異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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13章奮闘

340話 依頼をしたら

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ケイイチ
「ヴェルどうかな、何か知らない?」


あれから1週間が経ち学園が休みの日、孤児院での訓練を終わらせた昼食時にヴェルに聞いてみた。


ヴェルティナ
「丁度良かったですわケイイチ、そのことでお話があったのですわ」


俺はヴェルからローナの現状を聞いた。

とても大変な状況だ、俺なら知識があるから分かるがこっちの世界ではそれは行われていない、ジェヴァットの所がそうだった。


ケイイチ
「そうか貰った領地でそんなことになってるのか」

ヴェルティナ
「そうなのですわ、そしてお姉さまはケイイチには知られないようにしていますわ、自分だけケイイチに甘えているって言ってですわ」

ケイイチ
「まったくローナは無理をして、俺の嫁なんだから力を貸すのは当たり前なのに・・・いや貸すってこと自体が違うんだ」


貸し借りではなく共同作業と思ってほしいんだけどなぁ・・・ああ⁉︎だからサラさんが最近俺の前に出てこなくてミルーネが対応してるのか。

サラさんは俺に力になってほしいけどローナの指示でそれは出来ないからワザと俺が不審に思うようにしてたと、気づけなくてごめんねサラさん。


ヴェルティナ
「そうかもしれませんがお姉さまはそうは思いませんわよ、どうしますケイイチ」

ケイイチ
「それは当然助けるさ」


問題はローナに知られないようにして行うか、知らないふりをしてローナに協力するかのどっちかだな。

でもローナの考えを変えてほしいな、愛し合っている者同士って感じにさ。


ケイイチ
「ヴェル!ローナは俺の力を借り過ぎているって思ってるんだよね」

ヴェルティナ
「そうですわね、騎士たちの訓練に学園の教師、後はヒクウテイでの接待ですわね」

ケイイチ
「なるほどね、じゃあ今度は俺がローナに助けてもらうって形を作るかな」

ヴェルティナ
「え!?どうやってですの」


ローナには俺も借りが沢山あるんだよほんとはね、なのに自分だけって思ってほしくない、俺はローナを嫁にして一緒にしていたことだと思ってたから俺は貸しとは思っていなかった。

ローナは違ったんだね、出来れば共同作業だって思ってほしいけど、無理かもしれないから取り合えずそう言った形にしよう。


ケイイチ
「丁度試験的に畑に散布して土を元気に出来る肥料って物を作る魔道具を作ったんだ、それを使うよ」

ヴェルティナ
「な!?都合がよすぎるのですわ!」

ケイイチ
「まあタイミングが良すぎるのは否定しないけど、作り始めたのは大会の時だからね、知ってたわけじゃないよ」


俺はローナに連絡をして城に転移した、ヴェルも一緒に来てもらった、どうせ少し考えれば分かるからねヴェルから情報を貰ったことがさ。

それなら最初から俺がヴェルに相談し、ローナにって形を取った方が自然だ。


ケイイチ
「って感じで実験をしたいんだ、俺の領地でもしてるんだけど環境が違うと結果が変わるかもしれないだろ」

ローディアナ
「た、たしかにそれはあるかもしれませんね」

ケイイチ
「だろ!ヴェルに相談したらさ、ローナなら領地を沢山持ってるから出来るかもって言うんだ、助けると思ってお願いだよローナ」


俺がそう言ったらローナは最初嬉しそうに笑っていたが次第に怒り出した、なんでだ?


ローディアナ
「ヴェルばかりずるいです!?どうして直接私に言ってくれなかったのですケイイチ」

ヴェルティナ
「お、お姉さまそれは・・・ムフフ」


なるほど!これはただヴェルに妬いてるだけだね、まあヴェルは逆に考えてそうだけど。


ケイイチ
「出来上がったのが最近でローナに話そうにも忙しそうだっただろ、悪いと思ったからなんだよ」

ローディアナ
「そんな・・・私とケイイチの間でそんな気遣い要りませんよ」

ケイイチ
「そう思ってくれて嬉しいよ、俺はローナに頼ってばかりだからさ、大会の役員との話し合いとか王都で暮らせないこととかさ」

ローディアナ
「そ、そんなことないわよ、私の方こそ頼ってば・か・り・・・」


考え込んでいる分ってくれたみたいだ、貸し借りではなくそれぞれが得意なことをして助け合っていたことに、ほんとは数日掛かるんじゃないかと思ってたけど、さすがローナだね。


ローディアナ
「ケイイチあなたまさか!?」

ケイイチ
「解ってくれた?これは貸し借りではないんだよローナ、お互い助け合ってるだけなんだ、そうじゃないと俺はさみしいな」


俺がそう言ったらローナが立ち上がって抱き着いてきた。


ケイイチ
「君は俺の嫁で俺は君の夫だろ、貸し借りなんて言わないでくれよローナ」

ローディアナ
「ああケイイチ!?ごめんなさい私が間違っていたわ」

ケイイチ
「いいんだよローナ、これからも助け合っていこうな」

ローナ
「ええもちろんよ」


そうして俺はローナを抱きしめ返した。
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