洗濯日和!!!

松本カナエ

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10. 互いの気持ち ☆?

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 高大の言葉に横峯は頷くと、高大を起こしてくれる。
 高大は横峯の手を握り、手を引いて居間兼寝室の部屋に通す。
「座って」
 人をダメにするクッションの上に高大が横峯をぎゅうぎゅうと座らせると、横峯はちょっとだけ目を丸くした。横峯の身体がスゥッとクッションに吸い込まれるように埋もれる。
 その前に膝をついて座ると、高大は正座になり、横峯の目を見る。
横峯も慌てて正座をしようとしたが、クッションから起きようとしたら高大に膝を押された。
「よこみ……あの、大輔くんって呼んでもいいかな?」
 高大は横峯をじっと見たまま、眉をキュッと下げる。
 横峯が頷くとどこかホッとしたようにぎこちない笑顔になると、高大は口の中で大輔くんと何回か練習するように繰り返して、それからもう一度横峯を見て呼ぶ。
「大輔くん、俺大輔くんと一緒にいたい」
 横峯がまばたきをして、高大を見返す。目と目が合うと嬉しそうにヘラッと笑う高大に横峯がうぐっとクッションに沈み込んだ。
「俺、大輔くんといつの間にか一緒にいるのが当たり前みたいになってて、安心するしドキドキするし、俺、よく考えたら、人の家で勝手に洗濯するとかダメじゃん。……なのに、大輔くんの洗濯物せっせと洗って、何か、あの……大輔くんの匂いにドキドキするのもあるんだけど、俺が洗うって本能で思っちゃってるんだと思う……何かあの、勝手にいつの間にか『俺のもの』みたいな気持ちになってたというか……何か……」
 勢いよく言い始めたのに、高大は最後の方は真っ赤になってモゴモゴし始める。
「え……」
 俺のもの、という言葉に、横峯は目を見開いた。
 そんな風に思われているとは思っていなかったからだ。思わず口もとがゆるんで、横峯は手で口もとを覆った。
「俺、番うの待ってとか言ってたけど、全然待って欲しいって態度じゃなくて、俺の全部が、大輔くんのこと欲しいって態度だった……」
 熱くなる頬をゴシゴシと手のひらで擦り、高大は余計赤くしている。
「なのに、俺がグズグズしてるから、大輔くん俺のことあきれちゃったよね……」
 高大の赤くなった頬を両手で覆って、横峯はかぶりを振った。
「そんなこと……!! 俺こそずっと高大のこと気になってたから、不安とか後悔とかしても、もう離してあげられない……だからごめんって。あと、洗濯物溜めてたのは……その、高大に、巣作りして欲しくて……それこそ、俺のものになって欲しくて、俺も……」
 横峯はクッションに背中を預けて顔を覆う。
「あー……カッコ悪……」
 何だか可愛くて、高大はクッションに身を預けている横峯に飛びついた。グフッと言いつつも受け止めてくれて、高大は顔をぐりぐりと横峯の胸に押しつけた。二人してクッションにどんどん沈んでいく。
「クローゼットにこっそり巣作りしても、俺が巣作りしたことにはならないからね。それじゃ大輔くんの巣じゃん。一緒にしよ?」
 高大が言うと、横峯は高大を抱きしめ返した。
「いっぱい匂いつけとくから、ちゃんとヒートが来たら教えて。今日連絡取れなくて、ヒートが来たんじゃないかって気が気じゃなかった。俺にはヒート来ても教えてくれないんじゃないかって思ったら、怖かった」
 力いっぱい横峯に抱きしめられて、高大は頷く。
 胸の辺りにすがりつくと、高大の腹の辺りにゴリッと横峯のものの感触が感じられる。
 高大はそのまま身体を滑らせると、横峯の太ももに頭を乗せて、横峯のズボンのボタンを外しチャックを下ろして、グイッとめくった。
「ちょ……話するんじゃなかったの?」
 横峯が苦笑しながら、高大の頭を撫でる。高大は横峯の先端を撫でる。
「ちょ……!!」
 コラコラ、と高大の手を止めようとした横峯に、高大は笑って、その手に頬を擦りつけた。
「大輔くんが俺でこんな風になってくれてるの何か嬉しい」
 高大が触っていた横峯のものが、ビクリと跳ねて大きくなる。
「わっ」
 高大は横峯をチラッと見ると、横峯のものを口を開けてかぷっとくわえた。
「高大、それは……」
 そのまま口をすぼめて前後する。
 高大の唇をそこに感じて、それだけで横峯は自身がますます昂るのがわかった。かわいい、と思って横峯が高大を撫でると目を細めて一生懸命舌でペロペロとなめる。視覚的な効果に、横峯は思わず高大の口の中に放ちそうになり、顔に力を入れてこらえる。横峯がしかめっ面になったのを見て、高大は口からそれを離して、申し訳なさそうに言う。
「ふはっ……やったことないから、何かごめん……気持ちよくなかったよね?」
 残念ながらその逆だった。横峯は高大を撫でていた手でその口もとに触れた。
「こんなのされたら、入れたくなっちゃうから」
 横峯がつぶやくと、高大はニコッと笑って「いれて」と言うので、横峯の理性は焼き切れた。
 無理矢理クッションから身を起こすと、横峯は高大を堪能した。

 幸せそうに高大が笑うから、横峯は高大の顔中を撫で回して、笑った。
 相手の幸せそうな顔を見るのが、幸せだとわかった。
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