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レイノルズの悪魔 南領へ行く
赤い牡牛と松明
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おそらく、盗賊たちは交代で見張りをたてている。そして、その灯りは蝋燭みたいな仄かなものではなくて…
「やめろ!そんなもんどうするつもりだ!」
明々と燃える松明の根元をつかむ。手のひらが焼けているのはきづいたけど、いまはそれどころじゃない。
「よせ!おい!……やめろ!」
見張りは私が納屋へととってかえすのを見ると叫んだ。
「やめろ!お前まで死ぬぞ!」
「どちらにせよ、私は死ぬんです!帰っても、帰らなくても私が行く場所なんかない!」
納屋へと松明をなげこもうとするけれど、かけつけてきた男達に取り押さえられ、結局松明は取り上げられてしまった。びりびりと右手が痛んで、私は再び気を失った。
次に目を覚ましたのは、ベッドの上だった。…あれは夢だった?と右手を見ると、ぐるぐると包帯がまかれていた。
「無茶苦茶しやがる。死ぬつもりだったのか」
オックスの声に、起き上がって気づいた。
稲藁を積んで、荒い麻布を巻いたベッドは、おそらく急拵えのものだ。
「…ええ、そうね」
俯くと、オックスは近づいてきた。
「あんた、あの小屋がなんなのかわかったのか」
9歳の、貴族令嬢があの納屋になにがあるのかわかったかとたずねているのだ。しかし、しらをきってもオックスは騙されるほど愚かではない。
「見張りのかたは、あれを売り物といっていました。沢山の火薬や武器…ここは国境ですから、あれを密輸して、隣国へ運ぶか…逆に運び込んだものを、都市の民兵へ売るのか…どちらにせよ馬を盗むより罪は重いでしょう」
オックスは近くにあった粗末なつくりの椅子に腰掛け、唸るような声をだした。
「密輸はしてねえ。俺らはたしかに馬を盗むが、元は只の農民だからな。あれはここで作ったもんさ、ここの領主に言われてな」
恐ろしい話に私は顔をあげた。
「ここの領主は戦争をはじめるつもりなのでしょうか」
するとオックスは首をふる。
「そいつはおれたちにゃ関係ねえ。ただ、領主は作物の代わりに、ああしたきな臭いもんを農民たちに納めさせてる。従わなきゃ土地も家も取り上げられるだけだ」
農作物を作れない農民は徒党を組み、食べていくためにオックス達のように他の土地から盗んではお金に変えるようになったらしい。
「あんたをどうするか、まだなんも決まってねえんだよ。貴族の子供なんて…不味いことになったもんだ」
心底困ったというように、前髪をかきあげる。
頭、と呼ばれてはいても、このころのオックスはまだ農民の青年が食うに困って、という程度らしい。私を巻き込んだのは、事故というのはよくわかった。
「とにかく…飯を食え。たいしたものはねえけどよ」
そういって差し出されたのは、薄い野菜のスープだった。
ひとつきもすると、私の手は再びきれいに傷がふさがり、ひととおりの家事も手伝えるようになった。
「真面目にやってんのか、これは?」
今日の家事係は、はじめに会ったあの男だ。燃えるような赤毛で、色が浅黒い痩せた男はモンテスと名乗った。
「ええ、そのつもりよ?」
はじめて剥いたりんごに、モンテスはかじりつき、
「おまえな、こんな六角型にしてどうやってガレに焼くんだよ…」
とため息をつく。無礼な男だ、少なくともこんなことオックスは言わない。
オックスは結局、私の扱いを一時棚上げにしておくことにしたようだ。まさに扱いに困ったといった風だ。
この母屋にはひと気はなくて、オックスたちは別の棟から食事のときだけやってくる。はじめは私に食事の用意をさせようとしたようだけれど、全くそんなことをしたことがない私は、りんごひとつろくに剥けなかった。そこでいままでどおり、食事当番の割り当てを手下に割り振り、わたしはその下働きをしている。
「あんたはさ、絶対家へ帰るべきだね」
そう言われて、モンテスの手元にあるガレを見下ろした。
本来なら小麦粉と卵とバターで作ったタルトに、うずめるようにしてりんごがはいっているのがりんごのガレなのだけど、このガレは違う。白い小麦粉の生地はとても薄くて、あらかじめ焦がしたりんごはその薄い生地に包まれていて、ひっくり返してはじめてガレらしい姿になる。
手間と耕地の必要な小麦やかぼちゃがとれなくなって、長年栽培しているりんごの木や僅かに家のうらで育てたかぶやハーブ以外は、町で買うしかない。
元々現金収入に頼っていなかった農民たちは、たちまちたべることができなくなったのだそうだ。
「ごめんなさい、無駄になってしまって」
私が謝ると、モンテスはちょっと目を丸くしてから、
「ああ、ちがうよ。あんたみたいなお姫様にはここは過酷だろ?これから冬になるし、辛いばっかりだからさ」
肩をすくめて言う。
「頭は貴族の端くれだから、あんたをどうやったら上手く帰せるかくらい、考えてるはずだ。だからな、心配いらねえさ」
私はその言葉に心底驚いた。
「オックスが、貴族ですって?」
イル・レッズ・オックス。赤い雄牛なんて
のが本名じゃないのは、わかりきってる。私がはじめて会ったのは、塔に幽閉される五年前、14のとき。
後宮にあがって、しばらくしてからのことだ。
私の宝飾品を盗んでは、町で売ってしまうメイドがいた。その女は私に、年の離れた兄がいるので、その兄がお金を返す、自分は後宮を辞めるので、けして罪に問わないでほしいと泣きついてきた。
兄に頼むので、一緒に来てほしいと。
そうして向かった先にいたのが、オックスだった。護衛を引き連れ、王宮の馬車で現れた私をオックスは鼻で笑った。
「ここがどんな場所か判るか」
と。それは、オックスの屋敷でもメイドの実家でもなく、オックスが経営する高級娼館のひとつだった。
「こんなところにそんな目立つ格好で来て、あんたの評判はどうなるだろうな」
と笑ったのだ。
私は頬にあかく血がのぼってくるのが、すぐにわかった。けれど、奥歯をかみしめてなるたけ平静を装った。
「あら、私を誰だかご存知かしら」
「知ってるさ、レイノルズの悪魔だろう?悪名ってのは悪ければ悪いほど響くもんだからな……で、なにが望みだ?金じゃねえよな、誰か殺すのか?」
愚かにもここにきてやっと、私はあのメイドが私をどうするつもりでここへ呼んだのかわかった。しかし、オックスはメイドが考えているより何倍も頭の切れる男だったようだ。貴族の娘、しかも王侯の婚約者ともなれば、一介のメイドなどよりずっと良い金づるなのだ。
とくに私は、次期皇后。こんないい繋ぎを、オックスのような男が簡単に手放すはずがなかった。
「そんな予定じゃなかったのたけど、そうね。でも、その前にここを教えてくれたあのメイド…少し口が軽すぎないかしら?」
手に持った扇子で口元を覆って笑う。
私とオックス…二人の悪魔に目をつけられたメイドは、震えながらその場を逃げ出そうとしていたが、すぐに捕らえられた。
あの時、聞こえてきた悲しげな悲鳴は、けして忘れられない。私がひとを殺めた、一番はじめの日だった。
「やめろ!そんなもんどうするつもりだ!」
明々と燃える松明の根元をつかむ。手のひらが焼けているのはきづいたけど、いまはそれどころじゃない。
「よせ!おい!……やめろ!」
見張りは私が納屋へととってかえすのを見ると叫んだ。
「やめろ!お前まで死ぬぞ!」
「どちらにせよ、私は死ぬんです!帰っても、帰らなくても私が行く場所なんかない!」
納屋へと松明をなげこもうとするけれど、かけつけてきた男達に取り押さえられ、結局松明は取り上げられてしまった。びりびりと右手が痛んで、私は再び気を失った。
次に目を覚ましたのは、ベッドの上だった。…あれは夢だった?と右手を見ると、ぐるぐると包帯がまかれていた。
「無茶苦茶しやがる。死ぬつもりだったのか」
オックスの声に、起き上がって気づいた。
稲藁を積んで、荒い麻布を巻いたベッドは、おそらく急拵えのものだ。
「…ええ、そうね」
俯くと、オックスは近づいてきた。
「あんた、あの小屋がなんなのかわかったのか」
9歳の、貴族令嬢があの納屋になにがあるのかわかったかとたずねているのだ。しかし、しらをきってもオックスは騙されるほど愚かではない。
「見張りのかたは、あれを売り物といっていました。沢山の火薬や武器…ここは国境ですから、あれを密輸して、隣国へ運ぶか…逆に運び込んだものを、都市の民兵へ売るのか…どちらにせよ馬を盗むより罪は重いでしょう」
オックスは近くにあった粗末なつくりの椅子に腰掛け、唸るような声をだした。
「密輸はしてねえ。俺らはたしかに馬を盗むが、元は只の農民だからな。あれはここで作ったもんさ、ここの領主に言われてな」
恐ろしい話に私は顔をあげた。
「ここの領主は戦争をはじめるつもりなのでしょうか」
するとオックスは首をふる。
「そいつはおれたちにゃ関係ねえ。ただ、領主は作物の代わりに、ああしたきな臭いもんを農民たちに納めさせてる。従わなきゃ土地も家も取り上げられるだけだ」
農作物を作れない農民は徒党を組み、食べていくためにオックス達のように他の土地から盗んではお金に変えるようになったらしい。
「あんたをどうするか、まだなんも決まってねえんだよ。貴族の子供なんて…不味いことになったもんだ」
心底困ったというように、前髪をかきあげる。
頭、と呼ばれてはいても、このころのオックスはまだ農民の青年が食うに困って、という程度らしい。私を巻き込んだのは、事故というのはよくわかった。
「とにかく…飯を食え。たいしたものはねえけどよ」
そういって差し出されたのは、薄い野菜のスープだった。
ひとつきもすると、私の手は再びきれいに傷がふさがり、ひととおりの家事も手伝えるようになった。
「真面目にやってんのか、これは?」
今日の家事係は、はじめに会ったあの男だ。燃えるような赤毛で、色が浅黒い痩せた男はモンテスと名乗った。
「ええ、そのつもりよ?」
はじめて剥いたりんごに、モンテスはかじりつき、
「おまえな、こんな六角型にしてどうやってガレに焼くんだよ…」
とため息をつく。無礼な男だ、少なくともこんなことオックスは言わない。
オックスは結局、私の扱いを一時棚上げにしておくことにしたようだ。まさに扱いに困ったといった風だ。
この母屋にはひと気はなくて、オックスたちは別の棟から食事のときだけやってくる。はじめは私に食事の用意をさせようとしたようだけれど、全くそんなことをしたことがない私は、りんごひとつろくに剥けなかった。そこでいままでどおり、食事当番の割り当てを手下に割り振り、わたしはその下働きをしている。
「あんたはさ、絶対家へ帰るべきだね」
そう言われて、モンテスの手元にあるガレを見下ろした。
本来なら小麦粉と卵とバターで作ったタルトに、うずめるようにしてりんごがはいっているのがりんごのガレなのだけど、このガレは違う。白い小麦粉の生地はとても薄くて、あらかじめ焦がしたりんごはその薄い生地に包まれていて、ひっくり返してはじめてガレらしい姿になる。
手間と耕地の必要な小麦やかぼちゃがとれなくなって、長年栽培しているりんごの木や僅かに家のうらで育てたかぶやハーブ以外は、町で買うしかない。
元々現金収入に頼っていなかった農民たちは、たちまちたべることができなくなったのだそうだ。
「ごめんなさい、無駄になってしまって」
私が謝ると、モンテスはちょっと目を丸くしてから、
「ああ、ちがうよ。あんたみたいなお姫様にはここは過酷だろ?これから冬になるし、辛いばっかりだからさ」
肩をすくめて言う。
「頭は貴族の端くれだから、あんたをどうやったら上手く帰せるかくらい、考えてるはずだ。だからな、心配いらねえさ」
私はその言葉に心底驚いた。
「オックスが、貴族ですって?」
イル・レッズ・オックス。赤い雄牛なんて
のが本名じゃないのは、わかりきってる。私がはじめて会ったのは、塔に幽閉される五年前、14のとき。
後宮にあがって、しばらくしてからのことだ。
私の宝飾品を盗んでは、町で売ってしまうメイドがいた。その女は私に、年の離れた兄がいるので、その兄がお金を返す、自分は後宮を辞めるので、けして罪に問わないでほしいと泣きついてきた。
兄に頼むので、一緒に来てほしいと。
そうして向かった先にいたのが、オックスだった。護衛を引き連れ、王宮の馬車で現れた私をオックスは鼻で笑った。
「ここがどんな場所か判るか」
と。それは、オックスの屋敷でもメイドの実家でもなく、オックスが経営する高級娼館のひとつだった。
「こんなところにそんな目立つ格好で来て、あんたの評判はどうなるだろうな」
と笑ったのだ。
私は頬にあかく血がのぼってくるのが、すぐにわかった。けれど、奥歯をかみしめてなるたけ平静を装った。
「あら、私を誰だかご存知かしら」
「知ってるさ、レイノルズの悪魔だろう?悪名ってのは悪ければ悪いほど響くもんだからな……で、なにが望みだ?金じゃねえよな、誰か殺すのか?」
愚かにもここにきてやっと、私はあのメイドが私をどうするつもりでここへ呼んだのかわかった。しかし、オックスはメイドが考えているより何倍も頭の切れる男だったようだ。貴族の娘、しかも王侯の婚約者ともなれば、一介のメイドなどよりずっと良い金づるなのだ。
とくに私は、次期皇后。こんないい繋ぎを、オックスのような男が簡単に手放すはずがなかった。
「そんな予定じゃなかったのたけど、そうね。でも、その前にここを教えてくれたあのメイド…少し口が軽すぎないかしら?」
手に持った扇子で口元を覆って笑う。
私とオックス…二人の悪魔に目をつけられたメイドは、震えながらその場を逃げ出そうとしていたが、すぐに捕らえられた。
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