6 / 41
1章 生き甲斐
6話 話が違う
しおりを挟む
「ちょ、朝食ですか?」
ワタシはグラフィ、ゴルタノ商会から派遣された社員で、彼らの強さの秘密を探る為に来ました。
だから多少の無理は承知で、前任者に言いがかりを付けて追い出しましたが、朝食まで作っていたとは思わずビックリしました。
「何を驚いていますの、当然ではないかしら?」
「そうだよ、あたしは麦ご飯ね」
「わたくしはトーストでお願いしますわ」
「ちょっちょっと待って下さい!まさか全員別のメニューですか!」
どうして驚くのかと言った表情で、どうしてそれが普通と思っているのか信じられませんでした。
しかもそれだけでは無く、朝起こしに来ないのは何でと叱られてしまったんです。
「あなたのせいで、この後の予定が台無しですわ」
「そ、そんな事までやるんですか!」
「それだけではありませんわよグラフィ、わたくしたちの髪の手入れもお願いしますわ」
「う、嘘でしょっ!!」
4人ともが頷いて来て、朝にそれだけの事を1人でなんて不可能と言いました。
慌てて伝えたけど、皆さんはやってもらわないと困ると言うだけでした。
「わかりました、人員を増やして対処します」
「そうして下さいましな」
「ですので、今日の所は宿の食堂で食事を取って下さい、髪の手入れも今日は無理です」
「はぁ~仕方ありませんわね」
がっかりしながら皆さんが部屋を出て行きましたが、ワタシはそれどころじゃなかったんです。
商会から人員をどれだけ補充するのか悩み、頭が痛くなって来ました。
「街の外に行く冒険者に付いて行くのだから、ワタシくらいの強さは必要だし、大人数での移動は控えないとダメよね」
各作業に2人は欲しいけど、それは無理だから1人として、大変だけど3人で行う事でまとめました。
その結果を勇者様に伝えに部屋に向かうと、そこから知らない女性が出て来て、この事を辞めた人が言っていたのだと、頭が更に痛くなって来ました。
「こんな事、外に漏れたら大変じゃない」
女遊びが過ぎるのは本当に問題で、ノックもしないで部屋に入り注意しましたよ。
勇者様は、何を言ってるんだって顔をして来て、このPTは常識が無さすぎと怒りが込み上げて来ましたよ。
「だから女のワタシが選ばれ、辞めた人は勘違いをして出て行ったんですね」
納得はしましたが、それで収まるはずはなく、ただの遊びで女性を買うのは止める様に勇者様に言いました。
でも、勇者様は止める気はなく、世間に広まらない様にするのもワタシの仕事と言って来ました。
「そんな、その資金は何処から出て来るんですか」
「そんな事は知らん、お前が相手をして来れるなら考えても良いぞ」
「PTの皆さんは何で何も言わないんです、これは彼女たちに対する裏切り行為ですよ」
「そ、それは」
勇者様の反応を見て、皆さんには内緒であり、いままでは辞めた方が止めていて、居なくなったから再発したのだと読みました。
そこまで分かれば、ワタシも止める事は簡単で、皆さんに知らせると脅しましたよ。
「ままま待て、分かったもう止める」
「最初から、そう言えば良いんです」
ただでさえ面倒事が増え文句を言いたいのに、ワタシはもう辞めたくなりました。
こんな人たちの世話を5年も続けていた前任者は何者なのか気になり、人員補充のついでに調べる様に申請する事にしましたよ。
「それで、俺の食事は?」
「あなたもですか!食堂に行って食べて来て下さい」
「いやだって、アイツは用意してたぞ」
「あのですね勇者様、商会との契約にはそこまでは入ってませんよ」
素材の売買と旅の支度の管理が契約内で、食事は自分たちで作るのが当たり前と怒りました。
譲歩出来るのは食材を仕入れるくらいで、作るとしてもみんなでというのが入りました。
「それに、ワタシはまだ資金をいただいてません、いつになったら貰えるんですか」
「な、何を言ってるんだ?資金なんて渡さないぞ」
「はい?」
素材を売っても取り分は無いとか言って来て、ワタシは何を言ってるのか混乱しました。
資金を得られないのにどうして援助が出来るのかと思ったけど、勇者様の目は本気で信じられない程に動揺がありませんでした。
「しょ、正気ですか?」
「今までもそうして来た、それを盗まれていたからアレシュはクビにしたんだぞ、そちらに渡したら意味ないだろう」
「じゃ、じゃあワタシたちはどうやって利益を得るんですか」
「そんな物は必要ないだろう、勇者である俺を助けられるんだぞ」
凄く名誉な事で、それだけで客が増えるとか言ってきますが、売れる品が無ければ意味がありません。
素材も貰えないのに出来る訳ないと必死に返すと、前任者はやっていたとか簡単に言ってきました。
「その人は本当に人間ですか?」
「そう言えば、あいつは俺たちの補佐の為に国が用意したんだったな」
「なんですかそれ、もしかしてアファロス王国が支援してるんですか?」
「さぁ~知らない」
何も知らない勇者様は、前任者の支援をなんとも思ってなくて、当たり前としか言いません。
そんな当たり前あっていいはずはなく、前任者に聞くのが良いと思ったわ。
「もう良いです、ワタシが人員補充と一緒に調べてきます」
「俺の飯は」
「だから、宿の食堂に行ってください」
「だが、あそこは金がかかるぞ」
それくらい自腹で払えと怒りましたが、使い切っているとか間抜けな事を言ってきましたよ。
何処までも苛立たせてくれる勇者で、早く仕事を済ませたくなりましたが、まだその一歩目も進んでいませんでした。
「何に使ったんですか、他の人たちもそうなんですか」
「俺は賭け事で、他は知らないぞ」
「それでも結婚を約束した仲なんですか」
まったくどうかしていると、急いで食堂に向かったワタシは、お金を後払いにしてもらい食事を取っている4人が見え、ワタシが支払う事が決まっていたのか、宿屋の店員が手を差し出してきました。
仕方なくお金を払いましたが、ここは高級宿なので大金貨4枚も掛かりましたよ。
「勇者様も食事を取るから、大金貨1枚追加ですか」
急がないと商会の資金が底をつくと思ったから、勇者たちを待たずに外に出ました。
商会の店に入り、人員の補充と前任者の情報と居場所を探す事を頼んだんです。
「急いでください、早くしないと資金が無くなります」
「まぁ待て、あいつらの装備の謎が判明すれば、一時の赤字は回収できる」
「そんな簡単な事ではありません、上の人に急ぎ報告してください」
責任者の店員に伝えましたが、それは以前のワタシと同じ考え方で、これはまずいと思ったわ。
焦らないと本当にまずいのに、これは自分で動かないといけないと頭を切り替えたのよ。
「出来るだけ急いでください、人員補充だけでも急がないといけません」
「ああ、そちらは直ぐにでも用意する、だから急ぎ装備を手に入れるんだぞ」
急がないといけない事がまた1つ増えてしまい、ワタシは商会を出て彼を探す事にしました。
勇者たちは今日はお休みで、今日しか動ける時間がありませんでした。
それでも頼みの綱は、あの常識知らずの勇者PTの中で、クビにしてしまった唯一の常識人に頼るしかないと急ぎましたよ。
ワタシはグラフィ、ゴルタノ商会から派遣された社員で、彼らの強さの秘密を探る為に来ました。
だから多少の無理は承知で、前任者に言いがかりを付けて追い出しましたが、朝食まで作っていたとは思わずビックリしました。
「何を驚いていますの、当然ではないかしら?」
「そうだよ、あたしは麦ご飯ね」
「わたくしはトーストでお願いしますわ」
「ちょっちょっと待って下さい!まさか全員別のメニューですか!」
どうして驚くのかと言った表情で、どうしてそれが普通と思っているのか信じられませんでした。
しかもそれだけでは無く、朝起こしに来ないのは何でと叱られてしまったんです。
「あなたのせいで、この後の予定が台無しですわ」
「そ、そんな事までやるんですか!」
「それだけではありませんわよグラフィ、わたくしたちの髪の手入れもお願いしますわ」
「う、嘘でしょっ!!」
4人ともが頷いて来て、朝にそれだけの事を1人でなんて不可能と言いました。
慌てて伝えたけど、皆さんはやってもらわないと困ると言うだけでした。
「わかりました、人員を増やして対処します」
「そうして下さいましな」
「ですので、今日の所は宿の食堂で食事を取って下さい、髪の手入れも今日は無理です」
「はぁ~仕方ありませんわね」
がっかりしながら皆さんが部屋を出て行きましたが、ワタシはそれどころじゃなかったんです。
商会から人員をどれだけ補充するのか悩み、頭が痛くなって来ました。
「街の外に行く冒険者に付いて行くのだから、ワタシくらいの強さは必要だし、大人数での移動は控えないとダメよね」
各作業に2人は欲しいけど、それは無理だから1人として、大変だけど3人で行う事でまとめました。
その結果を勇者様に伝えに部屋に向かうと、そこから知らない女性が出て来て、この事を辞めた人が言っていたのだと、頭が更に痛くなって来ました。
「こんな事、外に漏れたら大変じゃない」
女遊びが過ぎるのは本当に問題で、ノックもしないで部屋に入り注意しましたよ。
勇者様は、何を言ってるんだって顔をして来て、このPTは常識が無さすぎと怒りが込み上げて来ましたよ。
「だから女のワタシが選ばれ、辞めた人は勘違いをして出て行ったんですね」
納得はしましたが、それで収まるはずはなく、ただの遊びで女性を買うのは止める様に勇者様に言いました。
でも、勇者様は止める気はなく、世間に広まらない様にするのもワタシの仕事と言って来ました。
「そんな、その資金は何処から出て来るんですか」
「そんな事は知らん、お前が相手をして来れるなら考えても良いぞ」
「PTの皆さんは何で何も言わないんです、これは彼女たちに対する裏切り行為ですよ」
「そ、それは」
勇者様の反応を見て、皆さんには内緒であり、いままでは辞めた方が止めていて、居なくなったから再発したのだと読みました。
そこまで分かれば、ワタシも止める事は簡単で、皆さんに知らせると脅しましたよ。
「ままま待て、分かったもう止める」
「最初から、そう言えば良いんです」
ただでさえ面倒事が増え文句を言いたいのに、ワタシはもう辞めたくなりました。
こんな人たちの世話を5年も続けていた前任者は何者なのか気になり、人員補充のついでに調べる様に申請する事にしましたよ。
「それで、俺の食事は?」
「あなたもですか!食堂に行って食べて来て下さい」
「いやだって、アイツは用意してたぞ」
「あのですね勇者様、商会との契約にはそこまでは入ってませんよ」
素材の売買と旅の支度の管理が契約内で、食事は自分たちで作るのが当たり前と怒りました。
譲歩出来るのは食材を仕入れるくらいで、作るとしてもみんなでというのが入りました。
「それに、ワタシはまだ資金をいただいてません、いつになったら貰えるんですか」
「な、何を言ってるんだ?資金なんて渡さないぞ」
「はい?」
素材を売っても取り分は無いとか言って来て、ワタシは何を言ってるのか混乱しました。
資金を得られないのにどうして援助が出来るのかと思ったけど、勇者様の目は本気で信じられない程に動揺がありませんでした。
「しょ、正気ですか?」
「今までもそうして来た、それを盗まれていたからアレシュはクビにしたんだぞ、そちらに渡したら意味ないだろう」
「じゃ、じゃあワタシたちはどうやって利益を得るんですか」
「そんな物は必要ないだろう、勇者である俺を助けられるんだぞ」
凄く名誉な事で、それだけで客が増えるとか言ってきますが、売れる品が無ければ意味がありません。
素材も貰えないのに出来る訳ないと必死に返すと、前任者はやっていたとか簡単に言ってきました。
「その人は本当に人間ですか?」
「そう言えば、あいつは俺たちの補佐の為に国が用意したんだったな」
「なんですかそれ、もしかしてアファロス王国が支援してるんですか?」
「さぁ~知らない」
何も知らない勇者様は、前任者の支援をなんとも思ってなくて、当たり前としか言いません。
そんな当たり前あっていいはずはなく、前任者に聞くのが良いと思ったわ。
「もう良いです、ワタシが人員補充と一緒に調べてきます」
「俺の飯は」
「だから、宿の食堂に行ってください」
「だが、あそこは金がかかるぞ」
それくらい自腹で払えと怒りましたが、使い切っているとか間抜けな事を言ってきましたよ。
何処までも苛立たせてくれる勇者で、早く仕事を済ませたくなりましたが、まだその一歩目も進んでいませんでした。
「何に使ったんですか、他の人たちもそうなんですか」
「俺は賭け事で、他は知らないぞ」
「それでも結婚を約束した仲なんですか」
まったくどうかしていると、急いで食堂に向かったワタシは、お金を後払いにしてもらい食事を取っている4人が見え、ワタシが支払う事が決まっていたのか、宿屋の店員が手を差し出してきました。
仕方なくお金を払いましたが、ここは高級宿なので大金貨4枚も掛かりましたよ。
「勇者様も食事を取るから、大金貨1枚追加ですか」
急がないと商会の資金が底をつくと思ったから、勇者たちを待たずに外に出ました。
商会の店に入り、人員の補充と前任者の情報と居場所を探す事を頼んだんです。
「急いでください、早くしないと資金が無くなります」
「まぁ待て、あいつらの装備の謎が判明すれば、一時の赤字は回収できる」
「そんな簡単な事ではありません、上の人に急ぎ報告してください」
責任者の店員に伝えましたが、それは以前のワタシと同じ考え方で、これはまずいと思ったわ。
焦らないと本当にまずいのに、これは自分で動かないといけないと頭を切り替えたのよ。
「出来るだけ急いでください、人員補充だけでも急がないといけません」
「ああ、そちらは直ぐにでも用意する、だから急ぎ装備を手に入れるんだぞ」
急がないといけない事がまた1つ増えてしまい、ワタシは商会を出て彼を探す事にしました。
勇者たちは今日はお休みで、今日しか動ける時間がありませんでした。
それでも頼みの綱は、あの常識知らずの勇者PTの中で、クビにしてしまった唯一の常識人に頼るしかないと急ぎましたよ。
169
あなたにおすすめの小説
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
生活魔法は万能です
浜柔
ファンタジー
生活魔法は万能だ。何でもできる。だけど何にもできない。
それは何も特別なものではないから。人が歩いたり走ったりしても誰も不思議に思わないだろう。そんな魔法。
――そしてそんな魔法が人より少し上手く使えるだけのぼくは今日、旅に出る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる