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第9話 静かな約束
〇
妹の手紙が灰となり、心に刺さっていた棘がようやく抜け落ちたように感じたあの日から、数日が過ぎた。屋敷で過ごす日々は相変わらず静かで、けれどその静けさはもう寂しさではなく、安心を孕んでいた。殿下が隣にいることを前提に流れる時間は、以前とはまったく違うものだった。
朝食の席、殿下はいつものように無口にパンを切っていた。私は勇気を出して口を開く。
「殿下……私、もっと殿下のことを知りたいです。」
彼の手が止まり、灰色の瞳がゆっくりとこちらを向いた。その奥には驚きと、少しの戸惑いが浮かんでいた。
「……俺のことを、知ってどうする。」
「好きになりたいからです。」
思わず口から零れた言葉に、自分で顔が熱くなる。殿下は沈黙したまま視線を逸らし、パンを置いた。
「俺は……君に見せられるほどの人間ではない。」
「それでも知りたいんです。殿下がどんなふうに過ごしてきて、何を考えているのか。」
必死に伝えると、殿下は深く息を吐いた。その肩がわずかに揺れ、灰色の瞳が再び私に向けられる。
「……なら、今夜、話す。少しずつでいいなら。」
その答えに胸が震え、私は強く頷いた。
◇
夜、灯火の下で私たちは広間のソファに並んで座った。殿下は長く黙っていたが、やがてぽつりと語り始めた。幼いころから人に囲まれるのが苦手で、笑顔の裏に隠された打算を敏感に感じ取ってしまったこと。だから宴の場を避け、静かな場所を求めていたこと。そして、その孤独がいつしか当たり前になっていたこと。
「……だから、俺は人を遠ざけてきた。けれど君は違った。」
低い声が胸に沁み込む。私は耳を傾けながら、そっと彼の手に自分の手を重ねた。驚いたように瞳が揺れるが、拒まれはしなかった。
「殿下、ありがとうございます。お話ししてくださって。」
「……君になら、話せる。」
その言葉に涙が滲み、笑みが零れる。殿下はわずかに頬を赤くし、視線を逸らした。けれど握り返す指はしっかりと力を込めていた。
――静かな約束。互いを知り、少しずつ心を重ねていくこと。それは不器用でも確かな絆となり、夜の帳の中で強く息づいていた。
△
殿下の告白を聞いた夜から、私の胸には不思議な温もりが残り続けていた。孤独を抱え、誰にも見せなかった心の一部を、殿下は確かに私に差し出してくれた。その重さを思うと胸が締めつけられるようで、それでも嬉しくて、涙が出そうになる。
翌朝、私は早めに目を覚まし、まだ薄明かりの差す廊下を歩いた。食堂の扉を開けると、そこにはすでに殿下がいた。湯気の立つ鍋を前に、無表情のまま木のスプーンで粥をかき混ぜている。
「……殿下、おはようございます。」
「早いな。」
彼は短く答え、鍋をかき混ぜる手を止めた。その姿を眺めながら、私は思い切って言葉を継ぐ。
「昨夜のお話……とても嬉しかったです。殿下が、私に心を開いてくださったこと。」
殿下の手がわずかに止まり、灰色の瞳がこちらを向いた。
「……俺にとっても、あれは初めてだった。」
「初めて……?」
「誰かに弱さを語るのは。だから、君に聞いてもらえたことを、俺も……ありがたく思っている。」
その不器用な言葉に胸が震える。思わず笑みが零れ、殿下が視線を逸らして耳の端を赤くする。
◇
昼下がり、私は庭で首飾りの青い宝石を指先で弄んでいた。太陽の光を受けてきらめくその色は、まるで殿下の瞳の奥に潜む誠実さを映しているようだった。そこへ殿下が姿を現し、隣に腰を下ろす。
「……また考え事か。」
「ええ。でも、楽しいことを考えていました。」
「楽しい?」
「はい。これから、殿下と一緒にどんな思い出を作れるだろうって。」
私がそう言うと、殿下は一瞬驚いたように目を見開き、それから小さく息を吐いた。
「……君は、強いな。」
「そんなことありません。殿下が隣にいるから、強くなれるんです。」
灰色の瞳がまっすぐに私を見つめ、沈黙が落ちる。やがて殿下は短く頷き、低い声で告げた。
「なら、これからも……隣にいよう。何があっても。」
その言葉に胸が熱くなり、私は涙を堪えながら笑った。
「はい。約束です。」
指と指が自然と絡まり、春風が二人を包み込む。庭の花々が揺れ、青い宝石が太陽に照らされて輝いた。
――静かな約束は、確かに心に刻まれた。未来を共に歩むための一歩が、またひとつ重ねられていったのだ。
◇
その夜、私は書斎に一人座り、ノートを広げていた。灯火に照らされた白い紙の上に、昼間の約束を書き残す。「――殿下と共に歩む。何があっても隣にいる」。ペンを走らせる指が震え、胸の奥からこみ上げる熱が止まらなかった。
ふと扉が軋む音がして、殿下が入ってきた。彼は机の上のノートに視線を落とし、静かに近づいてくる。
「また書いているのか。」
「はい。大切なことを忘れないように。」
殿下はページを覗き込み、そこに綴られた文字を目で追った。灰色の瞳がわずかに揺れ、彼は低い声で囁いた。
「……本当に、君は強い。」
「違います。私は弱いんです。ただ、殿下がいてくださるから……強くなれるだけで。」
殿下の表情が僅かに崩れ、唇が震える。彼はしばらく黙ったまま視線を落とし、やがて決意を込めたように顔を上げた。
「君がそう言うなら、俺はもっと隣に立てるよう努力する。言葉が足りなくても、行動で示す。」
その真摯さに胸が震え、私は思わず涙ぐんだ。けれど笑みを浮かべ、首を振る。
「……もう十分です。殿下はいつも、私を守ってくださっているから。」
沈黙が流れ、灯火の明かりが二人の影を揺らす。殿下の手が机の上で少し動き、ためらうように止まった。その不器用な動作を見て、私は勇気を出し、自らそっと彼の手を取った。
驚いたように瞳が揺れるが、次の瞬間には指がしっかりと絡み返される。掌から伝わる温もりに、胸が甘く締め付けられた。
「……離さない。絶対に。」
低い声が夜の静けさに響く。その言葉は、妹の囁きに揺れた心を完全に打ち消し、未来を照らす光となった。
私は涙を拭い、震える声で囁いた。
「私も……殿下を離しません。」
互いの手を強く握り合い、視線が交わる。灰色の瞳の奥に映る自分の姿を見て、胸が熱く満たされていく。
――静かな約束は、揺るぎない誓いとなった。屋敷を包む夜の闇さえ、その絆を覆い隠すことはできなかった。
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妹の手紙が灰となり、心に刺さっていた棘がようやく抜け落ちたように感じたあの日から、数日が過ぎた。屋敷で過ごす日々は相変わらず静かで、けれどその静けさはもう寂しさではなく、安心を孕んでいた。殿下が隣にいることを前提に流れる時間は、以前とはまったく違うものだった。
朝食の席、殿下はいつものように無口にパンを切っていた。私は勇気を出して口を開く。
「殿下……私、もっと殿下のことを知りたいです。」
彼の手が止まり、灰色の瞳がゆっくりとこちらを向いた。その奥には驚きと、少しの戸惑いが浮かんでいた。
「……俺のことを、知ってどうする。」
「好きになりたいからです。」
思わず口から零れた言葉に、自分で顔が熱くなる。殿下は沈黙したまま視線を逸らし、パンを置いた。
「俺は……君に見せられるほどの人間ではない。」
「それでも知りたいんです。殿下がどんなふうに過ごしてきて、何を考えているのか。」
必死に伝えると、殿下は深く息を吐いた。その肩がわずかに揺れ、灰色の瞳が再び私に向けられる。
「……なら、今夜、話す。少しずつでいいなら。」
その答えに胸が震え、私は強く頷いた。
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夜、灯火の下で私たちは広間のソファに並んで座った。殿下は長く黙っていたが、やがてぽつりと語り始めた。幼いころから人に囲まれるのが苦手で、笑顔の裏に隠された打算を敏感に感じ取ってしまったこと。だから宴の場を避け、静かな場所を求めていたこと。そして、その孤独がいつしか当たり前になっていたこと。
「……だから、俺は人を遠ざけてきた。けれど君は違った。」
低い声が胸に沁み込む。私は耳を傾けながら、そっと彼の手に自分の手を重ねた。驚いたように瞳が揺れるが、拒まれはしなかった。
「殿下、ありがとうございます。お話ししてくださって。」
「……君になら、話せる。」
その言葉に涙が滲み、笑みが零れる。殿下はわずかに頬を赤くし、視線を逸らした。けれど握り返す指はしっかりと力を込めていた。
――静かな約束。互いを知り、少しずつ心を重ねていくこと。それは不器用でも確かな絆となり、夜の帳の中で強く息づいていた。
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殿下の告白を聞いた夜から、私の胸には不思議な温もりが残り続けていた。孤独を抱え、誰にも見せなかった心の一部を、殿下は確かに私に差し出してくれた。その重さを思うと胸が締めつけられるようで、それでも嬉しくて、涙が出そうになる。
翌朝、私は早めに目を覚まし、まだ薄明かりの差す廊下を歩いた。食堂の扉を開けると、そこにはすでに殿下がいた。湯気の立つ鍋を前に、無表情のまま木のスプーンで粥をかき混ぜている。
「……殿下、おはようございます。」
「早いな。」
彼は短く答え、鍋をかき混ぜる手を止めた。その姿を眺めながら、私は思い切って言葉を継ぐ。
「昨夜のお話……とても嬉しかったです。殿下が、私に心を開いてくださったこと。」
殿下の手がわずかに止まり、灰色の瞳がこちらを向いた。
「……俺にとっても、あれは初めてだった。」
「初めて……?」
「誰かに弱さを語るのは。だから、君に聞いてもらえたことを、俺も……ありがたく思っている。」
その不器用な言葉に胸が震える。思わず笑みが零れ、殿下が視線を逸らして耳の端を赤くする。
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昼下がり、私は庭で首飾りの青い宝石を指先で弄んでいた。太陽の光を受けてきらめくその色は、まるで殿下の瞳の奥に潜む誠実さを映しているようだった。そこへ殿下が姿を現し、隣に腰を下ろす。
「……また考え事か。」
「ええ。でも、楽しいことを考えていました。」
「楽しい?」
「はい。これから、殿下と一緒にどんな思い出を作れるだろうって。」
私がそう言うと、殿下は一瞬驚いたように目を見開き、それから小さく息を吐いた。
「……君は、強いな。」
「そんなことありません。殿下が隣にいるから、強くなれるんです。」
灰色の瞳がまっすぐに私を見つめ、沈黙が落ちる。やがて殿下は短く頷き、低い声で告げた。
「なら、これからも……隣にいよう。何があっても。」
その言葉に胸が熱くなり、私は涙を堪えながら笑った。
「はい。約束です。」
指と指が自然と絡まり、春風が二人を包み込む。庭の花々が揺れ、青い宝石が太陽に照らされて輝いた。
――静かな約束は、確かに心に刻まれた。未来を共に歩むための一歩が、またひとつ重ねられていったのだ。
◇
その夜、私は書斎に一人座り、ノートを広げていた。灯火に照らされた白い紙の上に、昼間の約束を書き残す。「――殿下と共に歩む。何があっても隣にいる」。ペンを走らせる指が震え、胸の奥からこみ上げる熱が止まらなかった。
ふと扉が軋む音がして、殿下が入ってきた。彼は机の上のノートに視線を落とし、静かに近づいてくる。
「また書いているのか。」
「はい。大切なことを忘れないように。」
殿下はページを覗き込み、そこに綴られた文字を目で追った。灰色の瞳がわずかに揺れ、彼は低い声で囁いた。
「……本当に、君は強い。」
「違います。私は弱いんです。ただ、殿下がいてくださるから……強くなれるだけで。」
殿下の表情が僅かに崩れ、唇が震える。彼はしばらく黙ったまま視線を落とし、やがて決意を込めたように顔を上げた。
「君がそう言うなら、俺はもっと隣に立てるよう努力する。言葉が足りなくても、行動で示す。」
その真摯さに胸が震え、私は思わず涙ぐんだ。けれど笑みを浮かべ、首を振る。
「……もう十分です。殿下はいつも、私を守ってくださっているから。」
沈黙が流れ、灯火の明かりが二人の影を揺らす。殿下の手が机の上で少し動き、ためらうように止まった。その不器用な動作を見て、私は勇気を出し、自らそっと彼の手を取った。
驚いたように瞳が揺れるが、次の瞬間には指がしっかりと絡み返される。掌から伝わる温もりに、胸が甘く締め付けられた。
「……離さない。絶対に。」
低い声が夜の静けさに響く。その言葉は、妹の囁きに揺れた心を完全に打ち消し、未来を照らす光となった。
私は涙を拭い、震える声で囁いた。
「私も……殿下を離しません。」
互いの手を強く握り合い、視線が交わる。灰色の瞳の奥に映る自分の姿を見て、胸が熱く満たされていく。
――静かな約束は、揺るぎない誓いとなった。屋敷を包む夜の闇さえ、その絆を覆い隠すことはできなかった。
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