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37話 豹変
しおりを挟む久しぶりの1日に2話目の投稿です。
まだ前回のお話を読んでいない方は先に、そちらをお読み下さい!
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50階層に降り…ボス部屋に続く金属製の大きな扉にアリーが触れると、ゆっくり開いていった。
そして、俺達の眼の前に3体もそれは現れた。
**********
種族:翼竜
名前:無し
体力:1840
魔力:920
スキル:ブレス(熟練度18.2)飛行(熟練度21.1)
称号:無し
**********
ほう、上級の頂点たる魔物…翼竜が3体か。
と、言うことは次の階層ボスは王級か…。
ふと、ネロがご先祖様たるパンの顔を見て固まった。
それはなぜか。
それは、パンが無意識の内に、口角が上がっており…鋭い牙がキラリと光らせていたからだ。
それは魔物の本能ゆえなのか、強者との命の奪い合いを求めていた。
そのせいか…俺は無意識に動き出していた。
空間魔法レベル4 【短距離転移】
一瞬にして、翼竜の眼の前に現れた俺を眼にした翼竜は硬直するも、流石は竜というだけあり、直ぐに襲いかかってきた…が…。
遅い。
空間魔法レベル3 【次元斬り】
俺は無数の次元斬りを放ち…飛んでいた3体の翼竜はバラバラと肉となり、落下していった。
俺はその内の1つの肉を喰らい…血を啜った。
「パ…パン君…?」
「フー! フー!」
何だ? 視界が赤い? 誰が我を呼んでいる? 分からない、お前は誰だ?
まるで自分が自分じゃないみたいだ。
自分の体がボロボロと、壊れていくような感覚になっていく。
このまま何もかも、壊れていくような……「ご先祖様ー! 行ったら駄目にゃー!!」
…ご先祖様?
赤い視界に、ボンヤリと人影と体を抱きしめられたかのような、温もりと締め付けが我を襲った。
「パン! どうした!?」
違う声が聞こえたと思ったら、温もりが消え…今度は硬い何かに押し付けられたような感覚が襲った。
「ハッ! これでは痛いんだったな! 少し待っていろ!!」
冷たく、痛い感覚が消えたと思ったら、直ぐに柔らかい感覚と温もりが包み込んだ。
「ゴロゴロゴロ」
無意識に喉を鳴らし…体や顔を押し付けた。
「にゃ~ご先祖様が甘えてて可愛いにゃ~…みゃーにも抱かせてほしいにゃ~!!」
「フフフ…ここがいいのだろう? ほらほら」
「ゴロゴロゴロ」
俺は顎をくすぐられ…思わず体をくねらせた。
「にゃ~! 変わってにゃ~!」
「待て、こんなにパンが甘えるなど、もう2度とないかもしれない! もう少し、もう少し待て!」
ネロとアリーは、普段は素っ気ないパンが甘えている姿に、すっかり魅了されていた。
ネロはアリーから、パンを奪おうと追いかけ回し…アリーは風魔法を使い、眼にも止まらないスピードで躱し続けた。
「何この状況…先を急がないといけないのに…」
リスナールは、パンを奪い合う2人の女性を見て、両手で眼を覆った。
そんな中…喉を鳴らす音が、静かに聞こえたのだった。
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