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奇跡のサードステップ
50歩目 訓練の予感
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「な、何者だよお前」
サキーナが池田に支えられて怒鳴っています、よく見るとサキーナのお腹に足の跡がありました、きっと私を助けてくれた人に蹴られたんです。
「お前こそ誰だよ、あたいはこいつらの指導者だぞ?」
私はその声を聞いて顔をぬぐいました、そして顔をしっかりと見て名前を叫んだんです。
「ティルバーナ先生!」
「アケミ話は後だ、これを飲んで避難していろ」
ティルバーナ先生が私にポーションをくれました、凛にも渡してくれて飲んだんです、その効力は普通の物ではなくかなりの高品質でした。
「ぜ、全快した!?先生これって!」
「話は後だと言っただろアケミ!早く避難しろ!じゃないと巻き込むぞ」
ティルバーナ先生からすごい魔力と闘気が溢れ始め、私と凛は後ろに下がりました、池田たちはそれを感じてかなり怯えています。
「あああ、あんたほんとに何者よ!?そんな力、魔王様だって」
「知るかよそんな事、それよりもイケダッ!」
「はい先生っ!?」
ティルバーナ先生に名前を呼ばれ、池田が武器を落として直立で立ちます、金剛美沙は逆に胸の前で指をモジモジさせ縮こまって怯えています。
「相当怖がっているわね金剛、まぁ気持ちは分かるわ・・・同情はしないけどね」
相手側を見て手を合わせたくなる状況です、先生に睨まれて正気でいられるのは、先生の訓練を受けていない人だけです、あの人は怖いなんてものではないんですよ。
「これはどういうことだ、お前たちは勇者だったんじゃないのか!街を壊してどうするんだ」
「そそ、それはですね、あのですね」
池田が先を答えられないでモゴモゴ言っています、ティルバーナ先生がそれに苛立ちまた怒鳴って池田を呼びました、池田はやっと説明を始めます、サキーナが自分たちを救ってくれたことを事細かに話したんです、先生がそれを聞いてサキーナを標的にしました、サキーナはかなりまずいと思って腰を落として戦闘態勢に入りましたよ。
「どうやらお前が元凶か、こいつらを解放しろ、そうすれば命だけは勘弁してやる」
「悪いけど、そう言うわけには行かないわ、魔王様の世界統一の為よ」
サキーナが自分の髪を1本抜くと、それが変化して三又の槍になったわ、そして池田たち3人でティルバーナ先生に向かって武器を構えているの。
「池田たち、死んだわね」
私の隣で怯えている凛が呟いているけど、私もそう思うわ、池田と金剛なんて武器を構えてるけど、明らかに腰が引けてるのよ。
「仕方ない、ちょっと教育をし直すかな」
ティルバーナ先生のそんな声を聞いた瞬間、池田と金剛美沙は宙を舞いました、その下には何も反応できなかったサキーナがいて、その横に先生が立っています、急に隣に立たれサキーナが横に逃げましたよ。
「なな、何をしたのよあんた!?」
「ちょっと顎を撫でただけだ、これで正気になるだろ、次はお前だ」
「ひっ!?でで出て来なさいあなたたち!」
先生がサキーナの方を向くと、小さく悲鳴を漏らしたわ、その後遠くに向かって叫んだの、今まで姿が見えなくて、何処に行っていたのかと思っていた、残りのメンバーの飯田豪鬼と代田昇が宙を舞ってる池田と金剛を抱えて助けていたわ、そして多々良純子と春日部幸永がいつの間にかサキーナの前に出て守っているわ。
「やれやれ、お前たちもかよ・・・じゃあもっと教育をしてやる」
「待ちなさいよ先生、それ以上暴れると、アタシの獣魔たちが暴れるわよ」
多々良純子がそう言って杖を掲げると、空からドラゴンが降りてきたわ、私はそれを見てゾクッてしました。
「フライドラゴンか、4つ星モンスターをテイムしたんだな、なかなかやるようになったなジュンコ」
「それはどうも先生、他にもたくさんいるわ、今ここで暴れてる一つ目ギガントよりも強いわよ、抵抗するなら総攻撃をかける、大人しくしてなさい先生」
多々良純子がそう言うと、隣に降り立ったドラゴンが唸っているわ、でもそれを聞いて先生は笑っているの。
「な、何を笑ってるのよ先生!いくら先生でも」
「悲しいぞジュンコ、あたいの強さが4つ星のドラゴン程度だと思っているとはなっ!」
先生が闘気をそこで更に上げました、それを受けてドラゴンが飛んで逃げましたよ、多々良は空を見て呆けています。
「あいつらは野生の勘で分かるんだ、これでもまだやるのか?次は本気で行くぞ」
「その必要はないぜ先生『ブラックアウト』」
春日部幸永が得意の闇魔法を使って自分たちの周りを暗闇にしたわ、しばらくして見える様になったけど、そこには誰もいなくなってた、逃げる為の呪文だったのね。
「逃げたか、まぁあれだけ威圧しても元に戻らなかったからな、次会ったら倒さないとダメかもしれない」
先生がそんな事を呟き、ちょっと悲しそうです、あの強くて自信の塊みたいな人にもそんな一面があるんだと、私はちょっとドキってしました。
「あ、あの先生」
「リン・・・お前たちは無事なようだな、良かった」
凛が先生に返事をしてある程度の状況を説明しています、私はそれよりも外の方が気になっています、外には1つ目のモンスターが暴れてるはずです、でも恵たちが慌てて戻ってきたの。
「明美ちゃん大変だよ!・・・って!?先生!」
「おうメグミ久しぶりだな、リノンもユジキもな」
先生に頭を撫でられ、3人がとても嬉しそうです、でも私は急いでいた方が気になって聞いたんですよ、そしたら外のモンスターたちを天使が倒しているって言うんです、私は意味が分らなかったわ。
「突然空から降りてきて、今も戦ってたの・・・でねでね、倒し終わったらどこかに飛んで行っちゃったんだ」
「そ、そうなのね・・・でもモンスターが倒されたなら良かった」
私はホッとしました、その時の先生の顔がちょっと困っていたのを知らないままにです、そして大会は中止になり、杖も挑戦出来ないまま私たちは宿に戻って先生とお話し中です。
「なるほどな、途中でイケダたちと別れたわけか」
「はい、きっとあの時には楓先生は乗っ取られていたんです、勇者PTを突出させて孤立させるのがあいつの作戦だったんです、それを私が後押ししてしまった」
私のせいだと、すごく後悔しました、でもあの時には戻れないし、戻れても何が出来たのか分かりません、サキーナは私たちよりも遥かに強いです。
「気にしても仕方ないぞアケミ、まずは治す方法を考えよう、それを探しながら魔王討伐の旅をすればいい、あたいもついていくぞ」
「「「「「え!?」」」」」
私たちはこの日一番驚きました、ここにきていた理由が私たちの旅に同行する為だったそうです、それはある人からの頼み事だと言っています。
「まぁそう驚くな、あたいがいれば魔王なんて一瞬だぞ」
そう言われましたが、私たちは他の事で頭がいっぱいです、私たちは先生に聞こえない様に円陣を組んでいますよ。
「あのあの、あれって」
「きっとそうだろうにゃ~」
ふたりが言うように私も思います、その人は先生の思い人です、それが旅に出てしまったんですよ。
「でもあの感じだと、振られたって感じじゃないよね?お願いまで聞いてるわけだし」
「そうだろうにゃ~」
ふたりが言っていますが、私はそこはどうかしらって思っています、今チラッと見たら先生が少し怒っています、きっとその彼?に怒っているんですよ。
「乙女でとても可愛い、それが女性ならもっと良いのに」
「「「「え!?」」」」
莉希が変な事を言っているのを聞き、今日一番の驚きを更新しました、そして莉希は少し想像してウットリしているんです。
「でで、でも先生、そんなに思ってるなら追いかけた方が」
「ん?」
結月が慌てたのか、空気の読めない事を言ってしまい、先生がこっちを見て不思議そうです、そして私は『先生からの説教がくる』って身構えたんです、でも説教は来ません、先生は顔を赤くしてモジモジしています。
「お、乙女だわ」
「そうだにゃ~」
みんなが先生を見て可愛いとか言ってるわ、そしてお話を聞くために先生を囲んでいるの、私はちょっと遅れたけど、まだドキドキが止まらないわ。
「私、先生の事が好きなのかな?」
私はそんな事は無いわよねって思いながらも話に入ります、そして先生の思い人を聞いて更に驚きを更新したんですよ。
サキーナが池田に支えられて怒鳴っています、よく見るとサキーナのお腹に足の跡がありました、きっと私を助けてくれた人に蹴られたんです。
「お前こそ誰だよ、あたいはこいつらの指導者だぞ?」
私はその声を聞いて顔をぬぐいました、そして顔をしっかりと見て名前を叫んだんです。
「ティルバーナ先生!」
「アケミ話は後だ、これを飲んで避難していろ」
ティルバーナ先生が私にポーションをくれました、凛にも渡してくれて飲んだんです、その効力は普通の物ではなくかなりの高品質でした。
「ぜ、全快した!?先生これって!」
「話は後だと言っただろアケミ!早く避難しろ!じゃないと巻き込むぞ」
ティルバーナ先生からすごい魔力と闘気が溢れ始め、私と凛は後ろに下がりました、池田たちはそれを感じてかなり怯えています。
「あああ、あんたほんとに何者よ!?そんな力、魔王様だって」
「知るかよそんな事、それよりもイケダッ!」
「はい先生っ!?」
ティルバーナ先生に名前を呼ばれ、池田が武器を落として直立で立ちます、金剛美沙は逆に胸の前で指をモジモジさせ縮こまって怯えています。
「相当怖がっているわね金剛、まぁ気持ちは分かるわ・・・同情はしないけどね」
相手側を見て手を合わせたくなる状況です、先生に睨まれて正気でいられるのは、先生の訓練を受けていない人だけです、あの人は怖いなんてものではないんですよ。
「これはどういうことだ、お前たちは勇者だったんじゃないのか!街を壊してどうするんだ」
「そそ、それはですね、あのですね」
池田が先を答えられないでモゴモゴ言っています、ティルバーナ先生がそれに苛立ちまた怒鳴って池田を呼びました、池田はやっと説明を始めます、サキーナが自分たちを救ってくれたことを事細かに話したんです、先生がそれを聞いてサキーナを標的にしました、サキーナはかなりまずいと思って腰を落として戦闘態勢に入りましたよ。
「どうやらお前が元凶か、こいつらを解放しろ、そうすれば命だけは勘弁してやる」
「悪いけど、そう言うわけには行かないわ、魔王様の世界統一の為よ」
サキーナが自分の髪を1本抜くと、それが変化して三又の槍になったわ、そして池田たち3人でティルバーナ先生に向かって武器を構えているの。
「池田たち、死んだわね」
私の隣で怯えている凛が呟いているけど、私もそう思うわ、池田と金剛なんて武器を構えてるけど、明らかに腰が引けてるのよ。
「仕方ない、ちょっと教育をし直すかな」
ティルバーナ先生のそんな声を聞いた瞬間、池田と金剛美沙は宙を舞いました、その下には何も反応できなかったサキーナがいて、その横に先生が立っています、急に隣に立たれサキーナが横に逃げましたよ。
「なな、何をしたのよあんた!?」
「ちょっと顎を撫でただけだ、これで正気になるだろ、次はお前だ」
「ひっ!?でで出て来なさいあなたたち!」
先生がサキーナの方を向くと、小さく悲鳴を漏らしたわ、その後遠くに向かって叫んだの、今まで姿が見えなくて、何処に行っていたのかと思っていた、残りのメンバーの飯田豪鬼と代田昇が宙を舞ってる池田と金剛を抱えて助けていたわ、そして多々良純子と春日部幸永がいつの間にかサキーナの前に出て守っているわ。
「やれやれ、お前たちもかよ・・・じゃあもっと教育をしてやる」
「待ちなさいよ先生、それ以上暴れると、アタシの獣魔たちが暴れるわよ」
多々良純子がそう言って杖を掲げると、空からドラゴンが降りてきたわ、私はそれを見てゾクッてしました。
「フライドラゴンか、4つ星モンスターをテイムしたんだな、なかなかやるようになったなジュンコ」
「それはどうも先生、他にもたくさんいるわ、今ここで暴れてる一つ目ギガントよりも強いわよ、抵抗するなら総攻撃をかける、大人しくしてなさい先生」
多々良純子がそう言うと、隣に降り立ったドラゴンが唸っているわ、でもそれを聞いて先生は笑っているの。
「な、何を笑ってるのよ先生!いくら先生でも」
「悲しいぞジュンコ、あたいの強さが4つ星のドラゴン程度だと思っているとはなっ!」
先生が闘気をそこで更に上げました、それを受けてドラゴンが飛んで逃げましたよ、多々良は空を見て呆けています。
「あいつらは野生の勘で分かるんだ、これでもまだやるのか?次は本気で行くぞ」
「その必要はないぜ先生『ブラックアウト』」
春日部幸永が得意の闇魔法を使って自分たちの周りを暗闇にしたわ、しばらくして見える様になったけど、そこには誰もいなくなってた、逃げる為の呪文だったのね。
「逃げたか、まぁあれだけ威圧しても元に戻らなかったからな、次会ったら倒さないとダメかもしれない」
先生がそんな事を呟き、ちょっと悲しそうです、あの強くて自信の塊みたいな人にもそんな一面があるんだと、私はちょっとドキってしました。
「あ、あの先生」
「リン・・・お前たちは無事なようだな、良かった」
凛が先生に返事をしてある程度の状況を説明しています、私はそれよりも外の方が気になっています、外には1つ目のモンスターが暴れてるはずです、でも恵たちが慌てて戻ってきたの。
「明美ちゃん大変だよ!・・・って!?先生!」
「おうメグミ久しぶりだな、リノンもユジキもな」
先生に頭を撫でられ、3人がとても嬉しそうです、でも私は急いでいた方が気になって聞いたんですよ、そしたら外のモンスターたちを天使が倒しているって言うんです、私は意味が分らなかったわ。
「突然空から降りてきて、今も戦ってたの・・・でねでね、倒し終わったらどこかに飛んで行っちゃったんだ」
「そ、そうなのね・・・でもモンスターが倒されたなら良かった」
私はホッとしました、その時の先生の顔がちょっと困っていたのを知らないままにです、そして大会は中止になり、杖も挑戦出来ないまま私たちは宿に戻って先生とお話し中です。
「なるほどな、途中でイケダたちと別れたわけか」
「はい、きっとあの時には楓先生は乗っ取られていたんです、勇者PTを突出させて孤立させるのがあいつの作戦だったんです、それを私が後押ししてしまった」
私のせいだと、すごく後悔しました、でもあの時には戻れないし、戻れても何が出来たのか分かりません、サキーナは私たちよりも遥かに強いです。
「気にしても仕方ないぞアケミ、まずは治す方法を考えよう、それを探しながら魔王討伐の旅をすればいい、あたいもついていくぞ」
「「「「「え!?」」」」」
私たちはこの日一番驚きました、ここにきていた理由が私たちの旅に同行する為だったそうです、それはある人からの頼み事だと言っています。
「まぁそう驚くな、あたいがいれば魔王なんて一瞬だぞ」
そう言われましたが、私たちは他の事で頭がいっぱいです、私たちは先生に聞こえない様に円陣を組んでいますよ。
「あのあの、あれって」
「きっとそうだろうにゃ~」
ふたりが言うように私も思います、その人は先生の思い人です、それが旅に出てしまったんですよ。
「でもあの感じだと、振られたって感じじゃないよね?お願いまで聞いてるわけだし」
「そうだろうにゃ~」
ふたりが言っていますが、私はそこはどうかしらって思っています、今チラッと見たら先生が少し怒っています、きっとその彼?に怒っているんですよ。
「乙女でとても可愛い、それが女性ならもっと良いのに」
「「「「え!?」」」」
莉希が変な事を言っているのを聞き、今日一番の驚きを更新しました、そして莉希は少し想像してウットリしているんです。
「でで、でも先生、そんなに思ってるなら追いかけた方が」
「ん?」
結月が慌てたのか、空気の読めない事を言ってしまい、先生がこっちを見て不思議そうです、そして私は『先生からの説教がくる』って身構えたんです、でも説教は来ません、先生は顔を赤くしてモジモジしています。
「お、乙女だわ」
「そうだにゃ~」
みんなが先生を見て可愛いとか言ってるわ、そしてお話を聞くために先生を囲んでいるの、私はちょっと遅れたけど、まだドキドキが止まらないわ。
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