異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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8章最終層の探索

149話 君の為に

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ローディアナ
「それで、魔道具でない話せる生き物を私に渡してどうするのですか?」

ケイイチ
「それはね君の為なんだよ」


俺はローナが王位を継ぐまでに何か起きるんじゃないかと思っている、まあよくある話だよね。


ローディアナ
「私の為ですか」

ケイイチ
「ああ、君がこっちに寄こした飛空艇の練習生がさ、あの3人だったのが決め手だったんだよ、あ、別に三人が悪いわけじゃないからね、その中にいるであろう人が居なかったからなんだ」

ローディアナ
「それはどういう事でしょうか」

ケイイチ
「君が一番信頼してるのは、そこにいるサラさんだろ?」


ローナがサラさんを見て頷いた。


ケイイチ
「サラさんを手元に残すほど、君が本当に信頼できる人がいないんじゃないかと思ったんだ」


飛空艇の件は俺と婚約するよりも相当な機密だろう、それを教えるのだサラさんが入っていないわけがない、そう思っていたのだが結果は入っていなかったのだ、俺はそれを説明した。


ケイイチ
「だからもしローナに何かあれば知らせてほしいんだけど、誰も出来ないかもしれないだろ、だから自分の意思で動いて知らせてくれる通信鬼を渡したんだ」

ローディアナ
「・・・」

ケイイチ
「お節介かもしれないけどちょっと心配になってね、丁度俺のスキルの事を練習生が見ちゃったから丁度いいかなって思ったんだ」

ローディアナ
「・・・そうですか」

ケイイチ
「ごめんね、ほんとはもっと早く渡す予定だったんだけど、3人が信頼できるか解らなかったからね」


俺は3人を見て頷いた、それだけでわかるだろ君たち。


ケイイチ
「それにローナが受け取ってくれるか解らなかったからね、いやだろ生きた通信鬼なんて監視するみたいでさ、ローナが嫌なら普通の魔道具にするよ、もちろんその時は君にサラさんと同じくらい信頼をおける者をいっぱい作ってもらうけどね」


日本だったらストーカー呼ばわりされてもおかしくないからね。

俺が少しおどけて言うとローナが抱き着いてきた。


ケイイチ
「ちょっ!ちょっとローナ、どうしたのさ!!」

ローディアナ
「いえ、ありがとうございます、大切にいたします」


その後俺は、色々な物を出して見せて楽しく話をした。


ケイイチ
「それじゃ最後にローナに渡した飛空艇と鞄を貸してくれるかな」

ローディアナ
「ええ、サラ持ってきてくれる」

サラ
「畏まりました、あなた達手伝ってくれる?」


サラさんが練習生を連れて部屋を出て行った、報告を聞くんですね分かります。



待っている間に俺たちはローナの愚痴や俺の冒険者としての生活の話をした。


サラ
「失礼します、姫様お持ちいたしました」

ローディアナ
「ありがとうサラ、ケイイチに渡してちょうだい」


俺はサラさんから鞄を受け取って所持品欄にしまい、消音装置と光学迷彩装置を取り付けて再び鞄を出し、サラさんに渡した。


サラ
「!!」


サラさんが今何かしたの?って顔してるね。


ケイイチ
「ああ!言い忘れましたね、俺は所持品欄って言う無限収納を持っています、それの中にさっき貰った鞄をしまって、今鞄の中に入っている飛空艇に付属設備を取り付けました、だからお返しします」

サラ
「はぁ~、ケイイチ様はまったく非常識ですね、私が驚いたのは無限収納を持っていたことですわ」


あれ?そうなの!てっきり渡した鞄をそのまま返してきたから、何?って感じだと思ったけど、俺はローナをチラッと見た、驚いた顔で固まっていたよ。


ローディアナ
「ケイイチ、あなたまさか!勇者だったの?」


勇者⁉︎・・・まずったなー、まあ召喚者ってだけならいいか、ダンジョンマスターってことさえばれなければ。

俺はサーニャンに言われているのだ余程の事でない限り、ダンジョンマスターと言うのは控えるようにっと、なんでも魔王と間違われるかもしれないらしい。


ケイイチ
「いや違うよ俺は勇者じゃない、召喚者ではあるんだけどね、俺は召喚に巻き込まれたんだよ」

ローディアナ
「そうだったのですか、非常織な訳ですね」

サラ
「それならこのように非常識でも分かるような気がしますね、姫様」


なんか二人がうんうん頷いて解り合ってるけど、そう非常識って連呼しないでほしいかな。


ケイイチ
「まあそれはいいや、さっきので飛空艇を城の中でもばれないようにしたからさテラスに出してみようよ」


俺がテラスにつながるガラス扉を開けて俺の持っている飛空艇を出した。


ケイイチ
「どう?音もなくて風も出てないでしょ、でもある程度近づくと何となく見えるから入れるよ」


俺はローナを近くに誘って見てもらった。


ローディアナ
「ほんとですね、サラどうかしら」

サラ
「はい、これなら余程近くで出さなければ平気ですね」


サラさんの了承を貰えたね、じゃあ帰るか。

俺は飛空艇を出したままにして、部屋に戻った。


ケイイチ
「それじゃあ俺たちは帰るよ、次に会うのはローナが俺たちの所に来るときかな」


俺がそう言って練習生3人を見た、3人がドキっとしたのか体を硬直させたね。


ローディアナ
「ええ、そうですね、でも話は毎日出来るのでしょう」

ケイイチ
「そうだねー、夜の8時以降なら大体平気かな」

ローディアナ
「分かりました、ではその時間以降に連絡します」


そう言ってまた俺に抱き着いてきた、今度はキスまで付けてね。


ローディアナ
「次に会うのを楽しみにしていますね」

ケイイチ
「俺もさ、今度会う時までにサラさん以外にも侍女を連れてくることを期待してるよ」



遠巻きに味方を作るんだよと言っておいた、ローナは少しむくれていたが君の為だよっと笑顔を返しておいた。


ケイイチ
「じゃあ元気でね」


最後に俺からローナの唇に唇を合わせてキスをして俺たちは飛空艇に乗って王都を出た。


ミキ
「ずいぶんお熱かったわね、ねーサーニャン」

サーニャン
「そうですねぇ~、これは今日の夜が楽しみですねぇ~」


何かサーニャンのキャラが変わってるのだが、気のせいだろうか。

俺はフェルトに着くまで二人に散々ねちねち言われました、はい。




それだけでは終わらず、その日の夜も散々だったよ、通信してきたローナにミキとサーニャンが挑発してさ、夜は楽しいだの俺はすごいだのと言って聞かせたのだ。


まったく恥ずかしいです、穴があったら入りたいです。

婚約をしているけど、ローナと次に会うときに襲われないだろうか、それだけが心配だ、うん。

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