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【レティシア×エルサ】女2人での話

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「レティシア様、お会いしたかったです。何年ぶりでしょうか」

「えぇ、最後に会ったのが15の時でしたわ。それからですもの、4年も経ってますのね」

「4年も経ったのですね・・・でも、まさかレティシア様がご結婚されるのが騎士団長様だなんて思いもしませんでしたわ。私はてっきり、辺境を継いで婿を取られるとばかり思っておりましたもの」

「確かに前はそう思っておりましたわ。いずれ父の決めた相手と政略結婚して辺境を継いでいくのねって」

「一体どうしてこうなったんです?」

「ふふっ、父にそろそろ結婚にも目をむけてはどうだと無理矢理参加させられた夜会でウィルに出会ったのよ。参加していなければきっと出会うことはなったし、互いに惹かれることなんてなかったわ」

「まぁ、なんだか物語みたいな出会いだったのですね?」

「そうだったらよかったんでしょうけど・・・」

「ロマンチックな出会いではなかったと?」

「ふふっ、そうね。ロマンチックではなかったわ。さすがに詳しくは話せませんが、ウィルを介抱したことがきっかけ・・・かしらね。その場限り事と後腐れないように姿をくらましたつもりだったんだけど、ウィルが辺境まで追ってくるんだもの。捕まってしまったのよ」

「騎士団長様が執着していらっしゃるという事なのですね」

「名前も教えずに帰ってきたのだけれど、私の事が皆目見当もつかず探していたらしいの。真相に近づいた時には半年も経っていたわ。王子殿下が辺境の視察に来られる事になって、それに同行してきたの。そこで再会したのだけれど、特に進展はしなかったのよ。手紙を書いていいかと言われて、返事は書きませんと言ったし、どれくらい続くものだろうかと思っていたんですの」

「何通くらい送って来られましたの?」

「400」

「4、400!?」

「えぇ、一年静観してましたら、400通にもなってましたわ」

「・・・一通もお返事されてませんの?」

「えぇ、返事しないって言ったし。それで諦めるくらいならそれまでだと思ったんです」

「でも、今一緒にいるということは、何か決め手があったということでしょう?」

「えぇ、手紙の内容が、最初は他愛もない内容だったのだけれど、段々と仕事も手につかない、寝不足になっている、無茶ばかりしているって手にとるようにわかるような事も増えていったんです。最後には、諦めきれそうにないから、想いを寄せている相手がいるのなら目の前で振ってくれって言われたわ」

「そこまで・・・」

「この人には私がいてあげないとダメね・・・って思ったのが決め手かしら」

「・・・ときめいたとかではないのですね」

「恋に恋する少女ではないもの。ちゃんと現実を見ていますのよ?」

「そうですわよね・・・」

「あら、エルサ様、もしかして気になるお相手が?」

「べ、別にそういう事では!」

「では、恋愛にご興味が?」

「・・・わ、私も女ですから・・・でも、剣をとり騎士に混じって鍛錬をするような女、好きになる殿方なんていませんわ・・・」

「わかりませんわよ?案外男というのはどこに惚れるかわかりませんもの。運命の出会いなんて突然ですわ」

「運命・・・」

「ん?何かしら?」


ガチャ


「シア!」

「き、騎士団長様!?」

「ウィル、どうしたの?クレイドル様達とお話していたんじゃなかったの?」

「お開きになった」

「あら、そうなの・・・えっ?・・・甘え足りなかったの?もう・・・」

「これは俺だけの特権だ」

「・・・なんだか私お邪魔みたいね」

「エルサ様、お気になさらず。ウィルはたまにこうやって随分と甘えたがる時があるんです。私にとってはいつもの事ですけれど」

「騎士団長様・・・意外だわ・・・」



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次回

【クレイドルside】

はい、これにサインなさい



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