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断罪されたのはダレ?
お礼で死ぬなんて、ありえますか?
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私はそっと会場を抜け出し、テラスの大階段を降りて庭の一角へと向かった。
そこは、さらさらと水が流れる小さな小川が作られている素朴な村のような作りの場所。ほとんどが張りぼてではあるけれど、夕方の紫とオレンジの光のなかでなら、ここに住んでいた小人やら妖精も、出てきそうな気がする。
まだ咲き残っていたばらの茂みからは、優しいお茶のような薫りがして、私はその側のベンチに腰かけた。
『偽物の婚約者』
と、ルディ第一皇子は言った。単なる言い間違いにせよ、そのとおり。通っている王立学園高等部でも、私は常に只の名ばかりの婚約者として他の生徒から冷たい視線を送られていた。のみならず、
『幼いころから殿下と親しかったのに、ミュシャ様がかわいそう』
『殿下の恋の障害は、あの毒婦だな』
『誰とでも親しげに話すが、悪い女らしいぞ』
と、生徒たちは私を遠巻きにしている。おかげで卒業をひかえたこの時期でも、親しい友達は一人もいない。貴族としての派閥の令嬢たちはいるが、態度はごく冷ややかなもの。
今日だって、皇后陛下がいくら私の支度部屋へ着替えを届けるよう指示しても、それが届くことはないはず。だって私の支度部屋に配置されている皇宮のメイドが、それを拒むから。
皇宮の使用人達は、ミュシャがまだ小さかった頃から家族のように親しくしていたらしい。だから、あとから突然現れたルディ殿下の婚約者がミュシャを苦しめるさまをほうってはおけない、ということらしかった。実際苦しめられたのは私だけど。
皇宮に来る機会は私にはあまりないけれど、来る度にそれはそれは冷たくされたし、お茶から雑巾のような匂いがしたり、あからさまに砂利のはいった茶菓子が出ることすらあった。
そんなだから、今日だっていくら公爵家の侍女が渡すよう要求しても、いや、要求すればますます、皇宮の使用人たちは私の心証を悪くするだろう。
まるで皇后陛下に集る悪い虫のように言われるのは目に見えている。公爵家の使用人たちだってそれをほうってはおかないはずだから、私が戻ればいらない争いの種になってしまう。
「舞踏会も9時にはだいぶひとが捌けるわよね」
まだ二時間ほどあるけれど、ここでその時間まで時間をつぶして、頃合いをみて帰ろう…薔薇もきれいに咲いているし。
しかし、と私は拳を握った。くるくると周りを見回し、誰もいないことを確認したあとハアッと息をはいた。
ルディ様の妃候補として頑張ってきたけれど、もう限界だわ。お義父様に頼んで、婚約を解消してもらおう。お義父様にはお手数をかけてしまうし、私の名前には傷が残るけど、このままお嫁に行って、御家取り潰しよりはマシよね?
でも声にだして言いたい!
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに!!」
ドウッ、と風が吹いて、私の叫びは風の音に紛れて消えた。
「《いいよ、その願い事、かなえてあげる!》」
突然そう聞こえて、私は驚く。だ、誰もいなかった筈よね?と周りを見回すが、あたりは静かで人の気配どころか鳥も獣の姿すらも見えない。
私は少し怖くなって、とりあえず建物のそばへ行こうと歩きだし……ぐらりと体が傾くのを感じた。
さらに、嵐のような激しい風が木々を揺らし、私が居た場所もびゅうびゅうと渦巻くような風がふいて私のドレスや髪もかき乱される。
なんだろう?変な感覚だった、かな?
◇◇◇◇◇◇◇
二時間のち、見計らって会場に戻った私は思いがけずとんでもないことに巻き込まれた。
突然王陛下の側にかけのぼった殿下が、何かの紙を広げて読み上げ始めたのだ。それは
「私はこの場で、アシュレイとの婚約を破棄する!」
え、と思っているとリュシリューとゴーウィン、ミュシャまでも並び、私を指差しながら、なぜ私が婚約者に捨てられなければならないのかを読み上げはじめた。
「アシュレイ・キンバリーは王妃の資格に欠いている!公爵家の嫡出子でもない癖に、婚約者だと周りに吹聴し、また皇太子の最も大切な女性であるミュシャにたいしても、上着をもって来るよう命令したり、茶を注ぐよう要求したりした!」
『婚約者なのは貴族年鑑に記載されてるし…メイドってそういう職業でしょ…』とは思ったが、そこで言い返せば悪目立ちする。やめろ、およしなさいと両陛下の制止する声も聞こえるのに、それをルディ殿下は片手で押し退け、睨み付けた。見ててヒヤヒヤする場面だわ。なんて不敬なのかしら…恐ろしいわ。
「皇后陛下をも手玉にとり、ミュシャを苦しめる売女めが!我慢も限界だ!アシュレイ・キンバリー、貴様との婚約を破棄し、貴様を東の幽閉塔での懲役刑に処する!」
はあ?みたいな声が、私のはす向かいあたりから聞こえた。見ると、お義父さまが険しいを通り越してなんだか…仁王みたいな顔でルディ殿下を見ていた。そうね、突然公爵家から犯罪者(?)が出てはお義父様としてはそんな表情になるわよね。
せめてお義父様やお義兄様にご迷惑にならぬよう、前へでておとなしく沙汰を承けよう、と思ってから、ふと、すぐ横に呆然といった様子で立っている侍従が持つグラスに目が止まった。
『せめてお酒の力でも借りたいわ』
人前で話をするのは、訓練をうけてはいても少々気を張る仕事だ。今回のような場合はとくに。
「ひとつ頂くわね?」
お酒ははじめてだけれど、よく物語の英雄が気付けに呑んでいるのだもの。私の役にもたってくれる筈。私は彼が持っていたワインのグラスを手に取った。
ところが…
「えっ!?それを飲むのは!」
なぜか侍従は驚き、こちらを見た。大丈夫、わたしだってやれるわ、と微笑みかけてからグラスを空にし……
ぐらり、と視界がゆがんだ。
急にあたりが薄暗くなり、ガシャッとなにかが耳の横で砕けたおとがする。
「アシュレイ!どうしたんだ、アシュレイ!」
いつもひんやり冷たいお義兄様が、なぜかほとんど叫んでいる。
「お酒を飲んだだけよ、お義兄様」
と言おうとした口から赤い物が吐き出された。飲んだワインを吐き出してしまったのだろう。何処かで誰かの悲鳴が聞こえた。
ああ、こんなにも私お酒に弱かったのかしら。大人になったらお酒を飲むのを楽しみにしていたのに、残念だわ。
そう思いながら、私の意識は……途切れた。
そこは、さらさらと水が流れる小さな小川が作られている素朴な村のような作りの場所。ほとんどが張りぼてではあるけれど、夕方の紫とオレンジの光のなかでなら、ここに住んでいた小人やら妖精も、出てきそうな気がする。
まだ咲き残っていたばらの茂みからは、優しいお茶のような薫りがして、私はその側のベンチに腰かけた。
『偽物の婚約者』
と、ルディ第一皇子は言った。単なる言い間違いにせよ、そのとおり。通っている王立学園高等部でも、私は常に只の名ばかりの婚約者として他の生徒から冷たい視線を送られていた。のみならず、
『幼いころから殿下と親しかったのに、ミュシャ様がかわいそう』
『殿下の恋の障害は、あの毒婦だな』
『誰とでも親しげに話すが、悪い女らしいぞ』
と、生徒たちは私を遠巻きにしている。おかげで卒業をひかえたこの時期でも、親しい友達は一人もいない。貴族としての派閥の令嬢たちはいるが、態度はごく冷ややかなもの。
今日だって、皇后陛下がいくら私の支度部屋へ着替えを届けるよう指示しても、それが届くことはないはず。だって私の支度部屋に配置されている皇宮のメイドが、それを拒むから。
皇宮の使用人達は、ミュシャがまだ小さかった頃から家族のように親しくしていたらしい。だから、あとから突然現れたルディ殿下の婚約者がミュシャを苦しめるさまをほうってはおけない、ということらしかった。実際苦しめられたのは私だけど。
皇宮に来る機会は私にはあまりないけれど、来る度にそれはそれは冷たくされたし、お茶から雑巾のような匂いがしたり、あからさまに砂利のはいった茶菓子が出ることすらあった。
そんなだから、今日だっていくら公爵家の侍女が渡すよう要求しても、いや、要求すればますます、皇宮の使用人たちは私の心証を悪くするだろう。
まるで皇后陛下に集る悪い虫のように言われるのは目に見えている。公爵家の使用人たちだってそれをほうってはおかないはずだから、私が戻ればいらない争いの種になってしまう。
「舞踏会も9時にはだいぶひとが捌けるわよね」
まだ二時間ほどあるけれど、ここでその時間まで時間をつぶして、頃合いをみて帰ろう…薔薇もきれいに咲いているし。
しかし、と私は拳を握った。くるくると周りを見回し、誰もいないことを確認したあとハアッと息をはいた。
ルディ様の妃候補として頑張ってきたけれど、もう限界だわ。お義父様に頼んで、婚約を解消してもらおう。お義父様にはお手数をかけてしまうし、私の名前には傷が残るけど、このままお嫁に行って、御家取り潰しよりはマシよね?
でも声にだして言いたい!
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに!!」
ドウッ、と風が吹いて、私の叫びは風の音に紛れて消えた。
「《いいよ、その願い事、かなえてあげる!》」
突然そう聞こえて、私は驚く。だ、誰もいなかった筈よね?と周りを見回すが、あたりは静かで人の気配どころか鳥も獣の姿すらも見えない。
私は少し怖くなって、とりあえず建物のそばへ行こうと歩きだし……ぐらりと体が傾くのを感じた。
さらに、嵐のような激しい風が木々を揺らし、私が居た場所もびゅうびゅうと渦巻くような風がふいて私のドレスや髪もかき乱される。
なんだろう?変な感覚だった、かな?
◇◇◇◇◇◇◇
二時間のち、見計らって会場に戻った私は思いがけずとんでもないことに巻き込まれた。
突然王陛下の側にかけのぼった殿下が、何かの紙を広げて読み上げ始めたのだ。それは
「私はこの場で、アシュレイとの婚約を破棄する!」
え、と思っているとリュシリューとゴーウィン、ミュシャまでも並び、私を指差しながら、なぜ私が婚約者に捨てられなければならないのかを読み上げはじめた。
「アシュレイ・キンバリーは王妃の資格に欠いている!公爵家の嫡出子でもない癖に、婚約者だと周りに吹聴し、また皇太子の最も大切な女性であるミュシャにたいしても、上着をもって来るよう命令したり、茶を注ぐよう要求したりした!」
『婚約者なのは貴族年鑑に記載されてるし…メイドってそういう職業でしょ…』とは思ったが、そこで言い返せば悪目立ちする。やめろ、およしなさいと両陛下の制止する声も聞こえるのに、それをルディ殿下は片手で押し退け、睨み付けた。見ててヒヤヒヤする場面だわ。なんて不敬なのかしら…恐ろしいわ。
「皇后陛下をも手玉にとり、ミュシャを苦しめる売女めが!我慢も限界だ!アシュレイ・キンバリー、貴様との婚約を破棄し、貴様を東の幽閉塔での懲役刑に処する!」
はあ?みたいな声が、私のはす向かいあたりから聞こえた。見ると、お義父さまが険しいを通り越してなんだか…仁王みたいな顔でルディ殿下を見ていた。そうね、突然公爵家から犯罪者(?)が出てはお義父様としてはそんな表情になるわよね。
せめてお義父様やお義兄様にご迷惑にならぬよう、前へでておとなしく沙汰を承けよう、と思ってから、ふと、すぐ横に呆然といった様子で立っている侍従が持つグラスに目が止まった。
『せめてお酒の力でも借りたいわ』
人前で話をするのは、訓練をうけてはいても少々気を張る仕事だ。今回のような場合はとくに。
「ひとつ頂くわね?」
お酒ははじめてだけれど、よく物語の英雄が気付けに呑んでいるのだもの。私の役にもたってくれる筈。私は彼が持っていたワインのグラスを手に取った。
ところが…
「えっ!?それを飲むのは!」
なぜか侍従は驚き、こちらを見た。大丈夫、わたしだってやれるわ、と微笑みかけてからグラスを空にし……
ぐらり、と視界がゆがんだ。
急にあたりが薄暗くなり、ガシャッとなにかが耳の横で砕けたおとがする。
「アシュレイ!どうしたんだ、アシュレイ!」
いつもひんやり冷たいお義兄様が、なぜかほとんど叫んでいる。
「お酒を飲んだだけよ、お義兄様」
と言おうとした口から赤い物が吐き出された。飲んだワインを吐き出してしまったのだろう。何処かで誰かの悲鳴が聞こえた。
ああ、こんなにも私お酒に弱かったのかしら。大人になったらお酒を飲むのを楽しみにしていたのに、残念だわ。
そう思いながら、私の意識は……途切れた。
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