パーティーから追放され、ギルドから追放され、国からも追放された俺は、追放者ギルドをつくってスローライフを送ることにしました。

さら

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第69話 国を守る戦い

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 王都残党との最初の衝突から数週間。
 谷には再び人々の暮らしが戻りつつあったが、同時に報告が途切れることはなかった。

「北の村で残党が現れた!」
「交易路が襲われ、物資が奪われた!」

 戦の炎は消えず、各地で小さな火種がくすぶり続けていた。



「放っておけば国が崩れる」セリウスが机を叩く。
「だが軍を大規模に動かせば、復興が止まる……板挟みだ」

「なら両方やる」俺は剣を握りしめた。
「復興と戦いを同時に進める。――段取りを間違えなければ、必ず乗り越えられる」



 グレンとガンツは東の村へ派遣され、民と共に砦を築いた。
「ほらよ! 石をもっと積め!」
「この壁があれば、残党なんざ怖くねぇ!」

 彼らの豪快な声に村人が笑い、汗を流しながら石を運んだ。



 フィオは西の街道を守り、旅人の安全を確保していた。
「炎は敵を焼くためじゃない。道を照らして守るためにある」
 夜道に灯された彼女の炎に、旅人たちが感謝の言葉を口にする。
「ありがとう……これで安心して歩ける」



 リナは後方支援に徹し、炊き出しを続けていた。
「食べなきゃ戦えない! ほら、もう一杯!」
 熱々のスープに兵も民も笑顔を取り戻す。

「リナさんの飯があるなら、負ける気がしねぇ!」



 ロディとマリアは村々を巡り、歌で士気を高めていた。
「戦は終わったわけじゃない!」
「でも、ここに居場所がある限り、俺たちは負けない!」

 歌声に合わせて子どもたちが手を叩き、大人たちが拳を突き上げた。



 エレナとミーナは移動診療所を設け、前線を支えた。
「傷を恐れないで! すぐ治すから!」
「あなたの命はここでは無駄にならない!」

 負傷者が次々と立ち上がり、再び剣を握った。



 俺は南の砦で残党の一団と対峙していた。
「追放者の国など長くはもたぬ!」
「長く持たせるさ。誰も切り捨てないからな!」

 剣を振り抜き、敵の指揮官を打ち倒すと、残党は一斉に散り散りに逃げていった。



 こうして各地で小競り合いが続き、追放者ギルドは戦いと復興を両立させながら前に進んでいた。

「カイル……本当にやれるの?」リナが不安げに問う。

「ああ。段取りを間違えなければ、必ず国は形になる」
 俺は剣を腰に収め、笑って答えた。



 ――国を守る戦いは続いていた。
 だが確かに、人々の心には新しい秩序が芽生え始めていた。
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