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I know
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ルーカスは悩んでいた。任務中も考え事をしてばかりでうわの空。体に染み付いているから動きはいつも通りだが、思い詰めた表情は色気をだだ漏れにしていた。
道行く人はそんな彼を見つめて「今日はいつにも増して色っぽいわ」と頬を染める。だが残念、その男の脳内にはアメリアしか存在していないのである。
(最愛の彼女、ゆくゆくは俺の奥さんになるエイミーとの初デート……。我が人生において、後世に語り継がれるターニングポイントのひとつになり得るだろう。一体どこに連れていくのが最適だ。ッ、分からない! こればっかりは、答えを簡単に出せそうにない。考えすぎて夢にまで出てくるほどだが、今朝の夢で会ったエイミーが最高すぎて、最早現実なのではないかとさえ思ってしまった。ベールを外して、恥ずかしそうに俺に微笑みかけるエイミーなんて、絵画にして寝室に飾っておくべきだ。駄目だ、エイミーが思考の邪魔をする。そんな構ってちゃんなところも愛おしいが、君を満足させたいんだ。今は大人しくしておいてくれ。一番に思い付いたのは、流行りのカフェ。しかし、俺としては全国民にデートしているところを見せつけたいが、控えめなエイミーはきっと人目を気にするだろう。それなら、静かなところの方がいいのか……。でも、彼女は甘いものが好きだろうし……)
「……い、」
「(ああ、もう、エイミーのことで頭を悩ませるのは至福の時間だが、早く先に進みたいのに……。これだっていう最高のデートプランが降りてこない……)」
「おい、ルーカス。お前、たま~に俺のこと無視するよな」
「失礼。先輩の声はどうも聞き取りづらいみたいで」
「はぁ……、どんな言い訳だよ。ほんと、可愛くない後輩だなぁ」
ぼーっとしていたルーカスに声をかけてきたのは、やれやれとわざとらしいポーズを取るランハート。こんな扱いだが、一応ルーカスの先輩だ。女好きの彼を敬う気にはなれなくて、いつも無礼な態度を取ってばかりいるが、ランハートは逆にルーカスのそんなところを気に入っている。それなりに仲のいい同僚だ。
「俺の声も届かないほど、そんなに顔を顰めて何か悩み事か? お兄さんが聞いてやるぞ」
「……女好きに私の気持ちは分かりませんよ」
嬉々として話しかけるランハートをばっさりとぶった斬る。ルーカスより四個も年上だからいろいろと経験は豊富なのだろうけれど、一途な彼とは対照的にランハートは全ての女性を愛しているので、硬派なルーカスはアメリアのことを話す気にもなれなかった。
(全ての女性が恋人? そこに俺のエイミーを含むなよ)
そんなことを常々考えて、アメリアにアプローチをかけようものなら迷わず寝首をかいてやるとさえ思っているのだから。
「ふふん、さては女性のことで悩んでいるのだろう。珍しい、堅物のお前を落としたのは一体どこのご令嬢だ?」
「……馬にでも蹴られてきてください」
「そんなつれないこと言うなって。ここんとこ、ずっとボーっとしてるんだから相当悩んでるんだろ。百戦錬磨なお兄さんに言ってみな」
「別に業務に支障をきたしているわけでは、」
「話しかけてもすぐに返事がないのは問題だと思うけど?」
ああ言えばこう言う。こうなったら、ルーカスが折れるまでランハートの追求は止まらないだろう。可愛い弟分の初めての色事だ、首を突っ込みたくて仕方ないのである。
道行く人はそんな彼を見つめて「今日はいつにも増して色っぽいわ」と頬を染める。だが残念、その男の脳内にはアメリアしか存在していないのである。
(最愛の彼女、ゆくゆくは俺の奥さんになるエイミーとの初デート……。我が人生において、後世に語り継がれるターニングポイントのひとつになり得るだろう。一体どこに連れていくのが最適だ。ッ、分からない! こればっかりは、答えを簡単に出せそうにない。考えすぎて夢にまで出てくるほどだが、今朝の夢で会ったエイミーが最高すぎて、最早現実なのではないかとさえ思ってしまった。ベールを外して、恥ずかしそうに俺に微笑みかけるエイミーなんて、絵画にして寝室に飾っておくべきだ。駄目だ、エイミーが思考の邪魔をする。そんな構ってちゃんなところも愛おしいが、君を満足させたいんだ。今は大人しくしておいてくれ。一番に思い付いたのは、流行りのカフェ。しかし、俺としては全国民にデートしているところを見せつけたいが、控えめなエイミーはきっと人目を気にするだろう。それなら、静かなところの方がいいのか……。でも、彼女は甘いものが好きだろうし……)
「……い、」
「(ああ、もう、エイミーのことで頭を悩ませるのは至福の時間だが、早く先に進みたいのに……。これだっていう最高のデートプランが降りてこない……)」
「おい、ルーカス。お前、たま~に俺のこと無視するよな」
「失礼。先輩の声はどうも聞き取りづらいみたいで」
「はぁ……、どんな言い訳だよ。ほんと、可愛くない後輩だなぁ」
ぼーっとしていたルーカスに声をかけてきたのは、やれやれとわざとらしいポーズを取るランハート。こんな扱いだが、一応ルーカスの先輩だ。女好きの彼を敬う気にはなれなくて、いつも無礼な態度を取ってばかりいるが、ランハートは逆にルーカスのそんなところを気に入っている。それなりに仲のいい同僚だ。
「俺の声も届かないほど、そんなに顔を顰めて何か悩み事か? お兄さんが聞いてやるぞ」
「……女好きに私の気持ちは分かりませんよ」
嬉々として話しかけるランハートをばっさりとぶった斬る。ルーカスより四個も年上だからいろいろと経験は豊富なのだろうけれど、一途な彼とは対照的にランハートは全ての女性を愛しているので、硬派なルーカスはアメリアのことを話す気にもなれなかった。
(全ての女性が恋人? そこに俺のエイミーを含むなよ)
そんなことを常々考えて、アメリアにアプローチをかけようものなら迷わず寝首をかいてやるとさえ思っているのだから。
「ふふん、さては女性のことで悩んでいるのだろう。珍しい、堅物のお前を落としたのは一体どこのご令嬢だ?」
「……馬にでも蹴られてきてください」
「そんなつれないこと言うなって。ここんとこ、ずっとボーっとしてるんだから相当悩んでるんだろ。百戦錬磨なお兄さんに言ってみな」
「別に業務に支障をきたしているわけでは、」
「話しかけてもすぐに返事がないのは問題だと思うけど?」
ああ言えばこう言う。こうなったら、ルーカスが折れるまでランハートの追求は止まらないだろう。可愛い弟分の初めての色事だ、首を突っ込みたくて仕方ないのである。
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