38 / 60
レイノルズの悪魔、真相を究明する
悪魔、侯爵令嬢と対決する
しおりを挟む
まだお父様とお母様が生きていたころにも、何度かこの屋敷で夜会は催されていた。きらびやかな衣装を身に纏ったお客様が、舞台をみては拍手をしているのを覚えている。
演じられるのは、王国の歴史的な英雄譚の人形劇や、外国の映画。それらは不思議なことに、私にもわかる言葉で話し、うたっていた。私は父の腕のなかで、その不思議な舞台をみていたのだ。うつくしくて、不思議な、わたしの最初の記憶だ。
クロード少年と二曲を躍り終えたわたしは、大広間を出た。
「どこへ行くつもりだい、アイリス」
ルーファスが、ローランドとともに追いかけてきてたずねた。
「ローランド、ルーファスと一緒にいてあげて」
わたしが言うと、ルーファスは眉根をよせて私を見た。
「クロード様がいったでしょ、これっきりにしてもらうのよ」
私は二人にわらいかけた。少しでも余裕があるようにみえているといいけど。
大広間を出て少し歩き、柱の陰のカーテンを潜ったところにある細い階段を登ると、小さな部屋がある。
私とエルは、連れだってそこへ入っていった。
「古い屋敷につきものの、隠し部屋ね。それにしては豪華だけど」
と、エルは箱形のベンチに腰掛け、小部屋につけられた小窓のガラスから大広間の様子を見下ろしている。シャンパンを優雅な手つきで口もとへ運んでいる。
「レンブラントは、来ません」
意を決して私がいうと、
「分かってるわよ、クロード殿下と公爵継嗣様がレミ・クララベルを紹介してほしいと言い出したものだから、私になんか見向きもしなかったわ」
イライラとエルはグラスを噛んだ。
「そう。エルはいつからレンブラントと知り合いだったのかしら」
私がそう言うと、
「何のこと?貴方の家の家令のことなら、今日はじめて会ったのよ?」
チラリと私のほうをみたあと、赤い口もとをひきあげてエルはそっぽをむき、また小窓のしたの招待客を見下ろした。
「ところで、いつまであなたはここにいるつもり?」
蒸し暑いほどの気温なのに、底冷えするような声で、エルが言う。私はよろけながら小窓に近づき、胸元を押さえながら小窓を開けてもいいかとたずねた。
鷹揚にグラスをかかげ、エルはそれにうなづく。私は小窓を限界までおおきくひらいた。
「おっしゃることがわからないのですが」
私が声をふるわせると、エルはけらけらと笑った。
「馬鹿な娘ね、あの老いぼれと一緒に北領へ行って、二度と戻るなと言ったのよ。王宮におまえのような女のいる場所などないわよ」
それからグラスをかたむけてシャンパンを飲み干し、そのグラスをベンチの角にぶつけて割った。
「エル…エリザベス・ローザリア侯爵令嬢さま。私を、どうするおつもりなの?」
私はエルからできるだけ距離をおくために立ち上がって、部屋のすみに立った。
エルはベンチの上にすわったまま、割ったグラスを私のほうへむけて持つ。
「別にどうもしやしないわ。ああ、この間の男性達が、もう一度あなたにご挨拶したいそうよ。前は邪魔がはいったけど、今度こそ全員のお相手をしてほしいと言ってたわよ」
私は両手を組んで、口元へもっていった。
吐息のように、言葉をはきだす。
「あの、男性達は、エルとどんな関係なの?」
「嫌だわ、関係なんてないわよ。ただ、レイノルズの悪魔が私を脅すから、怖いとお父様にお願いしたの。そうしたらお父様が紹介してくれたのよ」
エルの赤い口紅が、艶やかな笑みをかたちづくっているのを、わたしは睨み付けた。
「そんな!真逆じゃないの。なぜそうまでして、私を貶めようとするの?」
ぎゅうぎゅうと自分の両手をにぎりしめて、わたしはたずねた。
「理由なんてたいしたことじゃないわ。ただ、ひとついえるのは、あなたが殺されたレイノルズの娘だってことよ」
ぐらり、と地面が揺れたような気がした。わたしは壁にすがって、ようやく立っていた。
「な、にを、言って…」
「お話はおしまい。さあ、もういいでしょ?二度と私の前に現れないで。そうでないなら、今すぐ死んで」
ぞっとするような声とともに、エルがたちあがった。割れたグラスをこちらに向けたまま、こちらへ一歩ふみだす。
私が避けようとしゃがみこんだとき、
「エリザベス・ローザリア!レイノルズ公爵令嬢への脅迫と暴行未遂で逮捕する!」
ばたばたと足音がして、ローランドと近衛兵が飛び込んでくる。
「どういうことですのこれは!?」
エルがグラスを叩き落とされ、縄をかけられながら、叫ぶ。
「…ここは、隠し部屋ではないのよ、エル。映画や人形劇を吹き替えるための音響部屋なの」
そういって、私はよろよろとベンチまで戻り、小窓をのぞいた。大広間では招待客がこちらを見上げてざわめいている。私はそっと小窓を閉めた。
小窓をあけることで大広間に役者の声を響かせるこの装置は、舞台のためにつくられたものだ。幼い私が不思議におもった仕掛けであり、あの9歳の夏にみつけたこの屋敷の仕掛けのひとつだ。
「後悔させてやるわ、おまえの両親のように、泥にまみれて死ぬがいい!」
縄に引きずられるようにして、わめきたてながらエルは部屋をでていった。
私はよろよろと、壁づたいに階段をおりていき、カーテンを潜って廊下へでた。
ふかく、息をすって呼吸を整えようとする。
その目の前に、トリスが立っていた。
「お嬢さん!またなんて真似したのさ!」
泣きながら、とびついてくる。
「なんであんたはいつもいつも危ない真似ばっかりするのさ!」
廊下に響き渡るほどの声で、どなりながらわたしの腕をバシバシ叩いている。
「あの、痛いわトリス」
「死ぬときはもっと痛いんだよ!」
なみだか鼻水かわからないものを私のドレスになすりつけながら、トリスがぎゃあぎゃあ泣いている。そういえば、こんな素のトリスはもう随分みていない気がする。
「トリス、お客様にみられますから、ね?あなた、ちゃんとした侍女になることにしたのじゃなかったの?」
わたしがなんとかとりなそうとすると、トリスは私のドレスから顔をあげて、
「お嬢さんが言ったんじゃん、出来る侍女しか王宮につれてけないって。けど、当のお嬢さんがこんな、危ないことばっかしてるんじゃ、王宮どころじゃないじゃないか!」
いや、そんなつもりで言ったのではなかったのだけれど。
「ごめんね、トリス」
「トリスタン」
大広間からでてきた人かげが、トリスに声をかけた…クロード少年だ。
「申し訳ないことをした。大事な君の友人に、危険なことをさせたのは僕なんだ。アイリスを責めないでくれ」
へえ、というような声をだして、私のスカートで鼻をかんだトリスがクロード少年をふりかえった。
「なんで王子さまが??」
演じられるのは、王国の歴史的な英雄譚の人形劇や、外国の映画。それらは不思議なことに、私にもわかる言葉で話し、うたっていた。私は父の腕のなかで、その不思議な舞台をみていたのだ。うつくしくて、不思議な、わたしの最初の記憶だ。
クロード少年と二曲を躍り終えたわたしは、大広間を出た。
「どこへ行くつもりだい、アイリス」
ルーファスが、ローランドとともに追いかけてきてたずねた。
「ローランド、ルーファスと一緒にいてあげて」
わたしが言うと、ルーファスは眉根をよせて私を見た。
「クロード様がいったでしょ、これっきりにしてもらうのよ」
私は二人にわらいかけた。少しでも余裕があるようにみえているといいけど。
大広間を出て少し歩き、柱の陰のカーテンを潜ったところにある細い階段を登ると、小さな部屋がある。
私とエルは、連れだってそこへ入っていった。
「古い屋敷につきものの、隠し部屋ね。それにしては豪華だけど」
と、エルは箱形のベンチに腰掛け、小部屋につけられた小窓のガラスから大広間の様子を見下ろしている。シャンパンを優雅な手つきで口もとへ運んでいる。
「レンブラントは、来ません」
意を決して私がいうと、
「分かってるわよ、クロード殿下と公爵継嗣様がレミ・クララベルを紹介してほしいと言い出したものだから、私になんか見向きもしなかったわ」
イライラとエルはグラスを噛んだ。
「そう。エルはいつからレンブラントと知り合いだったのかしら」
私がそう言うと、
「何のこと?貴方の家の家令のことなら、今日はじめて会ったのよ?」
チラリと私のほうをみたあと、赤い口もとをひきあげてエルはそっぽをむき、また小窓のしたの招待客を見下ろした。
「ところで、いつまであなたはここにいるつもり?」
蒸し暑いほどの気温なのに、底冷えするような声で、エルが言う。私はよろけながら小窓に近づき、胸元を押さえながら小窓を開けてもいいかとたずねた。
鷹揚にグラスをかかげ、エルはそれにうなづく。私は小窓を限界までおおきくひらいた。
「おっしゃることがわからないのですが」
私が声をふるわせると、エルはけらけらと笑った。
「馬鹿な娘ね、あの老いぼれと一緒に北領へ行って、二度と戻るなと言ったのよ。王宮におまえのような女のいる場所などないわよ」
それからグラスをかたむけてシャンパンを飲み干し、そのグラスをベンチの角にぶつけて割った。
「エル…エリザベス・ローザリア侯爵令嬢さま。私を、どうするおつもりなの?」
私はエルからできるだけ距離をおくために立ち上がって、部屋のすみに立った。
エルはベンチの上にすわったまま、割ったグラスを私のほうへむけて持つ。
「別にどうもしやしないわ。ああ、この間の男性達が、もう一度あなたにご挨拶したいそうよ。前は邪魔がはいったけど、今度こそ全員のお相手をしてほしいと言ってたわよ」
私は両手を組んで、口元へもっていった。
吐息のように、言葉をはきだす。
「あの、男性達は、エルとどんな関係なの?」
「嫌だわ、関係なんてないわよ。ただ、レイノルズの悪魔が私を脅すから、怖いとお父様にお願いしたの。そうしたらお父様が紹介してくれたのよ」
エルの赤い口紅が、艶やかな笑みをかたちづくっているのを、わたしは睨み付けた。
「そんな!真逆じゃないの。なぜそうまでして、私を貶めようとするの?」
ぎゅうぎゅうと自分の両手をにぎりしめて、わたしはたずねた。
「理由なんてたいしたことじゃないわ。ただ、ひとついえるのは、あなたが殺されたレイノルズの娘だってことよ」
ぐらり、と地面が揺れたような気がした。わたしは壁にすがって、ようやく立っていた。
「な、にを、言って…」
「お話はおしまい。さあ、もういいでしょ?二度と私の前に現れないで。そうでないなら、今すぐ死んで」
ぞっとするような声とともに、エルがたちあがった。割れたグラスをこちらに向けたまま、こちらへ一歩ふみだす。
私が避けようとしゃがみこんだとき、
「エリザベス・ローザリア!レイノルズ公爵令嬢への脅迫と暴行未遂で逮捕する!」
ばたばたと足音がして、ローランドと近衛兵が飛び込んでくる。
「どういうことですのこれは!?」
エルがグラスを叩き落とされ、縄をかけられながら、叫ぶ。
「…ここは、隠し部屋ではないのよ、エル。映画や人形劇を吹き替えるための音響部屋なの」
そういって、私はよろよろとベンチまで戻り、小窓をのぞいた。大広間では招待客がこちらを見上げてざわめいている。私はそっと小窓を閉めた。
小窓をあけることで大広間に役者の声を響かせるこの装置は、舞台のためにつくられたものだ。幼い私が不思議におもった仕掛けであり、あの9歳の夏にみつけたこの屋敷の仕掛けのひとつだ。
「後悔させてやるわ、おまえの両親のように、泥にまみれて死ぬがいい!」
縄に引きずられるようにして、わめきたてながらエルは部屋をでていった。
私はよろよろと、壁づたいに階段をおりていき、カーテンを潜って廊下へでた。
ふかく、息をすって呼吸を整えようとする。
その目の前に、トリスが立っていた。
「お嬢さん!またなんて真似したのさ!」
泣きながら、とびついてくる。
「なんであんたはいつもいつも危ない真似ばっかりするのさ!」
廊下に響き渡るほどの声で、どなりながらわたしの腕をバシバシ叩いている。
「あの、痛いわトリス」
「死ぬときはもっと痛いんだよ!」
なみだか鼻水かわからないものを私のドレスになすりつけながら、トリスがぎゃあぎゃあ泣いている。そういえば、こんな素のトリスはもう随分みていない気がする。
「トリス、お客様にみられますから、ね?あなた、ちゃんとした侍女になることにしたのじゃなかったの?」
わたしがなんとかとりなそうとすると、トリスは私のドレスから顔をあげて、
「お嬢さんが言ったんじゃん、出来る侍女しか王宮につれてけないって。けど、当のお嬢さんがこんな、危ないことばっかしてるんじゃ、王宮どころじゃないじゃないか!」
いや、そんなつもりで言ったのではなかったのだけれど。
「ごめんね、トリス」
「トリスタン」
大広間からでてきた人かげが、トリスに声をかけた…クロード少年だ。
「申し訳ないことをした。大事な君の友人に、危険なことをさせたのは僕なんだ。アイリスを責めないでくれ」
へえ、というような声をだして、私のスカートで鼻をかんだトリスがクロード少年をふりかえった。
「なんで王子さまが??」
3
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる