36 / 75
第1章 獣の檻
第36話 連夜
しおりを挟む夜更すぎ、渓青に案内されてもはや堂々と琰単が入室してきた。翠蓮は寝衣の前を必死に握りしめ、琰単を睨みつける。
「……おまえも愚かな女だな。これだけ抱かれているのだから、満更ではないのだろう?」
「誰が、そんなこと……っ!」
「口では抗っても、体は本音をこぼしておるぞ。どれ……」
「嫌ぁっ! ……っ、ん……っ!」
立ったまま寝衣をはだけられ、剥きだしになった胸をまさぐられる。そうこうしているうちに合わせ目を割り、下帯の隙間から指が侵入してきた。太腿にとろりと雫が伝い落ちる。
「もうこんなに濡らしおって、我のおらぬ間にどれほど疼いておるのだ。可哀想に、すぐに挿れてやるぞ」
その言葉どおり、寝台に行く暇もなく立った状態で獣のように後ろから挿入された。ぐちゃぐちゃと卑猥な水音が上がり、翠蓮は手で口を覆い、頭をふるふると振る。
「声を、聞かせよ……っ」
「……っあ! だ、めぇっ……いやぁ……っ……今日は、今日は……っ!」
口を覆っていた手を無理やり剥がされると、翠蓮の口からは絶え間ない喘ぎが溢れる。翠蓮は辛い体勢を堪えて、なんとか後ろを振り返り、切なげに琰単を見上げると首を何度か横に振った。
「どう、したっ……もう、いくか……っ? よいぞ、いつもの、ようにっ、いけ……っ!」
「ち、がっ……っああ! 今日、はっ……なかっ、ださない、でぇ……っ!」
「中に、出さぬと……っ……満足、できぬっ、であろう……っ?」
「だめっ! だめぇっ! 今日はっ……みご、もっちゃ、う、からぁ……っ!」
翠蓮が叫ぶと、琰単がぴたりと抜きさしを止めた。止めてくれたのかと安堵して、翠蓮は琰単を見やる。
しかし琰単はその美麗な顔ににたりといやらしい笑みを浮かべた。
「……それはよいことを聞いた」
「……っあ! い、やぁ……っ!」
「今日は、何度でもっ……出して、やるぞ……っ!」
「だめぇっ! っあ、赤子が……っ」
「我の、子をっ……孕め……っ‼︎」
「いやああっ! いく、いくっ、い、っちゃ……っ‼︎」
身を震わせて絶頂し、泣き崩れる翠蓮を琰単は片腕で支えると、寝台へと連れこんだ。その日、琰単が東宮へと戻ったのは夜も白みはじめてからだった。
***
翌日の夜も琰単はやってきた。
いままで、琰単が連続して来たことはさすがにない。翠蓮は驚くとともに嫌悪感を浮かべて精一杯琰単を睨んだ。
だが体の調子がおかしかった。顔は熱に浮かされたように火照っているし、こらえても涙が滲んでくる。震える体を必死に抱きしめて抑えていると、琰単がにやにやと笑いながら問うてきた。
「……どうした? 顔がやけに赤いぞ?」
「……貴方がっ……媚薬を、盛ったのでしょう⁉︎」
翠蓮は琰単をキッと睨んで激昂したが、琰単はどこ吹く風で愉しそうに告げた。
「媚薬だけではない、孕みやすくする薬もだ」
「貴方の、子なんて……っ!」
「今宵は我も尽きぬ心地だ。肚があふれるまで注いでやろう」
「い、や、ああっ! 触らっ、ない、で……っ……い、やあっ……なに、これぇ……だめ、だめぇっ!」
琰単が胸に触れただけで、足ががくがくと震えて翠蓮は立っていられずに琰単にしがみつく。琰単を睨みつけて文句を言おうとしたが、見上げて口をぱくぱくとさせ浅い息をするのがやっとだった。無意識に腰が揺らめき、琰単の太腿に股を擦りつけてしまう。
翠蓮のそんな媚態に、琰単はごくり、と生唾を飲みこんだ。
「だめ、だめなのに……とま、らない……っ」
「おまえは……どこまで、淫乱なのだ……っ!」
床に押し倒されて、寝台の上で大股を開かされて、琰単の上で腰を振らされて。翠蓮は何度も何度も果て、それと同じだけ琰単も翠蓮の中に放ちつづけた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる