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第5章 春の運動会
第32話 特訓相手はお前が1番
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作戦会議から数日後の土曜、僕は紫音を連れて、海都の家に行った。
「あいつ犯罪者狩りしてたから、豪邸に住んでるの羨ましいな」
「そうだね~ んじゃ、お兄ちゃんは裏に隠れてて」
僕は裏へ行き、紫音は呼び鈴を鳴らした。
桜華ちゃんがドアを開けた
「ん、紫音ちゃんどうしたの~??」
「暇だから遊びに来ちゃった~」
「急だね、まあ散らかってるけど どうぞ~」
桜華ちゃんが紫音を家の中に入れようとした。
(よし、こっそり僕も家の中に入って 海都のトレーニングメモを……)
「おい、何してんだ陽翔」
「げっ、海都」
僕が隠れていた所の裏から、海都が出てきた。
「まさか妹たちのお茶会に混ざろうってんじゃないだろうな??このシスコン」
「ちげぇよ!! お前に言ったら、ぜってえ僕を家に入れてくんねぇって思ってさ」
「入れる気はないが、なんの用だ これから俺様はトレーニングをする所だ」
(ビンゴ!! タイミングいいな……)
「なあ海都、僕と能力のトレーニング一緒にしない??」
海都は飲んでいたペットボトルの水を吹き出した。
「けほっ、陽翔が俺様とトレーニング??笑わせる と言いたいところだが、お前には学園代表として勝ってもらいたいし、いいだろうついてこい」
海都は庭にあった階段を下った。
(ラッキー来てよかった~)
少し下った先に大きな部屋が1つ、小さな部屋が2つあった。
「この大きな部屋が、重力が2~10倍まで変化することができる部屋、小さな部屋がジムみたいな感じだ」
(この前の美鈴の重力で、立ち上がることができたのはこの部屋で鍛えてたからってのもありそうだな……)
「よし、その部屋行こう」
「まあ、せいぜい貴様が弱音を吐くのを楽しみにしてるぜ」
僕は海都と共に、重力変化部屋に入った。
「こんなもんか?? ちょっとずっしり感じるな」
「まだ2倍だ、お前も魔力で無意識に体への負担を防いでるんだろう」
僕も海都も、汗ひとつ流さず、部屋の重さを感じない。
「まあね」
「貴様は短期間でどうやって習得したんだ??」
僕は剣を2本作って、海都に1本渡した。
「ジョーさんって言う人に、死ぬほどしばかれて気付いてたらできてたって感じ」
「そうか、そんな強い奴がいたのか??その人は今どこにいるんだ??」
「それが行方不明でさ、今どこにいるかわからないんだ」
海都と和解したのち、家や特訓施設を探したが跡形もなく消えていた。
「そうなのか、俺も貴様を短期間でそれほど鍛えられたか知りたかったが、仕方ないな」
「ああ、お礼を言いたいから いつか会いたいな」
「会えるといいな…… まあ、お喋りはここまでだ」
海都はリモコンを取り出し、重力を変えた。
変えた瞬間、僕たちは姿勢を崩しかけた。
「まあ5倍にしてみたが、はぁ…… どうだもうギブか??」
「はぁ……、はぁ…… 50kgの人なら250kg、魔力の負荷軽減なかったらきついな……」
(重すぎる、だが美鈴は10倍以上だったな…… 正直5倍でこれなら10倍でも魔力を完全に解放すれば動けるとは思うが、あいつともう一度戦うことになった10倍の重力でも魔力を解放せずに行動出来るようになんないといけねぇな……)
「いくぞ!!陽翔!!」
「ああ、こい!!海都!!」
お互いの汗が額から滴り、地面に落ちた瞬間お互いの剣はぶつかり合い、衝撃波を発生させた。
「少し腕を上げたか??陽翔」
「まあな!!でもお前との距離は相変わらず感じるけどよっ」
僕は海都の剣を弾き、一気に距離を詰めて頭に向かって斬りかかった。
海都は剣を拾いには行かず、僕の攻撃を白刃どりで受け止めた。
「まじか……」
海都はそのまま僕の剣を折った。
刃は砕け、結晶が砕けたような音がなり、消滅した。
「拳で殴り合おうか」
海都がそう言うと、右手からパンチを繰り出した。
僕は防御が間に合わず、左の頬に直撃した。
魔力の軽減を直撃の寸前、左頬に集中させたのでダメージは最小限に抑えられた。
だが、集中させた反動で、5倍の重力が僕を襲う。
「はぁ…… くっそぉ…… 重い、もっといい受け方あった気がするな……」
「俺様からひとつ、ありがたいアドバイスをやるが陽翔、お前は防御の瞬間に0か100かしかできてない」
「0か100??」
「ああ、半々くらいに軽減の分散をすることができたら今みたいな隙はできにくい」
(確かに、それは一理あるな……)
「それか奥義を使うってのも手だな」
「海都と違って、僕は瞬時に奥義は使えないんだよ~」
「まあ、それが出来るようになるために、ここに来たんだろ??」
海都は炎剣を作り出した。
僕もディザスターで剣を1本作り、構えの姿勢をとった。
「ああ、もちろんだ!!」
お互いの魔力がぶつかり合い、周辺の街が大きく揺れた。
紫音と桜華は桜華の部屋で遊んでいた
「紫音ちゃんさっきの地震怖かったね~」
桜華ちゃんはクッキーを食べながらそう言った。
「そうだね~ 桜華ちゃん、お兄ちゃんたちは何してるんだろ~」
「こっそりついてきたんだね…… うちの兄さん目はめちゃくちゃいいから、今頃……」
そんな会話をしていると、庭の方から土煙が上がった。
それと同時に、2人の少年が穴の中から出てきた。
「ま、さかね……」
「一応今のうちにあやっまとくね…… い、行こう」
私と桜華ちゃんは、急いで庭へ向かった。
「あいつ犯罪者狩りしてたから、豪邸に住んでるの羨ましいな」
「そうだね~ んじゃ、お兄ちゃんは裏に隠れてて」
僕は裏へ行き、紫音は呼び鈴を鳴らした。
桜華ちゃんがドアを開けた
「ん、紫音ちゃんどうしたの~??」
「暇だから遊びに来ちゃった~」
「急だね、まあ散らかってるけど どうぞ~」
桜華ちゃんが紫音を家の中に入れようとした。
(よし、こっそり僕も家の中に入って 海都のトレーニングメモを……)
「おい、何してんだ陽翔」
「げっ、海都」
僕が隠れていた所の裏から、海都が出てきた。
「まさか妹たちのお茶会に混ざろうってんじゃないだろうな??このシスコン」
「ちげぇよ!! お前に言ったら、ぜってえ僕を家に入れてくんねぇって思ってさ」
「入れる気はないが、なんの用だ これから俺様はトレーニングをする所だ」
(ビンゴ!! タイミングいいな……)
「なあ海都、僕と能力のトレーニング一緒にしない??」
海都は飲んでいたペットボトルの水を吹き出した。
「けほっ、陽翔が俺様とトレーニング??笑わせる と言いたいところだが、お前には学園代表として勝ってもらいたいし、いいだろうついてこい」
海都は庭にあった階段を下った。
(ラッキー来てよかった~)
少し下った先に大きな部屋が1つ、小さな部屋が2つあった。
「この大きな部屋が、重力が2~10倍まで変化することができる部屋、小さな部屋がジムみたいな感じだ」
(この前の美鈴の重力で、立ち上がることができたのはこの部屋で鍛えてたからってのもありそうだな……)
「よし、その部屋行こう」
「まあ、せいぜい貴様が弱音を吐くのを楽しみにしてるぜ」
僕は海都と共に、重力変化部屋に入った。
「こんなもんか?? ちょっとずっしり感じるな」
「まだ2倍だ、お前も魔力で無意識に体への負担を防いでるんだろう」
僕も海都も、汗ひとつ流さず、部屋の重さを感じない。
「まあね」
「貴様は短期間でどうやって習得したんだ??」
僕は剣を2本作って、海都に1本渡した。
「ジョーさんって言う人に、死ぬほどしばかれて気付いてたらできてたって感じ」
「そうか、そんな強い奴がいたのか??その人は今どこにいるんだ??」
「それが行方不明でさ、今どこにいるかわからないんだ」
海都と和解したのち、家や特訓施設を探したが跡形もなく消えていた。
「そうなのか、俺も貴様を短期間でそれほど鍛えられたか知りたかったが、仕方ないな」
「ああ、お礼を言いたいから いつか会いたいな」
「会えるといいな…… まあ、お喋りはここまでだ」
海都はリモコンを取り出し、重力を変えた。
変えた瞬間、僕たちは姿勢を崩しかけた。
「まあ5倍にしてみたが、はぁ…… どうだもうギブか??」
「はぁ……、はぁ…… 50kgの人なら250kg、魔力の負荷軽減なかったらきついな……」
(重すぎる、だが美鈴は10倍以上だったな…… 正直5倍でこれなら10倍でも魔力を完全に解放すれば動けるとは思うが、あいつともう一度戦うことになった10倍の重力でも魔力を解放せずに行動出来るようになんないといけねぇな……)
「いくぞ!!陽翔!!」
「ああ、こい!!海都!!」
お互いの汗が額から滴り、地面に落ちた瞬間お互いの剣はぶつかり合い、衝撃波を発生させた。
「少し腕を上げたか??陽翔」
「まあな!!でもお前との距離は相変わらず感じるけどよっ」
僕は海都の剣を弾き、一気に距離を詰めて頭に向かって斬りかかった。
海都は剣を拾いには行かず、僕の攻撃を白刃どりで受け止めた。
「まじか……」
海都はそのまま僕の剣を折った。
刃は砕け、結晶が砕けたような音がなり、消滅した。
「拳で殴り合おうか」
海都がそう言うと、右手からパンチを繰り出した。
僕は防御が間に合わず、左の頬に直撃した。
魔力の軽減を直撃の寸前、左頬に集中させたのでダメージは最小限に抑えられた。
だが、集中させた反動で、5倍の重力が僕を襲う。
「はぁ…… くっそぉ…… 重い、もっといい受け方あった気がするな……」
「俺様からひとつ、ありがたいアドバイスをやるが陽翔、お前は防御の瞬間に0か100かしかできてない」
「0か100??」
「ああ、半々くらいに軽減の分散をすることができたら今みたいな隙はできにくい」
(確かに、それは一理あるな……)
「それか奥義を使うってのも手だな」
「海都と違って、僕は瞬時に奥義は使えないんだよ~」
「まあ、それが出来るようになるために、ここに来たんだろ??」
海都は炎剣を作り出した。
僕もディザスターで剣を1本作り、構えの姿勢をとった。
「ああ、もちろんだ!!」
お互いの魔力がぶつかり合い、周辺の街が大きく揺れた。
紫音と桜華は桜華の部屋で遊んでいた
「紫音ちゃんさっきの地震怖かったね~」
桜華ちゃんはクッキーを食べながらそう言った。
「そうだね~ 桜華ちゃん、お兄ちゃんたちは何してるんだろ~」
「こっそりついてきたんだね…… うちの兄さん目はめちゃくちゃいいから、今頃……」
そんな会話をしていると、庭の方から土煙が上がった。
それと同時に、2人の少年が穴の中から出てきた。
「ま、さかね……」
「一応今のうちにあやっまとくね…… い、行こう」
私と桜華ちゃんは、急いで庭へ向かった。
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