夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

文字の大きさ
290 / 1,164
15.二人が一緒に歩むため

285.なんで君が疑われるの?

しおりを挟む
トゥルルル
谷口の机の電話が鳴った


「すいません、警察の方がお話があるとみえられて…
あっちょっと困ります!」


受付の女性の方の焦った声のしばらく後、アキラのオフィスの扉が開いた。


「どうもどうも、すいませんねぇ刑事の蛇塚です。あなたがアキラさんですか?魅了の被害届をだした?
いやぁ~いい体してますね!

まさかまさか、こんないい体してるのに、か弱いサキュバスを被害届だすなんてねぇ?」



入ってきた濃紺色のスーツに赤いシャツの男は嫌らしいマサトをじろじろと見やる。


「え~と、違います。
僕じゃ、ありません。
被害にあったのは、あちらのアキラさんです。

あちらのガリガリで顔色の大変悪い、か弱げな男のアキラさんです。」


蛇塚という男に嫌味を返すが、そのままアキラへの嫌味になっている。


「ちょっとマサトさん、なぜが流れ弾がきてますが…
僕に何か御用ですか?」



しばらく蛇塚の時間が止まり、クルリと体の向きを変えてアキラを下から上へじろじろと見ると、へっと大変馬鹿にしたように笑った。


「ははっこれはこれは、いかにもな感じの方だ…

どうもどうも、何ですか?
君ねぇ~女の子に相手されないからサキュバスの魅了とか憧れちゃった感じでしょ?

そしたらやばくかかっちゃったから被害届けだしちゃった?
だめだよ~今なら取り下げれるからさぁ、そうしときなよ」

ピキッとアキラの額に青筋が立った。言い返そうと息を深く吸うと

「さすがに失礼ですよ!
アキラさんはうちのホープです。
サキュバスに魅了目的に迫るような変態扱いしないでいただきたい!

どのような要件でこちらに?本来ならアポイントをとっていただきたいです。

アキラさんはそうそう気安くあえるような研究家ではないんですからね!」


更に青筋を立てまくった状態のマサトがずいっと蛇塚の前にでてしまった。
アキラは完全に出鼻をぐじかれた。

仕方なく、吸い込んだ空気をふぅ~と吐き出し、ごまかすように窓の外に目線を動かす。


「いやぁ~私的にはアキラなんて研究家の名前なんて初めて聞きましたし?
見た目も見るからにねぇ?

まぁそれでも被害届けだしたいなら、ちょっとこちらとしてもいろいろ調べたいので署の方に来ていただけませんかねぇ?

まぁ任意ですから?断っていただいてもいいですが?
まぁ何もないなら受けれますよねぇ?」


「はぁ?なんで被害者のアキラさんが署にいかないといけないんですか?
任意って!もしかして取調とかじゃないでしょうね?
失礼すぎますよ!」


マサトは完全にキレて蛇塚にくってかかる。
それを蛇塚はニヤニヤと嫌な顔で見返している。


「マサトさん、ありがとうございます。大丈夫ですよ。蛇塚さん了解しました。
任意の取調受けますよ。どちらの署で行われるのですか?」


アキラは外の景色を見ながら、蛇塚に返答をした。
しおりを挟む
感想 237

あなたにおすすめの小説

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

処理中です...