【第二章完結】マルチナのかくれ石【続編執筆中】

唄川音

文字の大きさ
26 / 47
第一章おまけ

ソフィア母さんのレース・青色のタイルについて

しおりを挟む
マルチナ(以下マ):みなさん、こんにちは! 主催のマルチナです。

ソニア(以下ソ):こんにちは、助手のソニアです。

マ:今回は、物語の中に登場したレースと青色のタイルについてです!最初はレースよ。

ソ:ソフィア母さんもレースを作ってましたね。

マ:モデルになった町・ポルトガルでももちろんレースが有名で、「ボビンレース」と呼ばれているの。
  作り方についてはソニア、よろしく!

ソ:はいっ。お任せくださいっ。作り方は作中にもあった通り、「藁の詰まったクッションに型紙を張り、図案に沿って刺したピンに、ボビンに巻いたレース糸をからめて模様を作っていく」です。イメージするの、ちょっと難しいよね。

マ:ボビンって呼ばれる糸巻きは、小さいマラカスのような形をしていて、レースを編んでいるとコロコロと音を奏でるんですって。

ソ:そうそう。かわいい音だよ。ユーチューブってサイトで「ボビンレース ポルトガル」って検索すると、少しだけど動画が出てくるらしいから、気になる人は調べてみてください。
  それから、インターネットってもので「ボビンレース」って調べると、どんなレースか見られるから、それもぜひ見てみてください。

マ:ボビンレースのポルトガルで有名な産地は、ヴィラ・ド・コンデ。ヴィラ・ド・コンデにはボビンレースの博物館もあるそうよ。

ソ:人の手によって作られるボビンレースは、かつてはとても高価なもので、貴族が収集するほど人気が高かったそうです。ソフィア母さんが作ったレースも、貿易船に乗ってたくさんの国で売られています。

マ:まあ、そうなの! でも確かに、あんなに細かくてきれいなものになら、わたしもお金は惜しまないわね。

ソ:ありがとう、母さん喜ぶよ。





マ:お次は、ポルトガルでは「アズレージョ」と呼ばれる青色のタイルについて。
  わたしとソニアが見学をした工房で作っていたのも、アズレージョよ。「建築資材の陶器のタイル。ポルトガルを代表する伝統工芸。一般的な建物の外装、内装に使われる」んですって。

ソ:建材の一つとして使われているため、ポルトガルへ行けば必ず目に入るそうです。教会や駅舎だけでなく一般のお家にも使われているそうですよ。そう考えると、わたしたちが暮らしてる町では、登場シーンが少なかったね。

マ:言われてみればそうね。でも、ソニアと一緒に行った建材屋の傍のお家は、タイル張りが多くて素敵だったわ。   
  ちなみにわたしの家ではほとんど使われていない、っていう設定があったの。これはわたしの曾祖父の友好関係が関係してるらしいんだけど、それはまた続編の時にね。

ソ:へえ。そんな裏設定があったんだ。

マ:そうらしいわ。話が反れちゃったわね。
  えっと、アズレージョは、白地に青色の染料で風景を描いたもの・カラフルな幾何学模様を描いたもの・ホイップクリームのような立体的なものなどなど、模様は様々だそうよ。これもまた調べると美しい絵画のようなタイル画を見られるって。

ソ:ポルトガルにおけるアズレージョの歴史の始まりは、16世紀。この頃からタイルが輸入されるようになって、本格的なアズレージョの生産が始まったそうです。

マ:それから月日を追うごとに、色が増えたり、動物や人物などモチーフが増えたり、物語や風刺画が題材にされたタイルも作られるようになったんですって。

ソ:アズレージョの歴史から逆算すると、わたしたちが生きている時代は、19世紀の初頭、って感じがするね。

マ:確かにいろんな柄が作られてたものね。わたしたちが見たのは天女様だったわね。

ソ:そういえばあの天女様の完成品、わたしたちはちゃんと見に行きましたよ。きれいでした。

マ:アズレージョもボビンレース同様、インターネットってもので調べたら、わたしたちが見た景色を想像しやすいと思うわ。特にわかりやすいのは、前回のおまけで紹介したサン・ベルト駅ね。

ソ:さて、今回のおまけはここまでです。

マ:今回でより一層ポルトガルの魅力が伝わってたらうれしいわ! みんなポルトガルについて調べてみてね!




参考資料

外務省 わかる!国際情勢 ポルトガルと日本~海がつないだ友好の絆:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol62/index.html

ANDORINHAとめぐる雑貨と暮らしの旅 持ち帰りたいポルトガル:2017年5月31日電子書籍版 著者:矢野有貴見

ボビンレースWikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%93%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B9
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

猫菜こん
児童書・童話
 私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。  だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。 「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」  優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。  ……これは一体どういう状況なんですか!?  静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん  できるだけ目立たないように過ごしたい  湖宮結衣(こみやゆい)  ×  文武両道な学園の王子様  実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?  氷堂秦斗(ひょうどうかなと)  最初は【仮】のはずだった。 「結衣さん……って呼んでもいい?  だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」 「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」 「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、  今もどうしようもないくらい好きなんだ。」  ……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。

猫菜こん
児童書・童話
 小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。  中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!  そう意気込んでいたのに……。 「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」  私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。  巻き込まれ体質の不憫な中学生  ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主  咲城和凜(さきしろかりん)  ×  圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良  和凜以外に容赦がない  天狼絆那(てんろうきずな)  些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。  彼曰く、私に一目惚れしたらしく……? 「おい、俺の和凜に何しやがる。」 「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」 「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」  王道で溺愛、甘すぎる恋物語。  最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。

ローズお姉さまのドレス

有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です* 最近のルイーゼは少しおかしい。 いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。 話し方もお姉さまそっくり。 わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。 表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成

ノースキャンプの見張り台

こいちろう
児童書・童話
 時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。 進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。  赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。

【奨励賞】氷の王子は、私のスイーツでしか笑わない――魔法学園と恋のレシピ

☆ほしい
児童書・童話
【第3回きずな児童書大賞で奨励賞をいただきました】 魔法が学べる学園の「製菓科」で、お菓子づくりに夢中な少女・いちご。周囲からは“落ちこぼれ”扱いだけど、彼女には「食べた人を幸せにする」魔法菓子の力があった。 ある日、彼女は冷たく孤高な“氷の王子”レオンの秘密を知る。彼は誰にも言えない魔力不全に悩んでいた――。 「私のお菓子で、彼を笑顔にしたい!」 不器用だけど優しい彼の心を溶かすため、特別な魔法スイーツ作りが始まる。 甘くて切ない、学園魔法ラブストーリー!

生贄姫の末路 【完結】

松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。 それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。 水の豊かな国には双子のお姫様がいます。 ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。 もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。 王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。

生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!

mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの? ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。 力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる! ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。 読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。 誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。 流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。 現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇 此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。

『完結』セプトクルール 勇者エルニスのワンダーランド

マイマイン
児童書・童話
 これは、すぐるがやってくる前の『幻想界』の物語です。ある日突然、平和な国『スピネル王国』にやってきた謎の少年エルニスが、平和を脅かす『魔王軍』に立ち向かう王道ファンタジーです。『セプトクルール』シリーズの始まりの物語をお楽しみください。

処理中です...