荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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2章 クラン

28話 お風呂で

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「はぁ~料理かぁ~苦手なのよねぇ~」


私は少しため息をついてみんなを連れてお風呂に入りに来ました、バイトもウクスルトと男湯に入ってるのよ。


「これがシャンプーに石鹸ですか」

「あわあわで最高っぴ」


有翼人の二人が楽しそうに体の洗いっこしてるわ、まったく私の気も知らないで呑気でいいわね。


「アンジェどうしたの?」

「ファファナ・・・みんなも聞いてくれるかしら」


私はお風呂に入ったみんなに言いました、もちろん料理当番の方じゃないわよお金の方、ほんとは全員に言わないといけないから、今男湯にいるフェアリーのウクスルトにも言わないといけないんだけど、あの子はフェアリーの二人のどちらかに話して貰うわ。


「ほ、ほんとなのアンジェっち」

「ミリーそれがほんとなのよ」


ミリーたちはかなりびっくりしてるわ、当然よね金額からしても私たちがダンジョン探索で手に入れた位の金額なのよ、凄すぎるわ。


「何言ってるんだよアンジェ、それって最初に言ってた金額通りだろ、今更じゃねぇか」

「私だって2つの商品の売り上げって事は分かるわ、でもねカッツェ、私が驚いているのはそれが既に売れたって事なのよ、商品を出してそんなに経ってないのによ」


そうなのよ、つまりはこれからもどんどん入るって事よ、これならバイトはポーターとして仕事をしなくても生活できるわ、それが心配なの。


「まぁバイトはポーターを辞めるとは言ってないから良いんだけど、それでも心配よ」

「なんだそっちが心配なのか、じゃあ問題ないだろクランにも入ってんだしな」


まぁそうなんだけど、あの子がポーターじゃないと私は嫌よ、だって聖剣クランのポーターはなにを聞くにもまず手を前に出してきたの、まずお金を出せって事らしいけど他のポーターもきっとそんな感じだと思うわ、何を聞くにもっておかしいわよね、だから普通に話してくれてるバイトが良いのよ。最悪お金は要らないからポーターは続けてって言わないといけないかもしれないわ。


「その話あちしたちは関係ないの、つまらないの」

「そうです、関係ないです」


フェアリーの二人が泡の塊になって私たちの所に飛んできました、護衛って言ったからそう思うのは分かるけど、あなた達泡を流してから飛びなさい、横にいるファファナに泡が飛んでるわよ。


「関係あるのよあなた達、これはみんなで分けるお金なの」


今回の分は私たちだけで分けても良いんだけど、どうせ次もあるし、新人たちにも渡せば装備を良い物に出来るわ、それにバイトのすごさが分かるいい機会よ。


「いいの?あちしたち何もしてないの」

「今はそれで良いのよリズアズリ、強くなってバイトを護衛するの、これは未来の為の投資よ」


私はお湯を二人にかけてそう言ったわ、ふたりは首を捻ってるから分かってないわね。


「で、でもすごくないですかバイトさん」

「そうっぴ、そんな大金をほいって渡すなんてすごいっぴ」


有翼人の二人が体と羽を洗い終わって浴槽に入ってきたわ、そうよねすごいわよね、このキラキラした石のお風呂だって作っちゃうしトイレだって食事だってそうよ、今日はこの後宿に戻るけど明日からはこっちでの生活が待っているわ、ほんとは今日だってこっちで良いとか思っちゃうわよ。


「そうだなぁ~それに可愛い」

「うんうん、バイトっち可愛いよねぇ」


カッツェとミリーがそう言ったらみんなが頷いてるわ、まぁそこは私も同意見なんだけど、もしかしてすでに有翼人の二人は狙ってるのかもしれないわ、目の色が変わったもの。


「誰が一番好き?」

「バイトがか?・・・どうだろうな、そう言った感じ見せないしな」


私が「有翼人の二人は要注意ね」とか思っていると、ファファナの質問にカッツェが返事をしてたわ、バイトはあまりそこら辺顔に見せないものね、でも赤くはなっててそこも可愛いのよね。


「ミリーはバイトっちならいいかな」

「あちしたちはサイズがあわないの」

「そうです、無理なのです」


フェアリーふたりはそうよね、でもバイトを気に入ってはいるわよね、ミリーに関しては最初に助けて貰った時からなのは知ってたわよ、まぁ私たちも食事を配ってくれる時の笑顔にやられてたけどね。


「あたいたちも出来れば種が欲しいです、村に帰らないにしてもバイトさんのは欲しいと思います」

「そうっぴ、子供は優秀な子が欲しいっぴ」


有翼人はそうよね、ただでさえ数が少ないから、なるべく優秀な人の精が欲しいのよね。


「まぁそんなに急ぐこともないだろ、のんびり順番に相手してもらおうぜ」


カッツェの言葉を聞いて私は少し焦りました、優秀な人には異性はいくらでも群がります、それは国が優秀な子供を増やすために許しているの、私もちょっと遠くの村長の娘だったから、何人も結婚する男性が決まってたわ、それが嫌で家出したんだけど、まさか逆の立場になるとは思わなかったわ、カッツェたちもそんな感じで冒険者になったそうよ、そう考えるとバイトってやっぱりすごいのね。


「その時は無理はさせないようにしなくちゃね、ダンジョン探索もあるしレベルも上げたいもの、みんなもしっかりと頑張るのよ」

「「「「はい」」」」


新人たちが返事をしたわ、この子たちがバイトの護衛として使えるようになるのは相当先になりそうだけど、クランの新人としてしっかりと教育していかないとね、それにもっと増えるかもしれないのよ、今後考えないとだわ。


「はぁ~すごく気持ちよかったです」

「さっぱりしたの」


新人たちが脱衣所で体をふきながら嬉しそうね、初めて入ったんだし気持ちいいわよねお風呂って、それに石鹸とシャンプーがバイトのだからもう最高よ。


「じゃあ分配を話し合うわよみんな」


バイトが帰った後に私たちは再び食堂に集まりました、そして冷たい飲み物を飲んで固まって座ったの、この話し合いはしておかないと大変な事になってしまうわ。


「なんの話か分からないけど、フェアリーのおいらたちには関係ないんじゃ」

「ウクスルトちょっと話をするの」

「そうです、ちょっとこっち来るです」


ウクスルトをふたりが引っ張って行ったわ、良く説明しておくのよ二人とも。


「じゃあティーアたちに話すけど、貰ったお金の9割は貯金します、そしてその中にはクランで働いてもらう人の経費も入れてるわ、残りの1割をみんなに均等に分けようと思うの」


ティーアとパーエンティが驚いてるわ、でもこれが良いと思うの、最初のメンバーで多めに取って後は分けるとかが普通だとは思うわ、でもこのままだとかなりの金額になると予想しているのよ、そしてそれを新人のうちから貰っていたらあまり良くない、それなら未来の為に残しておき、強くなった時に装備をすぐ買えるようにした方が良いわ。


「って事よ、もし冒険者を辞める時でもそれを使って生活も出来るし、あなた達が村に帰る場合でもとても助かるでしょ」

「「確かに」」


ティーアたちは納得ね、問題はフェアリーたちかしら、それに新しく来る子たちにも教えないといけないのよね、まぁ反対する理由が見当たらないけど、そう言った人は入れなければ良いだけよね。


「お待たせなの」

「ウクスルトは分かってもらえたかしらリズアズリ」

「うんなの、それでそれでいくらもらえるの?」


早速聞いてきたわね、まぁ1割にしても新人には大金なのよねぇ。


「新しい人が入ってこない間は1人金貨1枚と銀貨と大銅貨4枚ずつよ」

「「「「「はい?」」」」」


新人の全員が疑問の声を出したわ、お風呂で言ったんだけど、それどころじゃなかったのね。


「ちょっちょっと待つっぴ、今の話だと1割っぴよね、その金額で1割っぴ?」

「そうよパーエンティ、これで1割なの、分かったでしょ彼は天才よ、ポーターとして苦労していたからそれを何とかする為に必死で作っていたの、私たちはあの子を護衛するけどお金のためじゃなく、仲間として守るの」


私は少し睨んで言いました、今いる子たちはきっと平気、でも次入ってくる子たちは分からないわ、バイトをただの金の生る木とか思ってしまう可能性がある、そうならない為にも私たちがしっかり理解し教育していかないとダメよ、バイトは大切な仲間、それはどんな物が作れても変わらないわ。


「分配は分かったけど、おいらたちの装備って結局バイトに作って貰う事になるんだけど、それって贔屓とかになるのかな?お金払わないとダメなの?」


分配の話が終わり、バイトの事で少し暗い空気になったと思ったらウクスルトが何か言ってきたわ、どういうことかしらね。


「どういうことです?」

「そうなのウクスルト、説明してなの」

「いやね、お風呂で話したんだよ、おいらたちの装備は店に売ってないってさ、そうしたらバイトが作ってみるって言ってくれたんだ、ベッドとかも明日専用の物にしてくれるって言ってたよ」


それは知らなかったわ、でも確かにフェアリーの装備ってかなり難しいのよ小さいからね、素材の料金よりも精細さの方で高くなっちゃうくらい。


「そこも不思議なんだよなぁ、バイトが言わないから聞かないけどよ、なぁアンジェ」


カッツェが腕を組んで聞いてきたわ、そうよね気になるわよね、石鹸とシャンプーを作っているって言ってもさすがに量がすごいわ、それなのに他にも料理とか沢山持ってる、これは何か秘密があると思うのよ、さっきのお祝いの料理も追加は収納から出したわ、でもそれを聞いたら私たちから離れちゃいそうで怖いのよ。


「そうねカッツェ、でもきっといつか話してくれるわ、収納の事も言ってくれたもの、その内聞けるわよ」

「だな、それにしても今後ずっとバイトの料理を食えるのか、くぅ~!最高だな」


カッツェがすごく嬉しそうね、でもそうはならないのよ、みんなバイトの乾杯の挨拶を聞いてないのね。


「ん、今日も美味しかった、もっと色々食べたい」

「そうだねミリーも楽しみ」

「ダメよみんなバイトにばかり作らせちゃ、ただでさえダンジョンで出して貰ってるんだから、ここでは当番を決めてみんなで作るのよ」


そう言ったらカッツェたちはすごくいやそうな顔したわ、でも新人たちは何だか違う顔ね、何かしら?


「あのアンジェさん、バイトさんはダンジョンでも料理を出してるんですか?」

「そうね、最初は私たち普通に携帯食を用意したんだけど、バイトが簡単な料理を作ってくれてたの、それからはサービスとか言ってずっと貰ってたわ」


聖剣クランのポーターはそんなことしてなかったし、バイトは私たちにサービスをして自分を売り込もうって事だったんだけど、いま考えるとおかしかったのよね。


「それはおかしいっぴ、普通は容量が心配で余分な物は入れないっぴよ」


ふたりの疑問も最もね、でもバイトには関係ないわ、無限収納ってユニークスキルを持ってるんだもの。


「それもおかしいんだけど、お祝いの時も収納から色々出してるのを見てますし、ここに初めて来た時なんてほんとに色々出してるんですよ、バイトさんには言わないけどあのエレベーター最初に設置してあったのと違うんです、どういうことなんですかアンジェさん」


ティーアが聞いてきちゃったわ、フェアリーたちの装備もきっと買い足したと言うでしょうね、浴槽に魔石とタオル、それに料理とか色々全部バイトは自分で作ってるんだわ、必要経費で買ってるってバイトは言ってるけど、直ぐに用意できないフェアリーたちのベッドや服は明らかにおかしいわよ、その秘密を私たちに話してくれる日は来るのかしら。


「そうっぴ、バイトさんの収納ってレベルいくつっぴ、アンジェさん教えてくださいっぴ」


私が少し深刻になってるとパーエンティが聞いてきたけど、それはバイトのいない場所では言えないわ。


「それお風呂でバイトに聞いたよ、なんでも無限収納でいくらでもしまえるんだってさ、おいらがフルーツをお風呂で出して貰おうとしたら、すっごく冷たいアイスって言うのを出してくれたんだ、いやーあれは美味しかったなぁ」

「「「「「え!?」」」」」


私を含め全員が驚きの声を出したわ、ウクスルト言っちゃダメでしょ!


「ズルいですウクスルト!」

「そうなの!あちしも食べたいの!」


リズアズリとオリーミそんな事で掴みかからないの、問題は無限収納でしょ。


「ほんとなんですかアンジェさん!」

「言ってしまったんだし仕方ないわね、そうよティーア、でもそんな希少なスキルの事を安易に言っちゃだめ、良いわねウクスルト!」


アイスが食べたいってリズアズリとオリーミに揺すられてるウクスルトにしっかりと言ったわ、これはかなり危険よね、でもカッツェたちは頷いてるけどさっきからだから、きっとリズアズリたちと一緒でアイスが羨ましいのね。


「まったく・・・とにかくバイトが話てくれるまで経費って事で納得してましょフェアリーの装備もね、それに男性はウクスルトあなただけよ!バイトと仲良くしないとダメだからね、きっと私たちに話せない悩みとかもあるだろうし、ほんと頼むわよ」

「そこは任せてよ、おいらもバイトとはお風呂で仲良くなったからね、部屋も一緒にしてもらうように言ったんだ」


ウクスルトが胸を張って言ってきたわ、まったく今の話の流れでそれはズルいわね、でも男性は彼だけだしフェアリーだけで集まって1つの部屋を使うとしたらフェアリーには生活しにくいわよね、リズアズリとオリーミも誰かの部屋で一緒に過ごすことになるのかしら。


「ズルいのウクスルト!あちしも入れてなの」

「そうです、一緒が良いです」


リズアズリとオリーミがまたウクスルトにつかみかかってるわ、それはちょっと問題かしら?でも3人一緒の方が良いというのはあるのよね、でも男性のバイトと一緒はさすがに。


「ま、まぁ良いんじゃないかな、おいらの時も簡単に返事してたし、アンジェさん良いですよね」

「え!?」


ウクスルトが揺すられながら私に振ってきたわ、リズアズリとオリーミは目を潤ませてる、きっと部屋でも美味しい物を出してくれるからそれ目当てね、そしてウクスルトだけそれを貰うようになるけど、それはさすがに不満が爆発しそうでマズイわよね。


「バイトが良いって言えば良いかしら、でも私たちの部屋でも良いのよ、同性の方が良くないかしら?」


そう言ったんだけどフェアリー3人にどうしてって顔されたわ、フェアリーってそこら辺は結構適当なのよね。


「3人で一緒の方が良いの」

「そうです、その方が良いです!美味しい物食べ放題です」


3人が涎を垂らしています、これは確実に一緒になりそうね、もし断られたら私がバイトに言って用意して貰うわ、まったくバイトはどう応えるかしらね。
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