12 / 101
第二章 プロジェクト始動
10.中間考査と結果発表
テスト週間中、例の悶絶ものの演技で布石を打った以外、毎日放課後には、雪代と視聴覚室での勉強会を行った。
彼女の教え方は理解がしやすく、かなり身になったと思える充実感を得られた時間だった。
それと、たまに会長の樫井さんが様子を伺いにきて、休憩がてら、主に俺のWeb上での投稿作についての会話を交わし結構仲良くなれた。
雪代に続く俺の友達──あくまで候補ではあるが、得難い貴重な存在だ。
関わりの浅い他人と接するのは苦手だが、彼女の人柄の良さが、俺の心の壁を少しばかり薄くしてくれたのかもしれない。
部活組の男子達は違う。
彼らとは利害の一致で一時的に繋がっただけだ。
今回の中間考査での結果如何では、その関係性にも変化があるかもしれないが⋯⋯。
そしていよいよ中間考査の日がやってきた。
テストは、月、火、水、木曜日の全四日間で行われ、一日目の今日は、数学Ⅱから始まる。
テスト開始が迫った朝の教室は、ざわざわと騒がしい。
「この問題解ける? 参考書見てもよく分かんなくて」
「英単語帳から出題してくれない? 確認しておきたいんだ」
などと最後の追い込みに入る者達や、
「やべぇ、まったくテス勉してないわー」
「だりぃわー。早く帰ってゲームしてー」
「半日で終わるし、帰りに新作コスメ見にいかない?」
などと中には既に諦めムードの者達も少なくない。
そうこうしている内に、テスト監督をする担任の美作先生が教室に入ってきた。
「では机の上の教科書やノート、参考書類は鞄の中に仕舞うように。後、携帯の電源はちゃんと切っておけよ」
教壇に立った美作先生からそう注意を受けた後、前の席からテスト用紙の配布が行われた。
腕時計を確認する美作先生。
緊張感の漂う中、
──キーンコーンカーンコーン。
ウエストミンスターの鐘を元にする開始のチャイム音が鳴った。
「では、始め!」
美作先生の号令とともに、テスト用紙を表にして問題に取り組み、手にしたシャープペンシルを走らせる。
一問目から、雪代の作った対策プリントに載っていたのと酷似した内容だ。
他の問題も、ほとんどが似通ったものばかり。
おかげで詰まる事なくスラスラ解けていく。
これなら高得点が狙えそうだ。
対策プリントを渡しておいたあいつらも、ちゃんとそれを使って勉強していれば、赤点は容易に回避出来るに違いない。
恐るべきは、それを作った雪代だ。
天はどれだけ彼女に才を与えれば気が済むのか。
否、才能だけじゃないな。
彼女は人知れず、血の滲むような努力を重ねているのだろう。
でなければ、これだけの偉業と呼んでもいい成果は上げられないはずだから。
「残り五分だ。解答欄のズレや名前の書き忘れがないか確認しておけよ」
美作先生からの声掛けがあり、それらのミスがないかチェックして、問題を最初から見直していると、再びチャイム音が鳴り、
「そこまで。筆記用具を置くように」
美作先生が終わりの指示を出した。
クラス中のあちこちで溜息が落ちる。
「では一番後ろの席の者がテスト用紙を回収してくれ」
その指示に従って回収されたテスト用紙を美作先生が確認した。
「よし。では数学Ⅱのテストはこれで終了になる。次のテストも頑張るように」
こうして最初のテストが終わった。
この後、対策プリントを渡したあいつらには、お前を信じてよかったとめちゃくちゃ感謝された。
──この調子で最後までいければ、目標をクリアするのも難しくはないかもな。
そんな明るい兆しが見え始めていた。
§
特に問題なく全四日間に及ぶ中間考査を終え、その翌日となり、結果発表の日になった。
「いよいよだね。心の準備は出来てる?」
朝一緒に登校してきた雪代は、いつになく真面目な表情を見せている。
順位表は朝の早い内に廊下の掲示板に張り出されるため、気の早い生徒はもう見に集まっている事だろう。
「大げさだな。十位以内に入れなかったからって死ぬ訳でもないってのに」
そこまで深刻に捉えていない俺は、素っ気なく返した。
他のクラスメイトは、そんな俺達には特に触れようとはしない。
自分達のグループでの会話を楽しんでいたり、スマホを弄っていたりしている。
最近はこの二人で一緒にいる事が多いので、クラスメイト達も次第に俺達の関係を噂するのを忘れ、スルーするようになってきた。
彼らには、それよりも楽しい事がたくさんある。
ファッション、バラエティ、テレビドラマ、映画に、ラノベや漫画、アニメなんかのサブカル、エトセトラ。
親しくもない男女の関係を邪推する事なんかにリソースを割いて拘うよりは、そちらにかまけていた方がよっぽど生産的だろう。
「モチベーションが低いなぁ。何事にも高い意識で臨まないと、これから先に待ち受けている数々のミッションを達成出来ないよ」
苦言を呈するように鹿爪らしく指摘する。
こっちは半ば強引にプロジェクトとやらに引き摺り込まれた側だから、文句を言われる筋合いはないと思うんだけどな⋯⋯。
主体性のない自分が恨めしい。
「さあ、いこう!」
今にも大海原に乗り出す船長のように威勢よく掛け声を上げる雪代に引き連れられて、教室を出た。
既に集まっていた生徒達に混じり、掲示板を見る。
一番上の一位から順に視線を下げていくと、紙の下端近くに俺の名前が記されていた。
「君、やっぱり持ってるね。私は一瞬駄目かと思ったけど、最後にひっくり返すなんて」
「ギリギリの十位じゃあちょっと締まらないけどな」
二人で順位表を眺めながら感想を言い合う。
口ではそう言ったが、内心ほっとしていた。
雪代にあれだけのサポートをしてもらっていて、結果が目標を達成出来ませんでしたじゃあ申し訳が立たないもんな。
「でもミッション的には及第点だったかもしれないけど、前回が二十三位だったなら、成績的には大躍進と言えるからね。ここは素直に喜んでおこうよ」
「だな。こうして自分の努力が結果になって返ってくるのは気分がいい」
小説を一作書き上げた後にも似た達成感だ。
「という事で、ミッションクリアのお祝いと振り返りミーティングを兼ねて、今日の放課後は二人で打ち上げにいくよ」
「構わないけど、カラオケは嫌だぞ」
これだけは言っておかねば。
「もしかして救えない程に音痴なの?」
憐れむような目になる雪代。
「それは知らない。そもそも人前で歌った経験がほとんどないからな」
「じゃあなんで嫌なの? 私、悠果姉さんとよく一緒にいくけど、カラオケで好きな曲歌うと楽しいし、ストレス発散にもなるよ」
「俺はあの同調圧力を感じさせる空気感が嫌いなだけだ。『皆で一つになって楽しもう!』みたいな」
「カラオケいった事ないんだよね? なんでそんな事まで知ってるの?」
「小説で得た知識を元にシミュレートしてみた」
したり顔で答えた。
「無駄に優秀なスキルだね⋯⋯」
呆れたように呟く。
「今後のミッションでは人前で歌う事も想定に入れてるんだけどな⋯⋯まぁいいや。そういう事なら適当にファミレスか喫茶店にでもいこう」
二人でそんな会話をしていると、対策プリントを渡した部活組がやってきた。
「緋本、お前十位なんて凄ぇじゃねぇか! 実力を隠してたってのは本当だったんだな!」
「お前のおかげで赤点は楽々回避だぜ!」
「これでインターハイにも出場する事が出来るよ。ありがとな!」
「次の期末考査の時も頼りにさせてもらうからな!」
次々と賑やかに称賛や喜びに感謝の言葉を告げると、部活組は教室に戻っていった。
「よかったね。皆喜んでた」
と雪代が微笑む。
「次の期末考査でも頼らせてもらうなんていう図々しいお願いまでされたけどな。まぁあの対策プリントを作ったのは雪代だから、俺がとやかく言えた義理じゃないけど」
「それでも彼らとの交渉をしたのは緋本君だよ。それは事実でしょ?」
「まぁそうだな」
否定は出来ないので、やや曖昧にだが頷く。
「とにかく第一ミッション達成おめでとう!」
朗らかな声で祝福された。嬉しい気持ちが込み上げてくる。
「ありがとな。次のミッションもこの調子でやり遂げてみせるよ」
§
「それでどう? 今回の第一ミッションの達成で、何か変化は感じた?」
学校帰りに立ち寄った、青黎生御用達の駅近くにあるエリーズ珈琲の店内──。
そこでは、『ワルツ・フォー・デビー』(ジャズピアニストのビル・エヴァンスが、1961年にヴィレッジ・ヴァンガードで行ったライブを収録したアルバムのナンバー)が、耳に煩くならない程度に流されている。
そんな中、俺と向き合って座っている怜愛が、チョコレートケーキをフォークで切り分け口に持っていきながら尋ねた。
「部活組との信頼関係は築けたと思うけど、正直言って、それ以外は何も。順位表には名前が載りはしたけど、それで誰かに話しかけられたのは部活組だけだったし。興味があるのは勉強に関して意識が高い連中だけなんじゃないか?」
定番のたっぷりタマゴサンドを齧りつつ答える。
ゴロッとした白身の食感が楽しいし、マヨネーズと卵黄のコクが濃厚だ。
「うーん、そっかぁ⋯⋯やっぱり九位程度じゃインパクトにかけるのかもね」
少しばかり落胆したように言う。
「そもそもの存在感が薄いっていうのがその最たる要因だと思うけどな」
身も蓋もない。けれど、厳然とした事実だ。
「まぁ少なからず成果はあったんだし、これからじわじわ認められて好感度は上がっていくはずだよ」
雪代がポジティブな捉え方をする。
「そうだな。今回の件で、友達を作るって事に対するハードルは少しだけ下がったかもしれない」
「いい傾向だね。これで少しは自信がついたんじゃない? 栄光のリア充の王──略してリア王に至るための片鱗みたいなものを感じてさ」
「どっかで聞いたような異名だな。ラノベにそういうのなかったか? ねーじゅさんじゃない時の君って、センスが死んでない?」
プロ作家モードから日常モードへとでも切り替わるんだろうか。
「いつだって創作の神が降りてくるなんて思ったら大間違いだよ。インスピレーションが湧くのは、決まって限界を超えた時なんだから」
不満げに反駁した。
「俺はリラックスしてる時が一番いいアイデアが浮かぶけど」
「まぁ各人各様って事だよ。それよりそのリア充キングになるために必要な事は?」
「言い直してさらにチープさが増した」
取り合わずにその安っぽさだけを指摘する
「下手な突っ込み入れてないで早く質問に答える!」
手にしたフォークを俺の眼前に突きつけながら命じた。
単純に怖い。
俺が身を竦めて何も答えられずにいると、カウントダウンが始まった。
「⋯⋯5、4、3、2、1、0、はい、タイムアウト! 罰ゲームとしてこのミルクレープは私がいただきます」
そう宣告すると、雪代は無慈悲にも俺の注文したミルクレープにフォークを突き立てて奪いとった。
「ああっ! 楽しみにとっておいたのに······」
俺の嘆き悲しむ声が痛切に店内に響く。
「私の繊細なハートを傷つけた報いです。とくと罰を受けなさい」
と無慈悲な裁判官のように。
「⋯⋯これ、俺のミッション達成を祝う打ち上げじゃなかったのか?」
ふと疑問が浮かぶ。納得がいかない。
「あ、今ダイエット中だったんだっけ。でも甘い物は別腹だよね」
「俺の扱いの雑さよ」
「ん、おいしー」
雪代は俺から奪ったミルクレープの味を、顔を綻ばせながらひとしきり堪能して、続けた。
「で、さっきの問いの答えは、もちろん新たなミッションを達成する事なんだけど、緋本君は、次の第二ミッションはどんな内容だと思う?」
「もう五月も終わりに近づいてるしな。次のイベントと言うと、確か六月の初めの頃に林間学校が開催される予定なんだっけ?」
「そう、それ。という訳で、次の第二ミッションでは、舞台を林間学校に変えてお届けします。未知の獰猛な生物、主人公達を襲う危機、果たして彼らは無事生き残れるのか⋯⋯この夏貴方は壮大なカタルシスへと誘われる──」
重々しい声色を作りながら仰々しく並べ立てた。
「またしてもチープなB級映画の予告みたいなナレーション」
今日の俺はダメ出しする機会が多い気がするな。彼女がくだらない事ばかり言うせいだ。
「緋本君の突っ込みも板についてきたね」
「誰がそうさせたんだか」
と呆れたように。
「とにかくそんな感じで、緋本君を主軸に置いた感動する事必至な物語を紡いでいく予定だよ。今そのための仕込み中だから、詳細については、後日に開かれる『ひそリプ』第二回目の会議での楽しみにとっておくって事で」
そう言って楽しげに笑う雪代を見ながら、俺は一抹どころではない不安を覚えてしまう。
──本当に彼女に任せておいて大丈夫なんだろうか⋯⋯。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
絶交した幼馴染と大学の合コンで再会した。
孤独な蛇
恋愛
中学生の浅野春樹は上級生と喧嘩騒動を起こしたことがあった。
その上、目つきが悪く地毛は茶髪のため不良少年のような扱いを受けて学校では孤立していた。
そんな中、幼馴染の深瀬志穂だけは春樹のことをいつも気遣ってくれていた。
同じ高校に行こうと声を掛けてくれる志穂の言葉に応えたい一心で受験勉強にも力を入れていた。
春樹にとって、学校で孤立していることは問題ではなかった。
昔から志穂が近くにいてくれるから……。
しかし、3年生なってから志穂の態度がよそよそしくなってきた。
登下校も別々になり、学校で話しかけてくることも無くなった。
志穂の心が自分から離れていってしまっている気がした春樹は焦っていた。
彼女と話がしたい。笑った顔が見たい。
志穂と一緒に帰ろうと、彼女が部活動を行っている体育館へ向かったのだが……。
そこで春樹が耳にしたのは、自分の悪口を言って部活の友達と楽しそうにしている志穂の声だった。
その瞬間、春樹の中で志穂に対する想いや信頼は……消滅した。
サンスクミ〜学園のアイドルと偶然同じバイト先になったら俺を3度も振った美少女までついてきた〜
野谷 海
恋愛
「俺、やっぱり君が好きだ! 付き合って欲しい!」
「ごめんね青嶋くん……やっぱり青嶋くんとは付き合えない……」
この3度目の告白にも敗れ、青嶋将は大好きな小浦舞への想いを胸の内へとしまい込んで前に進む。
半年ほど経ち、彼らは何の因果か同じクラスになっていた。
別のクラスでも仲の良かった去年とは違い、距離が近くなったにも関わらず2人が会話をする事はない。
そんな折、将がアルバイトする焼鳥屋に入ってきた新人が同じ学校の同級生で、さらには舞の親友だった。
学校とアルバイト先を巻き込んでもつれる彼らの奇妙な三角関係ははたしてーー
⭐︎第3部より毎週月・木・土曜日の朝7時に最新話を投稿します。
⭐︎もしも気に入って頂けたら、ぜひブックマークやいいね、コメントなど頂けるととても励みになります。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
※この作品はフィクションであり、作中に登場する人物、団体等は全て架空です。
恋人、はじめました。
桜庭かなめ
恋愛
紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。
明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。
ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。
「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」
「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」
明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。
一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!
※特別編9が完結しました!(2026.3.6)
※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想などお待ちしています。
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2026.2.22)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2026.1.21)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
∞
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。
入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。
しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。
抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。
※タイトルは「むげん」と読みます。
※完結しました!(2020.7.29)
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。