中卒の俺が偶然出会った有名配信者とコラボしたらトップランカー入りしてしました。学がなくても大バズりできる裏技でランキング一位を取ります。

ニゲル

文字の大きさ
25 / 57
二章 天才探偵

24話 チェイス

しおりを挟む
 汚れた地面を蹴り、ゴミ箱などに体をぶつけながらも必死に走り男から距離を取ろうとする。
 途中で路地や公園なども通り抜けマラソンを続ける。男は巨体ながらも中々に足が速い。時間がそこそこ経ったが距離は一切開いていない。

「なら……!!」

 俺は廃ビルを見つけ、その外壁をパルクールの如くよじ登る。

「待ちやがれー!!」

 男は息を切らせつつも階段を駆け上がってくる。
 俺は奴が屋上に来たのを確認し、向かいのビルに向かって全速力で駆け出す。

「うぉぉぉぉっ!!」

 大きく踏み込み全力で向かいのビルに飛び移る。全身を浮遊感が包み込み、神経が刺激され時間がゆっくりと感じる。
 体感時間で数十秒後。足に強い衝撃が走り前方に転がりながらダメージを殺して着地する。

「じゃあな!!」

 俺は捨て台詞を吐きつつ近くの梯子を落ちるように下りそのまま華麗に逃げ去ってみせる。
 そのまま数分経ち完全に撒いたところで一旦立ち止まり息を整える。
 もう誰も追ってくる気配はない。しかし随分と必死に逃げたせいでよく分からないところに来てしまった。

「どこだここ……とりあえずマップで……」

 視界の悪い路地で歩きスマホなどしてしまったせいか、十字路で飛び出てきた人にぶつかり壁に背中を軽く打ってしまう。

「いててて。すみません大丈……あっ!! さっきの!!」

 尻餅を突き息を切らしているのは先程俺に抱きついてきた外人の女性だった。

「はぁ……はぁ……君はさっきの……ありがとね。おかげであいつらを撒けたよ」

 彼女は一言だけお礼を言い俺を押し退け立ち去ろうとする。

「いやいやちょっと待て! お前誰なんだ? 何で俺に絡んできてあんな奴らを仕向けた?」

 こんなことされて、はいそうですねさようならとはできず肩を掴み留まらせる。

「はぁ……はぁ……ゲホッ!!」

 手に伝わるほど速く深い呼吸をし、数秒の間を置き大きく咳き込む。

「おい……大丈夫か?」

「運動は慣れてないからね……全く困ったものだよ。とにかくここは立ち去らせてもら……」

 俺の手を跳ね除けようとするが、彼女は突然ふらつき全体重を後方にかけ倒れそうになってしまう。

「ちょっ……おい!!」

 密着していたためすぐに体を支えることができるが、彼女はその手も振り払い立ち上がる。

「まぁ礼をしないのも気が乗らない。この国の人達は仁義を重んじるのだろう?」

「いやそれはさっきの人達みたいなの限定じゃないか?」

「もしもわたしのところに依頼しに来るなら格安で請け負おう。これでどうかな?」

 彼女は一枚の名刺を俺に手渡す。そこには"シャーロット探偵事務所所長 シャーロット・テイラー"と記されている。

「探偵……?」

「そうさ! どんな難事件でも解決する天才探偵とはこのわたしのことさ! ちょっと用事があって日本に来て、今は一時的にこうしてこの国に事務所を構えているのさ」

「まさかあんたがあの名探偵!?」

 花華が見せてくれたネット掲示板。そこに書かれている外見特徴とシャーロットの容姿は大体一致している。
 
「おっ、この街に来て一ヶ月半。中々わたしも有名になってきたね。ま、このわたしの才能を考えると遅すぎるくらいかな?」

 シャーロットは名探偵の三文字を聞くなり明らかに機嫌が良くなり、激しかった呼吸もマシになっている。
 そしてナルシストな性格なのか随分と自信家だ。

「なんだか事情を聞く気も失せたよ。今度そっちに……」

「所長ぉぉ!!」

 気が抜けもうどうでもよくなり花華のところまで帰ろうとするが、怒声と共にこちらに走ってくる女性に道を塞がれる。
 小柄なシャーロットとは対照的に体格は大きく俺より少し小さい……170ちょっとくらいの身長だ。

「あなたもしかしてあのヤクザ達の仲間……」

「えっ、いやいや違う!! 俺はシャーロットにそのヤクザ達をけしかけられたんだよ!!」

 あらぬ疑いをかけられ俺は必死に否定し、シャーロットにも手伝ってもらって何が起きたのか事細かに説明するのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...