くて」そう言ってタローは怠惰の魔剣を耳に突っ込んだ。
「それ……魔剣の無駄遣いじゃぞ?」
***
なにはともあれタローは新たな武器を手に入れた。
というわけで、やって来たぞ近くの森へ。
キング・オーガを倒し、ゴブリンを殲滅したお馴染みの森である。
ほぼほぼ脅威は取り除かれているが大丈夫。
この森はアマゾン並みにデカいからね。モンスターは尽きないのさ!
「やっぱこれが一番落ち着くな」
タローは以前の棍棒と同じ形に魔剣を変化させた。
剣をふるったことのないタローにとっては振れば当たる棍棒のほうが使いやすいのである。
練習もせずすぐ使えるのは天才かチート持ちの異世界主人公くらいだ。
そんなことはさておきである。
ここへ来たのは武器の威力を確かめるためだ。
相性が良いとはいえ魔剣である。
下手に力いっぱいに振って被害が出たのでは意味がない。
一度武器の調整をしてこい、というのはドラムスだった。
と、タローたちはちょうど森の開けた場所に着いた。
どうやらここで試行するようだ。
「準備はいいか?」
「うぃ~」
「では行くぞ――」
タマコは宙に5本の弦を出現させた。
そして刀の峰の弦に這わせ、音を奏でる。
「誘惑曲」
その曲は森全体へと広がっていく。
すると森の中からぞろぞろと多種多様なモンスターが集まってきた。
誘惑曲はモンスターを引き寄せる曲。
引き寄せるだけの曲だが、これは組曲なのだ。
タマコはさらに宙に縦3本の弦を出現させる。
「暴走曲!」
曲を聴いた瞬間モンスターたちは眼光を赤く光らせ、タローに敵意を向けた。
タローもそれを受け武器を構える。
「準備は整った。存分に試せ!」
「おう!」
一斉に飛び掛かるモンスターたち。
タローは横薙ぎに魔剣を振るった。
全力ではないが、それなりに力を入れて振るった。
それだけだったのだが
「「「「「グガァァァアアア!!!」」」」」
モンスターたちは一様に吹っ飛んでいった。
「…………あれ?」
本人もこの状況に戸惑っていた。
一体何が起きたのか皆目見当もつかないが、その現象をタマコだけは理解していた。
***
「魔力暴発?」タローは聞きなれない言葉に思わず聞き返した。
「俺、魔力0だよ?」
「いや主殿の魔力ではなく、魔剣が持つ魔力が暴発したのじゃ」
タマコの説明によると
魔剣は魔力を持っていて、その魔力を使えば魔力を持たない者でも魔法のような力が使えるらしい。
そして魔剣の魔力量は食事量、つまり持ち主の感情が強ければ強いほど魔力量も上がり、より強力な魔剣へと至るそうだ。
「怠惰の魔剣は持ち主の"怠惰"の感情を喰らう魔剣だ。
きっと主殿の怠惰の感情を喰らいすぎて魔力量も桁外れに上がっていたのだろう。
喰った分、何かで発散しようとして魔力暴発が起きたのじゃろうな」
「食いすぎであんな衝撃波がでるのか」
「使い慣れればその魔力も制御できるようになるが……おそらく怠惰の魔剣がそこまでの威力を発揮したことはないかもしれないぞ?
少なくとも、私が倒した魔王はそれほどの力は使えなかった」
タマコは半分呆れながら話をした。
威力が強いのは良いことである。強い敵が現れたら頼もしい限りだ。
しかし、それほどの魔力があるとしたら、それは持ち主が度を超えてだらしないということである。
戦闘では役に立つが人間的にはクズという何とも言えない、何とも喜べない事柄である。
「つーか全然試せてもなかったな。みんな吹っ飛んでったし」
「そうじゃのぅ。何か良い依頼でもあれば良いが・・・」
「…………」
「…………」
「……働くのは――」
「働きたくないなんて言ったら私は城へ帰る」
「……すんません」
***
森を後にしたタローたちはもう一度ギルドへ戻った。
ドラムスに事情を説明したところ。
「あるぜ丁度いい依頼」
「クソっ、あるのかよ」
「なんで悔しがるんだよそこで!」
「漫才はいいから早く教えろ」
タマコはジト目で言うとドラムスは「は、はい。ごめんなさい」と依頼書を取りに行った。
「お前怖がられてんな」揶揄うタロー。
「あの男が脆弱なだけじゃ」むっとしながら言うタマコ。
あーだこーだ言っているところにドラムスが依頼書を持ってくる。
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難度 D
ワイト の討伐
報酬 100 G
人数は多いほうがいいよ☆
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「ワイト…………ってなに?」
初めに出た言葉はそれであった。
それにはタマコが答える。
「ワイトは人間の怨念が宿った死体じゃ。動く骸骨とでも思っておけばよい」
「怨念……か」
「だが妙じゃのう。ワイトはDランク冒険者が経験値を稼ぐために討伐される低級モンスターのはず……なぜこれが武器の威力を試すのに丁度いいのじゃ?」
タマコの疑問はもっともである。
ワイトはモンスターと言っても元は死体、というか骨。
過去の報告ではワイトに襲われそうになったご主人を守るために立ち向かった犬が傷を負いはしたが討伐したという例もあるほど弱いのである。
普段は依頼にも出されず、国の兵士が何とかすることが多い。
タローの力を試すにはあまりにも脆弱すぎる。
その理由をドラムスは頭を掻きながら説明する。
「確かに脆弱なモンスターですが、依頼が来るときは大量に発生した時がほとんど。
それでも精々100体ほど。それくらいだったらDランクが10人居れば余裕なんですが・・・・・今回はそれ以上なんです」
「どれくらいいるの?」
「遠目から数えただけだから曖昧らしいが……」
「何体なのじゃ?」
「ざっと…………10万以上?」
ドラムスの言葉に驚くタマコ。
タローは規模がわからず首をひねっていた。
「……なるほどのぅ。試すには確かに丁度いいかもな」
「でしょ? あっ、ちなみにこの依頼書は1体当たりの値段で倒した数×100Gとなります」
「10万×100G=1000万G=しばらく働かなくて大丈夫!」
「何でそこだけ計算速いんだよ……」
目をキラキラさせるタローにドラムスも呆れるしかなかった。
(ま、受けてくれるなら何でもいいんだけどな)
心の中でほくそ笑むドラムス。
実はこの依頼はドラムスの作った『タロー最強冒険者育成計画』2つ目の依頼なのだ。
ちなみに『タロー最強冒険者育成計画』がわからない方、もしくは忘れた方は『第10話 育成計画』を見てほしい。
兎にも角にもタマコにも怪しまれず自然な流れで依頼を渡せたのは好都合。
タローの育成計画は順調に進んだのであった。
「これ受けようタマコ!」
「主殿が決めたのなら私は付き添うまでだよ」
「わかった。ではこの依頼を受注する! 場所は神聖デメテール国だ。
頼んだぞ」
かくしてタローは次なる目的地へと向かうのであった。
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『タロー最強冒険者育成計画』
2つ目
{ワイトの討伐}
難度D
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