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後日
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夜が明けた。
柔らかな朝の光がカーテンを透かし、部屋の中に金の粒を散らす。
鳥のさえずりとともに、微かに甘い香りが漂っていた。
その香りの正体は、昨日の夜――レオンが「明日の朝、必ず花を咲かせてみせる」と言って植えた“星花”だった。
私はベッドの上で目を開け、しばらく動けずにいた。
胸の奥に残る鼓動は、まだあの夜のまま。
レオンに抱かれ、唇を重ねた瞬間の温度が、まるで記憶の奥で静かに燃え続けているようだった。
そっと指輪に触れる。
青い宝石が光を反射して、まるで私の心臓の拍動に合わせて輝いている。
――もう夢ではない。
この指輪は、私がこの世界に“居場所”を得た証だ。
◇
着替えを済ませて庭に出ると、朝露に濡れた花々が揺れていた。
そしてその中心に、レオンの姿。
白いシャツの袖をまくり上げ、花壇の手入れをしている。
その姿はまるで絵画のようで、思わず見惚れてしまった。
「おはようございます、レオンさん」
声をかけると、彼は振り向いて微笑んだ。
「おはよう、ミナ。よく眠れたか?」
「……ええ。たぶん、今までで一番ぐっすり」
「それは良かった」
レオンが笑う。その穏やかな声に、胸の奥がくすぐったくなる。
「見てほしいものがある」
レオンは花壇の一角を指さした。
そこには夜に植えた星花が、一斉に蕾を開いていた。
朝の光を受け、花びらが透き通るように輝く。
「わあ……きれい」
「星花はね、“心が通い合った夜にしか咲かない”といわれている。昨日、君と過ごしたあの時間で、屋敷中の花が一斉に芽吹いたんだ」
「……それって」
「君と俺の“想い”が、きっと花に届いたんだ」
言葉が出なかった。
ただ、胸が熱くて、目の奥がじんわりと滲む。
レオンは微笑んで、手を差し出した。
「これからも、この花のように笑っていてくれ」
「……レオンさんこそ、です」
その手を取ると、指先が温かかった。
◇
朝食の時間、クララがいつものようにパンとスープを運んできた。
だがその表情には、いつもと違う柔らかさがある。
「お二人とも、とても穏やかなお顔をされていますね」
「そんなことないですよ!」
慌てて否定すると、レオンが苦笑する。
「クララ、あまりからかうな」
「申し訳ありません。ただ……お二人を見ていると、春が来たみたいで」
「春か……」
レオンは小さく呟き、私の方を見た。
その瞳に宿る光が、どこまでも優しくて。
“春”という言葉が、まるで二人のために生まれたもののように感じられた。
◇
食後、屋敷の中庭では、星花の花びらが風に舞っていた。
レオンと私は並んでベンチに座る。
「今日、学舎での授業が終わったら、王都の春祭りを見に行かないか?」
「春祭り?」
「ああ。年に一度、癒しの神に感謝を捧げる日だ。屋台も出るし、街全体が音楽に包まれる。……君に見せたい」
「行きたいです!」
思わず即答すると、レオンが目を細めて笑う。
「では決まりだな。護衛を減らして、なるべく普通の市民のように歩こう」
「ふふ、それは楽しみですね。王子様が庶民のふりをするなんて」
「君が一緒なら、どんなふりでもできるさ」
軽く冗談を返されて、顔が真っ赤になった。
◇
午前の陽が高くなるころ、私は学舎へ向かう準備をした。
制服の胸元には、レオンから贈られた護環の指輪。
それを見たレオンが、玄関先でそっと微笑んだ。
「似合ってる。まるで、君の心に合わせて作られたみたいだ」
「えへへ……大事にしますね」
「危険なことがあれば、必ずその指輪に触れるんだ。俺が駆けつける」
「まさか、それ本当に?」
「試してみるか?」
「だ、だめです!」
レオンが笑い、私もつられて笑った。
笑い声が、春風に溶けていく。
屋敷の門を出ると、花びらがひとひら頬に落ちた。
それを指先でつまみながら、私は小さく呟いた。
――ありがとう、レオンさん。
この世界で、あなたに出会えて本当に良かった。
◇
その日の夕暮れ。
王都の大通りは、春祭りの灯で彩られていた。
人々の笑い声、笛と太鼓の音、屋台から漂う甘い香り。
その喧騒の中を、私はレオンと並んで歩いていた。
人混みの中でも、不思議と彼の姿だけはすぐ分かる。
少しだけ髪を結い、庶民の服をまとった彼――けれどその存在感は、隠しようがなかった。
「この街、すごいですね……!」
「王都の民たちは春になると陽気になる。今日だけは、誰もが王になるんだ」
「王に?」
「そう。幸せを願う権利を、誰もが持っている」
レオンの言葉に、私は微笑んだ。
その横顔は、誰よりも自由で、誰よりも誇り高かった。
そして、空を見上げる。
夜空には無数の灯籠が浮かび上がり、風に乗ってゆっくりと昇っていく。
まるで星がまた一度、地上に舞い戻ってきたかのようだった。
「きれい……」
「願いをひとつだけ込めて、灯籠を空へ放つんだ」
「願い……」
私は両手で灯籠を持ち、そっと目を閉じた。
――どうか、この時間が、いつまでも続きますように。
そう心の中で祈り、手を放す。
灯籠がふわりと浮かび上がり、春の夜空へと舞い上がった。
その光が遠ざかるのを、レオンと二人で見上げながら、私は微笑んだ。
――あの日、涙の中で始まった私の物語は、今、光の中で続いている。
もう、孤独ではない。
この世界で、誰かと共に笑える。
彼の隣で、私はそっと囁いた。
「レオンさん。私、これからもずっと、あなたと一緒に生きていきたい」
レオンは微笑み、私の手を握った。
「ああ。約束しよう――春が何度めぐっても、君の隣にいる」
風が吹き、星花の灯が空へと舞う。
その光の下で、二人の影が寄り添うように重なった。
春の夜は静かに、甘く、永遠のように続いていった。
柔らかな朝の光がカーテンを透かし、部屋の中に金の粒を散らす。
鳥のさえずりとともに、微かに甘い香りが漂っていた。
その香りの正体は、昨日の夜――レオンが「明日の朝、必ず花を咲かせてみせる」と言って植えた“星花”だった。
私はベッドの上で目を開け、しばらく動けずにいた。
胸の奥に残る鼓動は、まだあの夜のまま。
レオンに抱かれ、唇を重ねた瞬間の温度が、まるで記憶の奥で静かに燃え続けているようだった。
そっと指輪に触れる。
青い宝石が光を反射して、まるで私の心臓の拍動に合わせて輝いている。
――もう夢ではない。
この指輪は、私がこの世界に“居場所”を得た証だ。
◇
着替えを済ませて庭に出ると、朝露に濡れた花々が揺れていた。
そしてその中心に、レオンの姿。
白いシャツの袖をまくり上げ、花壇の手入れをしている。
その姿はまるで絵画のようで、思わず見惚れてしまった。
「おはようございます、レオンさん」
声をかけると、彼は振り向いて微笑んだ。
「おはよう、ミナ。よく眠れたか?」
「……ええ。たぶん、今までで一番ぐっすり」
「それは良かった」
レオンが笑う。その穏やかな声に、胸の奥がくすぐったくなる。
「見てほしいものがある」
レオンは花壇の一角を指さした。
そこには夜に植えた星花が、一斉に蕾を開いていた。
朝の光を受け、花びらが透き通るように輝く。
「わあ……きれい」
「星花はね、“心が通い合った夜にしか咲かない”といわれている。昨日、君と過ごしたあの時間で、屋敷中の花が一斉に芽吹いたんだ」
「……それって」
「君と俺の“想い”が、きっと花に届いたんだ」
言葉が出なかった。
ただ、胸が熱くて、目の奥がじんわりと滲む。
レオンは微笑んで、手を差し出した。
「これからも、この花のように笑っていてくれ」
「……レオンさんこそ、です」
その手を取ると、指先が温かかった。
◇
朝食の時間、クララがいつものようにパンとスープを運んできた。
だがその表情には、いつもと違う柔らかさがある。
「お二人とも、とても穏やかなお顔をされていますね」
「そんなことないですよ!」
慌てて否定すると、レオンが苦笑する。
「クララ、あまりからかうな」
「申し訳ありません。ただ……お二人を見ていると、春が来たみたいで」
「春か……」
レオンは小さく呟き、私の方を見た。
その瞳に宿る光が、どこまでも優しくて。
“春”という言葉が、まるで二人のために生まれたもののように感じられた。
◇
食後、屋敷の中庭では、星花の花びらが風に舞っていた。
レオンと私は並んでベンチに座る。
「今日、学舎での授業が終わったら、王都の春祭りを見に行かないか?」
「春祭り?」
「ああ。年に一度、癒しの神に感謝を捧げる日だ。屋台も出るし、街全体が音楽に包まれる。……君に見せたい」
「行きたいです!」
思わず即答すると、レオンが目を細めて笑う。
「では決まりだな。護衛を減らして、なるべく普通の市民のように歩こう」
「ふふ、それは楽しみですね。王子様が庶民のふりをするなんて」
「君が一緒なら、どんなふりでもできるさ」
軽く冗談を返されて、顔が真っ赤になった。
◇
午前の陽が高くなるころ、私は学舎へ向かう準備をした。
制服の胸元には、レオンから贈られた護環の指輪。
それを見たレオンが、玄関先でそっと微笑んだ。
「似合ってる。まるで、君の心に合わせて作られたみたいだ」
「えへへ……大事にしますね」
「危険なことがあれば、必ずその指輪に触れるんだ。俺が駆けつける」
「まさか、それ本当に?」
「試してみるか?」
「だ、だめです!」
レオンが笑い、私もつられて笑った。
笑い声が、春風に溶けていく。
屋敷の門を出ると、花びらがひとひら頬に落ちた。
それを指先でつまみながら、私は小さく呟いた。
――ありがとう、レオンさん。
この世界で、あなたに出会えて本当に良かった。
◇
その日の夕暮れ。
王都の大通りは、春祭りの灯で彩られていた。
人々の笑い声、笛と太鼓の音、屋台から漂う甘い香り。
その喧騒の中を、私はレオンと並んで歩いていた。
人混みの中でも、不思議と彼の姿だけはすぐ分かる。
少しだけ髪を結い、庶民の服をまとった彼――けれどその存在感は、隠しようがなかった。
「この街、すごいですね……!」
「王都の民たちは春になると陽気になる。今日だけは、誰もが王になるんだ」
「王に?」
「そう。幸せを願う権利を、誰もが持っている」
レオンの言葉に、私は微笑んだ。
その横顔は、誰よりも自由で、誰よりも誇り高かった。
そして、空を見上げる。
夜空には無数の灯籠が浮かび上がり、風に乗ってゆっくりと昇っていく。
まるで星がまた一度、地上に舞い戻ってきたかのようだった。
「きれい……」
「願いをひとつだけ込めて、灯籠を空へ放つんだ」
「願い……」
私は両手で灯籠を持ち、そっと目を閉じた。
――どうか、この時間が、いつまでも続きますように。
そう心の中で祈り、手を放す。
灯籠がふわりと浮かび上がり、春の夜空へと舞い上がった。
その光が遠ざかるのを、レオンと二人で見上げながら、私は微笑んだ。
――あの日、涙の中で始まった私の物語は、今、光の中で続いている。
もう、孤独ではない。
この世界で、誰かと共に笑える。
彼の隣で、私はそっと囁いた。
「レオンさん。私、これからもずっと、あなたと一緒に生きていきたい」
レオンは微笑み、私の手を握った。
「ああ。約束しよう――春が何度めぐっても、君の隣にいる」
風が吹き、星花の灯が空へと舞う。
その光の下で、二人の影が寄り添うように重なった。
春の夜は静かに、甘く、永遠のように続いていった。
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