4 / 219
第1章 初の異世界!
第4話 そしてダンジョンへ
しおりを挟む「うーん、一体どうなってる? どうかんがえても神殿なんて作りじゃないな」
俺は迷宮のように入り組んだ道を右手法というやり方で進んでいた。
ダンジョンで迷わないようにずっと右に進んでいくという単純な進み方だ。効率は悪いだろうが、迷うことがないっていうのが大事なんだよね。
この遺跡は、分かれ道に次ぐ分かれ道があり、ゴブリンやコボルドのようなモンスターもそこかしこを歩いていた。
「これは間違いなく、ダンジョンって奴なんだろうな」
神殿がこんなに複雑な作りになっているはずもないし、ピラミッドだって隠し通路はあるが真っ直ぐな道が多かったはずだ。
何より、日本で遊んだRPGのダンジョンそのものという感じなのだ。
「うぅむ、攻略しろってことなのだろうか?」
俺は異世界神のメールの最後の部分を思い出した。
確か……、
「では、ゆっくりとこの異世界を楽しんでくれることを願っているよ」
って書いてあったよな。……って俺の思ってる美少女とイチャイチャしながら、無双しまくって、豪邸買ってスローライフに入るっていう俺の願望じゃなくて、”遺跡ダンジョンの探検をゆっくり攻略して楽しめ”ってこと? うそ……だろ……?
「くそ……、なんてこった! 異世界神にはめられた!」
悔しさに拳を握る手に力が入る。ついでに頬にも涙が流れ落ちる。
「や、やってやろうじゃないかっ! これでもRPGは得意だったんだ! 一時期、ネトゲ廃人もやったことがある俺をなめるなよっ!」
静かに闘志が燃えてくると、ナイフをキツく握りしめていた。
「ん? あっ、ナイフが変形しちゃった!」
元々、ボロいナイフだったのだ。力を入れて握ってしまったせいか、持ち手の所が指の形にヘコんだのだ。
「あ……、まぁ、なんだか持ちやすくなったし、これでいいか。エルゴデザインってやつだな。うん」
そういえば、神聖魔法ってのに、武器を強化したり、治したりする魔法はないのかな?
思い立ったら試さずにはいられない。すぐに魔法を唱えてみる。
「リペアー」
持っていたナイフの刀身が光り輝くと、ナイフはまるで新品のように輝き出した。
「やった。成功だ!」
持ち手の所のヘコみはそのままになるよう、意識したせいか、持ち手だけは俺の手の形のままだ。
念の為、刀身にキュアーをかけてから、俺の腕を切ってみる。
「うおっ!? なんだこれ? スッと切れていく!」
皮一枚を切るつもりが、肉までスパッと刃が入ってしまったのだ。全く力は込めてないのに。
「い、いかん。痛いぞっ。ヒールだ。ヒール、ヒール!」
ヒールを唱えすぎたせいか、俺の全身を白く輝く光が包み込んだ。
「……これは? 明らかに腕のシワが少なくなった気がする」
顔もペタペタと触ってみると、シワが幾分減った上に髭も薄く感じる。
自分の体をあれこれ調べていくとズボンが緩くなっていることに気付いた。
「あれ? ピッタリだったはずなのに……」
お腹を見るとたるんでいた下腹がなくなっており、体がスリムになっていたのだ。
「肥満までヒールで治るのか?! いや、肥満というより、体全体が若返っているような気がするぞ?」
ベルトの穴を一つずらし、腕を廻してみても軽さが以前とは全く違っていた。
以前は腕を回そうとするとポキポキと音がなり、十回も回せば肩が痛くなったのだが、今は違う。軽々と腕は回り、音も鳴らないのだ。
「こりゃいいや」
俺はすっかり気分をよくして探索を進めるのであった。
42
あなたにおすすめの小説
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~
ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆
ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる