レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野

文字の大きさ
59 / 219
第5章 巨獣人の里編

第58話 祝福

しおりを挟む


「そうだ、お礼に俺からもリーダーを祝福させてもらいますね!」

「ほぅ! ソウ君は祝福が出来るのかい!」

「えぇ。まぁ見ていて下さい!」

 俺の魔力を手に集め、リーダー触れる。魔力がリーダーのお腹に移動していき、彼女から白いオーラが凄まじい勢いで吹き上がった。

「おぉ! これは……、神聖魔法っていうのかい!」

「はい! 魔族って人たちに崇拝されたんですよ。そしたら大魔神って種族になってしまいまして。それで祝福が出来るようになったんです!」

「ほぉ! それは詳しく聞きたいな。ま、時間はあるんだ。よろしく頼むよ! あ、そうだ。刀をベルトに巻くのも大変だろう? 良かったら使ってくれたまえ。僕が創った自信作さ」

 リーダーの差し出したのは袋。だが、見覚えがある袋だ。

「これはもしや……?」

「気付いたかい? そうさ、アイテムが沢山入るんだ。既存のものは容量が少ない。時間で劣化する。整理しにくい。取り出す時に迷う。正直、あんなの使っていられないよ!」

「……っ! てことは……」

「あぁ、今言った性能を全て改修済みさ。僕の傑作だ!」

「そ、そんなの伝説級レアより凄い! SSSS級じゃないですか!」

「ま、使ってみてくれ! あと、改善点があったら教えてくれ。すぐに要望に応えてみせるよ!」

「さ、流石です。リーダー! マジ神! 凄い!」

 感涙ものだ! これほどのアイテムをくれるなんて! 気前良すぎ! 男前すぎる! 美少女だけど。

「ん? 何だ……、うおっ!」

 リーダーの顔が見開いた。

「どうしたんです?」

「いや、大魔神の加護の他、”大魔神に崇められし者”なんて称号が!」

「そりゃ、ますます凄い! で、効果はどんなでした?」

「む? これは……、闇魔法と風魔法が使えるようだ。それに、これはすごい!」

 リーダーが俺に抱きついた。そして、はしゃぐように喜ぶ。

「僕も加護が与えられるみたいなんだ!」

「うはっ! 凄すぎるぅ!」

 俺もリーダーもテンションMAX! お互い涙を流しながら抱き合った。

「お、俺。リーダーに着いてきて良かった!」

「僕もソウ君と出会えて良かった! 君のいないこの数年。永かった。永かったよ!!」

 そして、俺に新たな能力が追加されるのであった。



 さて、新たに得た能力を見る。錬金術、鑑定術、鍛冶術だ。

 先ほど、刀術も得たばかりなので、一気に四つも増えたわけだ。

「クックック」

 抑えようにも笑いが漏れる。

 これで楽しみが一気に増えた! いいぞ! 最高だ! もっとレベル! レベルを上げたいっっっ!

 沸き起こる衝動! とても抑えられない! こりゃ寝てる暇なんてない! 一刻も早く経験値! 経験値だ! フシュルルルルルゥゥゥ!

「どうやら、興奮を抑えきれないようだね?」

「そういうリーダーこそ、口が吊り上がってますよ?」

 リーダーは鋭く口角を上げ、目つきはまるで猛獣のようだ。

「一狩り行こうじゃないか? ソウ君」

「えぇ、ご一緒しますとも。リーダー」

 こうして、野に猛獣が放たれた。

 全力で木々の間を抜けていく。それにしもて以外だ。リーダーは生産職。移動で俺に着いてこれるとは思わなかったのだ。鑑定でレベルを見てみると9999だった。

 さすがリーダーだ。キッチリ仕上げる所は仕上げている。

 しかも、鑑定術、錬金術、鍛冶術も9999なんて!

 感涙ものだ!

 リーダーはやはり、この人をおいて他にはいない。なんとしてもリーダーを連れて、霞さんのいる世界へ帰りたい!

 そして! アルティメットハンターズの再結成だ!



 二匹の猛獣は丘の上から巨獣人の里を見下ろした。

「いたいた。くっくっくっく」

「奴らは僕たち人間の天敵。何も遠慮することはない」

 巨獣人たちにはこれまで天敵がいなかった。そのため、完全に油断しきっている。

「では、お先に失礼するよ」

 リーダーはまるで遊園地にでも出かけたかのような、華麗なスキップで里の中へ入っていった。

 巨獣人たちの視線が一気にリーダーへ集まった。

「な、なんじゃあ? リドリーが来たぞ!?」

「自分から喰い殺されに来たか! がっはっは!」

「頭がおかしくなってらぁ! すぐに楽にしてやっからよぉ!」

 バカな巨獣人共が一カ所に集まってくる。

 リーダーは神聖魔法を使った。ホーリーソードを凄まじい長さで出し、巨獣人を切りだす。

「あいだっ、な、なんだ? コイツ。変な魔法つかうぞ?」

 だが、堅い毛と皮膚に覆われた巨獣人にかすり傷をつけることしか出来ない。

「んー、最初だし。ソウ君のようにはいかないもんだな。それっ、ダークファイヤー! ウィンドカッター!」

「あちっ! てめぇ、俺を怒らせたな! どうなるかわかってんのかよ!」

「こんなしょぼい魔法、かすり傷にもならんわ! 踏み潰してくれる!」

 巨獣人たちの怒りは頂点だ。リーダー目がけてより密集した。

 その密集した巨獣人目がけて、俺も刀を振りまくる。真空波が生じ、巨獣人に当たる。ダメージになんてならない。鑑定術でしっかりと確認していく。だが、これで仕込みは完璧だ。

「いいよ! やっちゃってくれ! ソウ君!」

「はーい。じゃ、範囲で一気に行きますね! ヘルファイヤー!」

 まるで天まで昇るかのような黒い炎。太い炎の柱は里を飲み込み、全てのモノを燃やし尽くしていく。

 俺とリーダーはバリヤーの中からその様子を眺めていた。

「いやぁ、助かるねぇ! 捗るねぇ! 壮観だねぇ!」

「これで刀術と鑑定術はすぐに上がりそうですよ! 錬金と鍛冶は……、どうしようかな」

「まぁ、それについては後で教えてあげるさ! 効率のいいやり方も発見済みだからね!

 後は一ヶ月ほど作製周回すれば、すぐにカンストさ。それよりも素材収集のほうが大変でね。

 後は、僕の知ってるレシピなら教えてあげるよ。期待しててね」

「リーダー! 最高です! じゃさっさとレベル上げやっちゃいましょう! エリアリザレクション!」

 燃え尽きた巨獣人たちがまた起き上がる。そこへリーダーは魔法、俺は鑑定と刀で攻撃。

 そしてまたヘルファイアーで燃やす。後は流れだな。

 俺たちの闘いが始まった! リーダーの手際は控えめに言っても最高。まったく時間のロスを感じない。俺が刀と鑑定を当て終わる時には準備が整っているのだ。

 そのおかげもあって一周につき、十分とかからない。十数匹もの巨獣人を相手にしているにもかかわらず、だ。

 そして、時は流れていく。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

処理中です...