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【49】二人で一部屋
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「これが……」
おんぼろ宿の外に出て、すぐ隣の建物。これが共同浴場だ。
共同と言うからには、一人じゃなくて他の人と一緒に入るのだろう。
一瞬、ほんの一瞬だけ、ロックと一緒に入るところを想像してしまい、わたしは自分の頭を叩いた。
「あっ、入り口が二つあるわ」
「男女別だ」
「あ、……あー、そういうことね」
共同浴場には男女別々の入口が用意されていた。
これなら女性も安心して利用することができそうだ。
「ロック、入ったあとは……どうするの? 時間とか……」
凡その入浴時間を決めておかないと、上がったあとにどちらかが待ちぼうけになってしまう。湯冷めしないように相談しないと。
そう思って訊ねたのに、ロックに一蹴されてしまう。
「出たらおんぼろ宿に戻ってろ」
「え、待ち合わせは……」
「する必要あるか? 隣だぞ」
……確かに。
「むぅ、分かったわよ」
まあ、ね。
言われてみれば、おんぼろ宿はすぐ隣だ。わざわざ入口の前で待ち合わせる必要もない。
少し残念に思いながら、わたしはここでロックと一旦離れる。
女性用の入口から共同浴場の中へとお邪魔した。
さすがに恥ずかしいので、他の利用客と目を合わせないように気を付けながら、数日振りのお風呂を思う存分堪能する。
洗浄魔法で清潔な状態を保ってはいたけど、やっぱりお風呂が一番だ。
明日も絶対に入りに来よう。
それから数十分後、共同浴場の外に出たわたしは、おんぼろ宿へと戻った。
ボノさんに挨拶すると、部屋の掃除が終えたと言われた。ロックは一足先に部屋へと向かったらしい。
「ロック、居る?」
「ああ。勝手に入れ」
部屋の扉は開いている。
ロックの声を聞いて中に入ってみる。少し埃っぽい気がするけど、寝泊まりするには十分な部屋だと思った。
「お風呂、凄く気持ちよかったわ」
「それはよかったな」
大きく背伸びをして、置いてあったベッドに腰掛ける。
久々の感触だ。ちょっとした感動すら覚えてしまう。横になれば一瞬で眠ることができそうだ。……って、今気付いたけど、ベッドが一つしかない。
それもそうだ、ここは本来一人部屋なのだ。ベッドが一つなのは当たり前のことだった。
慌ててロックへと目を向ける。
そして気付いた。
「……ロック? どうしたの?」
何故だろう。ロックが顔をしかめている。
気になって声をかけると、ロックは椅子に腰掛けたまま、わたしと向き合う。そして口を開いた。
「メル。お前……スキル所持者だろ」
おんぼろ宿の外に出て、すぐ隣の建物。これが共同浴場だ。
共同と言うからには、一人じゃなくて他の人と一緒に入るのだろう。
一瞬、ほんの一瞬だけ、ロックと一緒に入るところを想像してしまい、わたしは自分の頭を叩いた。
「あっ、入り口が二つあるわ」
「男女別だ」
「あ、……あー、そういうことね」
共同浴場には男女別々の入口が用意されていた。
これなら女性も安心して利用することができそうだ。
「ロック、入ったあとは……どうするの? 時間とか……」
凡その入浴時間を決めておかないと、上がったあとにどちらかが待ちぼうけになってしまう。湯冷めしないように相談しないと。
そう思って訊ねたのに、ロックに一蹴されてしまう。
「出たらおんぼろ宿に戻ってろ」
「え、待ち合わせは……」
「する必要あるか? 隣だぞ」
……確かに。
「むぅ、分かったわよ」
まあ、ね。
言われてみれば、おんぼろ宿はすぐ隣だ。わざわざ入口の前で待ち合わせる必要もない。
少し残念に思いながら、わたしはここでロックと一旦離れる。
女性用の入口から共同浴場の中へとお邪魔した。
さすがに恥ずかしいので、他の利用客と目を合わせないように気を付けながら、数日振りのお風呂を思う存分堪能する。
洗浄魔法で清潔な状態を保ってはいたけど、やっぱりお風呂が一番だ。
明日も絶対に入りに来よう。
それから数十分後、共同浴場の外に出たわたしは、おんぼろ宿へと戻った。
ボノさんに挨拶すると、部屋の掃除が終えたと言われた。ロックは一足先に部屋へと向かったらしい。
「ロック、居る?」
「ああ。勝手に入れ」
部屋の扉は開いている。
ロックの声を聞いて中に入ってみる。少し埃っぽい気がするけど、寝泊まりするには十分な部屋だと思った。
「お風呂、凄く気持ちよかったわ」
「それはよかったな」
大きく背伸びをして、置いてあったベッドに腰掛ける。
久々の感触だ。ちょっとした感動すら覚えてしまう。横になれば一瞬で眠ることができそうだ。……って、今気付いたけど、ベッドが一つしかない。
それもそうだ、ここは本来一人部屋なのだ。ベッドが一つなのは当たり前のことだった。
慌ててロックへと目を向ける。
そして気付いた。
「……ロック? どうしたの?」
何故だろう。ロックが顔をしかめている。
気になって声をかけると、ロックは椅子に腰掛けたまま、わたしと向き合う。そして口を開いた。
「メル。お前……スキル所持者だろ」
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