異世界召喚後ー俺の目ー

琉生

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グアディア

妖刀

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おいおい、こんな知らない土地でどうやって生きろと?もしかして、強制イベント!?
「なぁ、じいさん。ここら辺で一番近い街を教えてくれないか?」
じいさんは、少し考えると
「ここから10kmぐらいの所にグアディアの中央都市がある。」
グアディア?この国の名前か?まぁ、いいや、とりあえずそこに行けば何かわかるかもしれないな。
「ありがとう。それじゃ。」
じいさんに背を向け歩きだした。
「ちょっとまちなされ。これを持って行きなさい。」
なんだろ。食べ物とかか?
じいさんが差し出したのは少し汚れた革の財布。
「ここに正金貨20枚が入ってる。ここだと一ヶ月は暮らしていける金額だ。それと、そこにいる馬を連れて行きなさい。」
馬…?俺、馬には1回しか乗ったことねーぞ?しかも、乗ったって言っても動物園で乗った程度だぞ?でも、出来るだけ早く中央都市に行きたいしな…。借りるか。
「この恩必ず返します。ありがとう。」
そう言うと俺は馬に乗りヨロヨロと歩きだした。


5kmぐらい進むとようやく馬に慣れてきた。これは今日中に着くかもな。

そして夕方。やっと中央都市に辿り着いた。とりあえず、野宿し次の日の朝を迎えた。

今日は、とりあえず街を散策することにした。ふらふら歩いているとすごい低い男の声がした。
「にーちゃん。おい、そこのにーちゃん。」
俺かな?
「俺か?」
疑問に思い尋ねてみた。
「そうだ。なぁ、そこの刀剣屋に入ってくれ。」
 急だなー。でも、一応武器の一つは持っとかないとな。もしもの時用に。俺はとりあえず言われたとうり古ぼけた刀剣屋に入った。
そこには、いろんな武器が置いてあった。うわ、すげー。日本刀あるしw
「なぁ、にーちゃん。名前は?」
名前?ま、そのくらい教えても大丈夫だろ。
「芥川リアムだ。」
「そうか。お前、右目どーした?怪我か?」
まぁ、どうせこの街もすぐに出る。怖がられても、なんてことないしな…。俺は眼帯を外した。
「おぉ。やはりな。」
は?やはりってなんだ?
「おい。やはりってなんだよ。」
俺の問いかけに答えない。


ん?待て。俺、誰と話していたんだ?確かに声は聞こえている。だが、姿が見えない。おいおい。マジかよ。これ、あれか?都市伝説とかである、くて聞いちゃダメなやつか?マジかー。

「お客さん。アンタ今誰とお話で?」
こっちは、本物の人間じゃねーか。やっぱ声聞こえてんの俺だけか…。
「アンタもしかして!」
なんだ?もしかしてって?
「黒髪。片目が青。そして声が聞こえた。そうか。アンタが、待っていたよ。」
ん?いや、そうか。ってなんだよ。わかんねーよ。説明しろー!
「ちょっと待ってな。」
そう言うと店員は、店の奥に引っ込んだ。何がどうなってんだ?
店員が何かを持ってやってきた。少し汚れた長い袋。刀とか入ってそうだなw店員は、それを大事そうに持ってきた。
「これは、妖刀だ。名前は知らんが妖刀なのは確かだ。俺以外のヤツがこれに触れたらみんな青い炎に包まれて燃えだしたんだ。でも、ある時この刀から声が聞こえてな?『俺の声が聞こえた奴は選ばれしモノ。そいつに俺を渡せ。』と。それ以来、わしは、こいつの声を聞いていないんだ。すまないがこれに触れてみてくれぬか?」
え?俺が?下手したら死ぬよ?なのに俺がか?マジかー。嫌だよ。でも、もしかしたら…。この少しの希望にかけてみるか!

ドックン…ドックン…

俺の鼓動が他の人に聞こえてしまいそうな程大きく鳴り響く。俺は恐る恐る刀に触れる。

あれ?燃えてない。
「君にこの剣をあげるよ。しかし、誰にも触れさせてはいけないよ。触れたが最後。触れたものは死ぬまで燃え続ける。わかったね?」
「あぁ。わかった。ありがとな。」
俺は店員から刀を受け取り店の外に出た。
俺はこの先どうなるのだろうか…。







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こんばんは。琉生です。
最近は、テストに部活。忙しくて配信がとても遅くなりました。すみませんm(*_ _)m
これからも、よろしくお願いします!
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