レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー

文字の大きさ
75 / 82
4章 制覇

75話 ビーズアニマルスーツ【ゴリラ】の実験

しおりを挟む
あんな事があって、マダラちゃんに呼ばれなくなったアタシたちだったけど、久しぶりにマダラちゃんから連絡があって、あの工房にみんなで集まりました。


「まずは謝ろうね」
「だな、それが一番だ」
「うんうん」


アタシたちは、アイドルとして新たな歩みを進めていて、それが出来たのもマダラちゃんたちのおかげだったのよ。
そのお礼も言いたくて工房に入ったんだけど、いつものメイドさんはいなくて、いきなりマダラちゃんが待っていたから戸惑ったわ。


「待っていたよカレン、それにみんなも元気そうだね」
「マダラちゃん、7つ星報酬の時はごめんなさい、アタシたち」
「文哉から聞いてるよ、既に話し合いは終わってるし、気にしなくていいからね」


とても優しい言葉をもらったけど、あの時何も出来ずにいたアタシたちは裏切り行為をしたも同然で、斑鳩君があのとき怒ったのも当然でした。
だから会社を辞めて別のアイドル会社で新たに頑張ってたけど、やっとちゃんとした謝罪が出来て安心したんです。


「それで、今回呼ばれた理由は何かしら?」
「ちょっと待ってね、もうすぐスザクたちも来るから、揃ったら説明するよ」
「スザクたちも来るのね」
「うん、彼らも参りたいだろうし、今回挑むダンジョンは最難関でね」


最難関と聞いて、マダラちゃんたちでも困難なのが分かってゾッとしたわ。
そして、その為にアタシたちは集められていて、アタシたちの力も必要なほどなのが分かって更にゾクッとしたわ。


「なぁカレン、これって相当やばいよな?」
「そうね薫、マダラちゃんの言い方からして、歌の力だけを求めてないわ」
「だよな・・・一体どんなダンジョンに挑むつもりなんだろうな」


一つ言えるのは、他のPTが挑んで失敗した8つ星ダンジョン以上って事だったわ。
アタシたちのマネージャー【涼音】さんは一般人だから怖がっていて、前の7つ星よりも怖い所と分かって青くなっていたわ。


「平気っすよ涼音さん、アチシたちが守るっす」
「ミチルちゃん、ありがとう」
「でも、ちょっと怖い」


カガミが言う様に、今回は本当に大変な事になりそうで、早く詳細を聞きたくてしかたありません。
スザクたちは何をしているのよっと、出雲さんに連絡して返事が来なくて焦りだしたわ。


「っもう、なんで来ないのよ」
「そう焦らないでよカレン、彼らにはある人たちを迎えに行ってもらってるんだ」
「ある人たちって、他にもここに来る人がいるの?」
「そうだよ、今回挑む10つ星は、それだけ無茶な場所なんだ」


10つ星と聞き、冗談ではないかと笑ってしまったけどマダラちゃんは真剣で、その雰囲気を感じて涼音さんが気絶してしまったわ。
カガミがキャッチして寝かせたけど、気絶する気持ちは痛いほどに分かったのよ。


「正気じゃないわ、いくら強くなっても10つ星なんて無謀よマダラちゃん」
「カレン、その為に力を貸してほしいんだよ」
「そんな、アタシたちが力を貸しても無理よ」
「そんな事はないよカレン、みんなの力が集まれば挑めるんだ」


そうとは思えなかったけど、スザクたちが到着して連れてきた人たちを見た時、マダラちゃんの本気度が理解できたのよ。
世界でも有名な探索者、アメーリカのリサリカさんがそこに立っていて、マダラちゃんと握手を交わしていたんです。


「母国に帰ったばかりな中すみませんリサリカさん」
「良いのよマダラちゃん、むしろ誘ってくれて感謝するわ」
「そう言ってもらえて助かります、スザクたちもありがとうね」
「いや、ボクたちは転移の道具を使っただけだよ、それよりもあの時はごめん」


謝罪が出来てスザクたちはマダラちゃんが許してくれて安心していて、その後に話された内容が頭に入ってない感じだったわ。
10つ星の攻略なんて、あんな笑顔で了承する事ではなく、一緒に聞いていたリサリカさんもびっくりしていたのよ。


「ほ、本気なのか、ミホコたちも承諾しているのか?」
「勿論ですよリサリカさん、皆さんが挑んだ時、斑鳩君もいませんでしたし、あの時の実力がワタシたちの本気でない所をお見せします」


そう言って、マダラちゃんは手をパンパンと叩き、奥の扉が開かれました。
扉の先から現れたのは、いつものビーズアニマルよりも大きなゴリラのアニマルだったわ。


「あれと戦って強くなるって事なのね」
「それは違うよカレン、あれの中に入って戦ってもらうんだ」
「「「「「え!」」」」」


アタシたちの今の強さでは太刀打ちできない10つ星で戦える対策の様で、おまけに顔を出せないリサリカさんたちの為でもあったのよ。
ここにいないはずの彼女たちまで戦力にすると言う事で、本当に制覇するつもりなのが伝わってきたわ。


「ワタシもこれに入ってみんなを指揮しますから、頑張りましょう」
「ま、マダラちゃんも行くの!」
「そうだよカレン、今回は本当に総動員なのよ」
「総動員って、他の生徒はいないじゃない」


他の生徒は危険すぎて同行させないそうで、アタシたちが信用されている事が分かって少しだけ嬉しかったわ。
そんな気持ちを抱いていたら訓練が始まり、マダラちゃんがゴリラのお腹部分に吸い込まれたわ。


「こんな感じで装備するんだ」
「装備っていうよりも、吸い込まれてる感じね」
「ちょっと怖いけど、これで戦えるなら覚悟を決めるわ」


一番強気な薫が怖がっていたから、みんなもちょっと不安そうで誰もゴリラに近づこうとしなかったわ。
仕方ないからアタシが最初にゴリラに入ったけど、レベルアップの時の様な感覚が襲ってきて、強くなった気がしたわね。


「どうだカレン?」
「平気よ薫、ちょっと視界が高くなったけど、強くなった感覚もあるわ」
「そうなのか、それなら俺たちも行くぞ」


みんなもゴリラに入り、リサリカさん達はいつの間にかゴリラの中に入っていました。
スザクたちも装備して早速訓練が始まったんだけど、まずは感覚に慣れる為にランニングをすることになったわ。


「何とも呑気な感じだけど、マダラちゃんこんなことで間に合うのかい?」
「リサリカさん、焦っても仕方ないんです、確実性が必要なんですよ」
「それは分かるけどさ、これで本当に間に合うのかい?」


間に合わない場合、戦力にならないとリサリカさんは気にしていて、そうならないようにマダラちゃんが訓練の予定を組んでいる事を説明したわ。
その内容は、確実性といっていたスマートなものではなく、とてもハードであると思ったのよ。


「ちょっとこれは・・・本気なのマダラちゃん」
「本気だよカレン、これくらいじゃないと間に合わないからね」
「だからって、9つ星ダンジョンに行って戦うなんて」
「本当は異世界で、レベルもあげるんだけどね」


マダラちゃんが何やらボソッと言ったけど、アタシたちは9つ星の事で頭がいっぱいだったし、意識してなかったからゴリラの足を引っかけてしまっていたのよ。
それでも特訓は開始され、アタシたちはとても過酷な毎日を送る事になったんです。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件

フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。 だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!? 体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。

転生したら実は神の息子だった俺、無自覚のまま世界を救ってハーレム王になっていた件

fuwamofu
ファンタジー
ブラック企業で過労死した平凡サラリーマン・榊悠斗は、気づけば剣と魔法の異世界へ転生していた。 チート能力もない地味な村人として静かに暮らすはずだった……が、なぜか魔物が逃げ出し、勇者が跪き、王女がプロポーズ!? 実は神の息子で、世界最強の存在だったが、その力に本人だけが気づいていない。 「無自覚最強」な悠斗が巻き起こす勘違い系異世界英雄譚、ここに開幕!

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

神様から転生スキルとして鑑定能力とリペア能力を授けられた理由

瀬乃一空
ファンタジー
普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。 神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

処理中です...