49 / 102
奇跡のサードステップ
49歩目 勇者の襲撃
しおりを挟む
「後1勝だね委員長」
凛が私の肩を揉みながら応援してくれています、でも私は言ったのよ、もう委員長じゃないってね、凛はたまに前の様に呼んでしまうんです。
「いいじゃんどっちでも、似合ってるんだしさ・・・それよりも最後の相手はどうなのさ」
私は、良くないわよって思いながら対戦相手の事を考えます、氷魔法の得意なちょっと露出の高いドレスを着た魔法使いさんです、肌も白くてとても綺麗なんですよ。
「氷の魔法使いよ・・・ていうか凛、相手の情報って観戦してる凛たちの方が見れるはずなんだけど、どうして知らないのかしらねぇ」
私はそこを突っ込みます、恵に教えて貰っているんです、凛は私の試合以外は食べ歩きをしていて見ていないってね。
そこを突っ込まれ、凛の手が止まりました。
「あ、あはは~・・・まぁ良いじゃん、それよりも街で先生っぽい人を見たよ」
「まったく・・・それってもしかして!?最強戦士のティルバーナ先生じゃないわよね!」
話を逸らされて少し反応が遅れました、そして青くなって振り返って聞いたのよ、あの先生の訓練はとてもハードなんです、ちょっとしたトラウマものです、凛たちも同じ感じで怖がっていました、自分で言った凛がガクガクと震えています、あの人の訓練はそれだけ強烈でしたね。
「でででも、王都から出ないって話をお城でしてたし、みみ見間違いじゃ」
「長く喋ったわね莉希、そう思いたいのは分かるけど、あたしが間違うと思う?うっかり見たくない!って、知らん顔しちゃうほどなのよ」
凛がそう言って莉希を見ると、訓練を思い出したのか倒れちゃったわ、それだけ莉希には思い出したくない記憶なんでしょう、前衛職ではない私でもあまり思い出したくない事です。
「知らん顔は失礼じゃにゃいのかな凛?」
「恵さぁ~本気で言ってるの?武技を覚えるのに自分の武技を受けて覚えろとか、腕が折れるまで素振りをしろとか言って来る人よ!見たくないのは当然じゃない」
それを聞いて恵が苦そうな笑みを浮かべていました、私もそれを受けたけど『何処の漫画の主人公よ!?』ってツッコミを入れたくなったものよ。
「あれは地獄でした」
「そうね結月、でもどうしてここにいるのかしら?王都を出たがらなかったのに、変よね」
そんなと会話をしていると、試合の時間になったようで私は呼ばれたわ、ロクハが持ってくれていた杖を私は受け取り、みんなと手を合わせていざ試合会場よ。
「って思ってたのに・・・どうしてあんたがいるのよ金剛美沙!」
私の正面には、同じ杖を持った黒いローブを纏った白い髪の女が舞台の上に立っています、そいつは高笑いを上げているわ。
「あんたが悪いのよ委員長、主役であるアタイたちを置いていくんだもの、しかもアタイが使うはずの賢者の杖を横取りとか、もう死刑確定じゃない?」
杖を構え、私に炎魔法をいきなり放ってきたわ、私は風のシールドである『ウインドカーテン』で咄嗟に防いだの、試合開始の合図はまだないのよ。
「いきなりね金剛美沙、でもあなたにはその資格はないはずよ、試合に出てないのでしょあなた、私が杖と話してダメだったら次はあなたに譲ってあげる、あなたはさっさと下がって本当の相手を出しなさい」
「あはは!言ってくれるじゃん委員長!あんな奴さぁ、アタイが瞬殺したわ、ここにいる連中も同じ場所に行って貰うつもりよ」
金剛美沙がまた笑っています、私は兵士たちが走って来るのを待っています、でも兵士が見えるとその入り口に金剛美沙が炎の魔法を放ったわ。
「ここは他国なのを分かっているの金剛美沙!こんな事をしたら」
「良いのよ委員長、もう勇者とかいらないの、何せアタイたちは魔王側に付いたんだからね」
金剛美沙が杖を空にかざし大きな炎を飛ばしたわ、それは空高くで爆発したの、それを見て私はヤバいと思って杖を構えます。
「あれは・・・合図ね」
「そうよ委員長、もう直ぐここにモンスターの大軍が押し寄せて来る、そうすればこの国はお終いよ」
「そこまでだ!」
兵士たちが炎を越えてやっと舞台を囲んだけど、空から雷の魔法が振ってきて兵士たちが黒焦げになったわ、私はそれを見て背筋がヒヤッとしたわよ。
「普通の雷魔法じゃない、もしかして」
「久しぶりだな委員長」
私の嫌な予感が的中しました、金剛美沙がいるのだからその可能性はあります、でもタイミングが最悪です、私を呼んだ主は金剛美沙の横に降りてきたのよ。
「池田一輝、なんてことしてるのあなた」
「何を言ってるんだ委員長、こいつらが悪いんだ俺たちは悪くない」
兵士たちはもう動きません、それだけのダメージを1撃で与えたんです、いきなりでそこまでする神経が分かりません。
「池田!・・・本気なのあんた」
私が混乱していると、凛たちが舞台に上がって来たんです、凛が池田に怒鳴っているけど、池田は私の時と同じで悪気がなさそうな表情をしています。
「本気も何もないぞ凛、こいつらが魔王様に逆らうのが悪いんだ、そうでしょ先生」
池田がそう言って後ろを向いたわ、そこには私たちの知らない人が歩いてきていたの、露出が凄い黒い服です、水着とか言われても疑わないわね。
「池田、先生は何処よ!誰よそいつは!」
「何言ってるんだ凛、楓先生だよもう忘れたのか?」
池田がそいつの事を楓先生と言っています、でも私の知ってる楓先生はショートの黒髪をしています、でもそこにいるのは紫の髪を腰まで伸ばした女性です、スタイルも先生と違ってすごいボリュームがあります。
「ど、何処が楓先生なのよ!目までいかれたのあんた!」
凛が叫び私も同じ気持ちです、紫髪を手でなびかせ、やれやれって感じでその女が前に出て来たわ。
「どうも初めまして残り物のカスさんたち、わたしの名前はサキーナ、14将軍の一人でサキュバスよ、よろしくね」
そう言いながら池田の顔を優しく触っています、私はそれを見て分かりました。
「池田たちを操っているのねサキーナ、本物の先生は何処よ!」
「本物はわたしの依り代になったのよ残り物さん、それに操ってるとはちょっと違うわ、この子たちの心をわたしが満たしてあげただけ、他の子たちも従順になっているわよ」
サキーナが金剛美沙を同じように撫でています、凛が「何処が違うのよ!」って怒鳴っています、それを聞いてサキーナってやつがさっきと同じ仕草をして笑っているわ。
「もうお話はお終いにしましょう、早くこの国を終わらせないといけないし、あなたたち残りカスには興味ないの、みんな出てきなさい」
サキーナが右手を横に向けると、黒いモヤが観客席にいくつも現れました、そこから紫の肌をした人型のモンスターが出て来たんです、会場は悲鳴で溢れました。
「良いわねぇ~これが欲しかったのよわたし、さぁお前たちも行きなさい」
サキーナが私たちに指を向けます、池田たちはそれを見て剣を構えました、凛もすぐに戦闘体勢に入ったわ。
「凛、ほんとに良いのね」
「何を言ってるの明美、あたしと池田はそんなんじゃないって言ったでしょ、行くわよ」
凛がかなり震えているわ、私は知ってるのよ、池田に特別な感情を抱いていたって、前にも聞いたんだけど話を逸らされてしまったわ。
「こんなのって無いわよね・・・恵!避難の手伝いをして私は凛を手伝うわ」
私たちは舞台上で戦いに突入しました、私は水の魔法を放ち、金剛美沙は炎の魔法です、両者の威力は互角だったみたいで相殺されたわ、そして池田と凛の方は、池田の剣をナックルガードで凛が受けて何やら話していたの。
「池田!さっさと正気に戻りなさい、このバカたれ!」
「俺は正気だぞ凛、いつまでも上から物を言わないでくれ、もう俺の姉さんじゃないんだからな」
そんな会話が聞こえたわ、凛が池田の剣を押し返して私の所まで下がって来たけど悔しくてたまらないって顔です、私は聞きたいことがあるって顔をして凛を見たけど、後にしてって苛立った顔で睨まれたわ、聞くのはこれが終わってからよね。
「凛、私が大きいのを準備するから援護して」
「大きいのって!?明美ダメよ!」
凛が焦って止めてきました、私のやることが分かったんでしょう、凛が私の杖を掴んで止めて来たのよ。
「まだもう少し待ってよ明美!今あたしが説得を」
「そんな時間は無いわ!周りを見てよ凛、あの紫の一つ目モンスターたちが会場の外に出始めてる、このままじゃこの国はほんとに壊滅しちゃうの、池田たちを倒さないと」
「分かってるけどっ!もう少しだけ待ってよ」
凛が泣きそうな顔をして私を止めてきます、でも向こうは待ってくれてなかったのよ、私たちが話している間に池田が雷魔法を準備していたの、黒い雷をまともに食らってしまった私たちはその場に倒れたの。
「な、なんて威力よ」
「あらあら、さすがスカイドラゴンの素材ね、まだ生きてるわ」
サキーナが遠くで笑いながらそんな事を言ってるのが聞こえました、でも私たちはダメージがひどくて立つことが出来ません、さすが勇者の魔法って所かしら。
「じゃあ~とどめはわたしが刺してあげる、楽にいきなさい」
池田から剣を受け取りサキーナがゆっくり近づいて来ます、私はもうダメだと思ってサキーナを睨んだわ。
「良いわねぇ~その表情・・・わたしね、それが好物なの、もっと頂戴ね」
サキーナがしゃがんで私の顔を手で持ち上げてきたわ、サキーナの顔はものすごい嫌な笑顔だった、私はそれを見て悔しくて泣きそうになったけど動けないの。
「ホントに良い表情するわねあなた」
サキーナが嬉しそうに剣を振り上げたわ、私はもうダメだって思ったの、でも次の瞬間私の顔を持ち上げてたサキーナの手が離れ、私は舞台に倒れたわ、どうして離されたの?と起きあがったら、サキーナが池田たちの所に下がっていたわ、私はどうして?って思ったんだけど、目の前に誰かが降り立ったのよ。
「おいおい、これはどういった状況だい?」
そんな声がして目をゴシゴシしてよく見ました、私はその嬉しさに涙が出ましたよ、もう見えないくらいだけど、聞いた事のある声です。
凛が私の肩を揉みながら応援してくれています、でも私は言ったのよ、もう委員長じゃないってね、凛はたまに前の様に呼んでしまうんです。
「いいじゃんどっちでも、似合ってるんだしさ・・・それよりも最後の相手はどうなのさ」
私は、良くないわよって思いながら対戦相手の事を考えます、氷魔法の得意なちょっと露出の高いドレスを着た魔法使いさんです、肌も白くてとても綺麗なんですよ。
「氷の魔法使いよ・・・ていうか凛、相手の情報って観戦してる凛たちの方が見れるはずなんだけど、どうして知らないのかしらねぇ」
私はそこを突っ込みます、恵に教えて貰っているんです、凛は私の試合以外は食べ歩きをしていて見ていないってね。
そこを突っ込まれ、凛の手が止まりました。
「あ、あはは~・・・まぁ良いじゃん、それよりも街で先生っぽい人を見たよ」
「まったく・・・それってもしかして!?最強戦士のティルバーナ先生じゃないわよね!」
話を逸らされて少し反応が遅れました、そして青くなって振り返って聞いたのよ、あの先生の訓練はとてもハードなんです、ちょっとしたトラウマものです、凛たちも同じ感じで怖がっていました、自分で言った凛がガクガクと震えています、あの人の訓練はそれだけ強烈でしたね。
「でででも、王都から出ないって話をお城でしてたし、みみ見間違いじゃ」
「長く喋ったわね莉希、そう思いたいのは分かるけど、あたしが間違うと思う?うっかり見たくない!って、知らん顔しちゃうほどなのよ」
凛がそう言って莉希を見ると、訓練を思い出したのか倒れちゃったわ、それだけ莉希には思い出したくない記憶なんでしょう、前衛職ではない私でもあまり思い出したくない事です。
「知らん顔は失礼じゃにゃいのかな凛?」
「恵さぁ~本気で言ってるの?武技を覚えるのに自分の武技を受けて覚えろとか、腕が折れるまで素振りをしろとか言って来る人よ!見たくないのは当然じゃない」
それを聞いて恵が苦そうな笑みを浮かべていました、私もそれを受けたけど『何処の漫画の主人公よ!?』ってツッコミを入れたくなったものよ。
「あれは地獄でした」
「そうね結月、でもどうしてここにいるのかしら?王都を出たがらなかったのに、変よね」
そんなと会話をしていると、試合の時間になったようで私は呼ばれたわ、ロクハが持ってくれていた杖を私は受け取り、みんなと手を合わせていざ試合会場よ。
「って思ってたのに・・・どうしてあんたがいるのよ金剛美沙!」
私の正面には、同じ杖を持った黒いローブを纏った白い髪の女が舞台の上に立っています、そいつは高笑いを上げているわ。
「あんたが悪いのよ委員長、主役であるアタイたちを置いていくんだもの、しかもアタイが使うはずの賢者の杖を横取りとか、もう死刑確定じゃない?」
杖を構え、私に炎魔法をいきなり放ってきたわ、私は風のシールドである『ウインドカーテン』で咄嗟に防いだの、試合開始の合図はまだないのよ。
「いきなりね金剛美沙、でもあなたにはその資格はないはずよ、試合に出てないのでしょあなた、私が杖と話してダメだったら次はあなたに譲ってあげる、あなたはさっさと下がって本当の相手を出しなさい」
「あはは!言ってくれるじゃん委員長!あんな奴さぁ、アタイが瞬殺したわ、ここにいる連中も同じ場所に行って貰うつもりよ」
金剛美沙がまた笑っています、私は兵士たちが走って来るのを待っています、でも兵士が見えるとその入り口に金剛美沙が炎の魔法を放ったわ。
「ここは他国なのを分かっているの金剛美沙!こんな事をしたら」
「良いのよ委員長、もう勇者とかいらないの、何せアタイたちは魔王側に付いたんだからね」
金剛美沙が杖を空にかざし大きな炎を飛ばしたわ、それは空高くで爆発したの、それを見て私はヤバいと思って杖を構えます。
「あれは・・・合図ね」
「そうよ委員長、もう直ぐここにモンスターの大軍が押し寄せて来る、そうすればこの国はお終いよ」
「そこまでだ!」
兵士たちが炎を越えてやっと舞台を囲んだけど、空から雷の魔法が振ってきて兵士たちが黒焦げになったわ、私はそれを見て背筋がヒヤッとしたわよ。
「普通の雷魔法じゃない、もしかして」
「久しぶりだな委員長」
私の嫌な予感が的中しました、金剛美沙がいるのだからその可能性はあります、でもタイミングが最悪です、私を呼んだ主は金剛美沙の横に降りてきたのよ。
「池田一輝、なんてことしてるのあなた」
「何を言ってるんだ委員長、こいつらが悪いんだ俺たちは悪くない」
兵士たちはもう動きません、それだけのダメージを1撃で与えたんです、いきなりでそこまでする神経が分かりません。
「池田!・・・本気なのあんた」
私が混乱していると、凛たちが舞台に上がって来たんです、凛が池田に怒鳴っているけど、池田は私の時と同じで悪気がなさそうな表情をしています。
「本気も何もないぞ凛、こいつらが魔王様に逆らうのが悪いんだ、そうでしょ先生」
池田がそう言って後ろを向いたわ、そこには私たちの知らない人が歩いてきていたの、露出が凄い黒い服です、水着とか言われても疑わないわね。
「池田、先生は何処よ!誰よそいつは!」
「何言ってるんだ凛、楓先生だよもう忘れたのか?」
池田がそいつの事を楓先生と言っています、でも私の知ってる楓先生はショートの黒髪をしています、でもそこにいるのは紫の髪を腰まで伸ばした女性です、スタイルも先生と違ってすごいボリュームがあります。
「ど、何処が楓先生なのよ!目までいかれたのあんた!」
凛が叫び私も同じ気持ちです、紫髪を手でなびかせ、やれやれって感じでその女が前に出て来たわ。
「どうも初めまして残り物のカスさんたち、わたしの名前はサキーナ、14将軍の一人でサキュバスよ、よろしくね」
そう言いながら池田の顔を優しく触っています、私はそれを見て分かりました。
「池田たちを操っているのねサキーナ、本物の先生は何処よ!」
「本物はわたしの依り代になったのよ残り物さん、それに操ってるとはちょっと違うわ、この子たちの心をわたしが満たしてあげただけ、他の子たちも従順になっているわよ」
サキーナが金剛美沙を同じように撫でています、凛が「何処が違うのよ!」って怒鳴っています、それを聞いてサキーナってやつがさっきと同じ仕草をして笑っているわ。
「もうお話はお終いにしましょう、早くこの国を終わらせないといけないし、あなたたち残りカスには興味ないの、みんな出てきなさい」
サキーナが右手を横に向けると、黒いモヤが観客席にいくつも現れました、そこから紫の肌をした人型のモンスターが出て来たんです、会場は悲鳴で溢れました。
「良いわねぇ~これが欲しかったのよわたし、さぁお前たちも行きなさい」
サキーナが私たちに指を向けます、池田たちはそれを見て剣を構えました、凛もすぐに戦闘体勢に入ったわ。
「凛、ほんとに良いのね」
「何を言ってるの明美、あたしと池田はそんなんじゃないって言ったでしょ、行くわよ」
凛がかなり震えているわ、私は知ってるのよ、池田に特別な感情を抱いていたって、前にも聞いたんだけど話を逸らされてしまったわ。
「こんなのって無いわよね・・・恵!避難の手伝いをして私は凛を手伝うわ」
私たちは舞台上で戦いに突入しました、私は水の魔法を放ち、金剛美沙は炎の魔法です、両者の威力は互角だったみたいで相殺されたわ、そして池田と凛の方は、池田の剣をナックルガードで凛が受けて何やら話していたの。
「池田!さっさと正気に戻りなさい、このバカたれ!」
「俺は正気だぞ凛、いつまでも上から物を言わないでくれ、もう俺の姉さんじゃないんだからな」
そんな会話が聞こえたわ、凛が池田の剣を押し返して私の所まで下がって来たけど悔しくてたまらないって顔です、私は聞きたいことがあるって顔をして凛を見たけど、後にしてって苛立った顔で睨まれたわ、聞くのはこれが終わってからよね。
「凛、私が大きいのを準備するから援護して」
「大きいのって!?明美ダメよ!」
凛が焦って止めてきました、私のやることが分かったんでしょう、凛が私の杖を掴んで止めて来たのよ。
「まだもう少し待ってよ明美!今あたしが説得を」
「そんな時間は無いわ!周りを見てよ凛、あの紫の一つ目モンスターたちが会場の外に出始めてる、このままじゃこの国はほんとに壊滅しちゃうの、池田たちを倒さないと」
「分かってるけどっ!もう少しだけ待ってよ」
凛が泣きそうな顔をして私を止めてきます、でも向こうは待ってくれてなかったのよ、私たちが話している間に池田が雷魔法を準備していたの、黒い雷をまともに食らってしまった私たちはその場に倒れたの。
「な、なんて威力よ」
「あらあら、さすがスカイドラゴンの素材ね、まだ生きてるわ」
サキーナが遠くで笑いながらそんな事を言ってるのが聞こえました、でも私たちはダメージがひどくて立つことが出来ません、さすが勇者の魔法って所かしら。
「じゃあ~とどめはわたしが刺してあげる、楽にいきなさい」
池田から剣を受け取りサキーナがゆっくり近づいて来ます、私はもうダメだと思ってサキーナを睨んだわ。
「良いわねぇ~その表情・・・わたしね、それが好物なの、もっと頂戴ね」
サキーナがしゃがんで私の顔を手で持ち上げてきたわ、サキーナの顔はものすごい嫌な笑顔だった、私はそれを見て悔しくて泣きそうになったけど動けないの。
「ホントに良い表情するわねあなた」
サキーナが嬉しそうに剣を振り上げたわ、私はもうダメだって思ったの、でも次の瞬間私の顔を持ち上げてたサキーナの手が離れ、私は舞台に倒れたわ、どうして離されたの?と起きあがったら、サキーナが池田たちの所に下がっていたわ、私はどうして?って思ったんだけど、目の前に誰かが降り立ったのよ。
「おいおい、これはどういった状況だい?」
そんな声がして目をゴシゴシしてよく見ました、私はその嬉しさに涙が出ましたよ、もう見えないくらいだけど、聞いた事のある声です。
0
あなたにおすすめの小説
『召喚ニートの異世界草原記』
KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。
ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。
剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。
――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。
面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。
そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。
「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。
昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。
……だから、今度は俺が――。
現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。
少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。
引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。
※こんな物も召喚して欲しいなって
言うのがあればリクエストして下さい。
出せるか分かりませんがやってみます。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
墓守の荷物持ち 遺体を回収したら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアレア・バリスタ
ポーターとしてパーティーメンバーと一緒にダンジョンに潜っていた
いつも通りの階層まで潜るといつもとは違う魔物とあってしまう
その魔物は僕らでは勝てない魔物、逃げるために必死に走った
だけど仲間に裏切られてしまった
生き残るのに必死なのはわかるけど、僕をおとりにするなんてひどい
そんな僕は何とか生き残ってあることに気づくこととなりました
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる