異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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6章孤児院増設

95話 ギルドマスターの部屋で

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俺たちが出たギルドマスターの部屋でため息が二つ出ていた。


ミレーネ
「どうしますか?マスター」

ミーネル
「私に聞くなよぉー、考えるのはミレーネの仕事だろうが」

ミレーネ
「そうかもしれませんけど・・・さすがにこれはちょっと」

ミーネル
「・・・まあそうだな、まさか黒色水晶が出てくるとは私も思わなかったよ」

ミレーネ
「私、初めて見ました」

ミーネル
「私だってそうさ、しかもあいつ、まだ持っていそうだな」

ミレーネ
「ですね、あの顔でしたから」

ミーネル
「ああ、いいものが見れたな」

ミレーネ
「そうですね」

ミーネル
「・・・」

ミレーネ
「・・・ゴホン、それでマスター、孤児院の件はどうされますか」


くくく、困ってる困ってる。


ミーネル
「そうだな、まだ孤児は来るのだろう?」

ミレーネ
「はいまだまだ来ます、ここの領主は何もしてくれないですから」


ここの領主は周りの村から税を取れるだけ取っていて、どこの村も口減らしで子供や年寄りを捨てている。




悲しいことだがこれが現実だ。


ミーネル
「なら話は簡単だ、冒険者ギルドは陰から孤児院の、ケイイチの支援をする、幸いケイイチもそのつもりだからな」


ケイイチが孤児院の内情を説明している時、何故だか子供がこちらに集まっていると言ってこちらをチラチラ見てきた。



どうやらギルドが子供を誘導しているとでも思っているのだろう、一枚かんでいるが本当は違う、この街全体がそうしているのだ、同じように年寄りも違うところで集めて仕事をして貰っている。



ミレーネ
「そうですね・・・解りました」

ミーネル
「なんだ不満そうだな」

ミレーネ
「いえ、今まで私たちは孤児院の子供でも出来る仕事として、屋台を任せていました、それしかしてあげられなかった自分が憎くて」


年寄りは体が動かないだけで仕事はいくらでもある、利益にはならんがな。


あのケチな領主には黙っている、見つかったら止めさせられてしまうからな。


兎に角仕事はあるのだ。





しかし子供は違う!


できないことが多すぎるし、そもそも仕事をしないといけないのは大人になってからでいい。


ミーネル
「気持ちは解る、私だって何か他にも出来たんじゃないかって思うさ、しかし現実問題出来なかった・・・そんなものさ」

ミレーネ
「はい」

ミーネル
「これから孤児院はケイイチの元で変わってくる、それを私たちは支援して行けばいい」

ミレーネ
「解りました、街の代表者たちにもこのことを伝えます」


ケイイチが来る前から街の代表者たちと孤児院のことで、ちょくちょく話し合いがされていた。



最近も服屋やパン屋と様々なところから報告があった、ケイイチは子供たちの為に色々している様で街の住民は歓迎ムードだ、率先して子供を誘導している者すらいる。


ミーネル
「ああ頼む、しかし孤児院の為か、くくくあいつらしいな」

ミレーネ
「・・・そうですね、でも今後大変ですよ」

ミーネル
「そうだな・・・しかしこれはいずれ起きる事だったのさ、至急ノース領の冒険者ギルドに連絡だ」

ミレーネ
「解りました」


ミレーネが速足で部屋を出て行った。





ミーネル
「全く、ケイイチは仕事を増やしてくれる」


仕事が増えて忙しくなるが悪い気はしないな。


ミーネル
「さて、どれくらいの猶予があるだろうか」


私は手紙を急いで書くのだった。
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