レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー

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4章 制覇

73話 海で告白

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沖縄の綺麗な海を眺め、僕はゆっくりと和やかな時間を楽しんでいました。


「ずっとダンジョンの事で頭がいっぱいだったけど、たまにはいいね」


この後、みんなの水着姿も見られるし、僕は今日人生で一番楽しい時間が待っていて嬉しかったよ。
楽しみにしているからか、いつまで待ってもみんなが来なくて、時間が経つのが遅く感じているのかと思ったけど、どうやら本当に遅いだけみたいで、何かあったんだと心配になって更衣室の方に走ったよ。


「なぁ良いじゃねぇか、俺たちと遊ぼうぜ」
「何度も言うけど、連れを待たせているの、早くしないとあなたたちタダでは帰れないわよ」
「またまた~そんな奴よりも俺たちと遊ぼうぜ」


みんなを囲んで話をしている男性たちがいて、僕は遅くなっている理由が分かったよ。
本来なら簡単に抜けられるし、男性10人を軽く倒す事も出来るけど、その場合海での遊ぶ時間が無くなり警察に話をしなくてはいけなくなるんだ。


「時間を取られたくないし、逃げた場合でも海で見つかったら更に面倒なんだね」


だから諦めるまで相手をしていて、僕がしびれを切らして来るのを待っていたんだ。
そうと分かったので話に入る為に声を掛けると、男性の半数が僕を睨んできて、5人に僕は囲まれた。


「お前、空気読めよ」
「坊ちゃん回れ右して帰ろうねぇ」
「そういう訳にはいきません、僕は彼女達と遊びに来たんですよ」
「はいはい、じゃあ痛い思いをしたいんだな」


いきなり男性の一人が僕のお腹に拳を放ってきたけど、痛い思いをしたのは相手の方で、手首が反対方向を向いて折れたよ。
手を押さえて叫んでしまい、美穂子たちのほうにいた男たちまで僕のほうに来たよ。


「お前、何をしやがった」
「何もしてないよ、彼が不用心に殴って来たからいけないんだ」
「お前、何者だ」
「探索者だよ、いきがるのは良いけど、相手を選んだ方が良い」


普通の人と探索者は普通は同じだけど、僕たちはレベルが上がっているから違ったんだ。
それを知らなくても実力の差は分かると思ったんだけど、彼らも探索者だった様で拳を構えてきたよ。


「止めなよお兄さんたち」
「ここまで舐められて黙ってられるか、行くぞお前ら」
「「「「「おう!」」」」」
「おうじゃないよ、大事にしたくないのに勘弁してよね」


殴り掛かってくるようになったお兄さんたちをかわし、一人ずつ気絶させる事にしました。
後ろから手刀を首に当てたり、お腹に一撃を入れて倒していき、美穂子たちのところに戻れたのは10分後だったよ。


「はぁ~どっと疲れたよ」
「カッコ良かったよ文哉」
「「「「「うんうん」」」」」
「そうかなぁ~いじめてるだけだよ」


何が起きても絶対に勝てるし、あれは暴力と断言しました。
みんなはそれでも嬉しそうで、これから遊ぼうと集まり無かった事の様に誘われたよ。


「まぁ良いか、この人たちも負けた事を周りに言いたくないだろうし、このままでいいよね」
「そうそう、遊びましょう文哉」


美穂子の手を取り僕は浜辺に走り、泳いだり浜辺でビーチバレーをしたりしましたよ。
夕日が海に沈むのを見て、僕はいよいよの時間が来てみんなに1つずつ小箱を渡したんだ。


「開けて良いのかしら?」
「うん、気に入らなければ」


その先を言う前に、みんなの顔で分かったので言わなかったんだけど、僕の渡す品だから付与を期待していると思ったので、まずそこを説明しようとお話しました。
付与のされていない普通のアクセサリーとして、僕の気持ちと伝えたんだ。


「僕は最初、誰にも頼らずに一人で戦うつもりだったけど、みんながいてよかった」


リンリも助けられたし、優しいみんなが好きだと告白しました。
全員を選んだ事で、愛していると思わないかと心配だったけど、みんなはすぐに分かってくれて、僕に了承の返事をくれました。


「ありがとう、これからもよろしくね」


返事を聞いただけで何も変わらないけど、みんなの気持ちは嬉しかったし、これからもっと頑張ろうって気持ちになったんです。
自分の気持ちも伝え、みんなの答えも聞けたのでホテルに帰ったんだけど、僕はみんながずっと一緒なのが気になりでソワソワしてきたよ。


「みんな分かってるよね、一緒の部屋じゃないからね」
「「「「「分かってま~す」」」」」
「その返事、明らかに分かってないよね」


まだ未成年なんだからダメと言ったんだけど、みんなは部屋が近いだけと言うだけでそのままついて来て、部屋の前に来ても別れる事がありません。
みんなは気持ちを抑えられない様なので、これは一度冷まさないとダメだと思ったんだ。


「成人まで誠実にいようと言ったのは僕だけど、みんなも了承したよね?落ち着かないならフロントでお茶でも飲もうか」
「ねぇ文哉、成人まで待てば本当に最後までするの?」


痛いところを突いてきたのは、僕を良く知っている美穂子だった。
病室のベッドでも美穂子を引き離したけど、実は僕にはトラウマがあって、ベッドで誰かと一緒にいる事が出来なかったんだ。


「やっぱり、何かあるのね文哉」
「ごめんね美穂子、実はそうなんだ」


どうしてなのかを美穂子たちに説明する為、部屋に入ってお茶を淹れたんだ。
みんなに配りながら前世の時に暗殺された事を話し、その場所が寝室のベッドの上だったと話しました。


「その相手というのが僕の弟子でね、婚約を約束していたんだ」
「その人が裏切ったのね、そんなの初耳よフミヤお兄ちゃん、お母さんからも聞いてないわ」
「それはそうだよリンリ、婚約の話は誰にも言ってないし、言う前に僕は死んだんだ」


彼女とは何度もベッドを共にしたし、僕と同じ気持ちでいてくれてると思っていたんだけど、婚約を口にした時彼女はすごく嫌そうな顔をして断り、そのまま心臓にナイフを刺してきた。
その後はどうなったのか知らないけど、異世界に行っても姿が見えないことから、他の場所に行ったんだと思っていたよ。


「探しましょう、そして罰を与えるのよ」
「リンリ、僕はもう違う人生を送っているし、邪魔さえしなければ良いよ、それよりも今が肝心だよ」
「分かったわフミヤお兄ちゃん」


かなり不満そうだったけど、このトラウマがある限りベッドを共にすることは出来ず、今まで断って来たのはそれが原因でした。
みんなの事は信じているしそんなことはないと思っているけど、身体が拒絶していてあれも立つ状態ではないんだ。


「だからね、もう少し時間が欲しいんだよ」
「ねぇ文哉、それっておかしいわよ」


美穂子は、テントで野営したときの話をしてきて、あの時隣で寝たのに普通だったと話してきました。
もしベッドがダメなら、他の場所で試してみようと言ってきて、布団を部屋の床に移動させたんです。


「ここで一緒に寝て見ましょう、それでもダメだったらしばらく諦めるわ」
「そこまでしなくても」
「ダメよ文哉、私達の気持ちが抑えられないわ」


抑える為の理由が欲しい様で、実験しましょうと引いてくれず、僕は渋々寝る事になりました。
横になってもし平気だった場合、僕たちは体を重ねる事になって結ばれるんだけど、高校生でそこまでして良いのかと疑問でした。
それでも僕が抑えればいいと思って試したんだけど、理性を抑えるよりも平気だったことを喜んでくれる美穂子の気持ちが嬉しくて、僕は泣いていたんだ。


「もう、文哉は泣き虫ね」
「仕方ないじゃないか、僕は嬉しいんだよ」


みんなが僕を抱きしめてくれて、僕はその気持ちの赴くままにみんなと体を合わせたんです。
そして朝になり、僕のトラウマはなくなっていたんだ。
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