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第一章
19.不思議な事実、魔法のお屋敷にて5
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全員がだまって一杯ずつお茶を飲むと、マテウスがじっくりと話し出した。
「……マルチナとソニアは『魔法犯罪』という言葉を知っているかな」
「はい。ちょうど今日、初めて聞きました」
「それなら話が早い。魔法犯罪はその名の通り、魔法使いによる犯罪行為だ。年々組織化されていて、年齢層も様々。中には、年端も行かない子どもが所属していることもある」
「マルチナやソニアくらいの子もいるのよ」とルシア。
「えっ、わ、わたしたちくらい?」
「ああ。まだものの善悪が明確でない子どもたちに、自分たちは正義の組織だと暗示をかけて、自ら犯罪組織に入るように仕向けるんだ。最近ではこの手口が横行していて、そそのかされた子どもの犯罪者が捕まる事例が、月に五件以上もある」
マテウスの優しい顔に影が差し込まれる。
「だからわたしとルシアは、魔法が使えるが正しい使い方を知らない子どもを集めて、魔法の使い方と、人としての倫理を教えているんだ」
「リベルトさんが、その一人ってことですか?」
マテウスとルシアがパッとソニアの方を見た。
「まあ。リベルトと知り合いなの?」
「今日たまたまお話したんです。父さんと同じ船に乗るから、その前に」
「そうだったのか。リベルトはとても優秀に育ってくれて、魔法犯罪に対抗する職についてくれたんだ。うれしかったよ」
「……実の娘よりも手塩にかけて育ててるものね」
マルチナがまた嫌味を言うと、マテウスは慌てて話を戻した。
「違うんだ、マルチナ。その、これは、わたしのワガママなんだ」
「そして、わたしのワガママでもあるわ」
マテウスとルシアは顔を見合わせて、力強くうなずいた。
「わたしたちがマルチナの魔力をかくしたい理由。それを教えれくれと、ソニアは言ったね」
「はい。教えてもらえますか?」
マテウスは「もちろん」と答え、大きな深呼吸をした。
「マルチナの魔力をかくしたい理由、それは、マルチナを魔法にまつわるすべてから引き離すことだ」
「……魔法にまつわる、すべて」
「今話した通り、魔法犯罪は件数も犯罪者の数も、年々増加している。魔法使いでいる以上、彼らを避けて生きることはできない。魔法犯罪組織に狙われることも、魔法犯罪組織に対抗する職に就くことも、どちらもとてつもなく危険だ。だから、マルチナには、魔法を一切教えないと決めたんだ。マルチナを魔法犯罪から遠ざけるために」
マルチナは何も話そうとしない。それならわたしが気になることをどんどん聞いちゃおう、とソニアは決めた。
「だから、マルチナを家から出さなかったんですか?」
「ああ。幼少期こそマルチナの体が弱かったから、外へ出す理由はなかった。しかし途中からは、魔法犯罪の危険を鑑み、家で過ごさせるようにしていた」
「でも、マテウスもわたしも、マルチナをこのまま家に閉じ込めたままにするつもりは少しもなかったわ。だから、マテウスは世界中を飛び回って、マルチナの魔力をかくす物質を探しに行っているんだもの」
マルチナが少しだけ顔を上げた。しかしマテウスとルシアの方を見ようとはしない。
「わたしが世界中に赴く理由、それは、マルチナの魔力の気配をかくす物質を探すためでもあるんだ。もちろん、魔法教育の普及も、目的の一つではある。だが、一番はマルチナに合う物質を探すためだったんだよ。だから、世界中から買い集めた貴金属や宝石を家に届け、芸術鑑賞として触れさせていたんだ」
「そういえば、家では勉強の他に、芸術鑑賞ばかりさせられるって聞きました」
マテウスはグッと唇をかみしめて、力強くつなずいた。
まさかそれも全部、マルチナの魔力の気配をかくす道具を探すためだったなんて。
「マルチナ、決してあなたをないがしろにしていたわけじゃないの。あなたには、ソニアのように、魔法と一切関わりのない人間の女の子のように育てたかったの。マルチナを愛しているから、危険から遠ざけたかったの。わかってちょうだい」
二人の顔や声から、たぶんウソは言ってない、とソニアは思った。
ルシアさんとマテウスさんの話は、これまでのことの点と点が線でつながったみたいだし、すごく父親と母親らしいとも思う。
わたしの父さんと母さんも、危ないことをしないように、って耳にタコができるくらい何度もわたしに言ってくる。
だからわたしも危険を避けるために、人気の少ない地域の路地には入らないようにしているし、夜遅くまで外にいないようにしている。二人に心配をかけたくないから。
でもマルチナは、二人の言葉を信じられるかな。自分のためとはいえ、ずっと二人にほったらかしにされていたと思っていたんだから。
マテウスとルシアは、マルチナの答えを待つようにジッとだまりこんだ。
カミラは、ドアの前で石のように少しも動かずにマルチナを見つめている。
ソニアはチラッとマルチナを見た。眉と口はキッと吊り上がっているが、目はぬれていて、体は小さくふるえている。多くのことを考えているんだろう。それはすべて、マルチナの本音だ。
「……マルチナ。思ってることを、ちゃんと話そう」
マルチナがのろのろとソニアの方を見る。目が合うと、ソニアもうっかり泣きそうになった。
「わ、わたしには、思ったこと、たくさん話してくれてるでしょ」
「……ソニアだから、できたのよ」
「ううん。マルチナならできるよ。大丈夫、わたしがついてるから」
ソニアはマルチナとつないでいる手にグッと力をこめた。「大丈夫だよ」と伝わるように。するとマルチナも、ほんの弱い力でにぎりかえしてくれた。
「……そうね。ありがとう、ソニア」
マルチナはまぶたをゆっくりと閉じた。長いまつ毛がかすかにふるえている。しかし、再び開かれたマルチナの瞳には、強い意志が宿っていた。それは、ソニアが知っている気高くて気品のあるマルチナだ。
マルチナはソニアと手をつないだまま、マテウスとルシアの方を見た。そしてマルチナらしい凛とした声で話し出した。
「わたしのことを思ってくれて、ありがとう。でも、わたしは、お父様とお母様が思うほど弱くないわ。魔法犯罪者なんかに絶対ダマサれないし、彼らを捕まえる職業に就いたとしても絶対に負けたりしない」
「それは、その時にならなければ、わからないだろう。絶対なんて言うものじゃない」
「それなら、お父様たちがわたしにしたことだって同じよ。わたしが魔法を覚えたところで、危険な目にあうかどうかは、覚えさせてみなければわからないじゃない。それだって、絶対じゃないわ」
マルチナの声は、もう少しも震えていない。
「それに何より、わたしは、起こるかわからない危険から護られるよりも、二人と一緒にいられる方が、何倍もうれしかったわ。……一人でいるのは、さみしかった。二人の愛情を、わたしは理解できない。せめて話してくれればよかったのに」
マテウスとルシアは、気まずそうにマルチナから目をそらす。
確かに、ただ一言、「魔法を教えないのも、外に出向いてばかりいるのもマルチナを危険から護るためだ」って言えばよかったのに。
マテウスとルシアも同じことを思っているのか、何も言い返そうとしない。
「今さら二人を責めても、意味がないことは、わかってるわ。……だから、せめて、今から言う二つのことを約束してほしいの」
「……なんだい、言ってごらん」
マルチナはソニアの手をギュウッとにぎりしめきた。少し痛いくらいだが、マルチナの寂しさに比べたら楽なものだ。
「……もう一人にしないで。それから、わたしに魔法を教えて」
そう言った途端、マルチナの瞳から涙がこぼれた。それと当時に、マテウスとルシアがバッとマルチナに抱きついた。ルシアはソニアのこともグイッと引っ張って、一緒に抱きしめた。
「ごめんなさい、マルチナ! さみしい思いをさせて、本当にごめんなさい!」
「これが正しいんだと、信じ込んで、一言も話さなかった。わたしたちの責任だ。本当にすまなかった」
「……お、おとうさま、おかあさまあ」
マルチナは子どもみたいに泣いた。
滝のような涙を流しながら、わんわん声を上げて、必死に二人にしがみついていた。
きっと本当は、ずっと泣きたかったんだろうな。
「……よ、よかったね、マルチナ」
マルチナが、ソニアの涙を優しくぬぐってくれた。ソニアもマルチナと同じくらい、涙でびしょびしょだったのだ。
「……マルチナとソニアは『魔法犯罪』という言葉を知っているかな」
「はい。ちょうど今日、初めて聞きました」
「それなら話が早い。魔法犯罪はその名の通り、魔法使いによる犯罪行為だ。年々組織化されていて、年齢層も様々。中には、年端も行かない子どもが所属していることもある」
「マルチナやソニアくらいの子もいるのよ」とルシア。
「えっ、わ、わたしたちくらい?」
「ああ。まだものの善悪が明確でない子どもたちに、自分たちは正義の組織だと暗示をかけて、自ら犯罪組織に入るように仕向けるんだ。最近ではこの手口が横行していて、そそのかされた子どもの犯罪者が捕まる事例が、月に五件以上もある」
マテウスの優しい顔に影が差し込まれる。
「だからわたしとルシアは、魔法が使えるが正しい使い方を知らない子どもを集めて、魔法の使い方と、人としての倫理を教えているんだ」
「リベルトさんが、その一人ってことですか?」
マテウスとルシアがパッとソニアの方を見た。
「まあ。リベルトと知り合いなの?」
「今日たまたまお話したんです。父さんと同じ船に乗るから、その前に」
「そうだったのか。リベルトはとても優秀に育ってくれて、魔法犯罪に対抗する職についてくれたんだ。うれしかったよ」
「……実の娘よりも手塩にかけて育ててるものね」
マルチナがまた嫌味を言うと、マテウスは慌てて話を戻した。
「違うんだ、マルチナ。その、これは、わたしのワガママなんだ」
「そして、わたしのワガママでもあるわ」
マテウスとルシアは顔を見合わせて、力強くうなずいた。
「わたしたちがマルチナの魔力をかくしたい理由。それを教えれくれと、ソニアは言ったね」
「はい。教えてもらえますか?」
マテウスは「もちろん」と答え、大きな深呼吸をした。
「マルチナの魔力をかくしたい理由、それは、マルチナを魔法にまつわるすべてから引き離すことだ」
「……魔法にまつわる、すべて」
「今話した通り、魔法犯罪は件数も犯罪者の数も、年々増加している。魔法使いでいる以上、彼らを避けて生きることはできない。魔法犯罪組織に狙われることも、魔法犯罪組織に対抗する職に就くことも、どちらもとてつもなく危険だ。だから、マルチナには、魔法を一切教えないと決めたんだ。マルチナを魔法犯罪から遠ざけるために」
マルチナは何も話そうとしない。それならわたしが気になることをどんどん聞いちゃおう、とソニアは決めた。
「だから、マルチナを家から出さなかったんですか?」
「ああ。幼少期こそマルチナの体が弱かったから、外へ出す理由はなかった。しかし途中からは、魔法犯罪の危険を鑑み、家で過ごさせるようにしていた」
「でも、マテウスもわたしも、マルチナをこのまま家に閉じ込めたままにするつもりは少しもなかったわ。だから、マテウスは世界中を飛び回って、マルチナの魔力をかくす物質を探しに行っているんだもの」
マルチナが少しだけ顔を上げた。しかしマテウスとルシアの方を見ようとはしない。
「わたしが世界中に赴く理由、それは、マルチナの魔力の気配をかくす物質を探すためでもあるんだ。もちろん、魔法教育の普及も、目的の一つではある。だが、一番はマルチナに合う物質を探すためだったんだよ。だから、世界中から買い集めた貴金属や宝石を家に届け、芸術鑑賞として触れさせていたんだ」
「そういえば、家では勉強の他に、芸術鑑賞ばかりさせられるって聞きました」
マテウスはグッと唇をかみしめて、力強くつなずいた。
まさかそれも全部、マルチナの魔力の気配をかくす道具を探すためだったなんて。
「マルチナ、決してあなたをないがしろにしていたわけじゃないの。あなたには、ソニアのように、魔法と一切関わりのない人間の女の子のように育てたかったの。マルチナを愛しているから、危険から遠ざけたかったの。わかってちょうだい」
二人の顔や声から、たぶんウソは言ってない、とソニアは思った。
ルシアさんとマテウスさんの話は、これまでのことの点と点が線でつながったみたいだし、すごく父親と母親らしいとも思う。
わたしの父さんと母さんも、危ないことをしないように、って耳にタコができるくらい何度もわたしに言ってくる。
だからわたしも危険を避けるために、人気の少ない地域の路地には入らないようにしているし、夜遅くまで外にいないようにしている。二人に心配をかけたくないから。
でもマルチナは、二人の言葉を信じられるかな。自分のためとはいえ、ずっと二人にほったらかしにされていたと思っていたんだから。
マテウスとルシアは、マルチナの答えを待つようにジッとだまりこんだ。
カミラは、ドアの前で石のように少しも動かずにマルチナを見つめている。
ソニアはチラッとマルチナを見た。眉と口はキッと吊り上がっているが、目はぬれていて、体は小さくふるえている。多くのことを考えているんだろう。それはすべて、マルチナの本音だ。
「……マルチナ。思ってることを、ちゃんと話そう」
マルチナがのろのろとソニアの方を見る。目が合うと、ソニアもうっかり泣きそうになった。
「わ、わたしには、思ったこと、たくさん話してくれてるでしょ」
「……ソニアだから、できたのよ」
「ううん。マルチナならできるよ。大丈夫、わたしがついてるから」
ソニアはマルチナとつないでいる手にグッと力をこめた。「大丈夫だよ」と伝わるように。するとマルチナも、ほんの弱い力でにぎりかえしてくれた。
「……そうね。ありがとう、ソニア」
マルチナはまぶたをゆっくりと閉じた。長いまつ毛がかすかにふるえている。しかし、再び開かれたマルチナの瞳には、強い意志が宿っていた。それは、ソニアが知っている気高くて気品のあるマルチナだ。
マルチナはソニアと手をつないだまま、マテウスとルシアの方を見た。そしてマルチナらしい凛とした声で話し出した。
「わたしのことを思ってくれて、ありがとう。でも、わたしは、お父様とお母様が思うほど弱くないわ。魔法犯罪者なんかに絶対ダマサれないし、彼らを捕まえる職業に就いたとしても絶対に負けたりしない」
「それは、その時にならなければ、わからないだろう。絶対なんて言うものじゃない」
「それなら、お父様たちがわたしにしたことだって同じよ。わたしが魔法を覚えたところで、危険な目にあうかどうかは、覚えさせてみなければわからないじゃない。それだって、絶対じゃないわ」
マルチナの声は、もう少しも震えていない。
「それに何より、わたしは、起こるかわからない危険から護られるよりも、二人と一緒にいられる方が、何倍もうれしかったわ。……一人でいるのは、さみしかった。二人の愛情を、わたしは理解できない。せめて話してくれればよかったのに」
マテウスとルシアは、気まずそうにマルチナから目をそらす。
確かに、ただ一言、「魔法を教えないのも、外に出向いてばかりいるのもマルチナを危険から護るためだ」って言えばよかったのに。
マテウスとルシアも同じことを思っているのか、何も言い返そうとしない。
「今さら二人を責めても、意味がないことは、わかってるわ。……だから、せめて、今から言う二つのことを約束してほしいの」
「……なんだい、言ってごらん」
マルチナはソニアの手をギュウッとにぎりしめきた。少し痛いくらいだが、マルチナの寂しさに比べたら楽なものだ。
「……もう一人にしないで。それから、わたしに魔法を教えて」
そう言った途端、マルチナの瞳から涙がこぼれた。それと当時に、マテウスとルシアがバッとマルチナに抱きついた。ルシアはソニアのこともグイッと引っ張って、一緒に抱きしめた。
「ごめんなさい、マルチナ! さみしい思いをさせて、本当にごめんなさい!」
「これが正しいんだと、信じ込んで、一言も話さなかった。わたしたちの責任だ。本当にすまなかった」
「……お、おとうさま、おかあさまあ」
マルチナは子どもみたいに泣いた。
滝のような涙を流しながら、わんわん声を上げて、必死に二人にしがみついていた。
きっと本当は、ずっと泣きたかったんだろうな。
「……よ、よかったね、マルチナ」
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