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1章 新しい風
12話 異世界の村【レントラ】
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みんなに防具を作るのに徹夜してしまった僕は、ルンルン気分で学校に向かっていて、眠気なんてどこかに飛んでいました。
「みんな喜んでくれるかな」
身体のサイズは知らないけど、大体で作っても平気な様に付与の1つに補正が出来るモノを付け、耐久や軽量化と出来る限りの付与をして作っていきました。
武器とは違い、沢山の付与が付ける事が出来て、僕はとても楽しかったんだ。
「でも、ちょっとやり過ぎたかな」
はははっと、ちょっと渇いた笑いを浮かべたのは、今使える付与のほとんどを付けたからで、おかげで生まれた付与が今後も使えるから嬉しくてやり過ぎました。
とはいえ、みんなが喜んでくれるのが楽しみだから、僕は急いで学校に着き、教室でみんなに挨拶をしましたよ。
「おはよう文哉、随分ご機嫌ね」
「そうなんだよ美穂子、みんなの防具が出来たからね」
「そうなのね、今日が楽しみだわ」
「うん・・・それで、どうしてクラスのみんながこっちを見てるのかな?」
どうしてか、僕が入って来た時から注目されていて、委員長に直ぐに声を掛けたのもそれが理由でした。
嫌な視線ではないけど、キラキラとした目で見てきて、何か狙われてる感じで怖かったんだ。
「それはね、あなたの凄さを知ってるからよ」
「凄さって、何があったのさ」
「それもあるけど、新しい仲間が出来たわ、紹介するわね」
「新しい仲間!」
驚く事ばかりで、委員長が紹介してくれた子は、元レンジャーの三澄要さんでした。
ちょっと緊張している感じで挨拶をしてくれたので、僕は和ませる為に挨拶をしたよ。
「ははは、はい、よろしくお願いします斑鳩君」
「そんなに緊張しないでよ、それに僕たちのPTは下の名前で呼び合ってるから、カナメも名前で呼んでね」
「わわわ、分かりました・・・文哉君」
「うん、それじゃあ、カナメの武器と防具を作らないとだね」
新たな付与も付ける事が出来るから、更なる制作が出来ると思ったんだけど、その前に話す事があると委員長から昨日の出来事を聞きました。
白樺先生以外にも同行する先生が出来た様で、ダンジョンの探索が楽しみになったね。
「それでね、クラスの子たちが見てる理由だけど、あなたが授業で魔法のレクチャーをすることになったからで、みんなが文哉に期待してるのよ」
「そうだったんだね、じゃあみんなが防具を装備する間に話をしておこうかな」
「それが良いわね」
話が終わったら異世界に転移しようと思っていたんだけど、みんなを呼んで装備を机に並べたら、クラスのみんなも注目してきて説明どころではなくなってしまった。
防御力や耐久はどれくらいとか、値段はいくらなのかと聞かれたけど、正直付与が多すぎて値段を付けられなかった。
「ごめんね、オーダーメイドだから値段は分からないや」
「じゃ、じゃああたしたちもお願いしたいです」
「それなら喜んで、時間がある時に作るから付与はどうするのか考えておいてね」
「「「「「付与?」」」」」
クラスのみんな全員で首を傾げてきて、そういえば付与が沢山付いている事を言って無かったと説明に入りました。
言えない付与もあるので、自動HP回復とか属性耐性など、言える付与を伝えたら多すぎてまた驚かれたね。
「毒耐性(小)とか状態異常は低いけど、全部の耐性を付けれるし、防御力は30までね」
「「「「「30!」」」」」
「ちょっと文哉、みんなは学生だからそんなに付けたらお金無くなっちゃうわ」
「それもそうだねミサ、じゃあ学生割とかも考えないとだね」
商売にもなるから、先生に許可を取った方が良いとミクルに言われたので、ホームルームを行う為に白樺先生が教室に来たから許可を申請したんだ。
直ぐにもらえたけど、自分たちの装備もお願いされたので、先生二人を優先することになったよ。
「ありがとう・・・ちなみにあっちの装備が作ってもらえるのよね斑鳩君」
「美穂子たちですね、そうですよ」
「ああ~・・・これは本当に凄いわね」
クラスのみんなに囲まれている装備装着状態の美穂子たちは、外で見ても立派な探索者と呼べる容姿で、とても喜んでくれてるのがわかりました。
それぞれの戦闘スタイルに合わせた種類と素材で、金属以外も使ったから本当に大変でした。
「斑鳩君平気?疲れてるんじゃないの」
「まぁ徹夜はしていますけど、そこは最悪ポーションで回復します、今は元気ですよ」
「そ、そうなのね、ゲームにしかないはずのポーションも作れるのね」
規格外と言う言葉が小さく聞こえ、僕たちはホームルームを聞いて解散しました。
クラスのみんなは外のダンジョンに向かい、僕たちは工房に向かったんだ。
「そういえば、今日は笹田君が何も言ってこかなかったね」
「ああ、あいつね」
「彼は、もう駄目でしょうね」
委員長が遠い目をしていて、何があったのか気になったけど、それよりもカナメの装備を何にするか聞かれたので、僕は考えを言う事にしたよ。
元レンジャーならば、軽装備の短剣使いがおすすめで、器用なら両手で短剣を使うのも良いと提案した。
「あと、手裏剣とか投げナイフも良いかもね」
「ウチに出来るんかな」
「出来るよ、だってスキルは今から覚えるんだからね」
「え?それってどう意味なん?」
まだ異世界に行くと知らないカナメは、美穂子たちからスキルの覚え方を説明されていた。
その間に工房に到着して武器と防具を作り、収納袋(小)も準備して声を掛けたら、レベルアップが出来る事に驚いていた。
「まぁそうよね、私たちも聞いたときは驚いたわよ」
「ほ、ほんまなんか?」
「まだ行ってないから分からないでござるが、文哉が嘘を言うはずがないでござるからな」
「そう、絶対覚える事は出来る」
凄く期待されているので、装備を早く付けるように勧めて、僕は転移の準備に入りました。
工房の窓を閉めて、誰にも見られない状態を作り、カナメが来たから水晶を持った僕の周りにみんなに集まってもらった。
「いいかいみんな、着いたらまず警戒だよ」
「おっけー」
「良いわよ文哉」
「じゃあ行くよ」
転移水晶を起動し、床に魔法陣が浮かんでフワッと体が浮きました。
そして、次の瞬間には体が透けていき、工房から草原に景色が変わったんだ。
「ここが異世界?」
「そうだよ砂沙美、みんな平気みたいだから、警戒を解いて良いよ」
僕の知ってる草原に出て、事前の実験で来た場所で安心した。
美穂子たちも戻れるのか心配してきたので、実験で何度も戻った事を説明しましたよ。
「そうだったでござるな、それは安心でござる」
「うん、だからあそこに見える村に行こうと思うけど、良いかな?」
「村に行くの?いきなり過ぎない」
レベルアップには必要ないと美穂子は思っているようだけど、ここが僕の知ってる時代なのかも確認したかった。
時代でモンスターの種類が違うかもしれないし、情報は何よりも武器になると先頭を歩いたんだ。
「ササミが先頭行きたい」
「ごめんね砂沙美、ここでは僕が先頭を歩くよ、じゃないとちょっと困るんだ」
「むぅ分かった」
本来の陣形と違うのは、村の対応を見たかったからで、木の柵が見えてきて僕はなんとなく時代の予想が出来ました。
ここは、僕が生きていた頃よりも先の未来で、僕の作った柵がボロボロになってて、村の景色が何だか違和感を覚えたよ。
「まぁ元は貧乏な村だし分かるんだけど、僕が寄付していた魔道具やお金はどうしたんだろう」
「文哉?」
「なんでもないよ砂沙美、あそこの人に挨拶をしよう」
手を振って門番をしている男性に挨拶をすると、ようこそレントラの村へっと挨拶を貰いました。
それを聞き、前とは違って平和なのが分かり安心したよ。
「どうも、旅の冒険者をしています文哉と言います、こっちは仲間です」
「そうでしたか、何もない村ですがどうぞごゆっくりしてください」
見張の人にみんなが軽く自己紹介をしてくれて、僕たちは村に入ったのだけど、こんなに簡単に入れて良いのかと美穂子が心配していた。
盗賊の心配が無いから入れてくれたのはミクルが言い当ててくれたけど、それ以上にこの村に価値が無いからと言うのが村の状況で分かったんだ。
「何もない、普通の村」
「そうね、畑と家だけ、文哉こんなんで情報が手にはいるの?」
「ミサ、村人に聞かなくても大体わかったよ、だからもう平気さ」
「そ、そうなんだ、さすがね」
ニコリと僕は笑って見せたけど、内心ではとても不安になっていて、僕が作って残した魔道具が1つもなかったのが気になっていた。
お金に変えて暮らしているんだと予想できて、それだけ生活に苦労しているのなら、拠点にする以上の支援も検討したよ。
「でも、まずは村長に聞かないとね」
「それもそうね、でもどこの家かしら?」
「それは僕が知ってる、あそこだよ」
「事前調査も出来てるのね、さすがだわ」
ミサに褒められたけどそれほどの事ではなく、僕の記憶で分かっただけで、この姿で村に入ったのは初めてだった。
ちょっと大きめの家をノックし、中から出てきた少女を見て、僕はかなり驚いたよ。
「あの、どなたですか?」
「す、すみません、旅の冒険者です」
「ああ冒険者さんですか、何もない村ですけど、ご宿泊なら宿はありませんよ」
「宿泊するつもりはありません、立ち寄っただけなので村長さんにご挨拶しようと思ったんです」
そうですかっと、簡素な答えと共に少女が自分が村長と名乗ってきて、僕はやっぱりと思って見ていた。
美穂子たちは驚いて子供がとか言ってたけど、親の後を継いだのが予想できたからそのまま伝えたんだ。
「その通りです、あたしはリンリ、10歳ですけどこの村の村長です」
「なるほど、じゃあ困っていたりしませんか?僕がここに寄ったのは、君の前の村長に助けられたから恩を返しに来たんだ」
「そうだったのですか、でも平気です、みんなで何とかやっています」
話が終わり、リンリちゃんはサヨナラと挨拶をして扉を閉めてきて、僕はそのまま扉の前に立ち尽くしてしまった。
美穂子たちは、僕の異様な雰囲気を見て心配して声を掛けてきたので、僕は振り返ってレベルアップの為に村を出ようと提案したよ。
「文哉、何か心配してるんじゃないの?」
「そうじゃないよ美穂子、あの子を見てちょっと感動してるんだ」
「まぁ小さな子が頑張ってるのは凄いと思うけど、そんな感じに見えないわ」
「そうだね・・・レベルを上げて戻ったら教えるよ、今はモンスターを倒すことに集中しよう」
ここに来た目的はそれだから、僕は気持ちを切り替えて草原に出ました。
草原には、突撃バッファローというモンスターがいて、突進が驚異だけど避けて横っ腹を攻撃すれば倒せると説明し、僕たちの異世界戦闘が始まりました。
「みんな喜んでくれるかな」
身体のサイズは知らないけど、大体で作っても平気な様に付与の1つに補正が出来るモノを付け、耐久や軽量化と出来る限りの付与をして作っていきました。
武器とは違い、沢山の付与が付ける事が出来て、僕はとても楽しかったんだ。
「でも、ちょっとやり過ぎたかな」
はははっと、ちょっと渇いた笑いを浮かべたのは、今使える付与のほとんどを付けたからで、おかげで生まれた付与が今後も使えるから嬉しくてやり過ぎました。
とはいえ、みんなが喜んでくれるのが楽しみだから、僕は急いで学校に着き、教室でみんなに挨拶をしましたよ。
「おはよう文哉、随分ご機嫌ね」
「そうなんだよ美穂子、みんなの防具が出来たからね」
「そうなのね、今日が楽しみだわ」
「うん・・・それで、どうしてクラスのみんながこっちを見てるのかな?」
どうしてか、僕が入って来た時から注目されていて、委員長に直ぐに声を掛けたのもそれが理由でした。
嫌な視線ではないけど、キラキラとした目で見てきて、何か狙われてる感じで怖かったんだ。
「それはね、あなたの凄さを知ってるからよ」
「凄さって、何があったのさ」
「それもあるけど、新しい仲間が出来たわ、紹介するわね」
「新しい仲間!」
驚く事ばかりで、委員長が紹介してくれた子は、元レンジャーの三澄要さんでした。
ちょっと緊張している感じで挨拶をしてくれたので、僕は和ませる為に挨拶をしたよ。
「ははは、はい、よろしくお願いします斑鳩君」
「そんなに緊張しないでよ、それに僕たちのPTは下の名前で呼び合ってるから、カナメも名前で呼んでね」
「わわわ、分かりました・・・文哉君」
「うん、それじゃあ、カナメの武器と防具を作らないとだね」
新たな付与も付ける事が出来るから、更なる制作が出来ると思ったんだけど、その前に話す事があると委員長から昨日の出来事を聞きました。
白樺先生以外にも同行する先生が出来た様で、ダンジョンの探索が楽しみになったね。
「それでね、クラスの子たちが見てる理由だけど、あなたが授業で魔法のレクチャーをすることになったからで、みんなが文哉に期待してるのよ」
「そうだったんだね、じゃあみんなが防具を装備する間に話をしておこうかな」
「それが良いわね」
話が終わったら異世界に転移しようと思っていたんだけど、みんなを呼んで装備を机に並べたら、クラスのみんなも注目してきて説明どころではなくなってしまった。
防御力や耐久はどれくらいとか、値段はいくらなのかと聞かれたけど、正直付与が多すぎて値段を付けられなかった。
「ごめんね、オーダーメイドだから値段は分からないや」
「じゃ、じゃああたしたちもお願いしたいです」
「それなら喜んで、時間がある時に作るから付与はどうするのか考えておいてね」
「「「「「付与?」」」」」
クラスのみんな全員で首を傾げてきて、そういえば付与が沢山付いている事を言って無かったと説明に入りました。
言えない付与もあるので、自動HP回復とか属性耐性など、言える付与を伝えたら多すぎてまた驚かれたね。
「毒耐性(小)とか状態異常は低いけど、全部の耐性を付けれるし、防御力は30までね」
「「「「「30!」」」」」
「ちょっと文哉、みんなは学生だからそんなに付けたらお金無くなっちゃうわ」
「それもそうだねミサ、じゃあ学生割とかも考えないとだね」
商売にもなるから、先生に許可を取った方が良いとミクルに言われたので、ホームルームを行う為に白樺先生が教室に来たから許可を申請したんだ。
直ぐにもらえたけど、自分たちの装備もお願いされたので、先生二人を優先することになったよ。
「ありがとう・・・ちなみにあっちの装備が作ってもらえるのよね斑鳩君」
「美穂子たちですね、そうですよ」
「ああ~・・・これは本当に凄いわね」
クラスのみんなに囲まれている装備装着状態の美穂子たちは、外で見ても立派な探索者と呼べる容姿で、とても喜んでくれてるのがわかりました。
それぞれの戦闘スタイルに合わせた種類と素材で、金属以外も使ったから本当に大変でした。
「斑鳩君平気?疲れてるんじゃないの」
「まぁ徹夜はしていますけど、そこは最悪ポーションで回復します、今は元気ですよ」
「そ、そうなのね、ゲームにしかないはずのポーションも作れるのね」
規格外と言う言葉が小さく聞こえ、僕たちはホームルームを聞いて解散しました。
クラスのみんなは外のダンジョンに向かい、僕たちは工房に向かったんだ。
「そういえば、今日は笹田君が何も言ってこかなかったね」
「ああ、あいつね」
「彼は、もう駄目でしょうね」
委員長が遠い目をしていて、何があったのか気になったけど、それよりもカナメの装備を何にするか聞かれたので、僕は考えを言う事にしたよ。
元レンジャーならば、軽装備の短剣使いがおすすめで、器用なら両手で短剣を使うのも良いと提案した。
「あと、手裏剣とか投げナイフも良いかもね」
「ウチに出来るんかな」
「出来るよ、だってスキルは今から覚えるんだからね」
「え?それってどう意味なん?」
まだ異世界に行くと知らないカナメは、美穂子たちからスキルの覚え方を説明されていた。
その間に工房に到着して武器と防具を作り、収納袋(小)も準備して声を掛けたら、レベルアップが出来る事に驚いていた。
「まぁそうよね、私たちも聞いたときは驚いたわよ」
「ほ、ほんまなんか?」
「まだ行ってないから分からないでござるが、文哉が嘘を言うはずがないでござるからな」
「そう、絶対覚える事は出来る」
凄く期待されているので、装備を早く付けるように勧めて、僕は転移の準備に入りました。
工房の窓を閉めて、誰にも見られない状態を作り、カナメが来たから水晶を持った僕の周りにみんなに集まってもらった。
「いいかいみんな、着いたらまず警戒だよ」
「おっけー」
「良いわよ文哉」
「じゃあ行くよ」
転移水晶を起動し、床に魔法陣が浮かんでフワッと体が浮きました。
そして、次の瞬間には体が透けていき、工房から草原に景色が変わったんだ。
「ここが異世界?」
「そうだよ砂沙美、みんな平気みたいだから、警戒を解いて良いよ」
僕の知ってる草原に出て、事前の実験で来た場所で安心した。
美穂子たちも戻れるのか心配してきたので、実験で何度も戻った事を説明しましたよ。
「そうだったでござるな、それは安心でござる」
「うん、だからあそこに見える村に行こうと思うけど、良いかな?」
「村に行くの?いきなり過ぎない」
レベルアップには必要ないと美穂子は思っているようだけど、ここが僕の知ってる時代なのかも確認したかった。
時代でモンスターの種類が違うかもしれないし、情報は何よりも武器になると先頭を歩いたんだ。
「ササミが先頭行きたい」
「ごめんね砂沙美、ここでは僕が先頭を歩くよ、じゃないとちょっと困るんだ」
「むぅ分かった」
本来の陣形と違うのは、村の対応を見たかったからで、木の柵が見えてきて僕はなんとなく時代の予想が出来ました。
ここは、僕が生きていた頃よりも先の未来で、僕の作った柵がボロボロになってて、村の景色が何だか違和感を覚えたよ。
「まぁ元は貧乏な村だし分かるんだけど、僕が寄付していた魔道具やお金はどうしたんだろう」
「文哉?」
「なんでもないよ砂沙美、あそこの人に挨拶をしよう」
手を振って門番をしている男性に挨拶をすると、ようこそレントラの村へっと挨拶を貰いました。
それを聞き、前とは違って平和なのが分かり安心したよ。
「どうも、旅の冒険者をしています文哉と言います、こっちは仲間です」
「そうでしたか、何もない村ですがどうぞごゆっくりしてください」
見張の人にみんなが軽く自己紹介をしてくれて、僕たちは村に入ったのだけど、こんなに簡単に入れて良いのかと美穂子が心配していた。
盗賊の心配が無いから入れてくれたのはミクルが言い当ててくれたけど、それ以上にこの村に価値が無いからと言うのが村の状況で分かったんだ。
「何もない、普通の村」
「そうね、畑と家だけ、文哉こんなんで情報が手にはいるの?」
「ミサ、村人に聞かなくても大体わかったよ、だからもう平気さ」
「そ、そうなんだ、さすがね」
ニコリと僕は笑って見せたけど、内心ではとても不安になっていて、僕が作って残した魔道具が1つもなかったのが気になっていた。
お金に変えて暮らしているんだと予想できて、それだけ生活に苦労しているのなら、拠点にする以上の支援も検討したよ。
「でも、まずは村長に聞かないとね」
「それもそうね、でもどこの家かしら?」
「それは僕が知ってる、あそこだよ」
「事前調査も出来てるのね、さすがだわ」
ミサに褒められたけどそれほどの事ではなく、僕の記憶で分かっただけで、この姿で村に入ったのは初めてだった。
ちょっと大きめの家をノックし、中から出てきた少女を見て、僕はかなり驚いたよ。
「あの、どなたですか?」
「す、すみません、旅の冒険者です」
「ああ冒険者さんですか、何もない村ですけど、ご宿泊なら宿はありませんよ」
「宿泊するつもりはありません、立ち寄っただけなので村長さんにご挨拶しようと思ったんです」
そうですかっと、簡素な答えと共に少女が自分が村長と名乗ってきて、僕はやっぱりと思って見ていた。
美穂子たちは驚いて子供がとか言ってたけど、親の後を継いだのが予想できたからそのまま伝えたんだ。
「その通りです、あたしはリンリ、10歳ですけどこの村の村長です」
「なるほど、じゃあ困っていたりしませんか?僕がここに寄ったのは、君の前の村長に助けられたから恩を返しに来たんだ」
「そうだったのですか、でも平気です、みんなで何とかやっています」
話が終わり、リンリちゃんはサヨナラと挨拶をして扉を閉めてきて、僕はそのまま扉の前に立ち尽くしてしまった。
美穂子たちは、僕の異様な雰囲気を見て心配して声を掛けてきたので、僕は振り返ってレベルアップの為に村を出ようと提案したよ。
「文哉、何か心配してるんじゃないの?」
「そうじゃないよ美穂子、あの子を見てちょっと感動してるんだ」
「まぁ小さな子が頑張ってるのは凄いと思うけど、そんな感じに見えないわ」
「そうだね・・・レベルを上げて戻ったら教えるよ、今はモンスターを倒すことに集中しよう」
ここに来た目的はそれだから、僕は気持ちを切り替えて草原に出ました。
草原には、突撃バッファローというモンスターがいて、突進が驚異だけど避けて横っ腹を攻撃すれば倒せると説明し、僕たちの異世界戦闘が始まりました。
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