古屋さんバイト辞めるって

四宮 あか

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私と事件

第6話 あっさり

 麗奈もいる状態で契約についての説明をされるのは心強い。
 今回来てくれたことのお礼、紹介してくれたことのお礼をされて。
 未来のシミが見えるというちょっと怪しい器械にはいると、赤外線なのか? 私の顔にうっすらといくつかシミが浮かび上がった!!

「うわっ」
 これはヤバいって思った。

 その後で、今見たようなシミが表面に出てこないように。エステで取り扱っているという化粧品ラインナップの説明をうけたけれど。
 化粧水1本が6000円、乳液6000円と言われると、もう私では買えない価格だ。
 流石エステ。

「月に1回でも、やはりエステに通うだけで、お肌のメンテナンスになりますし。今は通常だと1回12000円かかるところ。コースで契約をしていただけると、2回分お得な12回で12万円になります。今日紹介してくださった立花様もこの契約をされてますよね」
「そうそう、24回コースのほうがお得だったんだけど、流石にちょっとそれだけのお金は厳しくて」
「学生でってなるとかなり大きな額ですからね。後コースのどれかにご加入していたきますと、紹介キャンペーンとして、連れてきてもらったお友達も500円。紹介者様も一緒に500円で施術を受けられるので。お友達を誘ってもらえると、コースは12万かかちゃいますが、500で+αだからお得かなって感じで提供してます」
「12万はなかなか……」
 エステすごいなと思ったけれど、私は流石に12万は出せない。
「一応ローンで分割もできますし。加入自体今ここですぐ決めていただかなくても大丈夫です。もし、加入したいなってことがあれば、お手数なんですがまた来店してもらって契約書にサインをもらってって感じでできるのでご検討ください。」
 そんな感じで、最初にいっていた通り10分ほどで勧誘はあっさりと終わり、化粧直しをして受付で本当に500円を支払って滞在時間1時間ほどでお店を後にした。




 今ここですぐに決めなくていいこと、もし入りたければ、後日入りたくなってから再訪問すればいいと言われて私はかなりほっとした。
 私たちが会計を終わった後も新しく女の子の二人組が紹介なのだろう、やってきてかなり来店客がいるようだ。
 その後麗奈とご飯を食べて、エステよかった~紹介してくれてありがとう~って話をして私たちは解散した。



 その3日後。
 エステにいってまだ日も経っていないというのに、贅沢なことに、私は古屋さんとホテルエステを受けるべく待ち合わせをしていた。
 でも、私は麗奈と初エステをしたときと違い店はちがうけれど2回目ってことなんだけど。
 待ち合わせ場所がホテルのロビーってこともあって、豪華な作りになっているホテルのロビーに私はいきなり場違い感を感じていた。

 古屋さんは先に来ていた。
「ごめん待った!?」
「時間通りだよ。私がただエステ楽しみで早くきちゃっただけ」
 その気持ちはわからないでもない。
 なんていうか、この前の500円エステとは違い。
 ホテルのこのロビーの様子からしてかなりテンションが上がる。

「今日は楽しもうね」
「レポートの提出があるってことも絶対忘れないでね」

 そういって、私たちはエステのあるフロアーに移動した。
 そしてここから、私は猛烈な違和感の連続が始まったのだった。



「うわっ、ロビーもすごかったけれど。入り口もすごいね」
 いつもの余裕のある感じではなく、古屋さんもかなり緊張と今の状況にテンションが上がっているのが隠し切れないようでいつもよりもワントーン高い声でそう言われた。

「……うん」
 ホテルってこともあるんだけれど、全然違う。こっちのほうが明らかに500円エステとは比べ物にならないほど豪華なのは一目瞭然だった。

 受付も、ここの黒の重厚感ある受付にくらべると、この前のところはあまりにも質素だったのではと思ってしまった。
 受付のおねえさんも30歳を超えているのだと思うけれど、落ち着きがある。

「予約した古屋です」
「お待ちしておりました。ご案内いたしますね」
 そういって、受付からお姉さんがでてきて扉をあけて驚いた。

 ふんわりとした絨毯。
 部屋には先ほどは言ってきた扉とは別に正面に一つと、おねえさんが背にする方向に1つ。
 他に待っている人と会うことも、この部屋で話している声も隣には聞こえないだろう完全な個室だった。
 落ち着いた暖かな色味の証明が部屋を照らし。
 部屋の隅には、観葉植物とスチームがたかれ上品な香りがする。
 そんな部屋の中央には、黒と赤で統一されたテーブルが一つと向かい合うように椅子が2、1で置いてあった。
 座るように案内された、椅子は見るからに高そうだ。

「本日はご予約いただきありがとうございます。ハイビスカスティになります」
 そういって、受付にいたおねえさんとは別のおねえさんが出てきて、私たちの前に御茶をだした。


 ハイビスカスのお茶。
 思わず古屋さんと顔を見合わせた。

 本日の予約内容の確認、ボディ60分で間違いないかってことや、簡単な問診とパッチテストをハイソなお茶を飲みながらこなしていく。
 私たちは完全に借りてきた猫状態だ。

 一通り終わると、正面の最後のドアが開かれた。
 一面の大きな窓からはホテル高層階だけあり、見事な街並みが見える。

 その前に置かれた2台の施術台。
 私は言葉を失った。


 この部屋にはさらにシャワールーム、トイレそして、服や荷物をおいておくクロークのようなものがあり、どうやらそこで、貴重品を鍵のかかるロッカーにしまい。
 服をぬいで籠にいれて、紙パンツになって先ほどの部屋で施術のようだ。

「窓は、外からはのぞけないようになっております。窓のブラインドを下げて部屋を暗くしての施術も可能ですがどうされますか?」
 そこからは先日のエステはなんだったのだろうか? ってなってしまっていた。


 なんとなく、開放感があるままだと、紙パンツ1枚になるのが恥ずかしくて、見事な景色のブラインドを下げてもらい部屋を薄暗くして、リラクゼーション効果のある音楽が流れてきて。
 いよいよエステは始まった。


 人肌に温められたオイルを使われてふんわりと、事前に選んだ香りが優しく香。
 気持ちいい。
 気持ちい、ナニコレ……


 受付からして全然違う、ホテルの部屋の豪華さも。
 そして何より、施術が長い。
 ボディ60分だから、前のように説明が10分、終わってから10分かと思えば、60分みっちり私たちは揉まれ私は何度も眠りの世界に誘われる。

 施術終了後は、部屋にあったジャグジーバスで軽くオイルを二人で流して、二人で座れる洗面台で化粧をして。


 夢のような時間は終わった。



「なんていうか、レポートすごかったしかかけないよ」
 古屋さんはぽつっとそういった。
 私もそれにうなずいたと同時に、頭の中は大混乱だった。
 



 
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