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魔剣争奪戦編
第87話 幸福少女
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不思議な感覚だった。
"空を飛んでいる"というわけではない。
どちらかというと"落ちている"という感覚に近いだろう。
そんな浮遊感をアリスは感じていた。
――アリスは……死んだのかな?
その浮遊感にあてられていると、なんだか意識が朦朧としてくる。
だが抵抗する気も起きないほど、アリスは疲弊していた。
――あぁ……死ぬならもっと食べてから死にたかったのに……
ただ"栄養を摂る"という目的のみを果たす食事が嫌だった。
もっと"味わい"、"堪能"し、"食欲を満たす"ための食事をしたかった。
それなのに、もうそれすら叶わない夢となってしまうのだろうか……
――いやだな……死ぬのは……――
迫る眠気に、アリスは素直に服従する。
全てを、諦めたかのように…………――
・・・
・・・・・
・・・・・・・
「………………っ?」
目覚めると、アリスは知らない温もりを感じた。
目をやれば、見たことも無いフカフカな布団が体にかかっている。
(……ここは、どこ?)
天国にしては地味すぎる。
けど地獄にしては明るすぎる風景だ。
そして、確かな心臓の鼓動が伝わり、自分が生きていることを強く認識させた。
(……そこにいるのは、だれ?)
首だけを動かすと、後ろ姿のみ確認できる人物が一人。
ワンピースの上に白いエプロンを着ているようだ。
女の人にしてはやけに大きいな、という感想を抱いた。
「――あら? あらあら目が覚めたのねえ! よかったわあ!」
微かに聞こえたアリスの首を動かした時の音で、その女は少女が覚醒したことを察知した。
「――ヒィッ!!」
アリスは振り向いた女性を見て小さな悲鳴を上げた。
それもそのはず、頭部がオオカミになっているからだ。
目元や口が感情と連動しているため、それが被り物ではないのだと理解できる。
怯えるアリスに、彼女は慌てて謝罪した。
「あらあらごめんさい! 驚かせちゃったわねえ! "転移者"にはちゃんと配慮しておくべきだったわ……」
「……て、てんいしゃ?」
アリスが問い返すと、彼女――アンブレラ=サファイアと名乗る女性が説明してくれた。
そして、アリスが転移者という存在であり、アンブレラが狩りをしている道中で倒れているアリスを発見し、保護したことも一緒に伝える。
「……あ、ありが、とう、ございます……」
「いいのよお礼なんて! 困ったときはお互い様よ?」
懐がデカいのか、アンブレラは笑ってアリスを受け入れる。
優しさを感じたのか、アリスが警戒を少しだけ緩めると――
ぐぅ~~……
「「あ」」
思わずアリスはお腹を鳴らしてしまった。
「……ご、ごめんなさい///」
顔を赤くして謝るアリス。
そんなアリスに、アンブレラはというと、
「いいのいいの、気にしない気にしない!」
そう言うと、アリスは台所から大量の料理を運んできた。
ハンバーグ、スパゲティ、コーンスープにサラダと、それはそれは大量に運んできた。
見たことも無い料理ばかりで、見たことの無い量に、アリスは驚いて言葉が出ない。
「……あ、の……これ、は」
「ん? 食事だけど?」
さも当然というアンブレラだが、アリスにとっては違う。
アリスが食べていたのはお皿に気持ち程度のサラダやサプリメント。
こんな食べ物は見たことが無かった。
「……た、食べていいの?」
恐る恐る訊いた。
これを言えば、母は暴力を振るう。
……この人はどうなのだろうか?
警戒を強めるアリスだったが、それは杞憂に終わる。
「もちろんよ! 好きなだけお食べ!」
アンブレラは獣の顔に笑顔を浮かべた。
それを見たアリスは安心し、さっそく目に留まったハンバーグを口に頬張る。
「……ッ!」
肉汁が、旨味が、美味しさが口いっぱいに広がった。
それからは決壊したダムのような勢いで食事を食べ進める。
スプーンやフォークすらも使わず、一心不乱に手で鷲掴みにした料理を口に運んだ。
「……美味しい…………美味しい、よぉ……」
初めて味わう料理。
"栄養を摂る"ためでなく、"食欲を満たす"ための食事。
それを実感した少女の目からは、止めどなく涙が伝っていた。
とっくに枯れ果てたと思っていた泉だったが、どうやら違ったようだ。
「あらあら……なんて可愛いのかしら」
泣きながら笑顔を浮かべて、口いっぱいに頬張る少女に、アンブレラは愛おしさを感じていた。
***
それから一週間が経過した頃、アンブレラはアリスにあることを勧めた。
「……冒険者?」
アンブレラが告げた内容は、冒険者になれ、ということである。
「アリスちゃん。あなたを拾ったのはわたしだけど、それでもあなたは『人間』。
いつまでも、魔王と一緒というわけにはいかないわ」
「……なにか、いいことある?」
アリスはアンブレラにすっかり懐いていた。
その言葉は、アリスがアンブレラと離れたくない気持ちから出た『一緒にいるための言い訳』だった。
だが、その質問は結果として、少女が冒険者になる切っ掛けとなってしまう。
「そうねえ……お金を稼げるし、ついでにモンスターも狩れるから、アリスちゃんがまだ知らないご飯をいっぱい食べれるわね」
「――ッッ!?」
そのとき、アリスに衝撃が走った。
『知らないご飯』
アンブレラと過ごし、たくさんの料理を食べたが、どうやら世界にはまだ見ぬ料理があるらしい。
それならぜひ――味わいたい!
「……アリス、冒険者になる!」
「あらそう? ……で、なんで涎垂らしてるのかしら?」
こうしてやる気を出したアリスは、さっそく身支度をして、人間の街へと向かう。
だが、アンブレラの家を出る間際に一つだけ確認をした。
「……アンブレラ?」
「どうしたの?」
「……アリスがつよくなったら、アリスとずっといっしょにいてくれる?」
「っ!」
アンブレラは少しだけ顎に手をやり、答えを聞かせた。
「そうねえ……アリスちゃんが強くなって、わたしのことを『ママ』って呼んでくれるならいいわよ?」
「……ッ! うん、わかった!」
アリスは約束を承諾すると、元気に街へと向かった。
(ふふふ……娘が旅立つときって、こんな感じなのかしらね……)
魔王になる以前から涙など流したことが無かったのだが、目元を拭い柄にもなく感傷に浸る。
娘がいつ来るか楽しみしながら、アンブレラはいつものように今日も狩りに出かけるのだった。
その後、アリスの活躍は目覚ましかった。
冒険者として登録後、夥しい量のモンスターを狩りつくし、その存在感を発揮。
ただ、ドロップアイテムごと食べてしまう癖から問題児としても有名となった。
何度も注意したのだが、誰も少女の強さに逆らえず、止めることはできない。
結局アリスは、わずか数年で問題児の集まるSランクへと昇格。
無類の強さを得た少女は、満を持してアンブレラのいる山奥へと凱旋したのであった。
"空を飛んでいる"というわけではない。
どちらかというと"落ちている"という感覚に近いだろう。
そんな浮遊感をアリスは感じていた。
――アリスは……死んだのかな?
その浮遊感にあてられていると、なんだか意識が朦朧としてくる。
だが抵抗する気も起きないほど、アリスは疲弊していた。
――あぁ……死ぬならもっと食べてから死にたかったのに……
ただ"栄養を摂る"という目的のみを果たす食事が嫌だった。
もっと"味わい"、"堪能"し、"食欲を満たす"ための食事をしたかった。
それなのに、もうそれすら叶わない夢となってしまうのだろうか……
――いやだな……死ぬのは……――
迫る眠気に、アリスは素直に服従する。
全てを、諦めたかのように…………――
・・・
・・・・・
・・・・・・・
「………………っ?」
目覚めると、アリスは知らない温もりを感じた。
目をやれば、見たことも無いフカフカな布団が体にかかっている。
(……ここは、どこ?)
天国にしては地味すぎる。
けど地獄にしては明るすぎる風景だ。
そして、確かな心臓の鼓動が伝わり、自分が生きていることを強く認識させた。
(……そこにいるのは、だれ?)
首だけを動かすと、後ろ姿のみ確認できる人物が一人。
ワンピースの上に白いエプロンを着ているようだ。
女の人にしてはやけに大きいな、という感想を抱いた。
「――あら? あらあら目が覚めたのねえ! よかったわあ!」
微かに聞こえたアリスの首を動かした時の音で、その女は少女が覚醒したことを察知した。
「――ヒィッ!!」
アリスは振り向いた女性を見て小さな悲鳴を上げた。
それもそのはず、頭部がオオカミになっているからだ。
目元や口が感情と連動しているため、それが被り物ではないのだと理解できる。
怯えるアリスに、彼女は慌てて謝罪した。
「あらあらごめんさい! 驚かせちゃったわねえ! "転移者"にはちゃんと配慮しておくべきだったわ……」
「……て、てんいしゃ?」
アリスが問い返すと、彼女――アンブレラ=サファイアと名乗る女性が説明してくれた。
そして、アリスが転移者という存在であり、アンブレラが狩りをしている道中で倒れているアリスを発見し、保護したことも一緒に伝える。
「……あ、ありが、とう、ございます……」
「いいのよお礼なんて! 困ったときはお互い様よ?」
懐がデカいのか、アンブレラは笑ってアリスを受け入れる。
優しさを感じたのか、アリスが警戒を少しだけ緩めると――
ぐぅ~~……
「「あ」」
思わずアリスはお腹を鳴らしてしまった。
「……ご、ごめんなさい///」
顔を赤くして謝るアリス。
そんなアリスに、アンブレラはというと、
「いいのいいの、気にしない気にしない!」
そう言うと、アリスは台所から大量の料理を運んできた。
ハンバーグ、スパゲティ、コーンスープにサラダと、それはそれは大量に運んできた。
見たことも無い料理ばかりで、見たことの無い量に、アリスは驚いて言葉が出ない。
「……あ、の……これ、は」
「ん? 食事だけど?」
さも当然というアンブレラだが、アリスにとっては違う。
アリスが食べていたのはお皿に気持ち程度のサラダやサプリメント。
こんな食べ物は見たことが無かった。
「……た、食べていいの?」
恐る恐る訊いた。
これを言えば、母は暴力を振るう。
……この人はどうなのだろうか?
警戒を強めるアリスだったが、それは杞憂に終わる。
「もちろんよ! 好きなだけお食べ!」
アンブレラは獣の顔に笑顔を浮かべた。
それを見たアリスは安心し、さっそく目に留まったハンバーグを口に頬張る。
「……ッ!」
肉汁が、旨味が、美味しさが口いっぱいに広がった。
それからは決壊したダムのような勢いで食事を食べ進める。
スプーンやフォークすらも使わず、一心不乱に手で鷲掴みにした料理を口に運んだ。
「……美味しい…………美味しい、よぉ……」
初めて味わう料理。
"栄養を摂る"ためでなく、"食欲を満たす"ための食事。
それを実感した少女の目からは、止めどなく涙が伝っていた。
とっくに枯れ果てたと思っていた泉だったが、どうやら違ったようだ。
「あらあら……なんて可愛いのかしら」
泣きながら笑顔を浮かべて、口いっぱいに頬張る少女に、アンブレラは愛おしさを感じていた。
***
それから一週間が経過した頃、アンブレラはアリスにあることを勧めた。
「……冒険者?」
アンブレラが告げた内容は、冒険者になれ、ということである。
「アリスちゃん。あなたを拾ったのはわたしだけど、それでもあなたは『人間』。
いつまでも、魔王と一緒というわけにはいかないわ」
「……なにか、いいことある?」
アリスはアンブレラにすっかり懐いていた。
その言葉は、アリスがアンブレラと離れたくない気持ちから出た『一緒にいるための言い訳』だった。
だが、その質問は結果として、少女が冒険者になる切っ掛けとなってしまう。
「そうねえ……お金を稼げるし、ついでにモンスターも狩れるから、アリスちゃんがまだ知らないご飯をいっぱい食べれるわね」
「――ッッ!?」
そのとき、アリスに衝撃が走った。
『知らないご飯』
アンブレラと過ごし、たくさんの料理を食べたが、どうやら世界にはまだ見ぬ料理があるらしい。
それならぜひ――味わいたい!
「……アリス、冒険者になる!」
「あらそう? ……で、なんで涎垂らしてるのかしら?」
こうしてやる気を出したアリスは、さっそく身支度をして、人間の街へと向かう。
だが、アンブレラの家を出る間際に一つだけ確認をした。
「……アンブレラ?」
「どうしたの?」
「……アリスがつよくなったら、アリスとずっといっしょにいてくれる?」
「っ!」
アンブレラは少しだけ顎に手をやり、答えを聞かせた。
「そうねえ……アリスちゃんが強くなって、わたしのことを『ママ』って呼んでくれるならいいわよ?」
「……ッ! うん、わかった!」
アリスは約束を承諾すると、元気に街へと向かった。
(ふふふ……娘が旅立つときって、こんな感じなのかしらね……)
魔王になる以前から涙など流したことが無かったのだが、目元を拭い柄にもなく感傷に浸る。
娘がいつ来るか楽しみしながら、アンブレラはいつものように今日も狩りに出かけるのだった。
その後、アリスの活躍は目覚ましかった。
冒険者として登録後、夥しい量のモンスターを狩りつくし、その存在感を発揮。
ただ、ドロップアイテムごと食べてしまう癖から問題児としても有名となった。
何度も注意したのだが、誰も少女の強さに逆らえず、止めることはできない。
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その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
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勿論二世だ。
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