異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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最終章 終焉

365話 やっぱり素敵

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しゃがんでいた人がラルルに回復魔法を掛けてくれています、後ろ姿を見て私はその人の名前を口にしました。


マリン
「ケイイチ様!」

ケイイチ
「やぁマリンちゃん、危ない所だったね」

ラルル
「うぅ」


ケイイチ様の魔法のおかげでラルルの傷も治り始めて意識が回復して行きました。


ケイイチ
「意識が戻ったね、じゃあラルルさん後はこれを飲んで」

ラルル
「あなたは・・・ケイイチ様ど、どうしてここに、それにこの色は上級ポーションではないですか!?こんな高価な物いただけません」

ケイイチ
「ここは危険なんだよ早く火を消さないといけない、それに更にモンスターが来るかもしれないよ、請求なんかしないから早く飲んで、じゃないと無理やりにでも飲ませるよ」


笑顔のままケイイチ様がそう言ってラルルにポーションを渡しています、笑顔なのに怖いですよケイイチ様。


ケイイチ
「『タイダルウェーブ』よし!鎮火も完了、回復もしたね、じゃあ屋敷に行こうか」

マリン
「はいケイイチ様・・・あれ?」


わたくしは立とうとしたのですが足に力が入りませんでした。


ケイイチ
「怖かったんだね、じゃあ」

マリン
「ひゃ!」


ケイイチ様がわたくしを抱き上げてくれました、とても力強く暖かい腕に抱きしめられ胸がすごく高鳴りました。


ガルト
「マリン」


屋敷に戻るとお父様が待っていてくれました。


マリン
「お父様」


わたくしはケイイチ様に降ろしてもらいお父様の胸に飛び込みましたわ。


ガルト
「帰りが遅いから心配したぞ」

マリン
「ケイイチ様が助けてくれたんです」


わたくしは事情を説明しました、お父様は心配してまた抱きしめてくれましたわ。


ガルト
「そうか・・・ケイイチ殿有難うございます、この御恩はいつか必ず」


お父様は深々と頭を下げてケイイチ様にお礼を言いましたがケイイチ様は困った顔をしていましたわ。


ケイイチ
「助けるのは当然ですから頭を上げてくださいよガルトさん」

ガルト
「し、しかしそれでは」

ケイイチ
「そうですねぇじゃあここの料理を教えてください、それで貸し借り無しって事で」


そう指を立てて言っています、この方は何処まで欲がなく慈悲深いのでしょう、料理を教えるなんてそんな簡単な事、普通は相当な金銭を要求してきてもおかしくありませんのに。

それからしばらくお父様とケイイチ様は話し合っていましたが結局ケイイチ様にここの名物料理を屋敷の厨房で教えて差し上げてそれをみんなで食べましたわ。

食事の際、領の新しい事業や輸送の話をしました、とても楽しい時間でしたわ。

もちろんわたくしの取った山菜も食べてもらえましたわ。


マリン
「それではお父様わたくしはそろそろ休ませてもらいますわ」

ガルト
「ああおやすみマリン、今日は大変だったのだ良く休むといい」

マリン
「はい、ケイイチ様命を救っていただきほんとにありがとうございました」


わたくしは淑女の礼をして微笑みました、ケイイチ様は笑顔でこっちを見ています、ケイイチ様に見つめられてわたくしは顔が赤くなるのがわかるほど熱くなりました。


ケイイチ
「助かって良かったね、でも山は危険なんだこれからは気を付けるんだよ」

マリン
「はい、ではおやすみなさいませ」

ケイイチ
「ああ、ちょっと待って」


そう言いながらケイイチ様が鞄に手を入れてわたくしの傍に歩いて来ました。


ケイイチ
「直ぐには眠れないかもしれないからこれを使うといいよ、使い方はこの紙に書いてあるからよく読んでね」

マリン
「分かりましたわ?お心遣い感謝いたしますわ」

ケイイチ
「うん、じゃあ今度こそお休みマリンちゃん」


そしてわたくしは自室に戻ってラルルにケイイチ様から貰った紙と変わったポットを渡しました。


マリン
「変わった匂いですわね」

ラルル
「そうですね・・・でも何だか落ち着きますね」

マリン
「そうねいい香り・・・ラルルあの時はありがとう、それとごめんなさい」


私が最初に奥に行こうだなんて言わなければこんなことにはならなかったわ、ケイイチ様が来てくれなかったら絶対命はありませんでした。


ラルル
「いえ、私もマリン様を守れず申し訳ありません」

マリン
「そんなことないわ、あなたは十分尽くしてくれましたわ」

ラルル
「はい」

マリン
「じゃあお休みなさい」

ラルル
「はいマリン様」


ラルルの暗い顔を見ながらわたくしは眠りに付きましたわ、あんなことがあったのに驚くほどぐっすり眠れました。

そして次の日の朝、朝食をケイイチ様と一緒に取りお別れの時間が来ました。




ケイイチ
「ありがとうございました、とっても美味しかったです」

ガルト
「とんでもないです、こちらこそ娘を助けてもらいどんなに感謝しても足りません」

マリン
「あの、ケイイチ様またいらしてくださいね」


わたくしがお願いできる立場ではないですが、ケイイチ様に会いたいのです。


ケイイチ
「もちろんまた来るよ・・・そうだ!これをプレゼントするよ」


ケイイチ様が腕輪をわたくしにくれましたわ。


マリン
「ケイイチ様これは?」

ケイイチ
「それはね、どんな攻撃も3回だけ防いでくれるんだ」

マリン・ガルト
「「!?」」


わたくしとお父様が驚いているとケイイチ様が言ってきましたわ。


ケイイチ
「次に来た時マリンちゃんが無理をしてその腕輪を壊していたら俺はもうここには来ないことにするよ、誰か他の人に引き継いでもらう」

マリン
「そ、そんな・・・わかりましたわ、絶対に森の奥にはいきません」


わたくしがそう言ったらケイイチ様がわたくしの頭を撫でながら言ってくれましたわ。


ケイイチ
「そうだね、でもちょっと違うよマリンちゃん、行かないのではなくてみんなで取りに行く時にするんだ、そうすれば安全でしょ」


そう言いながらお父様を見てお父様も頷いてくれましたわ。

今朝お父様に言われたの、山に行ってはいけないって、わたくしの唯一の楽しみだったものが無くなって暇で死んでしまうっと思っていましたけど良かった、ほんとに良かったわ。



ケイイチ
「じゃあね」

マリン
「はい、ケイイチ様」


そしてケイイチ様はあの変わった乗り物で遠くに飛んで行ってしまわれました。


ラルル
「マリン様」

マリン
「ん!どうかしたのラルル」


ラルルが小さい箱を持ってわたくしの近くに来ました、随分近いですわね、もしかしてお父様に聞かれたくないのかしら?


ラルル
「昨晩私が訓練をしていた時にケイイチ様から貰った物があるのです、今朝方同僚のスキルで確認しましたらとんでもない物だったことが分かったんです、どうすればいいでしょうか」

マリン
「え?」


ラルルが貰った物は変わったネックレスでしたわ、その内容を聞いてわたくしはケイイチ様のすごさを再認識しました。

もう!どうしてわたくしは今8歳なのですか!?もっと大人の女性なら絶対ケイイチ様のお嫁さまにしてもらうのに。

そしてそれから数日後、モンスターに襲われた場所に護衛を付けて向かうと焼け焦げた跡もなく、いつもの森がありましたわ。

あれは夢だったの?そんなはずないですよね。
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