神さまに捧ぐ歌 〜推しからの溺愛は地雷です〜【完】

新羽梅衣

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カーテンコールに花束を

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 「ん、待って、……うまく、入んない」


 覚束無い手つきで泣きそうになりながらも自分で挿れようと頑張っている姿が胸に来る。白い太腿を撫でれば、びくりと体を震わせるのがいじらしい。


 「あっ、入ったぁ」


 無事に自分の中に入って嬉しそうにしているのを見れば、遂にぶちりと理性の糸が切れる音がした。ここまでよく耐えた方だと褒められてもいいぐらいだ。


 「だ、めっ」
 「ごめんね、もう限界」


 本能のままに下から突き上げれば、快楽に耐えられなかった紡が倒れ込んでくる。愛しい彼を抱き締めてキスをすれば、びくびくと背筋を反らしながらも縋りついてくる。キスする度にきゅっと反応する中が俺を好きだと言っている。


 「紡」
 「んッ、」
 「あの日、俺を見つけてくれてありがとう」
 「っ、まって、りつ」


 アイドルになってよかった。心からそう思えるのは、君がいてくれるから。あの日、小さな箱の中で歌って踊る俺を見つけてくれたから、俺の人生が色付いたんだ。

 もし紡が俺のファンじゃなければ、オーディションで東雲律の曲を歌っていなかったかもしれない。そしたら田島さんは紡の映像を俺に見せなかっただろうし、俺が審査員になって紡に出会うこともなかっただろう。


 「愛してるよ」


 綺麗なガラス玉のような涙を惜しげもなくぽろぽろと零す紡が何よりも愛おしい。なんだか勿体なく思えて目元に口付ければ、紡の爪先がぎゅっと丸まった。恐らくもう限界が近いのだろう。


 「やだ、りつ、一緒がいい」
 「うん」
 「……僕も、愛してる。ずっとずっと、律だけだよ」


 紡の言葉がじんわりと沁みて、ぽわぽわと胸の奥が暖かい。人は愛おしすぎると涙が出るんだって、紡に出会って初めて知った。

 重ねた唇が少し塩っぱい涙の味がする。なんだかそれも紡と同じだと思うと嬉しくて、涙腺を刺激した。


 「ッ、もうだめ」
 「……俺も」


 お互いの体を抱き締め合って、同時に絶頂を迎える。この世で一番幸せなんじゃないかって、何の疑いもなくそう思った。


 【side R 終】


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