古屋さんバイト辞めるって

四宮 あか

文字の大きさ
30 / 41
私と事件

第3話 エステ

『500円は安すぎない?』
 白雪ちゃんからすぐに返事がきた。
『何かのキャンペーンなの?』
 モニターサイトで応募した、駅前のホテルの中のエステは1万7,8千~で、私なんかがエステを受けるだなんて、モニターでも当たらないと無理無理と思っていたけれど。
 500円なら私もエステ行けるじゃん! と思い気になって返事をした。


『それが、今私の入っているダンスサークルでちょっとエステが流行りだしてさ。駅前から徒歩5分くらいのビルの1Fにある『ラフィーナボルテ』ってとこ。見た感じきれいそうで。実際に何人かサークルの子でコースの契約をしてるから、大丈夫だとは思うんだけど……ちょっと心配でさ」
『私もバイト先の子に、20歳になったら大人の仲間入りってことで紹介するから行かない? って声かけられたことあるし。実際にバイト先でも誘われて行った子いるよ、本当に500円だったて。同じバイト先の子だから間違いないと思う』
 朋ちゃんはどうやら別ルートで誘われたようだ。
 朋ちゃん、なんていうか女の子とすごく仲良くなるのうまいもんな。


『え~本当に最初の1回500円なんだ。でも勧誘とかされそう(;'∀')』
 白雪ちゃんと私は同意見だ。
『わかる、500円だけど。コース入るまでしつこくとか言われると私そういうのきっぱり断るの苦手』
 500円は魅力的だけれど、安く施術を受けた代わりに契約してってゴリゴリやられると本当に神経がすり減ってしまう。
 やっと厄介な友達と縁が切れたのに、そういう嫌な思いをするくらいなら、500円でもエステをうけたくない。


『私は行った本人じゃないけど。一応説明は規則だからってされたらしいけど、無理強いはないし、奥から怖い人もでてこなくてすんなり帰れたって!』
 朋ちゃんのその一言に麗奈は安堵したようだ。
『サークルの人以外からもそう聞くとちょっと安心かも。紹介してきてくれた子も私とそれなりに繋がりがある子だし、よく考えたらそういう変なのは大学もお互いわかっている同士だから紹介しないよね(;´・ω・)』

『それな』のスタンプが続いた。


『もし行ってみて、よくて、勧誘とかもなかったらたった500円だし、皆も紹介するね』
 麗奈がそういって、それに皆も嘘偽りない感想待ってるね! でそこは終わった。



 エステか~。
 そりゃ、最近綺麗になるようにがんばっているから、興味がないわけじゃない。
 だけど、やっぱりそういうところに通う程のお金はない。

 でも契約はその後しなくてよくて、500円で1回受けるだけなら、ちょっと雰囲気も味わえていいカモなんてことを思っていた。
 まぁ、麗奈のレビューは信頼できるし、麗奈によるかな。


 そう思って数日後、連絡がきたのは麗奈ではなくて古屋さんだった。

『当たった!』
 たった一言だけど、それは十分破壊力があった。
『……映画の試写会?』
 映画の試写会だったら、当たった! とだけこずに。〇月〇日〇時から〇〇の試写会当選したけど、予定どう? とくるはずなのだ。


 もしかして、まさか旅行のモニターとか?
 それとも、個人的にすごいのが当選して自慢とかかな。


『駅前のホテルのエステ、友達と一緒に受けるコース!!!』
『嘘!!!! 一人1万7千円の?』
『それ!!』

 思わず二人でスタンプ連打してしまう。
『日付が指定なんだけど。いける?』
『バイト変わってでも予定空けるに決まってるじゃん。1万7千円だよ!!』

 500円のエステどころか、ホテルエステが当たってしまったことで歓喜が止まらなかった。


『お盆を除く平日の日中ってことだから、とりあえず予約とれる日にすぐとっちゃうね。決まったらすぐ連絡するね!』
『待ってる!!!』


 私の頭の中は、タダでちょっといいホテルのエステで一杯になると同時に。
 ホテルのエステって何を着て行けばいいの? っていう贅沢な悩みが出てくる。

 古屋さんからは、2日後、8月4日の10時からになりましたと連絡がきて。私は初めてのエステにどうしよう~って古屋さんととっても盛り上がってしまった。


 それからしばらくして、いつメンで白雪ちゃんのアパートでピザするときに、麗奈からエステがどうだったかの話しが出た。
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました

由香
恋愛
没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。 ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。 遠い存在になったはずの彼。 けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。 冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。