失われた賢人島の宝

碧猫 

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3話 古代の生活

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 他にもまだ何かあるかもしれないから隅々まで探さないと。

 入り口の方はシンプルで迷わないけど奥は少し複雑だから他の場所へ行く前に目印をつけておく。

「ここは生活感があるわね」

 当時誰かがここで暮らしていた。そう思えるような場所。

 古くなった食器類がしまってある。

「ここには何もなさそうね」
「本当にそう思うならやはりまだまだ甘いな」
「何かあるの?」
「よぉく見てみれば分かる」

 よく見れば分かるものってそれならとっくに気づいていてもおかしくないよ。

 ここは昔いた誰かが食事をしていた場所にしか見えない。それ以外に特徴なんてない。

「広く見ずに狭く見れば分かる」
「広く?……このお皿って歴史的価値があるんじゃ」
「その通り。この皿にはこの島の歴史がある」
「でもこんな日常品を持ち出すのは」
「はよ、中に入れろ」
「分かったわよ」

 言われるがまま日常品を収納袋の中にどんどん入れていく。

 この収納袋って入る量が決まっているんだけど、このペースで入れていて足りなくならないのかな。こんなにあるとは思ってなかったから予備なんて持ってきていない。

「次行こうか。早く行かないと夜になる」
「ええ」

 収納袋の容量よりも時間の方が心配なんて。容量無くなった時の事考えているのかな。

「次はこっちね」

 言うとおりにしとかないと後で割り増し授業とか言い出しそうだから、言う事を聞いておかないと。

     ******

 次の場所は、何をしていたのか分からない場所。

 知らないものが沢山おかれている。

「これはなに?」
「そういえば、まだ教えてなかった。これは昔使われていた機械というものだ」
「何に使っていたの?」
「色々。今の魔法機械や魔法具が普及する以前に使われていた」

 こんな金属の塊が動くなんて想像できない。まだまだ勉強不足ね。
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