僕と精霊

一般人

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青春忘却編 5月11日〜5月17日

第46話 サンプルAとサンプルB

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  とある研究所にて
「...❗️ゴボボッ!...」
ジャンは目覚めると全裸で特殊なマスクをつけられ謎のカプセルの中で謎の液体に浸かっていた

「隊長!サンプルAが目覚めました!」
ジャンガラス越しに機械を操作しながら会話をする研究員達を見る

 ジャンは隣のカプセルを覗くとパンプが同じように収容されていた

「...!」
ジャンはパンプが銃で撃たれたことを思い出す、ジャンにとってはあの光景が最後の記憶だった。そしてジャンは怒りも一緒に思い出した。

「ゔゔゔ...‼️」
ジャンが収容されているカプセルにヒビが入る

ビービービー‼️
『キケンデス、キケンデス、タダチニヒナンヲ』
緊急サイレンが研究所内に響く

「まずいぞ!早く精神安定ガスを供給しろ!」
「はい!精神安定ガスサンプルAに注入します!」
研究員の一人が何かを作動させるとジャンの付けているマスクからガスが出る

「これでひとまずは...え!?」
「どうした!」
「魔力の上昇が止まりません!」
「何だと!」
研究員達は機械を凄い形相で操作し始める
「止まれ止まれ!」

 しかし、研究員達の願いは届かず、ジャンを収容しているカプセルは粉々に砕ける散る
出てきたジャンの髪型は真っ赤に輝き、伸びきっている

「サンプルA暴走します!」
研究員達は避難を開始する

「ふんっ!」
ジャンはパンプが収容されているカプセルを破壊し、パンプを救出する

「んくっ、ケホッケホッ!」
パンプは目覚める
「んあ、ジャンココどこだ?」
「俺も知らない、出るぞ、ファイアボール」
ジャンは大きな火球を放ち、壁に大きな穴を開ける

「そこを動かないで!」
研究員の一人がジャンに銃を向ける

「今更そんなもので何が出来る?」
ジャンが攻撃しようとすると研究員は引き金を引く
「無駄だ」
ジャンは銃弾を弾く

「誰だか知らんが死んでも...」
ジャンはその場に倒れる
「お前!ジャンに何を...」
パンプも倒れた




「...い...ャン...ジャン!起きろ!」
パンプがジャンの腹の上で跳ねる
「う、ゔん」
ジャンは目を覚ます

「目が覚めたようね、サンプルA」
椅子に座っていた女性はジャンに声をかける
「サンプルA?あの、ここはどこなんですか?」
ジャンはいつも通りの姿、性格に戻っていた

「サンプルAはあなたのことよ、あなたは研究対象なの、ちなみにここは研究所の医務室、ここでは主にエネルギーや兵器開発を行なっているわ」
女性は不気味なくらい明るく答える

「なんで、僕がこの研究所で研究されなきゃいけないんですか?」
「そうだぜ!なんでオレらなんだよ!」
二人は質問を続ける

「まさか覚えてないの?あなた達は怒りで暴れまくって、大勢の人達を殺してあのドームを壊したのよ!まぁ、私はただの研究員だから詳細は分からないけどね、そんなエネルギーを出せる人間がいれば誰だって研究したくなるわよ」
女性は真顔で答える

「僕らが人を殺した!嘘だ!そんなこと絶対...!」
ジャンは上手く言葉が出てこない

「不安そうね、無理もないわ、覚えてないんじゃね、やった確信もやってないって言う確信もないんですもの」
女性が話しているうちにジャンは涙を流し始めた

「じ、じゃあ、僕に何が出来るってのさ!僕が人を殺したって言うんなら!僕は!どうすればいいんだよ❗️」
ジャンは泣き叫ぶ

パンッ!
「馬鹿‼️」
女性はジャンに思い切りビンタをする

「え?」
「お前!ジャンに何する...」

「いいかい、アンタはね!高校生なんだよ!そんぐらい自分で考えなさい!なんでも大人に聞けばいいってもんじゃないんだよ!」
女性はジャンに説教する

「...そんな、どうすればいいんだよ!」
ガンッ!
ジャンは壁に思い切り頭を打ち付ける

「ジャン!やめろ!」
パンプはジャンを止める、ジャンのおでこからは血がたらたらと垂れてきた

「すみません、少しパンプと二人だけにしてくれませんか」
ジャンは冷静になり言う

「まぁ、いいわよ、私も鬼じゃないわ、考える時間はあげるわ」
女性は部屋を出る




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