上流階級はダンジョンマスター!?そんな世界で僕は下克上なんて求めません!!

まったりー

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4章 1年3学期

119話 パーティー

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「つ、次はワタクシが」
「ズルいっ!じゃあ次はワタシですよ白騎士様」


シャルティルとダンスを済ませた僕は、ダンスに誘ってくる女性に囲まれ、列を作って待つ程に人気が出てしまった。
それと言うのも、ダンスをしている僕とシャルティルが、とてもキラキラしている様に見え、次に踊った女性も同じだったからなんだ。


「白騎士様、ワタクシ楽しいですわ」
「それは何よりです、笑顔で楽しみましょう」
「はいっ」


ダリアに教わったダンスの動きは、普通のモノだけど、ダリアも褒めてくれた、僕なりの応用が原因なんだよ。
楽しく踊れるモノになっていて、それが良かったのかと、あの時のダリアの言葉を思い出します。


「魅惑のダンス、そんな事ないと思ってたけど、本当だったよ」


相手をしてたダリアたちは、教育と言う事で顔には出さなかっただけで、普通はこんなにも楽しく出来る。
最初の相手のシャルティルも感じてたんだろう事は、テーブルの食事を取らずにボーっとしてる彼女を見て分かったんだ。


「白騎士様、ありがとうございました」
「こちらこそ、楽しかったですよ」


ダンスのお相手に礼をすると、次のお相手とダンスをする。
それが2時間くらい続き、そろそろ休憩したい気持ちになった時、相手の小声の言葉を聞いたんだ。


「マリア様とお話しをしたいんですか?」
「ふゃっ!?」


お相手は驚き僕を見て来る、その目は嘘は言ってなかったけど、それは反逆をしたと伝えてきたんだ。
でも、僕はそれを踏まえて聞いてる。これはマリア様にとっても、とても良い話だと思ったんだよ。


「嫌なの?」
「いやそうではない・・・我は」
「その先は言わなくても良いよ、分かってるからさ。でも、今は協力するつもりでしょ?」


頷いてくれた女性は、納得してない感じではあったけど、ダンスをしながら説得を始めたんだ。


「仲間を売れと言うのか?」
「そうは言ってないよ、情報を流さないで欲しいだけさ。それにあなたも力が欲しいでしょ?」
「何もかも分かっているようだな」


はははっと笑い、僕は答えを口にしなかった。
答えには、僕たちの方の弱い部分が見えてしまい、それを今知られるわけにはいかなかったんだ。
それも踏まえ、相手の欲しい物を与えてこちらに取り入れようと考えてる。


「しかし、学園に留学生として入学とは」
「突然すぎるかな?」
「そうだとも、いくら白騎士様の言葉だとしても、さすがに女帝様は賛成しないぞ」
「それは言い方だよ、きっと平気だから行こう」


彼女の手を引き、僕はマリア様のテーブルに向かい、彼女を紹介した。
名乗ってもいないのに、自分の名前を僕が口にしたことで、ほんとに色々知っているとビックリしていました。


「ほう、サロス国の長か」
「そうなんです、タージュ王は魔道具の最先端にいる国ですから、きっとダンジョンの発展に力を貸してくれます」
「そうかそうか、それなら許そう。力を存分に発揮してくれ」


サロス国の長、タージュ王は、返事も出来ないで頷くだけで、背中を叩いて、これからよろしくと伝えたんだ。
彼女の表情は、その時とても晴れたものに見え、きっとこの後は力を貸してくれます。


「はぁ~戦闘よりも疲れた・・・でも楽しかったかな」


ダンス広場に戻った僕は、また他の人にダンスをせがまれ、やっと全員と踊り終わったのは、マリア様たちが長い交渉を済ませた頃でした。
僕は、ちょっと端っこに移動し、休憩の為に料理もお皿に乗せ持っていますが、流石に冷めてしまってますよ。


「でも、このタレをかければ【パク】うんうんおいしい、やっぱり肉にはこれだよね」


一人で料理を楽しみ、パーティーを見回すと、みんなとても良い笑顔です。
僕はこれを守ったんだと、ちょっと誇りに思いました。


「そろそろ良い時間ですので、最後に白騎士にお願いしたいと思います。白騎士良いかしら?」


僕がそんな気分を出していると、パーティーの終了をマリア様が宣言し、僕は壇上に呼ばれた。
やっと出番がやって来て壇上にあがると、シャルティルが月見を抱きしめていて、何やらニヤニヤしてます。


「白騎士、秘境で手に入れた、最後のシメにふさわしい何かを披露してくださらない?」
「パーティーの最後の締めですね、分かりましたマリア様」


僕は少しも考えず返事を返します。
マリア様が呼んだ時点で悟ってて、反乱なんて考えない程のモノを見せてねっと、シャルティルと同じ笑顔を見せて頂いたんだ。


「では、レインボーメロンのシャーベットをみなさんに、鬼神たち準備を手伝って」
「「「「「御意!」」」」」


僕はアイテム欄から、ガラスのお椀と剣を数本、それとレインボーメロンという、レジェンドクラスである、レインボーティラノのドロップ品を出します。


「これは、みなさんも知ってるティラノ種の上位の存在で、それはまだ僕しかみたことのないモノです」


僕の解説だけで会場の空気が変わり、シャルティルはしてやったりと、月見が苦しそうにしてました。
でも、まだまだここからですよっと、剣を構えます。


「今日は、その素材を使ってデザートを作ります。まず、このブリザードソードでレインボーメロンを細かく斬ります」


レッドにレインボーメロンを空中に投げてもらい、僕はそれを細切れに切り刻みました。
メロンはブリザードソードのおかげで瞬時に凍り、レインボーの輝きを放ちながら弧を描いて空を飛び、それをブルーたちがガラスのお椀でキャッチした。


「七色に輝いて綺麗」
「さぁみなさん、召し上がってください、僕からのお祝いです」


誰かの一言の後、僕は最初にスプーンで一口食べました。
その味は、後に続いた皆が顔をとろけさせるに十分な味で、パーティーはそのまま終了しました。


「さて、アレシャスやり過ぎだ」
「そうよアレシャス、やり過ぎよ!」
「でも、美味しいわ~」


パーティーが終わった後、唯一食べれなかったマリア様は、嬉しそうにシャーベットを頬張ってる。


「力を見せつけるには良かったでしょ?」
「そうなんだが、誰も知らないレジェンドクラスはないだろう」


ダンジョンで手に入れてないのが、なにより強調出来ると僕は反論して、アレでも下げた事を伝えます。


「そ、そうなのか?」
「フルーツモンスターだし、当然です。本当なら、マスク・ザ・メガロって恐竜のメロンだったんですよ」


あれは、とても甘く世界1と呼んでもおかしくなかった。
そう聞いたら食べたくなるモノで、せがまれたのは言うまでもありません。


「こ、これは確かに」
「ほ、ほんとね」
「そうでしょ2人とも、だからやり過ぎじゃないんだよ」


分かってくれたのか、返事を貰えたのは食べ終わるまでお預けで、納得はして貰えました。
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