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34話 階層ボス
しおりを挟むセーフティエリアの事は忘れ、俺達は階層ボスがいる大きな扉に触れた。
するとーー
ゴゴゴゴゴ…。
ふむ、触れると自動的に開くのか。
…なぜ、歓迎するように開いたりするんだ?
罠か?
ああ…イライラする。ダンジョンはいったい何を考えている!
試練のつもりか?
考えだすとキリがない!!
無意識にため息が溢れ、俺達は開いた扉を潜った。
すると…。
広い空間が眼に入った。
「くるぞ」
む…。
魔力を察知し、中央を見てみると魔法陣が浮かんでいた。
これは…召喚魔法か? 微妙に俺が使う召喚と同じ感じがする。
「「「「ギャギャギャ!」」」」
「「ギィギィギャギャギャ!!」」
「ギィ! ギャギャオ! ギャオ!!」
やっぱりか…、んで、召喚されたのはゴブリンが4体、鎧と兜を被ったのが3体、その内の1体だけ、他のゴブリンと比べると体格が一回り大きいな。
『見てみるか』
**********
種族:ゴブリンジェネラル
名前:無し
体力:650
魔力:120
スキル:剣術(熟練度5.3)指揮(熟練度3.8)
称号:無し
**********
**********
種族:ゴブリンナイト
名前:無し
体力:400
魔力:0
スキル:剣術(熟練度3.1)
称号:無し
**********
ふむ、もう1体のゴブリンナイトも特に変わった所は無い…か、4体のゴブリンに至っては、道中に会った奴等と変わらんな。
しかし…コイツらの戦力じゃーー
「うにゃにゃにゃにゃー!!」
…まぁ、そうなるよな。
俺は壁にぶつかるゴブリンだった物を見て、ため息を吐かずにはいられなかった。
コイツ等弱すぎる…これじゃあネロの本質が見れねぇだろうが!
もっと頑張れよ!!
ネロが最後のゴブリンジェネラルの兜ごと叩き潰したのを確認し、2人の脳に話しかけた。
(なぁ、さっきのゴブリン供は中級って所か?)
そう聞くと、エルフは苦笑いを浮かべながら顔を横に振っていた。
「ん~いや、ゴブリンが4体に、ゴブリンナイトが2体…そして、ジェネラルが1体。総合的に見てギリギリ上級かな?」
「そうだな。指揮官がいる以上、話が変わってくる上級で間違いないだろう」
「ご先祖様ー! 終わったにゃ~!」
(おう)
こっち走ってくるネロに一声かけて、まだ何か言いたげなエルフに視線を戻す。
「10階層のボスが上級となると…このダンジョンは僕が思っていたよりずっと、成長しているかもしれない」
(成長?)
「ダンジョンは、取り込んだ魔力で成長し…より困難になっていくものだ」
なるほどな。
「でも、このダンジョンが発見されたのは最近なんだ! はっきり言ってこの成長速度は異常だ!! 上級のボスを10階層に配置されるダンジョンなら最低でも50年の月日は必要なんだ!! それが…! いや、もしかして意図的に隠されていた?」
顎に手を当て…ぶつぶつ言うエルフに腹が立ったのか、アリーは拳をエルフの頭にぶつけた。
「イタァァ!!」
殴られた場所を押さえ、プルプルと震えるエルフをいちべつ一瞥した。
「フン…静かになったか。
…リスナールやる事は変わらん、このダンジョンを攻略する。それだけだ」
「にゃ??????」
お前はそこで大人しく座ってような?
話についていけない猫を座らせ、2人の会話に耳を傾けた。
「うん…そうだね。ごめん、少し気を動転させてた」
頭を押さえ蹲っていたエルフは、立ち上がり…手を前に差し出した。
「ギルドマスター権限で、緊急クエストを発令する。アリーさん、パン君、ネロちゃん、どうか力を貸してほしい」
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