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4話 もうすぐ家に着きます
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~馬車の中~
「ん、ん~」
眠っていたクインはそっと目を開けた。
「おはよう。クイン~。」
「ええ、おはようラファエル。私、どのくらい眠っていたのかしら…?」
「うーん、20ぷんくらい??」
「そう。家までまだかかりそうね。」
「うん。」
沈黙
「ねえ、ラファエル。」
「なーに?クイン」
「…ミカエル様って知ってる?」
「しってるよ!おなじよんだいてんしのひとりだよ。」
「ど、どんな人なの?」
「ん~、クインにそっくり」
「え?どういうこと?」
「みためもよくにてるし、ふんいきもにてるきがするなぁ~?」
「へ~、色んな魔法を使えたってきいたことがあるけど、そこはどうなの?」
「うん!ミカエルはつよかったよ!まほうもだけど、けんとかもできた!!」
「すごいなぁ~。じゃあ『イオフィエル』についてはなにか知ってる?」
「しってるよ!イオフィエルはずっとにんげんかいをみまもってきたてんしだよ」
「そうなんだぁ~。あのね、ラファエル、私の家の名前って『イオフィエル』ってはいってるのしってるよね?」
「うん!しってるよ!『イオフィエル・A・クインディチェジモ』でしょ?」
「うん。それで、ミカエル様とイオフィエル様ってどういう関係だったの?」
「うーん、イオフィエルはいつもミカエルのいしをそんちょうしてたよ。にんげんのおかあさんみたいなのににてるかも。ミカエルがにんげんかいにすめるてつだいをしてたよ。」
「人間界に住む手伝いを?」
(家とか、お金とかの手配かしら?それとも人間界のマナーとか…)
「たぶん、クインのかんがえてるてつだいとちがうとおもうよ。……にんげんかいってね、とうじはてんかいとくらべるとすごくくうきがよごれていたんだ。」
「あっ!それで、ミカエル様に人間になる魔法を教えてくれたってことね!」
「ちがうよ。ミカエルは人間になんてなっていない。」
「えっ?どういうこと??」
「ミカエルはもともとよくにんげんかいにあそびにいっていた…
ラファエルの話はこうだ。
ミカエルは元々人間に変身して人間界によく遊びに行っていた。
そこである男の人に会い、恋をした。相手もミカエルのことが好きだったようだった。
でも相手の男の人には婚約者がいた。
相手の男の人はミカエルに「一緒に逃げよう」と言った。
天界の綺麗な空気で育った天使が人間界で過ごすにはかなり厳しく、長時間の滞在は出来ない。
それでもミカエルは一緒に逃げることにした。
しかし、逃げるのは失敗。相手の男の人は婚約者と結婚。ミカエルは人間界の汚染されていた空気の中での長時間の滞在のせいで衰弱しきっていた。
イオフィエルは最初、ミカエルをどうにか天界に連れ戻そうとした。もちろん他の天使たちも。しかし、それは出来なかった。
だから、少しでもミカエルが人間界でよく過ごせるように天使たちはにんげんかいの浄化活動を行った。
そしてミカエルはすこしずつだが、回復してきた。ちょうどその頃にまた別の男の人とあった。その人は騎士だった。ミカエルはそのあとその人と結婚した。
その後、この国の王様、カルセインの先祖がミカエルが天使である事と天使たちがこの国の浄化活動をしていることを知り、感謝の言葉と公爵の位を授けた。
「…そのときに、イオフィエルへのかんしゃをいっしょうわすれないようにいえのなまえに『イオフィエル』をいれたらしいよ。」
「ううぅ~(泣)」
「ど、どうしたの?クインー」
「いえ、ちょっと感動しまして…。イオフィエルは天使イオフィエル様への感謝だったのですね。」
「うん。」
ヒヒーン
「あ、着いたみたいね。…ラファエル、ありがとう。ご先祖さまの話を聞かせてくれて。」
「いいよ~。少し長くなっちゃったね。」
「また、聞かせてくれる?」
「もちろん!」
ガチャ
「ん、ん~」
眠っていたクインはそっと目を開けた。
「おはよう。クイン~。」
「ええ、おはようラファエル。私、どのくらい眠っていたのかしら…?」
「うーん、20ぷんくらい??」
「そう。家までまだかかりそうね。」
「うん。」
沈黙
「ねえ、ラファエル。」
「なーに?クイン」
「…ミカエル様って知ってる?」
「しってるよ!おなじよんだいてんしのひとりだよ。」
「ど、どんな人なの?」
「ん~、クインにそっくり」
「え?どういうこと?」
「みためもよくにてるし、ふんいきもにてるきがするなぁ~?」
「へ~、色んな魔法を使えたってきいたことがあるけど、そこはどうなの?」
「うん!ミカエルはつよかったよ!まほうもだけど、けんとかもできた!!」
「すごいなぁ~。じゃあ『イオフィエル』についてはなにか知ってる?」
「しってるよ!イオフィエルはずっとにんげんかいをみまもってきたてんしだよ」
「そうなんだぁ~。あのね、ラファエル、私の家の名前って『イオフィエル』ってはいってるのしってるよね?」
「うん!しってるよ!『イオフィエル・A・クインディチェジモ』でしょ?」
「うん。それで、ミカエル様とイオフィエル様ってどういう関係だったの?」
「うーん、イオフィエルはいつもミカエルのいしをそんちょうしてたよ。にんげんのおかあさんみたいなのににてるかも。ミカエルがにんげんかいにすめるてつだいをしてたよ。」
「人間界に住む手伝いを?」
(家とか、お金とかの手配かしら?それとも人間界のマナーとか…)
「たぶん、クインのかんがえてるてつだいとちがうとおもうよ。……にんげんかいってね、とうじはてんかいとくらべるとすごくくうきがよごれていたんだ。」
「あっ!それで、ミカエル様に人間になる魔法を教えてくれたってことね!」
「ちがうよ。ミカエルは人間になんてなっていない。」
「えっ?どういうこと??」
「ミカエルはもともとよくにんげんかいにあそびにいっていた…
ラファエルの話はこうだ。
ミカエルは元々人間に変身して人間界によく遊びに行っていた。
そこである男の人に会い、恋をした。相手もミカエルのことが好きだったようだった。
でも相手の男の人には婚約者がいた。
相手の男の人はミカエルに「一緒に逃げよう」と言った。
天界の綺麗な空気で育った天使が人間界で過ごすにはかなり厳しく、長時間の滞在は出来ない。
それでもミカエルは一緒に逃げることにした。
しかし、逃げるのは失敗。相手の男の人は婚約者と結婚。ミカエルは人間界の汚染されていた空気の中での長時間の滞在のせいで衰弱しきっていた。
イオフィエルは最初、ミカエルをどうにか天界に連れ戻そうとした。もちろん他の天使たちも。しかし、それは出来なかった。
だから、少しでもミカエルが人間界でよく過ごせるように天使たちはにんげんかいの浄化活動を行った。
そしてミカエルはすこしずつだが、回復してきた。ちょうどその頃にまた別の男の人とあった。その人は騎士だった。ミカエルはそのあとその人と結婚した。
その後、この国の王様、カルセインの先祖がミカエルが天使である事と天使たちがこの国の浄化活動をしていることを知り、感謝の言葉と公爵の位を授けた。
「…そのときに、イオフィエルへのかんしゃをいっしょうわすれないようにいえのなまえに『イオフィエル』をいれたらしいよ。」
「ううぅ~(泣)」
「ど、どうしたの?クインー」
「いえ、ちょっと感動しまして…。イオフィエルは天使イオフィエル様への感謝だったのですね。」
「うん。」
ヒヒーン
「あ、着いたみたいね。…ラファエル、ありがとう。ご先祖さまの話を聞かせてくれて。」
「いいよ~。少し長くなっちゃったね。」
「また、聞かせてくれる?」
「もちろん!」
ガチャ
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