夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

15.二人が一緒に歩むため

284.谷口無双

「はい、アキラさん！帰ってからは、どのような対応策をお考えですか？」


谷口はコの字になっている机の真ん中に立ち、机に項垂れるアキラに質問する。


「ジョンにしっかりと気持ちを伝えようと思います。

今回の失敗は伝わらないからと諦めて、伝えなかたっことが起因にあると考えられます。

伝わらなくても何度もアプローチしていく所存です。」


「はいっそうですね！夫婦間でもテレパシーはないですからね？
察してちゃんは愚の骨頂！報連相は基本です。
しっかりと行ってください」


次にマサトの机に向き直す。こちらも項垂れて叱られるのを待っているようだ。


「はい、社長は今後はどのような対応策をお考えですか？」


「今回は女性は自分の考え方とは違うということを認識いたしました。

今後は真摯に女性に寄り添い、気持ちの理解を努めようと思います。」


「そんなふわっとした対応策でよろしいのですか？
もう少し具体性をもたせてください！

参考になる本なども読み込むことや、社長が行くお店のおねえさんに生の声を聞くこともできるでしょう？

もっと行動を伴った対応策を考えてください。
今後を期待いたします。

はい、では今回の緊急ミーティングを終わらせます。

各自しっかりと対応策への取り組みを勧めてください。
進捗状況は何かありましたら都度、報告をすること！」

「「はい！」」



谷口の独壇場とかしたオフィスで、もうアキラとマサトは机に突っ伏すしかなかった。

「谷口さんの管理能力パネェ」

「既婚者の洞察力はんぱないわぁ」